動物を知り共に歩んだことが人類繁栄のヒミツ+南イタリアのソレント再び

動物を知り共に歩んだことが人類繁栄のヒミツ+南イタリアのソレント再び

動物からの贈り物オキシトシン
(動物からの贈り物、「癒しのホルモン」オキシトシン;触れ合うと脳内に分泌される)
(相変わらず下手イラストですが、“豆シバ”のつもりです)

「アニマル・コネクション」でヒトは成功した
6万年前後に出アフリカを果たしたヒトは身の回りの動物や植物を良く観察し、その特徴や特性を理解して、その行動や反応を予測することができたようです。今回の元ネタはタイトルも「アニマル・コネクション」と言う本です。





黄色とオレンジの家並がいかにも南欧downsize
(黄色とオレンジの家並が“いかにも南欧”なソレント(再掲))
ソレント再び
添える写真は南イタリア、アマルフィー海岸への橋掛かり、ソレントの過去記事写真を再掲載しています。ソレント過去記事はここをクリック↓
南イタリア ソレントはナポリ湾に立つ断崖絶壁の街
カラスが7つの子を数える脳の算術モジュール 南イタリアのソレントおまけ

山城のような崖の上の建物downsize
(山城のような崖の上の建物、ソレントは崖の街です(再掲))
すべての生き物への興味がヒト成功の鍵
気候変動や天災を乗り越えただけでなく、生態系の変化を感じ取ることで新たに進出した土地の環境にも巧みに適応してきたようです。これは昔からの決まった餌と捕食者、あるいは繁殖ライバルしか気にしない他の動物との決定的な違いです。

堂々と近づくヒトはオーロックスをウシに変えた
(堂々と近づくヒトはオーロックスをウシに変えた)
「よもや敵ではあるまい」草食動物の“想定外”
草をはむ草食動物は生得的に茂みに潜む肉食獣の陰には敏感ですが、開けた草原を堂々と近づく者には無警戒(よもや敵と思わない)と気付いたヒトは大型で獰猛なオーロックスも易々と仕留め、やがて彼らを馴らしてウシとして家畜化することに成功します。

パラソルやチェアーが整列する海水浴場downsize
(パラソルやチェアーが整列するソレントの海水浴場(再掲))
洞窟壁画には「描かれなかったもの」に注目すると・・・
先史時代のアルタミラ、ラスコーやショーベの洞窟壁画は時を超え現代の私たちにも感銘を与えるほどに素晴らしい。「ストーン・エイジの芸術」と言うのが一般的な理解でしょう。では、これらの洞窟壁画には「何が描かれていなかったのか?」(ゼロではないが)、それは人間、道具、植物、風景など後世の画家たちなら必ず描きそうなものばかり。なぜ?

街角を彩るブーゲンビリアが鮮やかREVdownsize
(ソレント街角を彩るブーゲンビリアが鮮やか(再掲))
洞窟壁画は芸術ではなくデータベースではないか?
じゃ、「何だけが描かれているのか?」を見てみると・・・それは動物、特にバイソン、オーロックス、イノシシなど危険な狩の獲物、あるいは捕食者となるネコ科肉食獣。洞窟壁画は“芸術的だけど芸術ではなく”獲物や敵に関する情報伝達ではないかと著者は述べています。先史時代のデータベースではないかと。

家畜化の時系列downsize
(主な家畜化の時系列: 出典掲載の表を基に食肉用、非食肉用に分けグラフ化してみました)
ヒトとの付き合いの長さの意外な順序
遺跡や化石の最新研究によれば、家畜化の歴史的順序、つまりヒトとの付き合いの長さを「食べる」「食べない」に色分けし比べてみると、図のようにちょっと意外な結果です。

あふれる陽光に木陰まで輝くソレントの街downsize
(あふれる陽光に木陰まで輝くソレントの街(再掲))
一番の昔馴染み、それはイヌ
乳や毛と食肉の両方が目的の家畜も多いのですが、普通は食べないイヌ、ネコなどが結構古く、特にイヌは飛びぬけて古く、家畜化の当初目的が食肉とは(あるいは、だけとは)考えにくいようです。

