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サンゴ礁は食べ物で温暖化による白化し易さが変わる+サンゴ礁のかわいいサカナ

サンゴ礁は食べ物で温暖化による白化し易さが変わる
+サンゴ礁のかわいいサカナ

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サンゴと共生藻類は持ちつ持たれつの栄養関係
(サンゴと共生藻類は持ちつ持たれつの資源リサイクルする栄養関係)
地球温暖化が進み造礁サンゴが白化の危機
・・にあることは既に世界中で報告され、ニュースで耳にされることも多いと思います。サンゴの白化とは共生藻類が出て行っちゃってサンゴの色がなくなることで、栄養源を断たれたサンゴは死にます。




サンゴの白化REVdownsize
(サンゴの白化;石垣島にて)
浅海の生態系を支える造礁サンゴの白化
出典著者のInga E. Conti-Jerpe氏らの研究で光合成する藻類と共生する造礁サンゴは温暖化に脆弱であることが分かりました。
でもその程度は共生のあり方によって違うようで、共生藻類と栄養面で共生関係が濃密なサンゴほど地球温暖化に脆弱なようです。
暑さに鍛えられるサンゴの過去記事です↓
暑い潮に鍛えられサンゴは白化に強くなる、ちょっとユルメがミソ+石垣のサンゴ礁

キンギョハナダイ切り出しdownsize
(キンギョハナダイ;静かに見ているとポツ、ポツとサカナが出てきます)
サンゴ礁の小さな妖精たち
石垣島ダイビングで出会ったサンゴの“森“を彩る小さなかわいいサカナのフォトを添えます、使い回しですが・・・。

サンゴ礁を作るサンゴは多種多様
造礁サンゴとその細胞内に棲む共生藻類(渦鞭毛藻類(dinoflagellate)の褐虫藻)との関係は様々で、「独立栄養型」、「従属栄養型」そして中間の「混合栄養型」に分類されるそうです。
これもサンゴの過去記事です↓
海洋廃棄プラスティックがサンゴに感染症を蔓延させている+石垣サンゴ礁散歩
海草がサンゴの海を有毒微生物から守っている+サンゴ礁の魚たち
光ってパートナーを育み護るサンゴ 石垣のサンゴ礁と魚たち


ボラ系の稚魚かREVdownsize
(ボラ系の稚魚でしょうか、おちょぼ口がかわいい)
独立栄養から従属栄養までサンゴは多様
出典著者のConti-Jerpe氏らは、①共生同士の栄養源(炭素と窒素)が同じ、つまり完全な共生で宿主サンゴと共生藻類を一体とみなせる「独立栄養型」、②共生藻類に棲み処は貸しているけど、宿主サンゴと共生藻類は栄養的に独立しているサンゴは「従属栄養型」、その中間のサンゴは「混合栄養型」と分類しています。

栄養に乏しい熱帯の海
陽光あふれる熱帯、亜熱帯の浅い海は生き物にあふれてる?いえ、実は貧栄養です。栄養塩が多く酸素が豊富でオキアミが大量に繁殖する南氷洋の逆ですね。

サンゴ礁では窒素が足りない
サンゴ礁では十分な太陽光があるので光合成の生産物(糖分)は余り気味なのに対して、体を作るもう1つの主な栄養素、N源(窒素源)は常に不足気味です。

デバスズメダイの群れ切り出しdownsize
(デバスズメダイはサンゴ礁の青い宝石)
貴重な窒素は共生者間でリサイクルする
宿主サンゴは肉食で小さなプランクトンなどをポリプで捕食します。炭素と窒素を含むサンゴの老廃物は共生藻類に提供され、共生藻類は無機炭素、無機窒素に変えてから光合成を行い、糖分とアミノ酸をサンゴに提供します。こうしてサンゴと共生藻類の間で資源、特にN源のリサイクルが行われます。

独立栄養型サンゴは共生藻類と運命共同体
このように栄養面で持ちつ持たれつの宿主サンゴと共生藻類、サンゴ礁で優勢な種である独立栄養型のサンゴは共生藻類と運命共同体の関係にあります。

5属、7種のサンゴを調べた
出典著者のInga E. Conti-Jerpe氏らは香港近海の23か所で5属、7種のさまざまなサンゴの栄養交換と暑さ耐性を調べました。

サンゴの迷路を泳ぐミツボシクロスズメダイ
(サンゴの迷路を泳ぐミツボシクロスズメダイ)
サンゴの暑さ耐性を比べる実験
海水温を10年平均より高い30-32℃にすると45日から70日にかけてサンゴは白化しましたが、50%が白化した日数で比べると、まず独立栄養型、次いで混合栄養型、最後に従属栄養型の順でした。つまり独立栄養型サンゴが最も暑さに弱く白化し易いことが分かりました。

アイソトープで物質のやり取りが分かる
出典著者のInga E. Conti-Jerpe氏らは、炭素の安定同位体C13の比率と窒素の安定同位体N15の比率を組み合わせて比べることで栄養源(C源とN源)のやりとりの程度を調べました。

CとNのアイソトープ比率の重なり具合で分類
すると7種のサンゴは、①2つの同位体比率の範囲ほぼ重なるなら栄養源(C源とN源)が同じ完全共生「独立栄養型」サンゴ、②2つの同位体比率の範囲が完全に離れていて宿主サンゴと共生藻類は栄養的に独立している「従属栄養型」サンゴ、⓷同位体比率の範囲が一部重なる「混合栄養型」サンゴに分けられました。

独立栄養型サンゴは温暖化には脆弱
通常なら、太陽さえあれば良い独立栄養型のサンゴがサンゴ礁では優位です。しかし、今回出典著者Conti-Jerpeらが示した研究結果では共生藻類と一体の独立栄養型のサンゴは海水温上層に弱く、地球温暖化で真っ先に白化してしまいます。

サンゴのポリプの大きさが温暖化耐性と相関
サンゴはポリプで餌を捕食しますが、「従属栄養型」、つまり共生藻類に栄養源を頼らないサンゴのポリプはより大きく、ポリプの大きさと白化し易さは反比例するそうです。

もっと調べないと・・・
これまでこのようなサンゴと共生藻類の栄養依存度と温暖化耐性の研究は稀だったそうです。しかし、造礁サンゴは世界で約100属、800種もいます。今回の5属7種のデータではもちろん全体像は分かりません。出典著者Conti-Jerpeらはもっと研究が必要だと述べています。

出典:”Trophic strategy and bleaching resistance in reef-building corals” Inga E. Conti-Jerpe et al. Science Advances 10 Apr 2020:Vol. 6, no. 15, eaaz5443, DOI: 10.1126/sciadv.aaz5443

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テーマ : パリ、フランス - ジャンル : 海外情報

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