アリグモ擬態の危うい損得勘定+多芸なT-6テキサン/ハーバード

アリグモ擬態の危うい損得勘定+多芸なT-6テキサン/ハーバード

タキシング中のお仏蘭西空軍のマークをつけたテキサン(Ferte Alais エアショー)downsize
(タキシング中のお仏蘭西空軍のマークをつけたテキサン(パリ郊外Ferte Alais エアショー)(再掲))
アリに化けるクモ「アリグモ」
アリそっくりのクモ、「アリグモ」のサイエンス小ネタです。あまりうまく描けそうな題材ではないので今回イラストはパスしますが、“ぜひアリグモの姿を見たい!”と言う方はこちらのウキペディア記事に乗っています。→「アリグモ」





シルバーがまぶしい本家米空軍のテキサンREVdownsize再掲
(シルバーがまぶしい本家米空軍のテキサンは戦闘機に化けている?(再掲))
多芸なコスプレの傑作機T-6テキサン/ハーバード
う~ん、代わりに・・・・。映画はもちろん、エアショーでも様々なビンテージ機のコスプレで楽しませてくれる傑作練習機T-6テキサン/ハーバード(Texan/ Harvard)のパリ郊外フェルテアレ(La Ferte Alais)のエアショーでのフォトを添えています。
T-6テキサン/ハーバードの過去記事はここをクリック↓
美しい名機を生んだノースアメリカンのベンチャー戦略;レンドリースの翼たちその2
練習機の過去記事はここをクリック↓
1年生が乗ります練習機は安心安定のデザインでなきゃT-6テキサン

SBDドーントレスに扮したテキサンdownsize
(SBDドーントレスに扮したテキサン)
みんなが避けるコワイ芸術家、ツムギアリ
ツムギアリ(Oecophylla smaragdina)は葉っぱを使って芸術的な巣を紡ぐ集団で暮らす森のアリです。咬むし、数は多いし、大きな相手でも立ち向かうしで、戦ったら小型動物でも身が危なく森の捕食者たちもツムギアリはなるべく避けています。実際TV番組で何100倍もあるトカゲを“捕食”してしまう映像を観ました。

飛行服もレトロなショータイムのテキサン出撃(Ferte Alais エアショー)downsize
(飛行服もレトロなショータイムのテキサン出撃)
芸が細かいアリグモの擬態
ハエトリグモはその名の通りハエが獲物で動体視力が良い優れたハンターです。それでもトリなど天敵はいます。また、他のハエトリグモを襲うハエトリグモもいます。
このツムギアリにそっくりなハエトリグモがいます。その名もずばりアリグモ(Myrmarachne)。いわゆる擬態(mimicry)です。色や形だけでなく歩き方までクモらしくなくアリそっくりです。でもアリが脚6本なのにクモは脚8本で“2本余る”。そこで前2本は頭の上に持ち上げアリの触角を真似ています(芸がこまかい)。


お仏蘭西海軍の艦載機に扮したテキサン、でも機種は?downsize
(お仏蘭西海軍の艦載機に扮したテキサン、でも機種は?)
損得がよく分らない擬態
熱帯ジャングルにいるアリグモは飴色のツムギアリに“化けて”飴色ですが、日本にいるアリグモはクロヤマアリに“化けて”いて真っ黒です。でもこのアリグモの擬態の損得は良く分らないそうです。

戦前の米海軍機の派手な衣装も良く似合うテキサン(Ferte Alais エアショー)downsize
(戦前の米海軍機の派手な衣装も良く似合うテキサン(再掲))
アブナイ奴に化けて逃れる隠蔽的擬態
擬態はアマゾンの蝶について最初に擬態と言う考え方を提唱した昆虫学者ヘンリー・ベイツ(Henry Walter Bates)の「ベイツ擬態(Batesian mimicry)」(隠蔽的擬態)が有名です。無毒の蝶が毒蝶の色模様に似ることでトリの捕食から逃れる防御的な擬態です。
チョウの擬態の過去記事はこちら↓
「毒入り」は嘘ぴょ~ん、遺伝子のドミノ倒しで作る蝶の擬態+フランスの看板

