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外来種って何?ホントに悪者?強制移住先で必死に生きてるのに

外来種って何?ホントに悪者?強制移住先で必死に生きてるのに・・・
~でも侵略的外来種は×、ダメですけど~

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庭の雑草タビラコREVdownsize
(庭の雑草タビラコ)
春のアスファルトの彩り
春、都会のアスファルトの道端に可憐な黄色いリング、はい、外来種セイヨウタンポポです。でも在来種を駆逐した訳じゃなくほかの植物が住めない、でも人の都会生活の場の環境で健気に生きてるだけなんですけど・・(もちろん無害)。そもそも強制移住させられて日本に来たんですけど・・・。




2冊の出典downsize
(2冊の出典)
2冊の本を読んで・・
・・・考えさせられましたね、外来種って何だろう?本当に悪者なんだろうか?実はヒトが壊した生態系を健気に修復してるのかも知れないかも?・・・と。で、この記事を書いております。

庭の雑草ヒメジオンREVdownsize
(庭の雑草ヒメジオン)
我が庭へのかわいい侵略者たち
猫の額の我が庭にも小さな侵略者が毎年芽吹きます。かわいい侵略者=雑草、のフォトを添えます。


庭の雑草その1downsize
(庭の雑草その1:名前が分かりません)
外来種が彩る風光明媚なスイスの湖
氷河湖であるスイスのマジョーレ湖は美しい自然豊かな観光地、別荘地です。マジョーレ湖とその湖畔にはたくさんの在来種に混じってたくさんの外来種が棲んでいて、生物多様性は豊かです。スイスアルプスに近い高所の湖なのに南国生まれのシュロが茂っています。

庭の雑草ネジバナdownsize
(庭の雑草ネジバナ)
ウィリアムソンの法則、千に1つの脅威
ウィリアムソン氏によれば「外からの侵入する種の1/10が生き残る、その1/10が定着する、その内、在来種など生態系に脅威となるのはその1/10。外来種を含む侵入種1000の内、999は何もしない。ただし、移入種が脅威となる比率は島嶼などではこれより高くなる」のだそうです。

本当に問題なのは侵略的外来種(IAS)
広く在来種を駆逐することで短期間に環境を大きく攪乱し生態系の多様性も低下させる侵略的外来種(IAS、Invasive Alien Species)はさすがに介入が必要ですが、1000分の999の外来種は「目の敵」にしなくてもいいんじゃないのかなぁ?
侵略的外来種の過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
湖底の環境DNAが語るウサギが生態系を変えたいきさつ+孤島アイスランド

庭の雑草ニワゼキショウREVdownsize
(庭の雑草ニワゼキショウ)
洪水の度に生物種が入れ替わるサンフランシスコ湾
洪水で絶えず生態系が一掃されてリセットされるサンフランシスコ湾は変化することで健全な生態系を保っています。本来外来種であったものが多いながら、貝類、鳥、魚、動物など豊かな、そして絶えず変化する生態系で、ラムサール条約で保全すべき沼沢地に登録されてもいます。

外来種の多くは復興パイオニア
既に荒廃している環境に外来種が棲みつくとその外来種は「環境破壊者」として無実の罪を着せられることがままあるそうです。強力な侵略的外来種など一部の例外をのぞき、攪乱を受けた環境にしか外来種は侵入しても定着出来ません。在来種が多様性のある安定した生態系を作っているところでは外来種の居場所(ニッチ)がないからです。攪乱された環境に外来種が棲むことでやがて在来種も含めた新しい生態系が出来ることもあります。

工場跡地の劣悪な環境を改善するたくましい外来種
ロンドンのテムズ川河口の古い火力発電所や工場の跡地は産業廃棄物の山。土壌はアルカリ性だし重金属も多いので生き物には厳しい環境です。ところが外来植物が元気に生えて、特にミヤコグサは窒素固定して土壌を改善、他の植物も生えるようになり、絶滅種のはずのコガネムシの1種など昆虫が600種以上見つかったそうです。やがて再開発されるまでのつかの間の豊かな生態系だそうです。
ミヤコグサの過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
「持ちつ持たれつ」マメ科と根粒菌の地中コミュニケーション+フランス各地の街角の花たち

