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タンポポの綿毛は渦輪でフワフワ飛んでゆきます+パリ小公園の花たち

タンポポの綿毛は渦輪でフワフワ飛んでゆきます
+パリ小公園の花たち

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タンポポの綿毛の落下傘(散布体)は渦輪でフワフワ浮かぶ
(タンポポの綿毛の落下傘(散布体)は渦輪でフワフワ浮かぶ)
パリ郊外ルヴァロワの小さな公園の花
かわいい素朴な道端の野草、タンポポのサイエンス小ネタにつき、パリ郊外ルヴァロワ(Levallois Perret)在住時のご近所の無名の公園、プランシェット公園(Parc de la Planchette)などのフォトを添えます。
パリ郊外ルヴァロワの小公園の過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
地元の街のすてきな顔Hotel de Ville 後編ワンは平和なコミュニケーション+パリを彩る花たち
パリは花の街: 隠れた見どころプランシェット公園





春の花のPlanchette公園をお散歩downsize
(パリ郊外ルヴァロワ(Lavallois Perret)、春の花のプランシェット(Planchette)公園をお散歩)
コンクリートジャングルに生きる逞しいタンポポ
タンポポはキク科の道端に咲く可憐でけなげな野草ですが、その根は50cmほども地中に伸びてアスファルトの割れ目からも逞しく咲いています。

庭のタンポポ綿毛REVdownsize
(我が庭に咲いたタンポポの綿毛)
1つ、また1つ小さな落下傘が旅立ちます
タンポポの黄色い花はやがて真っ白フワフワのポンポンになり、風が吹いて1つ、また1つと綿毛の落下傘(散布体)になって運ばれ遠くへ飛んで行きます(風散布型種子)。

タンポポの綿毛WikiJPNREVdownsize
(タンポポの綿毛の散布体)
タンポポの種は100本の綿毛で風に運ばれる
タンポポの散布体の下についている粒は小さな種が入った乾いた果実、痩果で、そこから細長い軸、冠毛柄が伸び、その先端(上)は車輪のスポークのように細い綿毛、冠毛が90-110本ほど放射状についています。


ルヴァロワHotel de Villeの庭で遊ぶハトさんたちREV downsize
(ルヴァロワ市庁舎(Hotel de Ville)の庭で遊ぶハトさんたち)
タンポポの綿毛の落下傘(散布体)のヒミツ
出典著者のエディンバラ大学の中山尚美氏らは、タンポポの綿毛の散布体がフワフワ浮かんでなかなか落ちないヒミツを明らかにしました。どうやら冠毛が作り出す渦が綿毛の落下傘、散布体を吊り上げているようです。

プランシェット(Planchett)公園のチューリップdownsize
(プランシェット公園のチューリップ;眩しいばかりの春の彩り)
レーザーで冠毛の上の渦輪をとらえた
著者の中山氏らはタンポポの散布体を、下から風を送る風洞に入れ、空中の微粒子をレーザー光で光らせることで、空気の動きを目に見えるようにしました(可視化)。すると冠毛のすぐ上に分離した(冠毛にくっついていない)渦輪が浮かんでいました。

庭のタンポポの花REVdownsize
(我が庭のタンポポの花;種類は分かりませんが・・)
シリコン製モデルで渦輪を再現
そこで著者の中山氏らはタンポポの散布体の冠毛の数くらいの隙間を開けたシリコン板で同じような風洞実験を行ったところ、同じような渦輪が出来ました。

渦輪でチョウは上へ前へ飛ぶ
(渦輪でチョウは上へ前へ飛ぶ;過去記事より)
渦輪でチョウもヒコーキも飛びます
身近な渦輪の例ではデンジロウ先生の「空気砲」があります。渦輪は昆虫の飛翔、飛行機の飛行や魚の遊泳でも発生して、揚力や推進力を効率よく発生させます。
チョウが翅のはばたきで作り出す渦輪によって効率よく飛び、オオカバマダラの4千kmの渡りを可能にしているサイエンス小ネタは以前ご紹介しました。

渦輪で渡りをするチョウの過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
オオカバマダラ蝶は鱗粉が作る渦で4千kmを渡る+パリ郊外原っぱのヒコーキたち

前縁渦が渦輪になる
(前縁渦が渦輪になる;過去記事より)
渦輪の揚力でフワフワ浮かぶ綿毛の落下傘
タンポポの散布体がゆっくり落ちてゆくとき、冠毛の隙間を通り抜ける空気と散布体の外側を通る空気とで圧力差が出来て、渦輪が出来るそうです。この渦輪が生む揚力でタンポポの綿毛の落下傘、散布体はまるで渦輪に吊り下げられているように、フワフワと浮かぶわけです。

早春Planchette公園の家族downsize
(早春のプランシェット公園の家族)
綿毛(冠毛)の数は厳密なんです
さらに、著者の中山氏らはシリコン板の隙間の数を変えてみたところ、タンポポの散布体の冠毛の本数(90-110本)よりずれると渦輪が出来なかったそうです。自然は絶妙なデザインを選んでいることが分かります。

陽に輝くプランシェット公園のバラdownsize
(陽に輝くプランシェット公園のバラ)
これまで知られていなかった渦輪で飛ぶ種
同じ風散布型種子でも、タンポポの種は、カエデの種のように翼を持っているわけではありません。なぜフワフワ飛べるのか?は研究者の間でも謎だったそうです。
中山氏によれば、タンポポ綿毛のような構造は昆虫の翅や脚にも見られることから、動物が運動に渦輪の働きを利用するのは珍しくないのかも知れないそうです。


ルヴァロワ市庁舎庭の花と噴水downsize
(ルヴァロワ市庁舎庭の花と噴水)
まだまだあるかも?「飛ぶヒミツ」
飛ぶことはロマンです。宇宙にまで行けるようになっても自然はまだまだ「飛ぶヒミツ」を隠しているようです。


出典:“A separated vortex ring underlies the flight of the dandelion” Cathal Cummins et al. & Naomi Nakayama Nature Vol.562 Issue 7727 17 p. 414-418 Oct 2018 DOIs 10.1038/s41586-018-0604-2
出典:natureダイジェスト2018年12月号 VOL.15 NO.12 P.4 「タンポポの綿毛の秘密」 Jeremy Rehm氏執筆 (翻訳:三枝小夜子氏)
出典:“Dandelion seeds fly using ‘impossible’ method never before seen in nature” Jeremy Rehm Nature 17 OCTOBER 2018
出典:日常の化学工学「飛行機はなぜ飛べるか-渦のはなし-」東京工業大学名誉教授 伊東章氏ホームページより
出典:ウィキペディア記事「タンポポ」


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テーマ : パリ、フランス - ジャンル : 海外情報

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