地味で便利なB-25ミッチェル-レンドリースの翼たち その1

地味で便利なB-25ミッチェル-レンドリースの翼たち その1

飛行可能なRAFミッチェル(Duxford IWM博物館にて)downsize
(飛行可能なRAFミッチェル(Duxford IWM博物館にて))





四角いミッチェル、丸いマローダー
・・・と言う印象なんですが、どっちも大好きです。有名機のお話はちょっと気が引けるのですが、今回はB-25ミッチェルのお話です。

米海兵隊のPBJミッチェル(Duxford 博物館)downsize
(米海兵隊のPBJミッチェル(Duxford 博物館))
天使ミカエル?いえ、人名です
North American B-25 Mitchell、ミッチェル、ミシェル、ミハエル、ミカエル・・同じなんだろうか?実は「ミッチェル」という名称はアメリカ陸軍ウィリアム・ミッチェル准将にちなんだものです。

ミッチェルの後ろ姿は独特のシルエット(Duxford博物館)downsize
(ミッチェルの後ろ姿は独特のシルエット(Duxford博物館))
地味なんだろうか?派手なんだろうか?ミッチェル
機体は堅実設計、実用性と安定性は抜群ながら、モスキートほど華麗でも、B-17ほどパワフルでもないB-25 Mitchellです。


飛行可能なB-25のバンク(Wikiprdiaより拝借)downsize
(飛行可能なB-25のバンク(Wikipediaより拝借))
空母からの奇襲劇 “TOKYO RAIDERS”
でもそのデビューは、ドーリットル将軍(Jimmy Doolittle)の東京空襲(Tokyo Raid、ドーリットル空襲、Doolittle Raid)と言う双発中爆が空母(USS Hornet)から発艦という奇想天外、ド派手な奇襲劇でした。その後は世界21か国で長らく地味に使われて愛されたB-25 Mitchellはやはり傑作機です。

初め、はかばかしくない営業成績
新興ベンチャーのノースアメリカン社(North American Aviation)のNA-40(後のB-25 Mitchell)開発戦略は当初輸出狙いのだったのに英仏購入団にはフラれて彼らはBoston(A-20)を選んでしまいます。
「捨てる神あれば拾う神あり」と米陸軍航空隊(USAAF)が採用、やっとB-25として実用化しますが、当時USAF(米陸軍航空隊)にとっての希望の星はライバルB-26 Marauder、いわばB-25は“保険”みたいなもの。


デモ飛行の合間に休憩中のB-25はB-17とツーショット(Duxford 博物館)downsize
(デモ飛行の合間に休憩中のB-25はB-17とツーショット(Duxford 博物館))
レンドリースの翼は「塞翁が馬」
しかしレンドリース法が成立するとRAF(英国空軍)からのラブコール(ひとまずタダで貸してもらえる♡ので)で生産1万機の内、900機近くが英国に渡り“捨てた神がまた拾った”結果となりました。
実際、欧州戦線ではUSAAFはB-26を使いB-25は使わなかったのですが、代わりにRAFの2ndTAF(第2戦術空軍)がMitchellを重用しました。「塞翁が馬」でしょうか。過酷な太平洋戦線のUSAAFでは馬車馬みたいに働くB-25が主力でした。


天井から吊られているホンモノのB-25(Duxford博物館)downsize
(天井から吊られているホンモノのB-25(Duxford博物館))
バランスの良い機体は無理が効く・・・のか?
75mm砲という野戦砲も搭載出来るし、空母甲板からも離着艦する(離艦はB型の有東京空襲が有名ですが、実は空母着艦もG型がやってます)、海面スレスレのスキップ・ボミングも出来るB-25ミッチェル、一見平凡ながらとてもバランスが良いヒコーキだからなせる技ですね。モスキートにも通じるものがあります、RAFの贔屓も納得です。

ロバート・テイラー氏の素晴らしいイラストREVdownsize
(Robert Taylerの素晴らしいイラスト画集のB-25)
Robert Tayler氏が描く太平洋のガル翼猛禽類
大好きなRobert Tayler氏が描くヒコーキ絵に「南太平洋のアパッチ」ことスキップ・ボミングするB-25の姿があります。その軽いガル翼はまるで“獲物を狙って低空を飛ぶ猛禽類”のような迫力です。

あわてて折り曲げたガル翼が良く分る(RAF博物館)downsizeREV
(あわてて折り曲げたガル翼が良く分る(RAF博物館))
カッコいいガル翼、実は失敗の取り繕いだった?
でもそんなB-25ミッチェルですが、実は開発初期に主翼はまっすぐのキツイ上半角で安定性も悪い、でも設計やり直しの時間はない。じゃ、エンジンから外の翼を下に折り曲げてガル翼(かもめの翼)にしちゃえ。するとおやまぁ、素晴らしい飛行性能に。安定性が悪くあわてて主翼改造で取り繕った傑作機は他にもDC-3、ソードフィッシとかありますが、元の設計デザインがいいと言うことなんでしょうか???
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取ってつけたような尾部銃座(RAF博物館)downsize
(取ってつけたような尾部銃座(RAF博物館))
B-25のおまけ:尾部銃座も取り繕い?
レシプロの双発機で尾部銃座がある機体は?実はあまり多くないのです。一式陸攻やウェリントンなど有名機にはあるので意外なのですが。B-25も当初はなくて、あるいは“ダミー”だった(東京空襲のときなど)のですが、G型以降には付きました。やはり尾部防御は重要でその前に地中海戦線では現場でレトロフィットしたようです。こういう取り繕いや融通が利くのも傑作機の証しでしょうか?

