私たちのカメラ眼は誰が発明したの?色のフシギ(4)+竹富島

私たちのカメラ眼は誰が発明したの?色のフシギ(4)+竹富島
昔は時を告げるセンサーでした

緑が壁のように続く横道downsize
(緑の壁が続く竹富島の白砂の路)




私たちヒトなど脊椎動物と一部脊索動物の眼は「カメラ眼」、つまりデジカメみたいな眼です。でも初めは漆黒の深海で時を告げるセンサーだったらしいのです。
「色のフシギ」の過去記事はここをクリック↓
色のフシギ、色とは脳が創り出すもの
エンジェルフィッシュのスターウォーズと不出来な2.5原色
月夜のカラスは目立ちます


ゆったりと時間が流れる竹富島
赤い瓦が美しい家並みdownsize
(赤瓦が美しい家並み)
悠久のときを遡る話題の写真にはゆったりと時間が流れて心がゆっくりと潤される竹富島が似合うかも知れません。石垣島ダイビングのあと訪れた、まぶしい太陽に赤瓦と白砂の路が映える竹富島の風景を載せています。


いとしの三葉虫
竹富小学校downsize
(趣きのある竹富小学校正門)
5億4千万年ほど前から始まるカンブリア紀のその前夜に目は誕生したようです。最初に眼を持ったのは三葉虫で昆虫のような複眼でした。三葉虫を愛してやまない古生物学者Richard Fortey氏によれば他の動物に先駆けて眼を持つことで古代の海で最初の支配者(top predator)となった三葉虫は高度な機能の眼と視覚持っていたそうです。


カンブリア紀の最先端技術、石のレンズ
花の路downsize
(緑に赤い花が映える白砂の路)
三葉虫は昆虫と同じ複眼ですが、レンズは「石のレンズ」(方解石)で、現在の複合レンズのように球面収差(周辺がぼける)や色収差(色=光の波長の違いで光路がずれる)の補正までできたそうです。すごいですね。

出典: ”Trilobite! Eyewitness to Evolution”「三葉虫の謎」2000年Richard Fortey氏著、垂水雄二氏訳(早川書房2002年)、”In the Blink of an Eye”「眼の誕生」2003年Andrew Parker氏著、渡辺政隆氏、今西康子氏訳(草思社2006年)

カメラ眼はいつ出来た?
郵便局downsize
(島の郵便局)
私たちの眼は複眼とは違うカメラ眼(1つのレンズでものを見る)です。じゃ、いつカメラ眼が出来たのか?私たちの祖先を辿るとヒトなど哺乳類→両生類→魚類・・・。サカナも今は顎のある愕口類が主流ですがその前はヤツメウナギなど無愕類(顎がなく噛みつく代わりに吸い付くヤツ)で、ここら辺までカメラ眼は遡れます。ところが私たちの遠い祖先のカンブリア紀の脊索動物らしいピカイアなどは目がない。進化の中間移行型がなかなか見つからなかったのだそうです。


古い原型がヌタウナギに見つかった
迫力のシーサーdownsize
(迫力のシーサー)
ヤツメよりちょっと古い無愕類にヌタウナギがいます。眼はあるけど未完成のカメラ眼で3層ある網膜は2層で多分ちゃんと見えてない。顎のあるサカナやヤツメとの共通祖先の眼に退行(もとに戻る)したらしいいのです。ヤツメも幼生のときは2層の網膜だそうで、2層→3層になったらしい。


網膜の3層は情報処理ネットワーク
吼えるシーサーREVdownsize
(吼えるシーサー)
複眼と違いカメラ眼は外界のあふれる光刺激(=情報)を1つのレンズで捉え、これを感じた網膜の大勢の視細胞が脳に神経を通じて「一斉に報告」するのですが、そのままでは情報量が多すぎて伝達経路がパンクする。そこで網膜には一旦情報処理するネットワークの役割の双極細胞の層があり、網膜は3層(神経節細胞-双極細胞-視細胞)なのだそうです。2層だとちゃんと像が見えないはずだとか。


漆黒の深海で時を知る眼
広場に島の地図が掲示されていますdownsize
(小さな竹富島の地図が公園に掲示されています)
ヌタウナギが棲むのは深海。陽の光はほとんど届かず視覚は役立たない。でも光(の変化)の感知は大事です、餌が降ってくる時間とか、繁殖に集まる季節とかを知るには。どうやら網膜が2層しかないカメラ眼の原型の働きは時を告げる(外界の光刺激を生物時計に伝える)機能だったようです。

出典:日経サイエンス2011年10月号P.62「眼を生んだ進化」”Evolution of the Eye”, Trevor D. Lamb氏

時を告げる視覚
門を護るシーサーREVdownsize
(門を護るシーサー)
私たちの眼にも時を告げる視覚が存在します、遠い過去の名残りでしょうか。


以前の「時を告げる視覚」の記事はここをクリック↓
青く輝くカプリ島青の洞窟と青い光が時計を合わせる第三の視覚


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テーマ : 自然科学 - ジャンル : 学問・文化・芸術

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