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(庭の雑草その2:名前が分かりません)
白いネズミ君の「大脱走」
昔々、私、Levalloisbeeが学生だった頃、研究室のあった大学近くの地下街で「白いネズミ」が出没すると新聞記事になりました。ご明察通り、ネズミ君は大学の実験室から「脱走」した“勇敢な”実験動物だったようです。

生き物は必ず逃げます!!
いかに厳密に管理してもヒトが囲い込んだ環境から生物は逃げ出します。動物は逃げようとしますし。動かない植物でも種を体につけてトリが脱走の手引きをしてくれます。あなたはエイリアンに拉致されたら逃げますか?諦めますか?ほかの生き物も同じです。

庭は未知の世界へのジャンピングボード
ましてや、個人の庭に植えた美しい花(でもたいてい外来種)なら、チョウ、ガ、ハチなど受粉媒介者がよってたかって「遺伝子の脱走」を、また、小鳥や風が「種子の脱走」を毎シーズン手引きしています。

外来種大量高速フェリーサービス:バラスト水
今では国際協約があって外洋に捨てますが、船のバラスト水は海の外来種を異国の港に運ぶ「高速フェリーサービス」でした。ムール貝が有名ですね、おいしいし・・。

航空サービスもあります、虫さん、微生物さん向け
いかに人間が生物種の移送を規制、自粛、防御しても、例えば、ジェットストリーム(偏西風)はクモの子をはじめ多くの虫たちに「海外渡航サービス」を行っていますし、黄砂のPM2.5 は病原菌を含む微生物の小さな輸送パケットです。外来種侵入の完全阻止は不可能なのです。

顔パスで世界を股に渡り鳥
第一パスポートも持たず世界を股にかける渡り鳥はいったい「どこの在来種」で「どこでは外来種」なんでしょうか?キョクアジサシなんか毎年北極と南極を行き来してますし。

渡り鳥エアライン
渡り鳥自身も種や小さな昆虫、を羽にくつうけて、時には病原菌も遠く海を越えて運ぶエアラインの役割をしています。離島に初めて生える植物はほぼ鳥たちが“乗り物”です。
海洋島に生きものを運ぶトリの羽の過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
3つのWが運ぶ海洋島のユニークな生き物 生物地理学の冒険者2

庭の雑草タンポポREVdownsize
(庭の雑草タンポポ:セイヨウタンポポなのかどうかは「がく」が見えないので分かりません)
常に入れ替わり変化するのが生態系
今では、過去も現在も生態系にとっては常にメンバーが入れ替わり変化し、流動することがフツウの状態であると分かっています。
在来種と外来種がうまく折り合いをつけた生態系(たとえ新しい構成となっても)が目指すべきものなのかも知れません。


外来種と在来種のごちゃ混ぜでよみがえる新しい自然環境:New Wild
そもそも何が外来種かは人為的な線引きですし、長い時間軸で見ればそもそも在来種などほぼ存在しません。アマゾンにもアフリカにも「手つかずの自然」は無く、もはやヒトの影響を受けていない自然環境はほぼ無いと言われます(沿海以外の海は別として)。
出典著者Fred Pearce氏は「絶えず更新される自然に外来種はいちはやく乗り込み定着する。・・・私たちにとって不都合なこともあるが、自然はそうやって再野生化を進行させる。それがNew Wild」としめくくっています。


出典:「外来種は本当に悪者か?」 “The New Wild” 2015年 Fred Pearce氏著、藤井留美氏訳、岸由二氏解説 (2016年 草思社)
出典:「なぜわれわれは外来生物を受け入れる必要があるのか」 “Inheritors of the Earth” 2017年Chris D. Thomas氏著、上原ゆうこ氏訳 (2018年 原書房)


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