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甘味を知って世界征服したスズメたち+夏を彩るアサガオ

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赤と青のアサガオお花が咲いたREVdownsize
(赤と青のアサガオの花が咲いた:こどもたちからの贈り物です)
甘味を知ってスズメたちは大繁栄
4000種以上と、鳥類の現生種の半分以上を占めるスズメ目、さえずる鳴禽類も含まれます。
始めは甘味が分からなったスズメのご先祖が甘味を知ることで、初めてネクター、花蜜をエサにするようになって大繁栄、トリの最大勢力になったらしい、と言うサイエンス小ネタです。




大きめの青いアサガオの花REVdownsize
(大きめの青いアサガオの花)
こどもたちの贈りもの、アサガオを育み100輪超え
スズメたちが得た花蜜つながりでなつのアサガオのフォトを添えています。
ボランティアで小学校の出前講座を行う機会を得ましたが、なんとそのお礼として、受講したこどもたちからのメッセージとともにアサガオの種が贈られてきました。5月末播種、6月に幸い芽吹き、7月初咲き、今は毎朝清楚な花を咲かせ、延べ100輪を超えました。素晴らしい贈り物をありがとう、って思います。

芽吹いた4株の双葉REVdownsize
(芽吹いた4株の双葉:6月、こどもたちから贈られた種が芽吹きました、ありがとう)
うま味センサーを甘味センサーに変えたスズメ
出典著者の戸田安香氏、Maude Baldwin氏らは、多くのスズメの仲間(スズメ目)は花蜜、ネクターをエサにしていることに注目し、その味覚センサー、味覚受容体を調べました。するとうま味を感じる受容体T1R1/T1R3が甘味を感じられるように変わっていた(遺伝子が変異した)ことを明らかにしました。

次に咲きそうな蕾REVdownsize
(次に咲きそうな蕾:7月、つぎつぎと蕾が膨らみます)
5つの基本味;甘味、酸味、塩味、苦味、うま味・・
・・は今では共通認識ですが、1908年に池田菊苗博士が発見したうま味物質グルタミン酸ソーダ;「味の素」は、ほぼ1世紀後、例えば、2000年のうま味を感じるグルタミン酸受容体の発見などがダメ押しとなり、ようやく「うま味」(英語もumami)が基本味として欧米にも認められています。

生きるため、食べるための味覚
そもそも動物に5つの基本味は生きるため、食べるため、死なないため、のものです。
うま味=肉、タンパク質、甘味=糖質、エネルギー、塩味=ミネラル、苦味=毒、特に植物アルカロイドなど、酸味=腐ったしるし、なんです。あ、辛味も植物の防御物質ですが、痛みと同じ痛覚です。
もっとも貪欲グルメなヒトは植物の毒の苦味を嗜好品(コーヒーとか)、辛味をスパイスにしちゃいましたけど。
ヒトは植物などの毒をグルメにしたと言う過去記事です↓
植物の毒を喰らい、知恵で使いこなす唯一の種、ヒト
高山のお花畑は毒の饗宴それでもヒトはサラダで喰らうフランスのサラダグルメ
酵母の毒に病みつきになった生きもの、ヒト+パリのカフェ


毎朝たくさん咲きますREVdownsize
(毎朝たくさん咲きます:7月30日現在、延べ130輪を超えました)
トリ:「甘いもんは苦手です、ご先祖が恐竜やから」
恐竜の忘れ形見である鳥類の先祖はT・レックスなどを含む肉食恐竜の獣脚類です。甘味を感じないライオンのように、元肉食の鳥類もそもそも甘味を失っていたと考えられるそうです。甘味を感じるセンサー、甘味受容体T1R2/T1R3を失っていたようです。

少し小ぶりな赤いアサガオの花REVdownsize
(少し小ぶりな赤いアサガオの花:かわいいです)
花蜜の甘さが分るスズメたち
スズメの仲間(スズメ亜目)には花蜜を餌とするトリが多くいます。花蜜以外を主食とするスズメ目のトリたち(メジロ(雑食)、ヒヨドリ(果実食)、カナリア(穀物食)など)も花蜜を多く利用していることが分かりました。つまりスズメの仲間たちは甘味を感じて花蜜を餌にしているのです。更に、出典著者らがそれらのうま味受容体を調べたところ糖(甘味)に応答したそうです。

