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ハエもコウモリも空戦機動で天井に着地する+パリ郊外エアショーの複葉機たち

ハエもコウモリも空戦機動のロールで天井に着地する
+パリ郊外エアショーの複葉機たち

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あけましておめでとうございます。
旧年中は拙いブログをご訪問いただき、また、たくさんの温かい拍手やコメントをいただきありがとうございます。拙ブログもとうとう10年目です。「看板に偽りあり」、フランスはすっかりご無沙汰、サイエンス小ネタ中心ですが、ボチボチ書いてゆきますので本年もよろしくお願いいたします。
コウモリの天井着地downsize
(コウモリの天井着地)
ハエ、コウモリ、ヤモリの忍術、天井張り付き
私たちは、忍者は別にして、天井にとまる事は出来ませんが、昆虫は平気で壁でも天井でもとまります。哺乳類ではコウモリが逆さまにぶら下がります。ヤモリも天井に張り付きます。
コウモリの過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
コウモリってスゴイんだかドジなんだかでもベストセラー動物+パリの夜




Spi IX インメルマンターン
(スピットファイアー Mk. IX のインメルマン・ターン)
ヒトもマネしたいぶら下がりのハイテク
昆虫の場合はその脚に生えた多数の微細な毛が、コウモリはぶら下がりに特化した足指が、逆さまにとまることを可能にしています。だから(大部分の)コウモリは歩けません。ヤモリは足の裏が吸盤のように働き、バイオミメティックスで靴に応用されています。

フォッカーDrI の離陸downsize
(フォッカーDrI の離陸)
パリ郊外Ferete Alaisエアショーの複葉機
宙返りやロールなど空戦技術つながりで昔、パリ郊外Ferete Alaisエアショーで会った複葉機(レプリカ)のフォトを添えます。

Ferete Alaisエアショーの過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
金色の蛾が作るトモダチの輪: Ferete Alaisエアショー その2
パリ郊外草っぱらのエアショーはの~んびり: Ferete Alaisエアショー その1


空戦機動インメルマンターンで天井に着地

ハエ、コウモリは空中を飛びながらサッと一瞬で逆さまに天井にとまります。実はこれって相当に高度な飛行術なのです。

SE5の離陸REVdownsize
(SE5の離陸)
エース「ブルー・マックス」の宙返り術
第一次大戦の独空軍エース、マックス・インメルマン(Max Immelmann)が生み出した有名なインメルマンターン(Immelmann turn))は180度ループ、180度ロール、つまり宙返りしながらクルリと回転して頂点で反対方向、上向きで終わる空戦機動(マニューバー)です。インメルマンは初めて青い十字の勲章「プール・ル・メリット勲章」を受章、「ブルー・マックス」の愛称で呼ばれました。

飛行を終えたSE5 downsize
(飛行を終えたSE5)
ハエもコウモリもバレルロールを打つ
ヒコーキの空中戦で宙返りしながらロールを打って頂点でちゃんと上向き、前向きの飛行態勢になるように、ハエもコウモリも天井着地の直前でバレルロール(barrel roll、樽転がしのようにクルリと反転)を打つようです。でも飛行中に逆さまになるのは揚力を失う機動(マニューバー)で極めてリスクが高いのです。

高速度ビデオでハエの着地術に迫る
出典著者Bo Cheng氏の研究グループはハエbluebottle flies (Calliphora vomitoria)が天井にとまるときの動作を高速度カメラのビデオ映像に撮って解明しました。。するとハエは天井の手前で後方宙返り(back flip),あるいはバレルロールを打ってとまることが分かりました。

黄色いDHタイガーモスdownsize
(黄色いDHタイガーモス)
ハエはぶつかる直前にロールを打って逆さまに
ハエは天井に向かって前方に速く上方にはゆっくり飛びながら、天井にぶつかる前の一瞬のタイミングでロールを打って逆さまになり、同時に前脚を伸ばして天井を掴み、とまると言う高度な飛行起動であることが分かりました。