コスプレT-6テキサンの一斉発進downsize
(コスプレT-6テキサンの一斉発進)
無害なフリで安心させる攻撃擬態
もう1つの擬態はランの花にそっくりの美しいカマキリ、ハナカマキリ(Hymenopus coronatus)のように無害な物に似せて餌を安心させ捕食するような「攻撃擬態」です。

ご興味あれば「続きを読む」をクリックください↓

過去の記事リストは下のイラストをクリック ↓ (日本国内と南の島の記事は「ヨーロッパの話題」にまとめています)
パリの話題minisizeREVフランス街歩きminisizeREV
ヨーロッパの話題minisizeREV生き物とちきゅうのお話minisizeREV
ヒコーキの話minisizeREVグルメ話minisizeREV

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アリグモの擬態はちょっとフクザツで・・
さてアリグモ君の擬態ですが、これはもう少し複雑な擬態のようです。みんなが避けるツムギアリに化けて敵の眼を逃れる効果もありますが、アリに似せて餌のハエを捕まえる効果もありそうです。

化けてるアリと間違われてヒドイ目に
アリグモの擬態は「隠匿的擬態と攻撃的擬態を併せた理想的な擬態」とも思えるのですが、実は落とし穴もあります。同業者のハエトリグモには餌に見えてしまうので襲われることがあります。ハエトリグモにはツムギアリが好物という変わり種もいてときどき間違えてアリグモが襲われます。

いつも一緒だとアリにもバレてしまいます
クモは普通単独で行動しますが、アリは集団行動、アリに似せても一人でいれば変なのでバレる。そこでツムギアリの群れに混じって行動しますが、ときどきツムギアリに「偽せ物」と見破られ襲われてしまいます。擬態するのも大変です。

雌の好みが招く雄の災難
アリグモの雌はなぜか顎の大きい雄が好き。だからアリグモの雄の顎は大きい方がモテる。でも大きな顎はツムギアリが何かをくわえて運ぶ姿にそっくりです。
すると、いつもは警戒してツムギアリを避けていた捕食者は「今、口が塞がってツムギアリ(実際はアリグモ)は咬めないからチャンス!」とばかり顎の大きなアリグモを襲ってしまいます。
顎が大きいことは雄にとって雌にモテるのはいいけどおかげで命もアブナイ危険な賭けになります。


アリグモの擬態は損得相半ば
アリグモの擬態は色、形だけでなく、動きもツムギアリに似せる手のこんだもの。それに騙すのはハエトリグモの捕食者だけでなく、ツムギアリも騙す必要があります。
これだけフクザツなら(遺伝的に多くの形質がかかわっている)きっとメリットも大きいと期待されますが、実際は間違えて襲われたり、バレて襲われたりと損得半ばに見えます。


アリグモが何を狙っているのか?不明です
アリグモが隠匿的擬態に加えてもう一つ擬態、攻撃的擬態にもなっているかはどうもよく分からないようです。以前はアリを捕るためにアリグモはアリに化けていると思われたようですが、証拠はなく現在は否定的だそうです。
ここでご紹介した記事にも、その後ウェブで少し調べてみてもアリグモは何を餌にするためにアリに化けているのか、ハナカマキリのようにはっきりとは分っていないようです。


やっぱりフシギなアリグモの擬態
色々な損得を考えると、アリグモはなぜこんない凝ったうえにリスクも伴う擬態をするのか?本当のメリットは何なのか?・・フシギですよね。

出典: 日経サイエンス2015年4月号 P.76「アリえおまねるクモ」 “The Spider’s Charade” Ximena Nelson氏執筆
出典: ウキペディア記事 「アリグモ」
出典: ウキペディア「ツムギアリ」


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