祖先のうま味センサーの遺伝子変異で甘味を感じるように
うま味センサー(受容体)から甘味センサーへの現生種の遺伝子変異からスズメ目の祖先の味覚受容体遺伝子の変異で再現して、うま味受容体の遺伝子にわずかな変異が起こり糖(甘味)を受容できる(=分子レベルで“感じる”)ようになったことを出典著者の戸田氏、Baldwin氏らは明らかにしました。

実が膨らんできたREVdownsize
(実が膨らんできた:やがて種がとれるかな?)
甘味を知り、花蜜を得てスズメたちは大繁栄
普段は穀物食や果実食でも食物が無いとき花蜜があれば凌げます。多くのトリは渡りで長距離を飛びますが、そのとき花蜜を利用できれば有利です。出典著者戸田氏Baldwin氏らは、これらのことがスズメたち(スズメ亜目)が鳥類最大のグループへと繁栄するのに貢献したことが示唆されたとしています。

なぜ、うま味が甘味に変貌できたのか?それ、GPCR
味蕾の味覚受容体のわずかな遺伝子変異で甘味を得たスズメの先祖ですが、なぜそんなことが可能だったのでしょうか?5つの基本味覚センサーの内、栄養とエネルギーを感じる、うま味と甘味のセンサーはともにGPCR(Gタンパク質共役受容体、G protein-coupled receptor)と言う細胞膜を貫くセンサータンパク質で様々な刺激を伝える多くの生き物に共通のセンサーです。うま味受容体のわずかな変化(遺伝子変異)で“親戚”の甘味受容体に変貌出来たようです。

スズメの先祖がうま味の味覚を甘味の味覚に変え繁栄につなげた
スズメたちの遠い先祖は肉食恐竜で甘味なんて要らないし甘さなんて分かんな~い!白亜紀大絶滅後、トリとなったスズメの先祖はうま味センサーをちょっとヒネって甘味センサーに変え、花蜜をエネルギー源として利用することで上を凌ぎ、渡りを可能にし、現在の大繁栄に繋げたようです。

ハチドリとは別のイキサツで・・・
この研究で明らかになるまで、花蜜を食料とするハチドリが鳥類のなかで甘味を感じられる唯一の例外でした。これを明らかにしたのも出典著者の戸田氏、Baldwin氏ら研究グループでした。ところが、ハチドリはアマツバメから分かれて進化した後に甘味の味覚を得たようで、スズメ目の甘味獲得とは違うイキサツです。実際、うま味受容体が甘味を感じるようになった変異部位も違っていることを同グループが明らかにしました。

国際的な研究協力の成果
明治大学のプレスリリースによれば、この一連の研究成果は、戸田氏ら明治大学、Maude Baldwin氏らマックスプランク鳥類研究所(Max Planck Institute for Ornithology)、東京大学、岐阜大学、北海道大学などの国際的な共同研究によるものだそうです。

たくましいスズメたち
うま味=栄養のセンサーを甘味=エネルギー源のセンサーに流用してスズメたち(スズメ目)は大繁栄しています。生きものってたくましいですね。

出典:”Early origin of sweet perception in the songbird radiation” Yasuka Toda et al. Science 09 Jul 2021 Vol. 373, Issue 6551, pp. 226-231 DOI: 10.1126/science.abf6505
出典:「鳥が花蜜を味わう新たな仕組みを解明 「スズメ亜目を鳥類最大の種数へ繫栄させた糖の味受容機構」が明らかに」 2021年07月09日 明治大学プレスリリース
出典: “Songbirds like it sweet Songbird ancestors evolved a new way to taste sugar” JULY 09, 2021 Max Planck Institute プレスリリース
出典:「味覚受容体の新しい機能解析技術の開発と味覚受容の分子機構の解明」 2018年 農芸化学若手女性研究者賞講演要旨 明治大学 農学部 農芸化学科 食品機能化学研究室 戸田安香
出典:ウィキペディア記事:「味覚」、「Gタンパク質共役受容体」


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