50ミリ秒の判断
天井身直前で身をひるがえす判断をハエは50ミリ秒と言う短い時間に行っている計算になるそうです。

フォッカーDrIを押してゆくボランティアdownsize
(フォッカーDrIを押してゆくボランティア)
翼をたたみロールしてとまるコウモリ
コウモリの機動は更にハイテク。片翼をたたみながら(とまるとき邪魔にならない)、逆にもう一方の翼を伸ばし(結果、重心が移動し回転モーメントが生じ)、体をバレルロールさせて(逆さまになり)、(高度を失う直前に)素早く足を伸ばして天井(洞窟の岩とか)を掴んで逆さまにぶら下がります。

フルーツ食コウモリ着地をビデオ解析
このハイテク飛行術は出典著者Robin Meadows氏が2種のフルーツ食コウモリ、Seba's short-tailed bats (Carollia perspicillata) と Lesser dog-faced fruit bats (Cynopterus brachyotis)の着地の高速度ビデオ解析で明らかにしました。

ビュッカーユングマンかな白い複葉機downsize
(ビュッカーユングマンかな?白い複葉機)
当たり前を疑え
出典著者のCheng氏は「ハエが天井にとまる」のは誰でも知っていることなのでメカニズムはとっくに研究されているだろう、と思って過去の研究論文をあたりました。ところが、なんと、何も解明されていないことが分かりました。そこで今回、高速ビデオでハエが天井にとまる動作の解析を行ったそうです。

見慣れた日常に隠れたハイテク
ハエが天井にとまるのは日常見慣れています。コウモリが天井にぶら下がるのも皆知っていますね。こんな一見当たり前に見える動物たちの動作にヒコーキのような、いえ、それ以上のハイテク機動が隠されていたなんて、やっぱり生き物のフシギはまだまだありそうですね。

出典:” New video reveals how flies land upside-down” Stephenie Livingston Science 1 November 2019 Vol 366, Issue 6465 doi:10.1126/science.aaz9648
出典:”Flies land upside down on a ceiling using rapid visually mediated rotational maneuvers” Pan Liu, Sanjay P. Sane, Jean-Michel Mongeau, Jianguo Zhao and Bo Cheng Science Advances 23 Oct 2019 Vol. 5, no. 10, eaax1877 DOI: 10.1126/sciadv.aax1877
出典:「ボクが逆さまに生きる理由」2017年 中島宏章氏著(ナツメ社)
出典:”How Bats Land Upside Down” Robin Meadows PLoS Biology vol.13 (No11) :e1002298 · November 2015
出典:ウィキペディア記事「インメルマン・ターン」他


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過去の記事リストは下のイラストをクリック ↓ (日本国内と南の島の記事は「ヨーロッパの話題」にまとめています)
パリの話題minisizeREVフランス街歩きminisizeREV
ヨーロッパの話題minisizeREV生き物とちきゅうのお話minisizeREV
ヒコーキの話minisizeREVグルメ話minisizeREV

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テーマ : パリ、フランス - ジャンル : 海外情報

コメント

Re: 謹賀新年

☆バーソ☆様、あけましておめでとうございます、そしてコメントありがとうございます。☆バーソ☆さんの示唆に富む深~いお話をいつも楽しみにしております。確かにおっしゃる通り、キーンと飛ぶジェット機よりブーンと飛ぶプロペラ機の方が何だか手が届きそうな親しみを感じますね。今年もよろしくお願いいたします。

> おすこやかに新しい年をお迎えのことと存じます。
> 昨年はご訪問いただき、まことにありがとうございました。
>
> やはり、ぷろぺら飛行機はいいですね。
> 速すぎないで、形はナチュラルな曲線で構成され、
> 人間らしさとロマンがあります。
> これぞ自然界にふさわしい乗り物のように感じます。
>
> 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

謹賀新年

おすこやかに新しい年をお迎えのことと存じます。
昨年はご訪問いただき、まことにありがとうございました。

やはり、ぷろぺら飛行機はいいですね。
速すぎないで、形はナチュラルな曲線で構成され、
人間らしさとロマンがあります。
これぞ自然界にふさわしい乗り物のように感じます。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
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