自らをペット化する野生マウス、安全な食べ放題天国なら+グルメなフランスの街ディジョン

自らをペット化する野生マウス、安全な食べ放題天国なら
+グルメなフランスの街ディジョン

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野生のマウスは弱いので臆病
(野生のマウスは天敵が多く弱い存在なので臆病で逃げ足速い)
弱いネズミは警戒心強く逃げ足速い
ネズミ君はネコ科、イヌ科など多くの肉食動物に餌として狙われる「弱い立場」の動物です。かと言って人に好かれ、愛されるわけでもなく(ミッキーマウスは例外ですけど)。だからネズミ君は警戒心が強く逃げ足も早いのです、特に野生なら。




セキュリティ万全食べ放題ネズミホテル
(セキュリティ万全で食べ放題なら「人懐こいマウス」になる)
天敵と餌の心配がなければ見かけも変わる
ところが、出典著者のチューリッヒ大学Anna Lindholm氏の研究グループが12匹の野生のマウスを「天敵と餌の心配がない」環境で「人が介入せず自由に」何代か繫殖させると、なんと野生マウスたちは「人懐こくペットのような風貌」になってしまいました。

人にじゃれつくマウスになっちゃった
更に、人への警戒心がなく研究者の靴にじゃれついてきたそうです。なお、人が繁殖や営巣に介入しないとは言え、仔マウスの頃からの定期的に「身体検査」のために人(研究者)が触れています。

フランス中部ディジョンの名物エスカルゴdownsize
(フランス中部ディジョンの名物エスカルゴ)
グルメなフランス中部の街ディジョン
食べ放題のマウス君のお話につきフランス中部グルメの街ディジョン(Dijon)のフォトを添えてます。
ディジョン訪問の過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
ブルゴーニュのグルメに会いにゆくディジョン再訪紀後編
フクロウ君の案内でディジョン再訪前編
雨に煙るディジョン、花の凱旋門:ブルゴーニュ紀行続編


ブーフブルゴニュオンdownsize
(至福の味ブーフブルゴニュオン、Hotel du Nordのレストラン”Porte Guillaume”)
マウス御一行様、セキュリティ万全、食べ放題ですよ
どれほど自由かと言うと、野生マウスは実験のために設けられたスペースに自由に出入りができます。入口は狭く、ネコ、フクロウ、タカなどの捕食者はシャットアウト。中では餌はまったく自由に「食べ放題」です。野生マウスにとってはまさに天国です。

10年ちょっとで”チュウー口”は20~40倍に
その結果、2002年当初の12匹の野生マウスは2018年現在250~430匹まで殖えたそうです(出入りがあるので数が一定しない?)。

「ヒトが動物を飼いならした」と考えられてたのですが・・
これは何を意味するのか?その昔、1万年前頃、ヒトが定住生活を始めた頃から多くの野生動物が家畜化されました(イヌだけは例外で、もっと古く3万年前頃)。これまでこのような野生動物の家畜化はヒトが「選択交配」、都合の良い形質の系統を選別し、人為的に品種改良した結果と考えられてきました。

かわいいマスタード入れのカルテットREVdownsize
(マスタードの老舗マイヨ(Maille)本店で買ったかわいいマスタード入れ)
「安全保障と食糧供給」さえあれば自らペット化する
そうではなく野生マウスは人間の庇護=「安全保障」と「食糧供給」、さえあれば「人懐こくかわいい動物」に変身してしまうようです。

野生マウスは見た目がペット化した
出典著者のLindholm氏らが“自由繁殖”した野生マウスを身体検査してみると・・・
1.顔が短くなった(3.5%減)
2.白い斑点(ブチですね)が増えた(2倍に)
これらはオオカミからイヌへの変化と同じです


