光ってパートナーを育み護るサンゴ+石垣のサンゴ礁と魚たち

光ってパートナーを育み護るサンゴ+石垣のサンゴ礁と魚たち

デバスズメとサンゴのcloseup
(デバスズメダイとサンゴ; ダイビングポイントは竹富島オレンジピール)
石垣の海を彩るサンゴたち
今回フォトは先島諸島の石垣島、西表島、竹富島でのダイビングで出会ったサンゴたちです。カット、トリミングでクローズアップすると結構新鮮な画像になりますね。
石垣島ダイブの過去記事はこれ↓
珊瑚礁の宝石、色鮮やか魚たち 石垣島ダイビング番外編
6月の海は恋の季節石垣島ダイビング記
もしもしカメさんどこから来たの?+ 竜宮城のような石垣の海 番外編






サンゴと褐虫藻は持ちつ持たれつの共生関係
(サンゴと褐虫藻は持ちつ持たれつの共生関係)
サンゴと褐虫藻は大事なパートナー
造礁サンゴ(Hermatypic coral)は褐虫藻(zooxanthella)と共生していることで有名ですね。
サンゴが褐虫藻に住処と栄養を、褐虫藻は光合成してサンゴにエネルギー源を与える互恵関係の共生です。でも環境悪化するとサンゴから褐虫藻が出て行ってしまい、サンゴは「白化」しやがて死んでしまいます。サンゴにとって褐虫藻はなくてはならないパートナーです。


紫外線を吸って光合成に使える可視光線を吐き出す
(紫外線を”吸って”光合成に使える可視光線を”吐き出す”)
真っ暗な海で光合成をさせるには?
サンゴは暗く深い海にようやく届くごく微かな太陽からの紫外線を共生相手の居候、褐虫藻が光合成出来る色の光に変えているらしいのです。

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(サンゴにキスする魚; ダイビングポイントは西表島赤離)
暗闇に赤く光る蛍光サンゴを発見
浅い海ではサンゴが緑色の蛍光を出すことは知られていましたが、今回、深く暗い海でサンゴ(造礁サンゴ)が赤、橙色や黄色の鮮やかな蛍光を発しているのをJörg Wiedenmann氏(英 サウサンプトン大学、University of Southampton)が発見したそうです。
美しい動画が見られますよ“Radiant reefs found deep on the Red Sea”

ダイバーと遊ぶサンゴ礁のデバスズメダイ
(ダイバーと遊ぶサンゴ礁のデバスズメダイ; ダイビングポイントは西表島赤離)

サンゴをかじるチョウチョウウオ
(サンゴをかじるチョウチョウウオの仲間; ダイビングポイントは石垣島浜島キンメ)
深い海でも紫外線なら届く
水面下30-150mの中有光層(有光層(photic zone)とは太陽光が届く深さの海)では光合成に使える可視光はほとんど届かないけれど、よりエネルギーの高い紫外線ならわずかに届きます。

サンゴの迷路を泳ぐミツボシクロスズメダイ
(サンゴの迷路を泳ぐミツボシクロスズメダイ; ダイビングポイントは石垣島浜島キンメ)
紫外線を吸って光合成に使える可視光を吐く
中有光層の深い海のサンゴ(の蛍光タンパク質(Fluorescent Protein))はようやく届く紫外線を吸収して、そのエネルギーを赤や黄色の可視光として放出することで蛍光を放ちます。この赤や黄色の可視光が褐虫藻の光合成に使われます。こうして深い海でもサンゴと褐虫藻の共生生活が維持されているようです。

蛍光色の幼魚とサンゴ
(蛍光色の幼魚とサンゴ; ダイビングポイントは石垣島浜島キンメ)
1/100ミリのかわいい居候との“甘い生活“
イソギンチャクなど腔腸動物の仲間サンゴ(虫)の内、礁を造る造礁サンゴは褐虫藻と共生関係にあり、サンゴの体内(細胞内)に褐虫藻が居ます。褐虫藻は10μmほどの黄色~褐色の単細胞藻類で赤潮の原因になったりする渦鞭毛藻の仲間です。褐虫藻は光合成を行って糖源をサンゴに与え、サンゴは住処とCO2や有機窒素(アンモニア)を褐虫藻に与えて“持ちつ待たれつ”の「共生」関係です。

サンゴ礁とスカシテンジクダイの群れ
(サンゴ礁とスカシテンジクダイの群れ; ダイビングポイントは竹富島オレンジピール)
光合成に使える光は青と赤
褐虫藻()は光合成を行う他の植物、藻類、バクテリアと同じく、太陽光のうち赤い光(長波長側)と青い光(短波長側)を光合成に使っています。赤と青が吸収され緑が反射されるので植物は「緑色」ですが、褐虫藻の吸収波長ピークは少しずれていて「褐色」がかって見えます。
褐虫藻など藻類のクロロフィルcはフツウの植物のクロロフィルa,bとは光合成のために吸収する光の波長が少し違うため、褐虫藻などは緑色よりは褐色に見えるようです。


紫外線を吸収(励起光)、可視光に変えて放出(蛍光)
蛍光タンパク質は紫外線を吸収します。その光のエネルギーの内いくらかは蛍光蛋白質が仕事に使うか、または熱になりその差分を引いたよりエネルギーの低い(波長が長い、振動数が低い)光を放出します。紫外線を吸収する蛍光タンパク質は可視光を放出し、つまりはヒトの目に見える色に光る訳です。

サンゴの白化
(サンゴの白化; ダイビングポイントは石垣島浜島キンメ)
サンゴのUVカットがパートナーを護る
浅い海、特にサンゴの棲むトロピカルな海では紫外線が多く、DNA損傷など生物に障害を引き起こします。サンゴ(虫)は共生パートナーの褐虫藻を守るためこの紫外線を吸収する蛍光蛋白質を持っています。これらの蛍光タンパク質が放出する光は緑色で光合成には役立ちませんので、サンゴが褐虫藻を護る「UVカット効果」のようです。

色とりどりのサンゴのヒミツ
サンゴと共生する褐虫藻たちは光合成を行う色素クロロフィルを持っています。これとは別にサンゴ自身もUVカット効果などを持つ様々な色合いの蛍光タンパク質を持っていますので、その組合せの結果、サンゴ礁の(造礁)サンゴたちは形も色も様々バラエティに富むようです。

きびしい環境でも生き抜くサンゴたち
真っ暗な海でパートナーに光合成させるサンゴ・・・様々な環境と環境変化に対応する生き物たちはたくましいですね。今後の研究でサンゴの隠れた環境ストレス対応力が見つかる可能性もありそうです。


出典: 「薄暗い海を彩る色とりどりの蛍光サンゴ」Allie Wilkinson氏執筆、natureダイジェスト2015年9月号P.5
原典: ”Radiant reefs found deep on the Red Sea” Allie Wilkinson 氏執筆、nature News doi: 10.1038/nature.2015.17840
発見者論文: Eyal, G. et al. PLoS ONE 10, e0128697 (2015).
出典:ウキペディア記事「褐虫藻」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A4%90%E8%99%AB%E8%97%BB


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