メダカの学校の視力検査+もう一度会いたいサカナたち

メダカの学校の視力検査+もう一度会いたいサカナたち
~ サカナの群れは「なんや、なんや」の付和雷同 ~


ハリケーン編隊長機を見て飛ぶ
(視野の決まった位置に目標を捉えて飛ぶ(泳ぐ))
メダカの学校(school)とは群れ(魚群)のこと
魚の群れ集まりで緩いものは「群がり」(aggregation)、ギュっとかたまったものは「魚団」(pod)、その中間で水族館でも見かける一定間隔で集まり一方向に整然と泳ぐのが「群れ」(school)、つまり「魚群」です。「メダカの学校(school)とはメダカの群れ(魚群)のことか」と著者は書いています。

デバスズメダイREVdownsize
(透けるようなブルーが美しいデバスズメダイ(再掲))





もう一度会いたい南の海のサカナたち
フォトは以前ご紹介した沖縄、石垣島の海で出会った“もう一度会いたい”美しいサカナたちを添えています。
石垣島ダイビングの過去記事はここをクリック↓
もしもしカメさんどこから来たの?+ 竜宮城のような石垣の海 番外編
珊瑚礁の宝石、色鮮やか魚たち 石垣島ダイビング番外編
6月の海は恋の季節石垣島ダイビング記


ニモことカクレクマノミREVdownsize
(ニモことカクレクマノミ(再掲))
小魚は「群れ」て生き残る
この「群れ」(school)は群れることで餌を獲る、敵から逃げる、危険を避けるなどが(集団として)うまくできるらしく、この仕組みや働きは大海原での魚の生態に大事なだけでなく、カツオ、サンマなどの群れを追う漁師さんたちにとってもとても重要です。

Diamond編隊Red Arrows
(曲技飛行チームには編隊長がいるがサカナの群れにはリーダーはいない)
ツール・ド・フランスのように先頭が入れ替わる
サカナの群れにはリーダーはいませんし、先頭は次々入れ替わるようです、ツール・ド・フランスやマラソンのように。

IMG_0683ヒフキアイゴREVdownsize
(堂々を泳ぐヒフキアイゴ(再掲))
群れは飛行編隊、視野に目標を置く
サカナたちが整然とした「群れ」で泳ぐ仕組みは1尾づつのサカナの・・
①目標の前のサカナを視野の決まった位置に固定するように追う「追従行動」と
②となりのサカナとぶつからない様に一定距離を保つ「反発」とで成り立っているらしいのです。まるでブルーインパルスなど曲技飛行チームのようですね。


IMG_0736フタスジタマガシラREVdownsize
(なぜか後をついてきたフタスジタマガシラ(再掲))
仲間を見つけてついてゆくと「群れ」になる
まずは1尾が他のサカナを見つけ、互いに仲間と認識し、緩やかな「群がり」(aggregation)が出来て、その後この「追従行動」が働くと整然と動く「群れ」(school)に発展するそうです。サカナは相手と状況を認識して判断し、行動(追従)する訳で結構あたまを使っているようです。

IMG_0213ロクセンスズメダイREVdownsize
(ロクセンスズメダイはサンゴの隙間を出たり入ったり(再掲))
眼と側線を使って仲間との距離を保つ
サカナたちは眼で目標とする前の仲間を視野に捉え、水流や水圧を感じる側線で隣りの仲間とぶつからない距離を保つようです。餌や敵を見つけるだけでなく群れるときにも視力は大切なようです。

ランドルト環downsize
ご褒美と罰の視力検査
魚の視力検査・・・てどうすると思います?私たちの視力検査と同じCの字、「ランドルト環」を使います。でもどうやって?まず大き目のCの字で正しく見分けたら餌を、間違えれば罰を与えて訓練します(こんな視力検査があったら嫌ですね)。次にCの字をすこしづつ小さくしサカナ君が間違え始めるのを見分ける限界として「視力」とするそうです。

IMG_0463キンギョハナダイの群れdownsize
(キンギョハナダイの群れ(再掲))
さすがタイは眼がいい
普通はサカナの視力は0.1以下くらいで、ブルーギルは0.06ですが、回遊するマダイは目が良くて0.24くらい。これはイルカより視力が良いことになります。
逆に底魚のスケソウダラなどは眼が悪いそうです。


