ミッドウェーの「斬られ役」、悲劇の駄作っ機TBDデヴァステイター

ミッドウェーの「斬られ役」、悲劇の駄作っ機TBDデヴァステイター


フランス海軍F4U7後ろ姿downsize
(お仏蘭西海軍F4U-7の後ろ姿:パリ郊外Ferte Alais Air Showにて)





魚雷を斜めに抱えたTBDの側面図
(魚雷を斜めに抱えたTBDの側面図)
ちょっとシュールなビンテージ機TBD
今手元に古いAirfix製品の1/72 TBDデヴァステイター(Douglas TBD Devastator)のプラモがあります。魚みたいな側面形、魚雷を斜めに抱えた独特の飛行姿、よく見るとなかなかにシュールなデザインです。凝った構成の割にモールドが甘くバリがひどいので仮組みすらはかどりません。手をかける楽しみもありますけど・・・。

艦攻の決定版A-1 スカイレイダー (Skyraider) REVdownsize
(艦攻の決定版A-1スカイレイダー(Skyraider):Ferte Alais Air Show)
時と場と運がちょっと悪かったのかも?
時に、時代の流れ、置かれた場、遭遇する場面によって運命や結果が大きく左右されることってありますよね。モロそういう破目になって「斬られ役」として名を残したヒコーキ?それは、バトル(Fairey Battle)、そして今回のネタであるデヴァステイター(Douglas TBD Devastator)でしょうか?

TBDプラモの仮組REVdownsize
(仮組みまででも一苦労です、Airfix1/72のTBD)
博物館からも「忘れられた駄作っ機」TBD
TBDの写真は?博物館にもエアショーにも「忘れられた駄作っ機」TBDは居ないので持っていません。ので、あの頃の艦載機たちに“”友情出演“してもらうことにします。

ちょっとかわいいTBDの勇姿
(ちょっとかわいいTBDの勇姿)
ミッドウェーの「斬られ役」TBDデヴァステイター
TBDデヴァステイターと言えば珊瑚海海戦やミッドウェー海戦で我らがゼロ戦にバッタ、バッタと墜とされた「斬られ役」として有名ですよね。ミッドウェー海戦では出撃41機のうち帰還はわずか6機、しかも雷撃戦果はゼロ。

Airfix 72分の1 TBD Devastator downsize
(古いAirfix製1/72 TBDデヴァステイター)
まともな武器もない「悲劇の駄作っ機」なのでは?
これ、実はパートナー(魚雷と艦戦)の力の差、あるいは、準備、つまり運用実績や現場経験の差ではないか?ヒコーキそのものにそれほどには落ち度がなかった「悲劇の駄作っ機」ではないか?とも思えます。TBDの主な武装であるMk XIII魚雷などまっすぐ走らなかったそうですから。

翼竜が翼をたたんだようなTBFアベンジャーdownsize
(翼竜が翼をたたんだようなTBFアベンジャー:Ferte Alais Air Show)
ハイテクがパートナーだった九七式艦攻
一方、九七式艦攻の真珠湾攻撃やその後半年の機動部隊の活躍に大きく寄与していたのが九七式艦攻のパートナー、当時としては他国に類を見ないハイテク兵器の九一式航空魚雷です。

US Navyコルセアって感じdownsize
(US Navyコルセア!って感じ、星条旗をツーショットです:Ferte Alais Air Show)
TBD、すべてが「初」づくしの新鋭機だったんですけど・・・
九七式艦攻と同じ1937年にデビューし、全体的にはやや劣るものの性能差はほとんどないTBDはデビュー当時、「初の単葉」、「初の全金属製」、「初の引き込み脚」、「初めて完全に覆われたキャノピー付き」の艦上機!と、US Navyにとってすべてに「初の・・」が付くほどの“革命的“新鋭機だったんですが・・・
いつものマニアックなヒコーキ記事ですが、ご興味あれば「続きを読む」をクリックください

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翼をたたんだCanadian Aviation MuseumのSwordfish 側面downsize
(翼をたたんだソードフィッシュ(Canadian Aviation Museum)(再掲))
絶妙なローテクで成功する者、ソードフィッシュ
ミッドウェーの悲劇の2年前、まだTBDがまだノーテンキに黄色い翼に赤い帯で洒落てた頃、はるかに低性能のソードフィッシュ(Fairey Swordfish)は地球の反対側で奇跡的な大活躍(ビスマルク追撃、タラント夜襲)をし、更にマルタでは夜の通商破壊でロンメル軍団を追い詰め、TBDがとっくに引退した後も、ソードフィッシュしか飛べないような氷雪の荒れる北大西洋で小さな護衛空母からたくさんのU-ボートを狩っていました(Royal Navyではtopスコア)。後期にはレーダーとロケット弾まで装備していてハイテクなのやらローテクなのやら訳がワカラン運用でしたが・・・。
ソードフィッシュの過去記事はここをクリック↓
買い物カゴを下げたラム海軍少佐のインディー・ジョーンズのような冒険

F4FのFAA版マートレットdownsize
(TBDのパートナーF4FのFAA版マートレット:Ferte Alais Air Show)
TBDのそこそこの性能差こそが命取り
なにせソードフィッシュは遅すぎて追撃する戦闘機は海に落ちるは、対空砲弾は手前で炸裂してしまうは、でなかなか墜とせない機体だったとか?一方、“適度に近代的な”TBDはそこそこの性能差のためバタバタ墜とされたのかも?

