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蛾はひらひら翅をデコイ(囮)にしてコウモリをかわす+DH.タイガーモスとモスキート

蛾はひらひら翅をデコイ(囮)にしてコウモリをかわす
+DH.タイガーモスとモスキート

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蛾は長い翅でコウモリをだます
(蛾は長い翅でコウモリをだます)
超音波レーダーで蛾を捕らえる夜戦コウモリ
夜空の闇の中でコウモリは超音波を使うエコーロケーションで餌を取ります。その主な餌が餓です。ちょうど夜戦がレーダーで敵機を捉えるように。
コウモリの過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
コウモリってスゴイんだかドジなんだかでもベストセラー動物+パリの夜




美しきWooden Wonderモスキート
(美しきWooden Wonder DH.98モスキート)
夜戦と蛾つながりでモスキートとDH.82タイガーモス
夜空の情報戦つながりで夜戦型も活躍のde Havilland社のDH.98モスキートと蛾つながりで同じくDH.82タイガーモスのフォトを添えています。
モスキートとタイガーモスの過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
蚊の必殺仕事人グッピーが環境破壊なの+Wooden Wonderモスキート
1年生が乗ります練習機は安心安定のデザインでなきゃT-6テキサン
金色の蛾が作るトモダチの輪: Ferete Alaisエアショー その2


蛾のECM、クリック音で超音波レーダーをジャミング
一方、餌にされる蛾の方は超音波クリック音でジャミングするECM(電子的対抗手段)のような手段でコウモリに対抗するものもいます。

翅の長さで逃れやすさが変わる
(翅の長さで逃れやすさが変わる)
しっぽをデコイにしてコウモリ超音波をだます
さらにユニークな対抗策があります。それはデコイです。
蛾の翅にアゲハチョウのような長いしっぽを生やせば良いのです。ちょうど赤外線ホーミングミサイルをフレアーでかわすようなもの。蛾の翅の形はとてもバラエティーに富んでいてこのような長いしっぽも簡単に出来ちゃうのかも知れません。


タイガーモス優雅な蛾には黄色の翅をdownsize
(DH.82タイガーモス、優雅な蛾には黄色の翅を)
しっぽが長ければ超音波ロックオンの攻撃位置がズレる
コウモリは超音波の反射像から攻撃位置を割り出し必殺のアタックをします。もし翅に長いしっぽが付いていると反射像から割り出す攻撃位置は翅の間のすき間になりま、コウモリのアタックは空を切ることになります。

モスキトーの心臓マーリンエンジンdownsize
(モスキトーの心臓マーリンエンジン)
翅の長い蛾、短い蛾、しっぽを切ったり張ったりしてみた
出典著者のJuliette J. Rubin氏らは、翅のしっぽが長い蛾として、北アメリカのカイコ蛾の仲間luna moth (Actias luna)と東アフリカ、南アフリカの月蛾の1種African moon moth (Argema mimosae)を、しっぽがなくて大きい北アメリカのpolyphemus moth (Antheraea polyphemus)を選び、アメリカ大陸生息のコウモリ、big brown bat (Eptesicus fuscus)のもとに放しました。更に蛾たちの翅のしっぽを切って短くしたり、フェイクのしっぽを張り付けて長くしてみました。

翅のしっぽの攻撃回避効果は絶大
その結果、コウモリbig brown batの攻撃を逃れたのはしっぽがないpolyphemus mothはたった27%でしたが、翅のしっぽの長いAfrican moon mothは75%が逃れました。そこでAfrican moon mothのしっぽを短くすると逃げられたのは45%、取ってしまうと34%まで低下しました。
しっぽのないpolyphemus mothの翅を長くすると逃げおうせた割合が増えました。


モスキトーB35 RAF博物館にてdownsize
(モスキトーB35 RAF博物館にて)
しっぽをアタックしても成功率は低い
Rubin氏らの実験ではコウモリbig brown batのアタックの75%が餌の体の両端(前と後ろ)に集中し、luna mothのような翅のしっぽの長い蛾に対してのコウモリの捕食成功率は前1/3(頭部)アッタクで76%、真ん中(腹部の一部)アッタクで15%、後ろ1/3(翅のしっぽ)アタックではたったの6%でした。翅のしっぽの超音波エコーロケーションのかく乱効果は絶大です。

コウモリの超音波対策として蛾のしっぽは何度も進化した
出典著者Rubin氏らの今回の研究によれば、このような長い翅は蛾の様々な系統で独立して出現してきたそうで、それぞれの土地(環境)でコウモリ対策として獲得されたようです。収斂進化ですね。


黄色のタイガーモス パリ郊外Ferte Alaisエアショーにてdownsize
(黄色のタイガーモス、パリ郊外Ferte-Alaisエアショーにて)
コウモリは皮膜で餌を包むらしい
でも1つギモンがあります。あるコウモリの本(「ボクが逆さに生きる理由」)ではコウモリは餌の蛾を捕えるとき皮膜の後ろの部分(尾翼ですね)を前に出しエプロンのように餌を包み込んでから捕食するそうです。


包んで捕えるならしっぽのデコイは役立たないのでは?
そうならコウモリの包み込み攻撃にはエコーロケーションで見る餌の各部位は関係ないわけで、蛾の翅の長いしっぽは効果がないように思えるのですが・・・どうなんでしょう?それともコウモリの種によって捕食行動が違うのでしょうか?

出典:”The evolution of anti-bat sensory illusions in moths” Juliette J. Rubin et al. Science Advances 04 Jul 2018 Vol. 4, no. 7, eaar7428 DOI: 10.1126/sciadv.aar7428
出典:”Watch how battles with bats give moths their flashy tails” Elizabeth Pennisi Science 6 July 2018 Vol 361, Issue 6397 doi:10.1126/science.aau6626
出典:” Moths Block Bats' Sonar” Science 6 July 2018 Vol 361, Issue 6397
参照:「ボクが逆さに生きる理由」2017年中島宏章氏著(ナツメ社)


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