青い宝石デバスズメダイREVdownsize
(青い宝石デバスズメダイ(再掲))
群れの行き先は「なんや、なんや」の付和雷同
じゃ、そんな「群れ」は何を目指してどこへ行こうとしているのか?みんな気にしてません。1尾が餌か敵を見つけるとさっと違う方向に泳ぎ始めます。するととなりが“思わず”追従し、そのとなりのとなり・・やがては群れの餌や敵を見ていないサカナも一斉に同じ方向に追従します。まるで群れ全体で意志を持って行動しているように見えます。

スカシテンジクダイの一斉急降下downsize
(スカシテンジクダイの一斉急降下(再掲))
進む先の決定は民主主義で
そしてどこに向かうかは多数決の民主主義です。例えば、2尾が同時に餌を見つけたときにはより魅力的な餌で多くのサカナが追従する方向に群れは進むそうです(時に2群に別れるそうですが)。

空気を読まないヤツに群れは振り回される
著者が紹介していますが、脳の一部を傷つけて泳ぎや餌取りは問題ないけど群れる機能が失われた「空気を読まない自己チュウ魚」を「群れ」に戻すと、勝手気ままに泳ぐ「自己チュウ魚」に追従して群れ全体がアッチへ、またコッチへと目茶目茶な動きになったそうです。

「こうして総統は生まれる」
「刷り込み」の研究で有名な動物行動学者コンラート・ローレンツ氏(Konrad Zacharias Lorenz)はこの結果を見て「こうして総統(ヒトラーのこと)は生まれる」と警告したそうです。付和雷同の盲従はコワイですね。

イルカ君は水中の方が良く見える
ちなみに人間が裸眼では水中で“ぼやけて”一気に視力が落ちるのは、眼の角膜と水の屈折率が近いため像が結べなくなるためだそうです。
逆に水中生活に“戻った”イルカ君の眼は魚眼レンズ風になり、その視力は水中0.11なのに空気中0.083と水中に適応しています(下記出典のウェブ記事を参考にしています)。


出典: 「魚はなぜ群れで泳ぐか」2007年 有元貴文氏著 (大修館書店)
出典: 「知識の宝庫!目がテン!ライブラリー!」(リンク貼っていません)
http://www.ntv.co.jp/megaten/library/date/10/07/0710.html
出典: 「イルカの気持ち」(リンク貼っていません)
http://www.irukashow.com/animal/ability.html


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コメント

Re: メダカの学校

lakme様、過分すぎるおほめ赤面ですが、少しでも楽しんで頂ければうれしいです。
考えてないけど自然に群れることで生き抜く小魚たちはスゴイですね。ダイビングで小魚の群れに近づくとサっと散りますが、フと気付くとまた平然と群れています。この本でナルホドと思った次第です。

> こんにちは!
> 高校の英語教師が、童謡のメダカの学校は、おっしゃるように、英語のschoolからではないかと言っていました。お陰様で、群れ=schoolという英単語を覚えられました。
> 魚たちは、ツールドフランスと同じ動きをするのですね。オオカミや猿のようなボスはいないんですね。奇病でも出て、一匹でも変な動きをする魚が出てくると危険ということですね…。また、楽しい知識が増えました。たまに読みにいくBBC Natureのサイトも楽しいですけれど、Levalloisbeeさんの記事も、同じぐらい楽しいです!

メダカの学校

こんにちは!
高校の英語教師が、童謡のメダカの学校は、おっしゃるように、英語のschoolからではないかと言っていました。お陰様で、群れ=schoolという英単語を覚えられました。
魚たちは、ツールドフランスと同じ動きをするのですね。オオカミや猿のようなボスはいないんですね。奇病でも出て、一匹でも変な動きをする魚が出てくると危険ということですね…。また、楽しい知識が増えました。たまに読みにいくBBC Natureのサイトも楽しいですけれど、Levalloisbeeさんの記事も、同じぐらい楽しいです!
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