B-25 Mitchel三面図REVdownsize
(B-25Mitchel 三面図)

North American B-25 J Mitchell の緒元
ツン抜けてないけどバランスの取れた性能ですね、こういうヒコーキも好き♡です。

乗員: 6名
全長: 16.13 m
全幅: 20.60 m
全高: 4.98 m
翼面積: 56.7 平米
最大離陸重量: 15,910 kg
エンジン: Wright社製 R-2600-92 Cyclone エンジン1,700 馬力×2基
最大速度: 時速438 km/h(高度3,960 m)
巡航速度: 370 km/h
航続距離: 2,174 km
上昇限度: 7,378 m
武装: 0.5 in.(12.7 mm) 航空機銃12–18丁
爆弾1,360 kg、または、Mark 13魚雷1本、または5 in HVARロケット弾8発

「レンドリースの翼」のお話はいつかまたの次回に続きます。


出典: “North American B-25 Mitchell” 2001年 Jerry Scutts氏著 (The Crowood Press 出版 )
出典: “Lend-Lease Aircraft in World War II” 1996年 Arthur Pearcy氏著 (Airlife Publishing Ltd.出版)


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コメント

Re: No title

yoyo様、いつもありがとうございます。えっ、ゼロ戦も飛ぶんですか、Ferte Alaisで・・・?まだ“生ま”ゼロ戦は見たことがないので、羨ましいです。「グラマン鉄工所製」のアヴェンジャーなんか片翼の半分がすっ飛んでも無事帰艦したそうですから(そういう写真を見たことがあります)、タフな設計の艦載機ならパキッと折れても飛んでたんじゃないでしょうか?コルセアとゼロ戦のツーショット、見てみたいです!

> kenjiさん、こんにちは。
> コルセアにしても、飛んでいるときにどうして翼がパキッと折れないのか、不思議なんですけど上手い具合に空気圧が働いているんでしょうね。
>
> いよいよ来月、飛行機ショーがあります。
> やはりコルセアやゼロ戦がみてみたいです。楽しみにしています。^-^

No title

kenjiさん、こんにちは。
コルセアにしても、飛んでいるときにどうして翼がパキッと折れないのか、不思議なんですけど上手い具合に空気圧が働いているんでしょうね。

いよいよ来月、飛行機ショーがあります。
やはりコルセアやゼロ戦がみてみたいです。楽しみにしています。^-^

Re: 飛行機の話でなくてすみません

ポンセ様、コメントありがとうございます、ヒコーキじゃなくてもとってもうれしいです、気になさらないで。
行ったことはないのですが、ペルピニャン?Perpignanはきれいな街のようでスペイン一歩手前なんですね。二回訪ねたマントンはイタリアが目と鼻の先で食べ物はほぼイタリアンでおいしかったですから、きっとペルピニャンもおいしいと思いますよ、パエリアなんかありそうで。

> こんにちは!
> ご無沙汰しております。
>
> 実は6月中旬にフランスに行きます!あまりに嬉しくって、パリに行ける~♪と思っていたら、全然南仏でした。しかも、バルセロナのほうが近いと、、、。
>
> 夫の仕事にくっついてゆくだけなので、何もかんがえていませんでしたが、PerpignonだかPerpignamだったか、忘れました、、、。嬉しいような嬉しくないような。パリ、かすりもしません。
>
> ブダペストから直行でバルセロナ、そのあと2等の列車で1時間です。Kenjiさんは行ったことがありますか?どうもパエリアがおいしいんだそうで、、、。
> まあ、海の幸、久しぶりに楽しんできますね~。
>
> ごめんなさい。それがいいたくて、、、。
> 失礼いたしました。

飛行機の話でなくてすみません

こんにちは!
ご無沙汰しております。

実は6月中旬にフランスに行きます!あまりに嬉しくって、パリに行ける~♪と思っていたら、全然南仏でした。しかも、バルセロナのほうが近いと、、、。

夫の仕事にくっついてゆくだけなので、何もかんがえていませんでしたが、PerpignonだかPerpignamだったか、忘れました、、、。嬉しいような嬉しくないような。パリ、かすりもしません。

ブダペストから直行でバルセロナ、そのあと2等の列車で1時間です。Kenjiさんは行ったことがありますか?どうもパエリアがおいしいんだそうで、、、。
まあ、海の幸、久しぶりに楽しんできますね~。

ごめんなさい。それがいいたくて、、、。
失礼いたしました。
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