ジカ熱に善戦するキューバ;蚊が媒介する感染症との戦い(1)+南仏エクサンプロヴァンス

ジカ熱に善戦するキューバ;蚊が媒介する感染症との戦い(1)
+南仏エクサンプロヴァンス
~ 貧しくとも国民の知恵と工夫と協力があれば感染症と戦える ~


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カリブ海諸国のジカ熱国内感染者数
(カリブ海地域に蔓延するジカ熱と戦うキューバ)
20世紀の革命家が去りましたね
キューバ革命を成し遂げたF.カストロ元議長が亡くなりましたね。革命政府は功罪半ばであったようですが、少なくともキューバの保健医療制度に関しては世界に誇れる成果だと思います。




オークル色の光に包まれた盃型の噴水downsize
(南仏エクサンプロヴァンス、オークル色の光に包まれた盃型の噴水)
熱帯、亜熱帯で猛威を振るうジカ熱
ジカ熱(Zika fever)はウイルス(ジカウイルス、Zika virus)がひき起こす感染症で中南米、西アフリカ、東南アジアなどを中心に世界的にひろがりつつあります。ジカ熱のウイルスはネッタイシマカ(Aedes aegypti)などのヤブカが媒介し、カリブ海地域でも猛威をふるっています。

ジカ熱患者数
(ジカ熱国内感染者数)
貧しくとも知恵と工夫でジカ熱に善戦、キューバ
このジカ熱に立ち向かい、お金がなくても政府と国民の知恵と工夫で必死に防ぎ、成功している小国があります、キューバです。

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(ミラボー大通りに並ぶカフェ)
陽光の南仏エクサンプロヴァンスのフォトを添えて・・
陽光あふれるイメージで南仏エクサンプロヴァンス((Aix-en-Provence))のフォトを添えます(再掲)(キューバは行ったことないので・・)
エクサンプロヴァンスの過去記事はこれです↓
朝の庭が素晴らしい4つ星ホテル-南仏エクサンプロヴァンス(3)
心地よい光と風、セザンヌの刻印に誘われてエクサンプロヴァンス街歩き(2)
陽光あふれる噴水の街憧れのエクサンプロヴァンス(1)


100万人あたりジカ熱患者数
(人口100万人あたりジカ熱感染者数)
ジカ熱との戦いの優等生キューバ
まず先の表を見てください。何万、何千のジカ熱感染者を出している周辺のカリブ海諸国と比べ、キューバは国内感染者3名と圧倒的に少ない感染者数に抑え込んでいます。これは先進国米国のフロリダ州と同レベル。さすがに水際で完全に遮ることは難しく輸入症例(感染者の入国)は30名ですが。

保健医療の優等生キューバ
※1:人口1千人あたりの医師数2010年(WHO)[人]
※2:平均寿命男女2015年(WHO)[歳]
※3:新生児死亡率(1000人出産当たり)2013年(WHO)[人]
※4: Rankings by Country of Average Monthly Disposable Salary (Net After Tax) (Salaries And Financing)
★:日本は1人(188位)で世界最高位のレベル

極貧国なのに医師の多さは日本を凌ぐ
更に驚異的な比較表を見てください。キューバは医療のレベルが途上国中では飛び抜けて高い国です。もちろん保険・医療の政策・制度が優れているからで豊かだからではありません。特に1人当たりGDPと比較すれば信じられないほど潤沢な医師数が揃っています。これは革命後カストロ政権が保険医療に優先的に取り組んできた成果です。

エクサンプロヴェンス街角の古い噴水downsize
(エクサンプロヴェンス街角の古い噴水)
蚊の駆除こそ熱帯感染症予防のかなめ
熱帯感染症(tropical diseases)を媒介する重要な宿主、中間宿主の1つは蚊です。マラリアの原虫はハマダラカが、デング熱やジカ熱のウイルスはネッタイシマカ、ヒトスジシマカなどのヤブカ属が主に媒介します。


