煙突に集団で高速ダイブするエントツアマツバメ驚異の飛行術+パリの煙突

煙突に集団で高速ダイブするエントツアマツバメ驚異の飛行術
+パリの煙突
~千羽の大編隊が旋回から狭い煙突に一斉急降下する飛行テクとは?~

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エントツアマツバメGoogle画像
こちらでエントツアマツバメ(chimney swift)が見れます↓(リンクあり)
コーネル大学野鳥紹介ウェブのエントツアマツバメ
エントツアマツバメの大群が一斉に煙突に消える
(エントツアマツバメの大群が一斉に煙突に消える)
煙突に集団ダイブ、その名もエントツアマツバメ
Chimney Swiftことエントツアマツバメはその名の通り煙突の中の巣で眠ります。
夕刻、各地の餌場から戻ってくると集団になって弧を描き群舞、そして突然まるで煙が吸い込まれるように無数のエントツアマツバメの集団が狭い煙突に一斉ダイブ、アッと言う間に中に消えてしまいます。

アマツバメ空中生活の過去記事です↓(クリックで飛びます)
バイオロギングが明かすアマツバメの10か月ほぼ空中生活+南イタリアのソレント




パッシーのアパルトマンの煙突
(パッシーのアパルトマンの煙突)
いまや飾り?パリ、アパルトマンの煙突
パリの古いアパルトマンにはその屋根に小さな煙突が林立しています。今や飾りなのかも知れませんが、煙突つながりで、パリ街角のアパルトマンのフォトを添えます。
パリの過去記事はこのリストにあります(画像をクリック↓)
パリの話題minisizeREV

シャンゼリゼ裏朝日を浴びる煙突REVdownsize
(シャンゼリゼ裏朝日を浴びる煙突)
なんで空中衝突を起こさないのか?
煙突内で撮影するとまるでエントツアマツバメが「おしくらまんじゅう」、満員電車状態。しかも彼らは煙突内も高速で飛んでいるのですよ。出典著者Dennis J. Evangelista氏らはどうして煙突や仲間にぶつからないのか?と調べた研究です。

パッシー駅そばのアパルトマンdownsize
(パッシー駅そばのアパルトマン)
空港上空を旋回するエアライナーのように
ムクドリとは違ってエントツアマツバメは昼間数羽の小さな集団で行動し夕刻も塒入り前に何百、何千羽の大集団の群れになります。そしてまるで空港上空で着陸指示待ちの航空便が旋回するようにエントツアマツバメの大集団が煙突の周りをしばらく旋回します。このときはキチンと統制のとれた飛行編隊です。
ムクドリの群れの過去記事です↓
ムクドリは液体ヘリウムの群れでタカから逃れる+帝都ウィーン

ペレール大通公園のアパルトマン切出しdownsize
(ペレール大通公園のアパルトマン)
一番近い仲間との距離だけを保って突っ込め!
煙突内の塒に良い場所をめぐる「椅子取りゲーム」みたいです。
旋回する編隊はやがて突然ブレーク、一気に煙突内に一斉急降下してゆきます。このときは再び①5羽ほどの単位に戻り、②一番近くの仲間との距離だけを調整して、③遠くの仲間は無視するパターンに切り替えて突っ込むようです。これによって煙突内での仲間同士の衝突を避けているようです。


パッシーの街角切出しdownsize
(パッシーの街角、パリの真夏)
各自が高等飛行術で衝突を避ける
群れの方向やリーダーに従うのではなく、エントツアマツバメ各自が適宜、素早く反転、方向転換、8の字など高等飛行により隣の個体を避けていることが分かったそうです。
まるで戦闘機編隊が突如ブレークして空中戦に突っ込んでゆくようなパターンです。


めだかの群れとも似てるかも?
またこれは、メダカが①1つ前のメダカを視野の決まった位置に置いて追う「追従行動」と②となりのメダカとぶつからないよう一定距離を保つ「反発」で群れが泳ぐ仕組みとも似てますね。
めだかの学校の過去記事です↓
メダカの学校の視力検査+もう一度会いたいサカナたち

エントツアマツバメの渡り
(エントツアマツバメの渡り)
焼け死なないヒミツは渡りです
ちょっと待って、煙突を塒にしてエントツアマツバメがやけどしたり焼死したりの事故が起こらないの?ええ、大丈夫です。暖房で煙突を使う寒い冬の季節は赤道を超えて夏の国に渡るからです。そう、エントツアマツバメは渡り鳥、北米で繁殖し北米が冬になると赤道を超え南米に渡り、南米が冬のときには、また、北米に渡ります。

