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ミツバチを殺人ハチに変えたのは巣を守るための脳内ペプチド+ミツバチの街ルヴァロワ

ミツバチを殺人ハチに変えたのは巣を守るための脳内ペプチド
+ミツバチの街ルヴァロワ

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今回の豪雨被害に遭われた皆さま、心よりお見舞いを申し上げます。私、Levalloisbeeも小中学生の頃の住まいは慢性的に水害の出る所でした。ご心労、ご苦労は大変なものだと存じます。被害に遭われました皆さまの一日も早いご快復と、一刻も早い復旧を祈念してやみません。

おとなしいミツバチを凶暴にするものはdownsize
(おとなしいミツバチを凶暴“殺人ハチ”に変貌させるものとは??)
「ゴジラだ!」「ミツバチ飛行隊、一斉攻撃!」は専守防衛
「右前方、怪獣発見!警戒せよ」、「各機、編隊を組め」、「一斉攻撃、かかれ!」
このミツバチ飛行隊の攻撃目標である“怪獣”が人間だったとき、人は彼らを「殺人ハチ」と呼びます。専守防衛だったんだけどね。





「3万年前の航海 徹底再現プロジェクト」
日本人のルーツ=日本列島へのヒトの渡来の3つのルートの内、一番厳しい3万年前に黒潮を乗り越えた台湾→沖縄ルートの実証再現の科学プロジェクトの2回目のクラウド・ファンデングです。微力ながらLevallisbeeも応援しております。以前もTVの特集番組がありましたが、今回は7月15日のNHKスペシャルで紹介されるようです。もしもご興味あれば以下のリンクをクリックしてみてください。
【完結編】国立科学博物館「3万年前の航海 徹底再現プロジェクト」

Levallois 市章を包むチューリップREVdownsize
(ルヴァロワ(Levallois Perrets)の市章を包むチューリップ)
ミツバチの街ルヴァロワ
ミツバチつながりで以前住んでいたパリ衛星都市ルヴァロワの風景を添えます。ルヴァロワ(Levallois Perrets)はミツバチが市章にもなっているミツバチの街です。
ハチとルヴァロワ界隈の過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
スーラの名画はご近所のセーヌ中之島、ジャット島でした
パリ郊外ルヴァロワの市章ミツバチには秘密がいっぱい
仲間の顔を見分けるアシナガバチ一億年進化の知恵
ミツバチたちはスマートな意思決定で生き残る
道具を使って蜜を取り一族にワザを伝えるマルハナバチ+パリ郊外ハチの街ルヴァロワ
ワンちゃんはかまってくれる人にはかわいい仔犬顔+パリの地元ルヴァロワ界隈
ずぼらな芝刈りがハチは大歓迎!環境にも良いかも?


ジャット島の水に映るボートハウスREVdownsize
(ジャット島の水に映るボートハウス)
おとなしいミツバチが殺人ハチに豹変
アフリカ産の「殺人ハチ」がアメリカ大陸で問題になっていること、少し前のニュースなどで覚えておられるかもしれませんね。

ミツバチを殺人バチに変えた脳内ペプチド
出典著者のMarcel Pratavieira氏らの研究で、ミツバチたちを、巣を、群れを守るために図らずも「殺人ハチ」に変貌させたある種の脳内ペプチドが分かりました。

ルヴァロワ市庁舎早春のひなたぼっこREVdownsize
(ルヴァロワ市庁舎で市民が早春のひなたぼっこ)
実は人が持ち込んだ外来種
出典著者のElizabeth Pennisi 氏によれば1950年にアフリカ大陸から南米にミツバチのアフリカ種が持ち込まれたのですが、実はこれが凶暴。1980年代には北アメリカにも進出しました。

凶暴性がハーフにも伝わり被害者1000人
更に地元の本来はおとなしい在来種ミツバチとも交雑し、ハーフたちも血を継ぎ凶暴で、南北アメリカで刺されて亡くなった人は1000人を超えるそうです。