空飛ぶことは妥協の産物
ヒコーキ、トリさん、翼竜・・すべからく「空を飛ぶ者」にとって、その“飛行性能”は妥協の産物、言い換えれば入手可能な技術(遺伝子セット)と目的(ニッチ、生態的地位)次第です。

艦上攻撃機の性能比較
(3つの艦攻の性能を比べる)
日米英3国の艦攻の緒元を比べてみると・・・
そこでTBD、九七式艦攻、ソードフィッシュの緒元を比べてみると、Swordfishは速度も遅く古くてダントツの低性能だけど翼面荷重が小さくてとても軽快、一方、よりパワフルでより軽い九七式に比べてTBDは全般的にやや劣るもののそれほど大きな差はないことが分ります、航続距離を除けば・・。

要は運用と周辺技術です
つまりはヒコーキそのもののカタログ性能よりも運用の妙、周辺技術と与えられた場の問題なんですけど・・・。なんだか日本のバイオ医薬品研究みたいでもありますが・・

英雄ドーントレスの影で忘れ去られて・・・
TBDの後継機にして傑作機TBFアベンジャーを最後に艦上雷撃機という機種は過去のものとなり、やがてA-1 スカイレイダー(Skyraider)など艦上攻撃機が主流になります。ミッドウェーの英雄ドートレス(Douglas SBD Dauntless)の影でTBDは「斬られ役」として記憶に残るのみになっていったようです、「映画出演」もほとんどないままに・・。ちょっとかわいそうな気もします。

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コメント

Re: No title

エヌエフ様、いつもありがとうございます。デヴァステイターはやっぱりちょっとかわいそう、悲劇の駄作っ機なのかも知れませんね。でも仮組みを手に取ってみるとなかなかカワイイですよ。エヌエフさんの車のような繊細な工作はとても無理ですが、ボチボチ作ってみます。

> こんばんは。
> デヴァステイターってやはり少々気の毒な運命をたどった、米軍機の中でも稀な存在だったんですね。
> 以前、パソコンゲームのフライトシュミレータWWⅡで、こっちは零戦で相手はデヴァステイター。すると簡単に落とせちゃうんです。7.7ミリを数発浴びせればボンッと炎上しちゃうんです。F4UとかP38はそうは行かなかったのに…。やっぱり脆弱な機体だったんですね。
> Kenjiさんの作るデヴァ、完成を楽しみにしてますよ!

No title

こんばんは。
デヴァステイターってやはり少々気の毒な運命をたどった、米軍機の中でも稀な存在だったんですね。
以前、パソコンゲームのフライトシュミレータWWⅡで、こっちは零戦で相手はデヴァステイター。すると簡単に落とせちゃうんです。7.7ミリを数発浴びせればボンッと炎上しちゃうんです。F4UとかP38はそうは行かなかったのに…。やっぱり脆弱な機体だったんですね。
Kenjiさんの作るデヴァ、完成を楽しみにしてますよ!

Re: No title

yoyo様、ドーントレス完成おめでとうございます(当方、その前からやってるフルマーのプラモさえ遅々として進みませんが)。
デヴァステーターはコルセアとは級友ですが、ドーントレスとは義理の兄弟のようです。
デヴァステーターを作ったダグラス社がノースロップ社を買収したときにドーントレスの前身も引き取ってそれがダグラス社のドーントレスになったそうです。
不運な兄とヒーローになった養子の弟でしょうか。
比べるべくもなく料理はyoyoさんの足元にも及ばない腕ですが、面白いレシピができたなという時に載せています。

> Kenjiさん、こんにちは♪
> これはコルセアの兄弟?ということになるのでしょうか。
> なかなかレアなキットを持ってらっしゃるんですね!
> アメリカの戦車もそうですけど、質より量的なところがありますから
> 色々試行錯誤していたころの機体だったのかもしれませんね。
>
> kenjiさんもたくさん料理を作られていますね〜。
> 男の料理ブログに参戦しても、きっといいところにいきますよ。
>
> psやっとドーントレス、完成しました。飛行機プラモもなかなかいいものですね。^-^

No title

Kenjiさん、こんにちは♪
これはコルセアの兄弟?ということになるのでしょうか。
なかなかレアなキットを持ってらっしゃるんですね!
アメリカの戦車もそうですけど、質より量的なところがありますから
色々試行錯誤していたころの機体だったのかもしれませんね。

kenjiさんもたくさん料理を作られていますね〜。
男の料理ブログに参戦しても、きっといいところにいきますよ。

psやっとドーントレス、完成しました。飛行機プラモもなかなかいいものですね。^-^
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