月夜のカラスは目立ちます-色のフシギその3

月夜のカラスは目立ちます-色のフシギその3
RAF Museumの赤白練習機塗装のDe Havilland Canada DHC-1 Chipmunk downsize

かわいい赤白の練習機塗装のDe Havilland Canada社製Chipmunk(RAF(英国空軍)博物館)

色覚のお話の続きです
今回は生き物の色彩パターンを真似ているヒコーキたちの写真を載せています。




RAF Museumの救難ヘリ ウエストランドWhirwind REVdownsize
子犬が笑っているようなユーモラスなウエストランド社製Whirwind救難ヘリ(RAF博物館)

前回、前々回はこちらをクリック↓
色のフシギ、色とは脳が創り出すもの
エンジェルフィッシュのスターウォーズと不出来な2.5原色

DuxfordIWM出番待ちのFAAのF4UCorsair downsize
舞い降りた鳥みたい>、やっぱり似てる、FAA(英海軍航空隊)のCorsair/ケンブリッジ郊外Duxfordのエアショーに出演
月夜のカラスは目立ちます
観念的な先入観(言葉で固定された印象)と、時々刻々移ろい行く季節、時刻、天候の中でめくるめく変わるまわりの光景を眼と脳が認識することとの間にときにギャップが生まれます。月明かりの下、夜目の慣れた(桿体細胞の発達した)相手からは「闇夜のカラス」はむしろ良く目立つ、だから夜行性のフクロウは灰色か薄い褐色の羽毛。

DuxfordIWMに飛来した100Sqの黒のBAeHawk REVdownsize
黒装束がシックなDuxfordに飛来した100 Sq.所属のHawk練習機(BAe社製)
雲海を行く夜戦
昔、夜相手に忍び寄る役目の夜間戦闘機の塗装は当初は真っ黒けでしたが、雲の上に出ると月明かり星明りがあり白っぽい雲海を背景にむしろ目立つ。そこで薄いグレーの塗装に変わりました(当初のBaeufighter 1Fとその後のMosquito NF30の塗装を比べてみて)(例えば、Robert Taylor氏の画集”Air Combat Paintings volume Ⅲ”に月光の雲海を行くBeauの絵”Moonlighting”があります)。
RAF Museumのデハビランド社モスシリ-ズの青のGipsy Mothdownsize
青い蛾>、De Havilland社モスシリ-ズのGipsy Moth/RAF博物館展示

FerteAlaisで演技を終えタキシングするLockheed Model 12 Electra Junior downsize
まぶしい銀翼>、Ferte Alaisエアショーで演技を終えタキシングLockheed社製Electra Junior旅客機
宙に浮かぶ者の色彩パターン
飛行機、魚、鳥の色彩パターン(塗り分け)は似ていませんか?サメみたいなU. S. Navy機の塗装やマンタやツバメなどの魚やトリは上面は濃く暗い色、下面は淡く薄い色。いずれも中空に居て“上からも下からも視線を感じる(大抵は敵の)”から。陽光の下の石は上が白っぽく下が黒っぽいから立体的によく分る、これを濃淡逆にして効果をキャンセルすれが見つけにくくなります。実際海の中層で見る魚はグレー一色のようで背景に溶け込み見つけにくい。生き物にとって己が身を曝してしまう光の環境への対応は生死にかかわる重要なことのようです。
DuxfordIWMの飛行可能なCatalina REVdownsize
白いカエル?出番待ちのCatalina飛行艇、水陸両用なのでアンフィビアン(両生類)とも言います(Duxfordのエアショー)

DuxfordIWMでレストア中のSpitIX downsize
レストア中です、Duxford博物館で自由フランス軍塗装のSpitfire IXとスタッフ

ヨーロッパでは飛行機だってシブイ色合い
スカイ、PRUブルー、ダークスレートグレー、アズールブルー、ヘンプ、エキストラダークシーグレー・・・と、なぜヨーロッパ機(と言うより全部蛇の目ですけど)の塗装はシブイ色合いなのか、フシギでした。でもパリに暮らしてみて分りました。欧州の風景はどこか色調がウェットで中間色が中心。夏の空は明るいけどカルフォルニアの紺碧の空とは違い少し鈍色。川面の煌めきもまぶしくはないし地中海は明るいけどその上品なメディタレニアンブルーはどこまでも深い青さのサイパンの海の色とは明らかに違う。そう、すべてが中間色なのです、だからヒコーキの迷彩(つまり保護色)も中間色という訳。

DuxfordIWMのConcordeとDH104Dove downsize
大人と子供みたいなConcorde超音速旅客機とDe Havilland社製 Dove旅客機/Duxford博物館

移ろい行くはかない光を描く
1日の時間のなかでも光は移ろい行くもの、光を感じる色覚、つまり「色」も移ろい行くもの。サイエンスの知識がなくとも芸術家の感性はそれが判るのだと思います。それがモネの「ルーアン大聖堂」の連作など印象派絵画や空気や蒸気を描いたターナーの絵に凝結したのかも知れませんね。
次回はまた街歩きにもどるつもりです。


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テーマ : 自然科学 - ジャンル : 学問・文化・芸術

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