さすがの四つ星ラム肉の一皿REVdownsize
(ラム肉の一皿、ミシュラン4つ星ホテル”Hostellerie du Chapeau Rouge”)
10世代でワンちゃんみたいになった野生の銀キツネ
ロシア(当時ソ連)のドミトリ・ベリャーエフ氏らが1950年代から野生の銀キツネを「人を恐れず噛み付かない個体を選択交配」した有名な実験では「人懐こくかわいいキツネ」が10世代ほどの短期間で出来上がりました、但し、人が繁殖に介入してですが。その外見も毛皮の色が変わり、耳が垂れ、しっぽが巻きあがるなど変わり、更にストレス・ホルモンのアドレナリンも低下しました。

人が介入しなくてもペットっぽくなっちゃう
ベリャーエフ氏の銀キツネの変化はdomestication syndrome (家畜化症候群のような意味)と呼ばれますが、まさに同じことが「ヒトが繁殖に介入しない」野生マウスでも起こったということです。

ある脳神経細胞が発生時にペット化を進めるのか?
ウィーン大学のW. Tecumseh Fitch氏は”neural crest”と言う神経細胞が発生の早い時期に働き、このようなdomestication syndrome、つまりは、①体色の変化、②顔の骨格変化、③ストレスホルモンのアドレナリンや攻撃性を生むテストステロンを産生する副腎の変化などに関係しているのでは、と提唱しています。

ディジョンのマスタードREVdownsize
(マイヨのマスタードがさりげなくテーブルに置かれていた)
3万年前、自らイヌになっていったオオカミ
農耕や定住がはじまるはるか前、3万年前頃の狩猟採集時代にまで遡るオオカミからイヌへの家畜化の場合はオオカミの方から自然に「ヒトが受け入れる形質」に変わっていった要素も多分にあると考える説もあります。
ワンちゃんがヒトと友達になった過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
apprivoiserは特別な絆最初のヒトの友はワンちゃん(+パリ1区8区歩き)
ワンちゃんにはご飯をあげよう+パリ郊外モレシュルロワン番外編


勝手にヒトに寄り添う「都会鳥」
都会鳥やもっと古くはツバメ、スズメなど彼らの方が「勝手に」ヒトとその暮らし(家屋や田畑など)を利用し始めた(※)と考えられています(※:シナントロープと呼ばれます)。
う~ん、野生動物の「一所懸命」は人の浅知恵より一枚上手なのかな?

都会鳥の過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
人が好きなんです けなげな都会鳥 RAFの飛行機 心が優しくなる三冊の本(2)

出典:”A longitudinal study of phenotypic changes in early domestication of house mice” Madeleine Geiger, Marcelo R. Sánchez-Villagra1 and Anna K. Lindholm Royal Society Open Science March 10, 2018
出典:” ‘Self-domesticating’ mice suggest some animals tamed themselves without human intervention” Roni Dengler Science 9 March 2018 Vol 359, Issue 6380 doi:10.1126/science.aat5144

Dijon Beaune 地図
(ディジョン(Dijon)とボーヌ(Beaune)はフランス中部)

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過去の記事リストは下のイラストをクリック ↓ (日本国内と南の島の記事は「ヨーロッパの話題」にまとめています)
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テーマ : パリ、フランス - ジャンル : 海外情報

コメント

Re: No title

Beat Wolf様、コメントありがとうございます。Beat Wolfさんのおっしゃる通り、私だってどんなにゴジラが優しくしても足にじゃれつくなんて出来ません。マウスにとって人間はゴジラ並みの大きさで怖いでしょうに、それでもなつくと言うのは驚くべきことなんだと改めて感心しました。

> 天敵のない環境下で生育すると警戒心が低下するというのは予想できますが
> マウスが人の脚にじゃれつくというのは驚きです。
> だって、私だったらゴジラに襲われた経験がなくても
> ゴジラの脚にじゃれつくなんて、怖くてとてもできませんから。(笑)

No title

天敵のない環境下で生育すると警戒心が低下するというのは予想できますが
マウスが人の脚にじゃれつくというのは驚きです。
だって、私だったらゴジラに襲われた経験がなくても
ゴジラの脚にじゃれつくなんて、怖くてとてもできませんから。(笑)
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