プール上がりのふやけた指しわはご先祖様のレインタイヤ+サイパンダイブ

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ダイバーの手をすり抜けるチョウチョウウオの仲間REVdownsize
(ダイバーの手をすり抜けるチョウチョウウオの仲間:サイパン島ダイビング)
秋の雨は不機嫌な夏の忘れ物?
今日も秋霖(10月初旬にこの記事を書いてます)、不順な夏の名残りでしょうか、たびたびの野分。雨がちな秋です。

森に雨が降ると指にしわが出来る
(森に雨が降ると指にしわが出来る)
「ふやけた指は雨仕様タイヤ」と言う仮説
今回は”Rain tread hypothesis” (雨用トレッド(タイヤ踏面)仮説?/出典著者Mark Changiziら)、要は長風呂などでふやける指のサイエンス小ネタです。濡れるつながりで昔のものですが、サイパン・ダイビングのフォトを添えます。




濡れたおはじきは皺よった指で掴む
(濡れたおはじきは皺よった指で掴む)
「雨のものがたり」を紡ぐ2冊の本
そもそもこの話題は「雨の自然誌」”Rain; A Natural and Cultural History”と言うとてもすてきな本で紹介されていた研究成果がきっかけです。もう1冊手元にすてきな雨の本があります、「雨の名前」。

間違いじゃなくミノカサゴがさかさまなんですdownsize
(間違いじゃありません、ミノカサゴがさかさまなんです)
雨の森で暮らしたご先祖様の進化の証
出典著者Cynthia Barnett氏によれば、風呂やプールで手足の指(の腹)がふやけて皺がよるのは、昔々、まだ地球の気候が多雨期だった頃(※:以下を参照)のアフリカで樹上生活をしていた遠いご先祖様が雨や露に濡れる条件でもちゃんと枝などを掴めるための適応、つまりは進化の名残なのだそうです。

泡の中のカスミチョウチョウ編隊downsize
(泡の中のカスミチョウチョウ編隊)
多雨の森で生まれた指の皺はサバンナに立った後も残った
※:原著では濡れて皺がよる指の適応がいつ頃生まれたかを述べていませんが、ヒト科が生まれた第三紀6-700万年前頃は今より温暖湿潤だったのが、500万年前頃から冷涼となり260万年前頃に氷河期に入ると急激に寒冷化・乾燥化へと進み、多雨の密林はステップ草原となり、直立二足歩行するようになってもヒト科ご先祖たちには指の皺の適応がその後も残った・・・んだと思います、多分。

北アルプスの沢とレインタイヤ
(北アルプスの沢とレインタイヤ)
体が濡れると神経が指をふやけさせる
昔は水に浸ると浸透圧で指に水が吸収されてふやけるのだ、と思われていたようです(そう、私も長らくそう思っていましたし!)。ところが、事故などで手の神経を損傷してしまった患者さんは指がふやけないことを80年前頃(1935年)外科医は気づいていたらしいのです。

神経が血管を収縮させて指の皺が出来る
手足の指がふやけるのは脳神経系からの積極的な指令によるものだそうで、実際、出典著者Mark Changizi氏らの研究では血管収縮剤によって(血管から水分が押し出されて)濡れてふやけるのと同じような指の皺が出来たそうです。

人懐っこいカスミチョウチョの大群downsize
(人懐っこいカスミチョウチョウウオの大群(再掲))
ふやけた指は水を押出すレインタイヤのグリップ
出典著者Mark Changizi氏らの研究で、ふやけた指の溝のパターンを詳しく調べてみると、なんと山脈の谷を穿つ川筋のパターンに似ていることが分かりました。更に、ふやけた指の溝は、枝を掴むなど指を濡れたもの(表面に水の膜がある)に押し付けれると、F1レーシングカーのレインタイヤが雨水を切るのと同じく、効率よく水を押し出すことで、しっかりグリップする効果をもたらすのだそうです。

互いに交わらない枝分かれが水をスムースに流す
この山脈の川筋、ふやけた指の溝のパターンの特徴は中心から何回も枝分かれをくりかえしtも互いに決して交わらないことだそうです。

濡れたおはじきは皺よった指の方がうまく掴める
出典著者Tom V. Smulders氏らは、普通の指(unwrinkled)と、40℃のお湯に30分漬け皺がよった指(wrinkled)で“ガラスのおはじき”の乾いた物と濡れた物を掴むテスト(つまんで移す時間を測る)を行いました。すると乾いた物では差がないが、濡れた物では皺がよった指の方がうまく掴めた(運ぶ時間が短い)そうです。

オレンジフィナネモネフィッシュ@サイパン7downsize
(オレンジフィンアネモネフィッシュ、サイパンのクマノミです(再掲))
指の皺はヒトやサルだけらしい
濡れると皺がよる指は動物には見られません。いまのところ確認できたのは、ヒトの指(実は著者たちの指)と霊長類でニホンザルの仲間、マカク属(macaque)の指だけだそうです。

太陽に向かって登るレギュの泡downsize
(太陽に向かって登るレギュの泡(再掲))
濡れても滑らず持てるのはご先祖様のおかげです
プールや長風呂で指がシワシワになると、カッコ悪いなって思っていましたが、いえいえ、ご先祖様たちが雨の森で暮らすための知恵の適応だったんですね。だからダイビングのときなどでも滑らずに物が持てると言うことですね。ご先祖様に感謝しなくちゃ!
2冊の雨の本downsize
(2冊の雨の本)

出典:「雨の自然誌」”Rain; A Natural and Cultural History” 2015年 Cynthia Barnett氏著、東郷えりか氏訳 (2016年 河出書房新社)
出典:「雨の名前」2001年 高橋順子氏著、佐藤秀明氏写真(小学館)
出典:”Are Wet Induced Wrinkled Fingers Primate Rain Treads” Mark Changizi et al. Brain, Behavior and Evolution 2011 vol.77 P.286–290 DOI: 10.1159/000328223
出典:“Water-induced finger wrinkles improve handling of wet objects” Kyriacos Kareklas, Daniel Nettle, Tom V. Smulders, Biology Letters 10 January 2013.DOI: 10.1098/rsbl.2012.0999
出典:Mail Online ”Why do fingers wrinkle in water? It helps us grip things that are wet”
出典:ウキペディア(英文)記事 ”Wrinkle”
出典:Rocket News 24 2013年1月11日 「濡れた指がふやけるのには理由があった!!研究者『進化の結果だと考えられます』」佐藤ゆき氏執筆、http://rocketnews24.com/2013/01/11/284255/(リンクなし)
出典:「ヒトの起源を探して」”Masters of the Planet” 2012年 Ian Tattersall氏著、河合信和氏監訳、大槻敦子氏訳(2016年、原書房)
出典:気象予報士 Rhayasiさんブログ「おてんきひろば」記事「新生代の気候」 http://www.geocities.jp/srkhayasi/sinseidai.html(リンクなし)


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