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【お知らせ】
過去記事リスト「生き物とちきゅうのお話」の記事が増えてきましたので、次の6つに仕分けしてみました。
仕分け名をクリック↓すればそれぞれのリストに飛びます。

human男の子REVヒトが歩んだ道、ヒトの進化と体の機能

brain虹色彩、視覚、夢のフシギと脳のしくみ

animalワンちゃん動物: ワンちゃん、海の生き物、石になった者

birdコガラ鳥、翼竜、空を征した者たち

flowerばらの花花や植物と虫たちの小さな世界

earth地球ちきゅうと気候、気象のかかわり



静かな午後のレストランdownsize
(静かな午後のレストラン(再掲))
肉が欲しければ森へ行け
囲いでウシを1年育てるより、今日森でシカを仕留める方が簡単に手に入るのだから、家畜化の当初が食肉目的だったとは考えにくいですね。家畜化の始まりは“肉が目的ではない”と著者は推察しています。

ブーゲンビリアのタピストリーREVdownsize
(ブーゲンビリアのタピストリー、ソレント駅前(再掲))
離乳食の24時間自販機で人口も増えた?
牛乳など家畜の乳は今でも大切な畜産品ですが、先史時代にはもっと大切だったはずで、その用途の一つが離乳食ではないか?あまりおっぱいの出ないお母さんでも赤ちゃんを育てられる、結果、人口も増えたのでは?だから、毎日乳を出してくれるウシ、ヤギを空腹だからと食べてしまったら明日の乳が無くなりそれこそ「元も子もない」。

粋な看板の船着き場downsize
(粋な看板の船着き場(再掲))
ストーン・エイジの車、ロボットだった動物たち
移動、運搬、労役、偵察、防犯、防衛などにヒトに代わって働くことでヒトの能力を拡大してくれる家畜はヒトの「身体外適応」であり“先史時代の車、あるいはロボット“であったようです。

街角のピザ屋さんdownsize
(街角のピザ屋さん、ランチタイムは忙しそう(再掲))
家畜のメリットは資源再生産とリサイクル
家畜はまた資源再生産で人の生活を支えてきました。乳、卵、毛、角、糞、そして何より仔を生んで数が増えること、その上、廃棄物(切り株、藁、糞尿)のリサイクル処理までやってくれます。

オキシトシンの癒しは動物たちからの贈り物
ヒトと共に生きるようになった動物たちからはもう一つ大切な「贈り物」があったようです。コンパニオンアニマルに限らず、動物に触れて親しく交流すればヒトの脳内ではオキシトシンが分泌されるようです。以前オキシトシンは利他行動や見ず知らずの者でも受け入れるときなどに働く「信頼ホルモン」とご紹介しました。動物と触れ合うことで出るオキシトシンには心を鎮め、緊張を解いて精神的ストレスを緩和し、高まった心拍数を下げるなど生理学的効果があるようです。
オキシトシン過去記事はここをクリック↓
人と人をつなぐ微笑みと「信頼ホルモン」オキシトシン

天空の城ラピュタのような遺跡downsize切取
(天空の城ラピュタのような遺跡(再掲))
兵器としての動物
その一方で、騎馬民族スキタイの馬、ハンニバルとアルプスを越えた象、アラビアのロレンスが駆ったラクダ、先の大戦の軍用犬など、残念ながら動物たちは兵器としても長く使われてきました。是非はともかく、これも「身体外適応」です。

先史時代から遺伝学を知ってた?
ヒトが繁栄したのは周りのあらゆる動物に気を払い、行動を良く観察し、利用しようと、あるいは対抗しようと工夫したことが大きく、動物の行動、生理、さらに「優れた親から優れた仔が生まれる」など遺伝の仕組みまでも先史時代の人々は理解していたはずです、「メンデルの遺伝の法則」を学校で教わるずっと前から。ご先祖さまたちは素晴らしかったのですね。