昔の職場デファンス(La Defence)近くのセーヌ(Seine)川downsize
(昔の職場、デファンス(La Defence)近くのセーヌ(Seine)川)
何がミツバチを殺人ハチに変えたのか?
出典著者のPratavieira氏らは「何がおとなしいミツバチを“殺人ハチ”に変えてしまったのか?」ハチの脳を調べました。するとハチの脳内である種の脳内ペプチドが働くと凶暴になるようです。

普通にある脳内タンパク質から攻撃脳内ペプチドが
ハチの脳にはallatostatin とtachykininという2種のタンパク質があることが知られていましたが、攻撃行動のときにこれらのタンパク質が瞬時に脳内ペプチドに変わることが分かりました。
これら脳内ペプチドは以下の名前なんですが、ややこしいですね;AmAST A (59–76) (AYTYVSEYKRLPVYNFGL-NH2), AmAST A (69–76) (LPVYNFGL-NH2), AmTRP (88–96) (APMGFQGMR-NH2), AmTRP (254–262) (ARMGFHGMR-NH2),


当時ゆきつけのご近所カフェLe Narvalナルヴァル海獣イッカクdownsize
(当時ゆきつけのご近所カフェLe Narval(ナルヴァル)、海獣イッカクのこと)
巣の外で働くベテランだけが凶暴に
実は凶暴なミツバチも初めから凶暴なのではなく、主に巣に留まる若者時代はおとなしいのです。ベテランになり巣の外の仕事をする頃から凶暴になるようです。おとなしい若者ハチの脳ではこれら脳内ペプチドは見られません。ところが、ベテランハチの脳にはこれらの脳内ペプチドが多く含まれていました。もちろんおとなしい在来種のミツバチの脳にはみられません。

注射で若手ミツバチが殺人ハチに・・・
そこで出典著者のPratavieira氏らはこれらの脳内ペプチドを若者ハチに注射してみると、ベテランハチと同じように凶暴になってしまいました。これらの脳内ペプチドが凶暴性を惹き起こすようです。

種を超えて攻撃性を生む脳内ペプチド
これらの脳内ペプチドは他の動物、ミバエとマウスにも存在し攻撃性を起すそうです。他の昆虫でも見つかっていますが、これまで攻撃性を促す働きはほとんど報告がなかったそうです。

毎年開催ワインフェアSalon des Vins
(毎年開催のワインフェアSalon des Vins)
本来は巣を、群れを守るための脳内ペプチド
じゃ、これら脳内ペプチドは単なる凶暴化の働きをしているのか?そうではないようです。
実はこれらの脳内ペプチドは・・・

その① 食餌と消化に関係し、
その② エネルギーを作り出して警戒発令を促し
その③ ハチの社会性を強化し、一斉攻撃のときには協同行動を促す働きがある

・・・そうです。
つまり、本来は巣と群れを守る働きをしているようです。


となり駅アナトールフランスのパン屋downsize
(となり駅アナトールフランス(Anatole France)のパン屋さん)
止むに止まれぬ防衛行動なんです
なので、人から見て「凶暴」に見える行動も本来は巣を守る行動のようなのです。
ミツバチたちが見知らぬ土地に突然放たれ、その地の人々の暮らしに出会ったとき、本来の野生の防衛本能をこれら脳内ペプチドが呼び覚まし、図らずも人々を刺してしまった・・と言うようないきさつではないでしょうか?


相手をよく知り共存の道を探ることでしょうか?
ミツバチを凶暴な殺人ハチに変える物質が何であるか、を明らかにした今回の出典著者Pratavieira氏らの研究成果はこれからヒトとミツバチがどのようにうまく付き合ってゆくかのヒントなのかも知れませんね。

出典:” MALDI Imaging Analysis of Neuropeptides in Africanized Honeybee (Apis mellifera) Brain: Effect of Aggressiveness” Marcel Pratavieira et al. Journal of Proteome Research DOI: 10.1021/acs.jproteome.8b00098 Publication Date (Web): May 18, 2018
出典:”What turns bees into killer bees” Elizabeth Pennisi Science 15 June 2018 Vol 360, Issue 6394 doi:10.1126/science.aau4944


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