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コウモリが葉に隠れた餌を見つける超音波の秘術+プロペラ夜戦たち

コウモリが葉に隠れた餌を見つける超音波の秘術
+プロペラ夜戦たち
~ まるでコウモリ版SLAR(サイドルッキングレーダー) ~

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コウモリのSLAR
(コウモリのSLAR)
葉っぱを鏡にして餌を見つけるコウモリSLAR
コウモリ(一部の)は葉っぱや水面を鏡代わりにして止まっている餌でも見つけて捕えるそうで、その秘術(テク)はヒコーキが地上目標を捉えるSLAR(側方監視レーダー)みたいです。
コウモリの過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
ハエもコウモリも空戦機動で天井に着地する+パリ郊外エアショーの複葉機たち
蛾はひらひら翅をデコイ(囮)にしてコウモリをかわす+DH.タイガーモスとモスキート
コウモリってスゴイんだかドジなんだかでもベストセラー動物 +パリの夜





黒衣のデファイアントNFII downsize
(黒衣のデファイアントNFII夜戦;ロンドンRAF博物館)
暗闇の狩人、レーダー夜戦
暗闇の狩りつながりでレーダーの目で敵機を追ったプロペラ夜戦、ボーファイター、デファイアント、Bf110 ,Ju88などのフォトを少し添えています(なぜモスキート夜戦じゃないの?って、だって博物館で会ってないもん)。
ボーファイターの過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
Beauよ君はホントに戦闘機か 後編 いえ空のインディ・ジョーンズ
Beauよ君はホントに戦闘機か 前編 なんせ間に合わせなもんで


レーダーを無力化するグラウンドクラッター
ちょっと前までの航空機攻撃に低空侵入と言う戦術がありました、モスキートやバッカニアが有名ですね。なぜ低空侵入なのか?レーダー、特に、その運用初期では、地上や海面などからのレーダー波反射の背景雑音、所謂、グラウンドクラッターが目標を隠すため侵入機を発見出来なかったからだそうです。

夜のカマキリかレーダー装備のBf110downsize
(夜のカマキリか、レーダー装備のBf110G型?;RAF博物館)
超音波レーダーで餌を捕えるコウモリ
コウモリが暗闇を飛び回って空中の餌を捕えられるのは、レーダーのように超音波を照射し障害物や餌からの反射を感知することで「見ている」からです。

止まっている餌は背景のノイズに隠れる
でももし、餌の虫が樹や草の葉などに止まっていたら?樹木や草花からの超音波反射の背景ノイズに隠れてしまうのではないか(グラウンドクラッターのように)?と考えられていました。

ノイズに隠れた餌を見つけるコウモリの秘術
しかし、コミミナガヘラコウモリ(Micronycteris microtis)など、いく種かのコウモリは止まっている餌でもうまく見つけて捕えます。でもどうやって?長らくナゾだったそうです。

F7Fタイガーキャット
(F7Fタイガーキャット、朝鮮戦争では夜戦で活躍;ケンブリッジ郊外のIWM博物館)
モデル実験をやってみたら
そこで出典著者のInga Geipel氏らは、コウモリは斜めから超音波照射してるんじゃないか?と予測しモデル実験で斜め照射の最適角度(60度)を割り出しました。

マイクと3Dカメラでコウモリを追うと・・
次に出典著者のGeipel氏らは、実際にコミミナガヘラコウモリが暗闇の中で葉の上の餌を超音波で見つける飛行を3Dカメラで追い、超音波照射を高性能マイクで記録しました。

デファイアントとフィギュアーたちdownsize
(デファイアントとRAF博物館名物1/1フィギュアーたち、動力砲座がチャームポイント)
斜め最適角度で葉の上の餌を浮かび上がらせる
するとコウモリは、モデル実験で得られた最適な照射角度と同じ角度(60度)の斜めから超音波を照射して葉に止まった餌を見つけました。

グラウンドクラッターを避ける
この最適角度の超音波照射なら、1)平らな葉っぱから反射は来ない(暗く見える)、2)葉っぱの上の凸凹である餌の虫からのみ反射が返る(暗闇に白く浮かび上がる)ので“グラウンドクラッター”を避けて餌を浮かび上がらせ捉えるわけです。

葉を反射板にして餌を見つける秘術
更にコウモリは葉っぱを反射板にして、つまり鏡のように使って餌の姿をよりはっきり「見る」ことが出来るようです。

水面ならきれいな鏡になる
水面に止まっている餌なら水面はよりきれいな鏡になりますから、餌は更に鮮やかに浮かび上がるはずです。

夜戦型Ju88R型downsize
(夜戦型Ju88R型;RAF博物館、不鮮明な写真ですみません)
ガラス窓が見えないコウモリが激突!
バードストライクならぬバットストライクが問題になっています。高層ビルのガラス窓に夜間コウモリが激突してしまうのです。

人工物では超音波ハイテクが裏目に・・・
え、超音波なら夜でも見えるはずじゃないの?いえ、垂直で真っ平な構造は自然界にはありません。コウモリの超音波照射では(真っ正面でもない限り)ガラス窓から反射が帰ってこない=「何もない」のでコウモリはそのまま突っ込んでしまうからです。進化が産んだコウモリのハイテクも人工的な環境では裏目に出てしまうようです。

コウモリ版のSLAR(サイドルッキングレーダー)
サイドルッキングレーダー、SLAR (side looking airborne radar、側方監視レーダー)は地表に向かって斜め長軸方向に指向性の高いレーダー波(電磁波)を照射、スキャンして地形の凹凸や車両(これも凹凸)などを捉えますが、コウモリが斜めからの超音波で餌をあぶりだすテクはまさにコウモリ版SLARですね。
生き物は最新鋭軍用機のハイテクもとっくの昔から使っていたわけで生き物ってスゴイですね。


出典:”Bats Actively Use Leaves as Specular Reflectors to Detect Acoustically Camouflaged Prey” Inga Geipel et al. Current Biology Volume 29, Issue 16, 19 August 2019, Pages 2731-2736 DOI:https://doi.org/10.1016/j.cub.2019
出典:日経サイエンス2020年2月号NEWS SCAN P.25「コウモリの巧みな音響探知戦略」
出典:weblio記事「SLAR」 https://www.weblio.jp/content/SLAR


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テーマ : パリ、フランス - ジャンル : 海外情報

コメント

Re: No title

吟遊紳士さま、いつもご訪問、そしてコメントありがとうございます。夜戦ってなんか、ナナメ銃はもちろん、四連装砲塔、シュラーゲムジーク、ブルノーズレドームなど、フシギさと妖しさとムリ無理感などあって私も結構好き♡です。

> 夜間戦闘機、夜戦って通好みですがなんてカッコいいのでしょう1
> 魅力的過ぎます(⋈◍>◡<◍)。✧♡
> ラバウルで月光も活躍しましたよね(^^♪

No title

夜間戦闘機、夜戦って通好みですがなんてカッコいいのでしょう1
魅力的過ぎます(⋈◍>◡<◍)。✧♡
ラバウルで月光も活躍しましたよね(^^♪
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