シャコの風景は12色の点描画 「色のフシギ」再び

シャコの風景は12色の点描画 「色のフシギ」再び

12色点描画のシャコの世界
シャコはスーラの点描画の世界?この図はあくまでも“想像図”です。
本当のところはシャコ君に聞いてみないと分かりません。






紅の扇を広げたような赤い花downsize
(紅の扇を広げたようなレウィシアの赤い花)
シャコの世界は12色の点描画
シャコは12種類の光受容体(色を感じる細胞)でたった12色の点描画を見ているようです。
小さな脳ではフクザツな情報処理は無理らしいのです。

久々に「色のフシギ」シリーズです。「色のフシギ」過去記事は記事の最後にリンクを貼っています。

幹に一輪モモの花downsize
(幹の新芽にも一輪の桃のの花が咲いた)
春に彩りを添える花たち
色のお話につきこの春うちの庭を飾ってくれた花たちのフォトを添えています。

青い星REVdownsize
(青い星のような花、名前は??)
ヒトは3原色で無数の色を見ている
一方、ヒトは赤、緑、青の光を感じるたった3種の光受容体で、それぞれの受容体への刺激の強弱、つまり3原色(赤、緑、青)の組合せで無限の色合いの風景を見ています(但し、可視光領域、つまり虹色の範囲で)。

黄色いチューリップREVdownsize
(黄色いチューリップ、温かい陽を浴びて花びらを広げていました)
大きな脳で得られる豊かな視界
加えて3Dで見える両眼視などヒトの視覚は優れていますが、見るための部分(視覚領野)がヒト脳の大きな部分を占めています。

ピンクの鈴のような馬酔木の花REVdownsize
(ピンクの鈴のような馬酔木の花)
シャコのサイケデリックな視覚は幻想?
ヒトの3種に比べ12種もの光受容体(光受容細胞)を持つシャコの世界はヒトの想像を超える華麗でサイケデリックな視覚の世界!と思われていたのですが・・・。それはどうやら“人の感覚”で想像していた幻想らしいのです。

滲む緑が美しい白のクリスマスローズREVdownsize
(滲む緑が美しい白のクリスマスローズ)
シャコ君の色識別テスト
そこでシャコ君の「色を識別する能力」をテストしてみると・・。
似た色、つまり波長が近い光(単色光)をどれほど細かく見分けられるかは、ヒトなら1-5nmの違いが分かるのに、シャコはその10倍の12-25nmの差でも見分けられなかったそうです。
ちなみにこれは似た色の違いが見分けられた時に餌がもらえるテストです(400-650nmの間の10種の色)。


ピンク色が弾けるようなサクラソウdownsize
(ピンク色が弾けるような桜草)
絵の具を混ぜるようなフクザツなことはムリ!
例えばヒトでは、その3種の光受容体それぞれの一番敏感な色ではない「黄色」を識別、認識するときには、赤と緑の光受容体がそれぞれ同じくらいにコーフンして「赤+緑=黄色」となり黄色を”感じ取り”ます。
一方、シャコの小さな脳ではそんなフクザツなことはムリなので“絵の具を混ぜない”12種(12色)の光受容体の点描画で我慢しているようです。

ご興味あれば「続きを読む」をクリックください。

出典: natureダイジェスト2014年4月号P.4 「シャコの『驚異の視覚』は幻想だった?」 ”Mantis shrimp’s super color vision debunked” Jessica Morrison氏執筆(原典:doi:10.1038/ nature 2014.14578)

過去の記事リストは下のイラストをクリック
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陽に透ける紫のビオラREVdownsize
(陽に透ける紫のビオラ)
ミツバチの視覚は「カラー/白黒」切換え
一方、ミツバチさんは遠くまで出かけ広い野原で花蜜の多い花を探すので脳の仕事を減らすためか、往復のナビはモノクロの景色で済ませ、花が見つかって近づくときにはフルカラーの視野に切り替えて花を確認するようです。
これもシャコの点描画と同じでミツバチもカラー/白黒切換えで小さな脳の負担を軽くしているようです。

ミツバチさんたちの過去記事はこれ↓
パリ郊外ルヴァロワの市章ミツバチには秘密がいっぱい

出典: 「ミツバチの世界」”Phanomen Honigbiene” 2007年 Jugen Tautz氏著、丸野内棣氏訳(2010年、丸善㈱)

しべも印象的なモモの花downsize
(しべも印象的な桃の花)
コピペでひとまず2.5原色
シャコと同じ甲殻類の昆虫たちは紫外線も見えます。昆虫やトリさんは4原色ですが、ワンちゃんなど哺乳類は祖先の3原色から1つ失って2原色になりました。
それじゃ木の実を探す樹上生活には不便、とヒトなど霊長類は赤(赤緑)の光受容体をコピペして緑の光受容体を作ったのでちょっと不出来な2.5原色です、もっとも一部の女性は4原色だと言う話もありますが・・・。


白を包む薄紅沈丁花downsize
(白を包む薄紅沈丁花)
久々の「色のフシギ」シリーズ
今回は過去記事「色のフシギ」シリーズの続編を久しぶりに書いてみました。過去記事はこれ↓

輝くメタリックブルーの秘密、色素の要らない生き物たちの構造色

月夜のカラスは目立ちます-色のフシギその3

エンジェルフィッシュのスターウォーズと不出来な2.5原色-色のフシギその2

色のフシギ、色とは脳が創り出すもの+「空気が読める」ゾウ

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過去記事リスト「生き物とちきゅうのお話」の記事が増えてきましたので、次の6つに仕分けしてみました。
仕分け名をクリック↓すればそれぞれのリストに飛びます。

human男の子REVヒトが歩んだ道、ヒトの進化と体の機能

brain虹色彩、視覚、夢のフシギと脳のしくみ

animalワンちゃん動物: ワンちゃん、海の生き物、石になった者

birdコガラ鳥、翼竜、空を征した者たち

flowerばらの花花や植物と虫たちの小さな世界

earth地球ちきゅうと気候、気象のかかわり



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コメント

Re: No title

yoyo様、いつもありがとうございます。おっしゃる通りだと思います。
本で見ると、カラー写真を2原色のワンちゃんの視覚に加工したものはセピア色の世界、ハチの4原色はカラーと紫外線写真(モノクロ)と並べて想像するのですがピンときません。
それぞれの動物にはヒトが想像できないようなそれぞれの色の世界があるのでしょうね。

> なるほど、とすると人間よりも知能の発達した生物がいた場合
> 私たちが目に見えるものよりも、もっと違った形に見えるのかもしれないわけですよね。
> 今、3D映画が流行っていますけど、あんな風に、いや『気』のようなものも見えるのかもしれませんね。
> 妄想はつきません・・。

No title

なるほど、とすると人間よりも知能の発達した生物がいた場合
私たちが目に見えるものよりも、もっと違った形に見えるのかもしれないわけですよね。
今、3D映画が流行っていますけど、あんな風に、いや『気』のようなものも見えるのかもしれませんね。
妄想はつきません・・。
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