ヒマラヤ越えインドガンのスーパー呼吸機能

ヒマラヤ越えインドガンのスーパー呼吸機能
~ サイエンスの小話トピックス ~


フランスからイタリアへアルプス越えdownsize
(パリ発イタリア行き、眼下にアルプスの峰)




世界の屋根ヒマラヤを渡るインドガン
セントジェームスパークのカナダガンたち
インドガン(Anser indicus)の渡りは世界の屋根ヒマラヤを越えてゆく過酷なもの。上昇気流に乗ってゆくのでは?と考えられていたが、飛ぶのは気温が低く下降気流になるが空気が濃くなる朝か夕方。出典①と②

インドガンのスーパー機能のヒミツ
インドガンの飛翔の秘密
(ヒマラヤを飛ぶインドガンのイメージ(下手なイラストでスミマセン))
インドガンがこんな高空を飛べるのは大きな翼、薄い空気でもたくさん吸える大きな肺、酸素を効率よく運ぶ高いヘモグロビン濃度のおかげ。出典①と②


プロペラ機ではスーパーチャージャーがないと無理です
Duxford Thunderbolt REVdownsize
(英Duxford 博物館でレストア中のP-47D Thunderbolt、奥はP-51D Mustang)
同じガンでもカナダガンでは無理(多分「高山病」になってしまう?)。飛行機もプロペラ時代では空気の薄い高空を飛ぶにはスーパーチャージャー(過給機)が要る、P-47サンダーボルトのように。


トリのスーパー呼吸機能=気嚢
トリの気嚢システム
でもトリにはもう一つ有利な機能があります。ネズミやヒトなど哺乳類の肺は行き止まりの構造(盲嚢)なので「吸って→吐く」の往復で酸素を取り込み二酸化炭素を排出しています。これに比べてトリはより優れた呼吸のしかけ「気嚢」を持っています。出典③

↓良かったらクリックをお願いします


「東北関東大震災」支援クリック募金

気嚢は低酸素を生き抜いた恐竜の遺産
Duxford IWM B24 R1830 Twin Wasp downsize
(英国Duxford博物館のB-24 Liberator (Consolidated Aircraft社製)、エンジンPratt & Whitney R-1830 ”Twin Wasp”にはSuper Charger(過給機)がついています(矢印))
「前気嚢→肺→後気嚢」と空気が一方通行なので常に酸素が入り効率が良いのです。恐竜が出現したのは古生代末のペルム紀大絶滅の後の低酸素時代。恐竜は気嚢を持つことで低酸素を生き抜き、酸素濃度が戻った中生代に高い運動能力により大繁栄したと言われています。気嚢は「恐竜の遺産」として「忘れ形見」であるトリに引き継がれ、トリが空へ進出するのを助けたのだろうと考えられています。出典③

出典①: natureダイジェスト2011年12月号「ヒマラヤ越えインドガンの秘密」Charles Bishop氏(英バンガー大)らの研究成果
出典②: 日経サイエンス2012年1月号「ヒマラヤ越えインドガンの秘密」、出典①と同内容
出典③: “Out of Thin Air/ Dinosaurs, Birds, and Earth’s Ancient Atmosphere” 「恐竜はなぜ鳥に進化したのか」 Peter D. Ward氏著2006年、垂水雄二氏訳(文藝春秋2008年): 大気中の酸素濃度の変動が過去の大絶滅や進化を促し、恐竜が気嚢を「発明」したからトリに進化できたという説を述べています。
スポンサーサイト

テーマ : 自然科学 - ジャンル : 学問・文化・芸術

コメント

Re: インドガン!

duck4さま、いつも訪問ありがとうございます。子供の頃、ツバメの低空飛行や渡り鳥の編隊など感心して見とれていました。小さな体でトリはやっぱりすごいです。duck4さんのアヒルかわいいですね。また頑張って書きます。
> Levalloisbeeさん
>
> こんにちは!
>
> 鳥は、すごいですね!
> ヒマラヤ越えをするインドガン。
>
> 大きな翼。
> 大きな肺が、高度を飛ぶことができるのでね。
>
> 鳥の進化の勉強になりました。

インドガン!

Levalloisbeeさん

こんにちは!

鳥は、すごいですね!
ヒマラヤ越えをするインドガン。

大きな翼。
大きな肺が、高度を飛ぶことができるのでね。

鳥の進化の勉強になりました。
コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する