煙突が樹洞代わり、エントツアマツバメは都会鳥
エントツアマツバメも初めから「煙突暮らし」ではなく本来は樹の穴、樹洞(tree hollow)を塒(ねぐら)にして暮らしていました。やがて人が街を作ると、逃げることなく「煙突が塒にちょうどいいや」と利用し始めた「都会鳥、urban birds」のようです。
都会鳥の過去記事です↓
人が好きなんです けなげな都会鳥 RAFの飛行機 心が優しくなる三冊の本(2)

セーヌ観光船からの風景REVdownsize
(セーヌ観光船から見上げる風景)
1800羽の軌跡を1羽づつ3次元マッピング
ところで千羽を越すエントツアマツバメの飛行軌跡をどうやって調べたんでしょう?出典著者Evangelista氏らは1,800羽を越すエントツアマツバメの群れが高速で煙突に急降下するときの複雑な軌道を3台のカメラでビデオに録り、ソフトで解析して“1羽づつの刻々の3次元空間内の位置”をマッピングしたのだそうです。コンピューターソフトってすごいですね。


エントツアマツバメに倣う倉庫ドローン
この研究を紹介したScience誌記事執筆者Patricia Waldron氏は、倉庫内で多数のドローンにぶつからずに荷物の出し入れや運搬を行わせるときのプログラムに応用できるのでは?と述べています。


リンク貼っていません
出典:”Three-dimensional trajectories and network analyses of group behaviour within chimney swift flocks during approaches to the roost” Dennis J. Evangelista, Dylan D. Ray, Sathish K. Raja, Tyson L. Hedrick, Proceedings of the Royal Society B Biological Sciences Volume 284, issue 1849 (22 February 2017).DOI: 10.1098/rspb.2016.2602
http://rspb.royalsocietypublishing.org/content/284/1849/20162602
出典:”Watch these daredevil birds dive into chimneys en masse” Patricia Waldron Science Vol 355, Issue 6328 (14 February 2017)
http://www.sciencemag.org/news/2017/02/watch-these-daredevil-birds-dive-chimneys-en-masse?utm_campaign=news_weekly_2017-02-17&et_rid=208065204&et_cid=1171731
出典:Wikipedia記事(英語)“Chimney swift (エントツアマツバメ)”
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%84%E3%82%A2%E3%83%9E%E3%83%84%E3%83%90%E3%83%A1

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コメント

Re: No title

yoyoさま、いつもありがとうございます。「パリの煙突」の副題は誤解を招きますよね、すみません。エントツアマツバメはアメリカ大陸の渡り鳥で昔は樹の洞に巣作りしていたようです。高層ビルに棲むハヤブサなどと同じく、開発で棲み処を追われ、人工物(この場合煙突)で代替するようになった「都会鳥」のようです。おっしゃる通り野生の生き物の知恵とたくましさには感心します。エントツアマツバメはいなくても似たような習性の鳥がパリや日本にもいるかも知れませんね。

> エントツアマツバメなんていう鳥がいるんですね、初めて聞きました。
> パリでもみられるんでしょうか・・。
> でもいつからエントツで寝るようになったんでしょうね。
> 動物の生態というのは本当に不思議に満ちていますね。

No title

エントツアマツバメなんていう鳥がいるんですね、初めて聞きました。
パリでもみられるんでしょうか・・。
でもいつからエントツで寝るようになったんでしょうね。
動物の生態というのは本当に不思議に満ちていますね。

Re: No title

duck4さん、コメントありがとうございます。元ネタの写真や動画を見てビックリ、まるで通勤始発列車の席取り状態なのにぶつからないのです。フシギだなぁと記事にした次第です。duck4さんのおっしゃるようにトリさんや動物には私たちがまだまだ知らない技を進化させてきているんでしょうね。

> Levalloisbeeさんへ
>
> こんばんは!
>
> エントツアマツバメさんの飛翔能力は驚愕させられますね!数千羽が一斉に編隊を組みエントツに入るのは、5羽単位で、近くの仲間との距離を計るので、衝突せずにすんでいるんですね!ハクチョウさんたちとは、また違った飛行術をもって進化しているようですね!v-519v-521

No title

Levalloisbeeさんへ

こんばんは!

エントツアマツバメさんの飛翔能力は驚愕させられますね!数千羽が一斉に編隊を組みエントツに入るのは、5羽単位で、近くの仲間との距離を計るので、衝突せずにすんでいるんですね!ハクチョウさんたちとは、また違った飛行術をもって進化しているようですね!v-519v-521

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