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美しき究極のレーサーM.C.72; すてきにダンディーなイタリアっ子≪後編≫

美しき究極のレーサーM.C.72
; すてきにダンディーなイタリアっ子≪後編≫

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MC72側面図カラーdownsize
(いまだ記録が破られていない美しき究極のレーサー、マッキM.C.72))
M.C.202フォルゴーレの生みの親カストロディ
マッキM.C.202フォルゴーレの設計者、マリオ・カストロディ(Mario Castoldi)は戦前のイタリアを代表する航空機デザイナーの一人です。
《前編》はこれです↓クリックで飛びます
すてきにダンディーなイタリアっ子M.C.202フォルゴーレ前編DBエンジンで覚醒




「紅の豚」を地で行った名デザイナー、カストロディ
ヒコーキがまだロマンだった「紅の豚」の頃、1920〜1930年代に英国スーパーマリン社の名デザイナー、レジナルド・ミッチェル設計のS5、S6シリーズと航空機レース、シュナイダートロフィー(Schneider Trophy)レースを競ったアエロマッキ社の一連の高速水上機を生み出しました。

S6B側面図カラー
(トロフィーを永久に英国にものにしたS6B)
スピットファイアを産んだシュナイダートロフィー
ちなみに、ミッチェルのS6Bが後のスピットファイアに、また、S5、S6シリーズ搭載のロールスロイス社エンジンが後のマーリン、グリフォンに発展しスピットファイアのみならず、レシプロエンジン最高傑作機、P-51ムスタングを生んだのは皆さまご存知の通りです。

篤志家が興した国際エアレース
シュナイダートロフィーはフランスの大富豪で篤志家のジャック・シュナイダー(Jacques Schneider)が主催するエアレースでしたが、だんだんと国の威信を賭けた国際レースになってゆきました。

「3回連続優勝した国が永久にトロフィーを得る」・・
・・ルールだったシュナイダートロフィーに、第1次大戦後イタリアは3回連続優勝しますが、「他の国がレースを戦う準備がまだ不十分」との理由で永久保持の権利を放棄しました。

R3C2側面図カラーdownsize
(画期的デザインのカーチスR3C-2)
「紅の豚」の頃のフェアプレー精神
1923年米国が参加し革新的デザインのカーチスR3Cがぶっちぎりで優勝しました。ところが翌1924年は英仏伊が「対抗する機体をまだ準備できていない」ため米国はレースを延期します。
「紅の豚」の頃(両大戦間)はまだフェアプレー精神があったんですね。
ちなみにR3Cは「紅の豚」でライバル、カーチス氏が操縦するヒコーキのモデルだそうです。


M39側面図カラーdownsize
(遂にカーチスを破ったマッキM.39)
カーチスに追い付け追い越せ!単葉機M.39の開発
アエロマッキ社とカストロディはカーチスの革新的デザインに触発され(って言うかマネて)、但し、複葉のカーチスR3Cに対して単葉機として開発したのが真っ赤なM.39で性能はカーチスをしのぎました。

ミッチェルとは抜きつ抜かれつ
1926年ひとたびは速度世界記録を出したM.39で優勝したものの、その後、2回続けてミッチェルのS5、S6に苦杯を舐めたカストロディは究極の水上機M.C.72を設計しました。

究極のレーサー、M.C.72
しかしながら、あまりにも先端的なデザインのM.C.72はエンジンの熟成などに手間取り、シュナイダー・レースに間に合いませんでした。1931年のレースはスーパーマリンS6Bの一人勝ち、シュナイダートロフィーは永遠に3連勝した英国のものとなりました(そういうルールでしたから)。

今日まで破られていない速度記録
それでもカストロディとアエロマッキ社はM.C.72の開発を続け、ついに1934年、フランチェスコ・アジェッロ大尉の操縦で最高時速709kmというとんでもない世界記録を打立てました。まだ、零戦どころか、スピットファイアの影もない頃に、しかも下駄ばき(フロート付き)の水上機なのに。この記録は21世紀の現在でも破られていません!!

あまりにも美しく、はかなく
この、まるで「紅の豚」のように、イタリアンカラーの真っ赤な衣装をまとったM.C.72はものすごく美しいヒコーキです。

全身これ高速機、空気抵抗を極小にするには?
M.C.72は単葉水上機で機体全体の表面にラジエーターを埋め込んで空力抵抗を極限まで減らしました。

M.C.72の心臓は3千馬力双子エンジン
2台のフィアットエンジンを縦に接続して3千馬力にまで高めた液冷エンジンFiat AS-6のパワーを2重反転プロペラでブン回してかっ飛ぶと言う、前代未聞、当時最先端技術のカタマリのようなモンスターマシーンでした。

戦後早々引退のカストロディ
マリオ・カストロディは戦後早々と航空機設計から引退しちゃったそうです。敗戦後のイタリアの航空機産業はカストロディが腕をふるえるような状態じゃなかったのか?もういやになったのか?分りませんが、残念ですね。

ひたすら芸術のイタリア機、凡作を使い切る英国
余談ですが、道楽でこういう芸術的なヒコーキを職人芸で生み出すのはいい意味で「ラテンだなぁ」と思います。ハリケーンやウェリントンをしぶとく使い切る英国のしたたかさもいいですけど。

M.C.72の諸元
乗員: 1名、全長: 8.23 m、翼幅: 9.48 m、翼面積: 15 平方m
空虚重量: 2,505 kg、運用時重量: 2,907 kg、最大離陸重量: 3,031 kg
動力: 『Fiat AS-6』 液冷V24気筒レシプロエンジン2,850 馬力× 1基
最大速度: 時速709.209 km


出典:ウィキペディア(和英)「マッキM.C.72」「Mario Castoldi」「シュナイダー・トロフィー・レース」「マッキM.39」「カーチスR3C-2」「スーパーマリン S.5」「Supermarine S.6」「Supermarine S.6B」など

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コメント

Re: No title

しおチャン様いつもありがとうございます。まったく同感!です、ものすごく美しいヒコーキだと思います。横顔だけならM.C.72の方がS6Bよりもよっぽどスピット(後期型)に似てますしね。M.C.72のカラー写真を見て、機体色の赤はどうもイタリア国旗の赤とは違いより深味がある気がしてイラストでは塗り分けましたが、どうでしょう?

> こんにちは。
> シュナイダーカップには色んな飛行機が関わっていますが、私はそのなかでこの飛行機が一番好きです。なんといっても華やかなイタリアンレッド
> が似合うこと(笑)。S6Bじゃこうはいかないです。

No title

こんにちは。
シュナイダーカップには色んな飛行機が関わっていますが、私はそのなかでこの飛行機が一番好きです。なんといっても華やかなイタリアンレッド
が似合うこと(笑)。S6Bじゃこうはいかないです。
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