木陰が涼しい崖上の大通りdownsize
(木陰が涼しい崖上の大通り(再掲))
敵を知り、味方を知れば百戦危うからず
獲物にも脅威にもなり得る野生動物の生理、行動、習性を観察し、利点、注意すべきこと、弱点など経験や情報を整理して記憶し、仲間や子孫に伝えてゆくことは先史時代のヒト集団にとって大きなメリットだったはずです。精緻に観察、分類する高い認知能力、経験を一般化する象徴化、知識を伝える言語などコミュニケーション能力、チームワークを発揮する高度な社会構造など脳の高い能力のおかげでヒトは人になったようです。

出典: “Animal Connection” 「アニマル・コネクション」2011年 Pat Shipman氏著、河合信和氏訳(2013年、同成社)
出典: “PANDORA’S SEED; The Unforeseen Cost of Civilization” 「パンドラの種; 農耕文明が開け放った災いの箱」2010年 Spencer Wells氏著、斉藤隆央氏訳(2012年、化学同人)


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コメント

Re: No title

HADAKIN様、いつもありがとうございます。他のコンパニオンアニマルとは違ってネコの場合の“事始め”は“神さん”なので邪見にすれば祟られる??のでしょうね。幼い頃、うちは置屋(芸者さんの所属事務所)で、小学の昼下がり、お姉さんたちのお稽古の三味の音は懐かしい音風景です。ニャンたちの思い入れも少しばかり入っていたのかも知れません。

> ネコも三味線にされるとは
> 思わなかったニャ〜!

Re: No title

ソレントはアマルフィー海岸の“橋掛かり”のような位置、波風に削られた断崖絶壁に貼り付くような街が美しいですね。青い地中海を見ながらrimomamaさんがオープンカーでドライブされたらきっと最高の絵でしょうね。拙ブログのイラストはゼロからではなくフリーのものを雛型としてお借りし、私なりにお絵かきソフトで加工して作っています。ヘタな上にえぇ加減ですみません。

> こんばんは~。
>
> ソレントってアマルフィーの方だったのですね。
> 素敵なところですねぇ
>
> 南イタリア絶対に行きたい所です
> できれば車で。
>
> 可愛いイラストにも癒されました。
> ご自分でお書きになっているのですね
> すごいわぁ。

Re: そうです!犬です!

家畜、コンパニオンアニマル、いえ、彼らは私たちヒトにとって古い付き合いのパートナーなのでしょうね。その中でもダントツに歴史が古いワンちゃんとの関係は特別なのでしょう。神さんが最初だったニャンたちもそうですが・・・。いつも元気なプレイエルちゃんによろしく。

> 犬ほど、形状を人間の目的に沿って変えられた動物はいませんよね。それだけ人間が利用してきた信頼できる相手だったことは確かでしょう。ダックスフントとセントバーナードが同じ動物だと、原始の人々はわからないでしょうね・・・。でも、わかるのかな?パートナーシップの度合いで。。。やっぱり、犬は人間の最愛の友ですよね。明日、ようやくうちのワンコに会えるので、大興奮してます。

No title

ネコも三味線にされるとは
思わなかったニャ〜!

そうです!犬です!

犬ほど、形状を人間の目的に沿って変えられた動物はいませんよね。それだけ人間が利用してきた信頼できる相手だったことは確かでしょう。ダックスフントとセントバーナードが同じ動物だと、原始の人々はわからないでしょうね・・・。でも、わかるのかな?パートナーシップの度合いで。。。やっぱり、犬は人間の最愛の友ですよね。明日、ようやくうちのワンコに会えるので、大興奮してます。

No title

こんばんは~。

ソレントってアマルフィーの方だったのですね。
素敵なところですねぇ

南イタリア絶対に行きたい所です
できれば車で。

可愛いイラストにも癒されました。
ご自分でお書きになっているのですね
すごいわぁ。
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