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カビが花に化けて虫をだます、何のために?+初夏の庭の花

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寄生カビのニセの花2
(寄生カビのニセの花;出典文献よりお借りしています)
見つけた研究者もびっくりの擬態
これを見つけた研究者Kenneth Wurdack氏もびっくりの手の込んだカビの、姿、色、臭いも宿主の花にそっくりの擬態でした。2006年、南米ガイアナでの発見です。




黄色い花?いえ、すべてカビです
美しい黄色の花?いえ、花と見えるもの、それを構成する組織はすべて宿主の植物に“感染した”カビの組織だったのです。

ニワゼキショウdownsize
(我が家の庭に毎年咲くニワゼキショウ)
かわいい雑草ニワゼキショウ
ニワゼキショウは外来種の「雑草」ながらかわいい花を咲かせます、毎年我が家の「猫の額」の庭で・・・。今回の話題の宿主はガイアナのトウエンソウ属(Xyris)と言うニワゼキショウの仲間で黄色い花を咲かせます。

他に例がない丸ごとそっくり花に化ける
カビが葉っぱに一部に化ける(擬態する)例はあったそうですが、花丸ごとカビが化ける擬態の例は見つけられていなかったそうです。

シャクナゲdownsize
(シャクナゲ;我が家の庭より)
新種のフサリウム属の真菌(カビ)でした
出典著者のKenneth J. Wurdack氏らによればこのニセ花の正体はフサリウム族真菌(カビ)の新種だったそうです。

花粉の運び屋にアピールする「紫外線色」
宿主のトウエンソウ属の植物は紫外線を反射して、つまり「紫外線色」(どんな色や?)になって“紫外線が見える“ハチなど花粉媒介者の昆虫にアピールします。

ムラサキカタバミdownsize
(ムラサキカタバミ;我が家の庭にて)
虫を惹きつける紫外線色と香り
出典著者のKenneth J. Wurdack氏らはフサリウム族のカビを培養し成分を分析してみると宿主のトウエンソウ属の花の香り成分を作り出していることが分かりました。

クリスマスローズdownsize
(クリスマスローズ:我が家の庭でいつもうつむき加減)
色形だけでなく香りも花そっくりに化ける
つまり、これらの新種のフサリウム族のカビの“ニセ花”は、宿主のトウエンソウ属の花に①かたち、②紫外線を含む色、③香り、までそっくりに化けていました。

まず宿主を不稔性にする手口
メカニズムはまだ不明だそうですが、このフサリウム属の真菌は感染すると、まず、宿主のトウエンソウ属の植物が花が咲かないように。(不稔性にして)しかる後、花に化けるようです、手が込んでますね

シャクヤクdownsize
(シャクヤク;我が家の庭で毎年大輪を咲かせます)
花粉媒介者のハチまで乗っ取るカビ
このようにしてこのフサリウム属のカビの「ニセ花」にはハチが惹きよせられ、受粉媒介者もだまして乗っ取るようです。

胞子を虫に運ばせるための擬態なのか?
形、色、香りまで精密に宿主の花に化ける(擬態する)フサリウム属にカビの目的は何なのか?受粉媒介者のハチたちを騙して花粉の代わりにカビの胞子を運ばせるためではないか、と出典著者のKenneth J. Wurdack氏らは推測しています。
生きものの世界は深いですね。

出典:” Pseudoflowers produced by Fusarium xyrophilum on yellow-eyed grass (Xyris spp.) in Guyana: A novel floral mimicry system?” Imane Laraba et al. Kenneth J. Wurdack Fungal Genetics and Biology 144 (2020) 103466
出典:日経サイエンス 2021年6月号 P22 「花もどき」


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