ミラボー大通りのカフェ店内downsize
(ミラボー大通りのカフェ店内)
国民全員で蚊の駆除に取り組むキューバ
キューバではジカウイルスを媒介する蚊の駆除を徹底して行いジカ熱封じ込めに成功しています。軍まで動員して徹底的に殺虫剤を噴霧する荒っぽい対策もありますが、封じ込め成功の大きな要素はキューバ国民の保健衛生意識の高さとホームドクターの存在だそうです。

陽だまりの四頭のイルカの噴水REVdownsize
(陽だまりの四頭のイルカの噴水)
デング熱に対する勝利が伏線
実はキューバの対ジカ熱善戦には伏線があります。1980年代にアメリカ大陸でデング熱が流行、感染者は34万以上になりました。キューバはデング熱(dengue fever,)を媒介するネッタイシマカを駆除するために殺虫剤の集中噴霧、全国的な報告システム、各省庁の協力枠組み、一般市民への啓蒙活動、蚊に刺されたかの自己チェックを大人はもとより子どもにも奨励し、デング熱の流行を4カ月で終息させました。

南仏の陽に木陰が濃いミラボー大通りの並木REVdownsize
(南仏の陽に木陰が濃いミラボー大通りの並木)
ボウフラが湧く水たまりには罰金を
日ごろから衛生と健康に気を配り怪しいと思えば無料で診てもらえるからです。キューバでは医療も教育も無料です。そして最も効果的だった施策が家や庭などに雨水などが貯まる容器や空き缶を放置する罰金を科される法律だったそうです。デング熱でもジカ熱でも感染者がいないか、戸別訪問も行っています。まさに知恵と工夫と協力の成果、見習うところ大ですね。

感染症アウトブレークを招く「不都合な真実」
IPCCの報告書が示すように、炭素貯金(石炭、泥炭、石油、シェ-ルガス、天然ガスなど)を取り崩し二酸化炭素をこれまでにないハイペースで大気に放出する(ヒツジさんのメタンのゲップも含め)ことで、例えば、蚊の生息域が広がり、様々な感染症リスクを高めています。
トランプさんが何と言おうと「人為的地球温暖化」は科学に基づく「今そこにある危機」、「不都合な真実」です。


苦難の道が続く医療先進国キューバ
未だ続くアメリカの経済制裁、かって重要な支援国だったソ連の崩壊、やむなく中国から買う医薬品も高価・・・と蔓延地域のカリブ海でジカ熱と一人善戦するキューバもこのままでは「刀折れ、矢尽きる」かも知れません。「キューバモデルはもはや崩壊」とも言われているようですし。

日本に売り込むほど高いバイオ技術でジカ熱ワクチン自力開発
数年前さる独法でバイオのアドバイザーだったときに、日本にバイオ技術の売り込みに来たキューバの方々とお話しをする機会がありました。その高い研究技術水準に、不勉強だった私は感銘を受けました(残念ながら当時の日本-キューバ関係下ではdeal支援は難しかったのですが・・・)。
現在キューバはジカ熱ワクチンを自力開発中です。翻ってワクチン後進国日本はどうするのでしょう?


健康医療のかなめは保健衛生意識
医療のかなめは予防です。疾病予防、特に感染症予防のかなめは国民一人一人の保健衛生意識です。貧しくとも高い医療水準を維持し、ジカ熱に善戦するキューバに学ぶところも多々あるように思うLevalloisbeeです。

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過去の記事リストは下のイラストをクリック ↓ (日本国内と南の島の記事は「ヨーロッパの話題」にまとめています)
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・・・・・・・・・・・・・・・・科学記事の場合当面(2016/04/27~)以下を貼る・・・・・・・・・
【お知らせ】
過去記事リスト「生き物とちきゅうのお話」の記事が増えてきましたので、次の6つに仕分けしてみました。
仕分け名をクリック↓すればそれぞれのリストに飛びます。

human男の子REVヒトが歩んだ道、ヒトの進化と体の機能

brain虹色彩、視覚、夢のフシギと脳のしくみ

animalワンちゃん動物: ワンちゃん、海の生き物、石になった者

birdコガラ鳥、翼竜、空を征した者たち

flowerばらの花花や植物と虫たちの小さな世界

earth地球ちきゅうと気候、気象のかかわり



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