朝喰われないために夕方に食べる小鳥たち+究極のレシプロ機P-51

朝喰われないために夕方に食べる小鳥たち+究極のレシプロ機P-51

朝見つけて夕方食べる小鳥の摂餌行動
(朝見つけて午後食べる小鳥の摂餌行動)
(ナナカマドをついばむコガラ(Willow Tit)のつもり、下手なイラストですみません)

早起きしても三文を拾わない??
ことわざ「早起きは三文の得」は英語では“The early bird catches the worm”(早起きした鳥は餌の虫にありつける、の意)ですが、実は小鳥さんは早起きしても餌は食べないことが分ったそうです。





フランス海軍F4U-7とツーショットのP-51Ddownsize
(フランス海軍F4U-7とツーショットのP-51Dムスタング(パリ郊外Ferte Alaisエアショーにて))
2000羽の野鳥の1日を追う
オックスフォード大学Damien Farine氏らの研究チームが毎日餌場の場所を変えて訪れる小鳥たちにデータロガーを付け1日の行動を記録、分析した結果、分かったそうです。この科学記事を一読したときは正直「ホント?」だったのですが、良く考えるとなるほど極めて理に適った行動、と腑に落ちた次第です。野外で2000羽もの野鳥を使った研究なので説得力がありますね。

ベビーを落とせ
(空戦の前にドロップタンク(ベビー)を切り離すLong Reach任務のP-51)
「ベビーを落とせ」戦闘機は空腹になってから戦う
爆撃隊を戦闘機が長躯護衛してゆくには燃料が足りないのでドロップタンク(落下式燃料増槽)を搭載し、いざ会敵のときは重く邪魔なドロップタンンク、俗称ベビーを切り離すことで戦闘機は身軽になります。身軽にするタイミングが鳥さんとは逆ですけど。

P-51ムスタング発信(Ferte Alaisエアショーにて)downsize
(P-51ムスタング発進(Ferte Alaisエアショー))
究極のレシプロ機North American P-51 Mustang
添える写真はベビー(ドロップタンク)を抱えたLong Reach長距離護衛の主役P-51です。博物館やエアショーで実物をさまざまな角度から眺め、空を舞うのを見上げるとなるほどP-51ムスタングはレシプロ戦闘機の完成形だと感心してしまいます。

レザーバックのB型もいいですねREVdownsize
(レザーバックのP-51 B型もいいですね)
野生動物も一日の予定表は決まっています
ほぼすべての生き物には体内時計がありその生理や行動は概日性リズム(circadian rhythm)など時間周期性があり、餌を摂る行動の一日における時間、「摂餌時間帯」が決まっています。

鼻づらを見上げるとなるほど野生馬downsize
(鼻づらを見上げるとなるほど野生馬(mustang)です:RAF博物館)
夕方の楽しみにとっておきます
小鳥たちは午前中、せっせと木の実や草の実など餌を探します。でも見つけたすぐには餌を食べません。どの場所にどのくらい餌があったかを覚えておくのです。やがて午後になるとその場所に戻ってきて今度は餌をついばみます。小鳥たちは餌の探索時間帯と摂餌時間帯が違うのです。何で??

小さい者ほどたくさん食べないといけない
小さい者ほどたくさん食べないともたない
小鳥たちは一晩で体重が10%も減ります。体が小さいと、体重あたりの表面積が大きいと体から熱がより多く奪われて、体の割にはたくさん食べないと生きてゆけないのです。動物(恒温動物)の大きさと体重あたり摂餌量は逆相関の関係になっています。

インヴェイジョンストライプでボディーラインが良く分るdownsize
(インヴェイジョンストライプでP-51のボディーラインが良く分る)
では、食べるか、それとも逃げるか
小鳥さんにとって豊穣の秋などはいいのですが、冬になると乏しくなった餌を探すのは大変、やっと見つけた餌も確実に食べないとたちまち飢えてしまいます。でもそれはタカなどの捕食者にとっても同じこと。「餌にならないで餌にありつく」のは簡単ではありません。小鳥たちは「食べるか」それとも「逃げるか」を時刻によって使い分けているようです。

後ろ姿もシャープなP-51 downsize
(後ろ姿もシャープなP-51ムスタング)
優れた空間記憶とナビ能力があってこそ
実はここにはもう一つ鳥さんたちの優れた能力が関係しています。朝見つけた餌場を忘れずに戻ってくるためにはその記憶と何よりも優れたナビ能力が必要だからです。
出張先で昼間の内に晩御飯のためのおいしそうな店を物色しておくのですが、いざ夕方になって探せどたどり着けない方向オンチの私よりははるかに優秀です。


均整のとれた無駄のないフォルムですdownsize
(均整のとれた無駄のないフォルムです)
マイクロチップなら小鳥の重荷にならない
この研究のミソの1つはマイクロチップを小鳥に取り付け、餌場にはマイクロチップ検出器を置くことで小さな野鳥の行動に負担がかからないようにしたことです。以前は不可能だった小さな野鳥の行動の精緻なデータを取ることが可能になったのです。

P-51長距離エスコートの本REVdownsize
(P-51の本の表紙イラスト、今まさにベビーを落としてます)
最新のバイオロギングの研究成果です
これは近年ますます小型軽量高性能になったデータロガーを駆使するバイオロギングの一例ですね。バイオロギングの過去記事はここをクリック↓ご自宅拝見バイオロギングで垣間見る動物の私生活 南ブルターニュ キブロン

出典:日経サイエンス2014年4月号記事P.26「小鳥はその日暮らし」
参照: 日本バイオロギング研究会(Japanese Society of Bio-Logging Science)
http://bre.soc.i.kyoto-u.ac.jp/bls/index.php?%A5%C8%A5%C3%A5%D7%A5%DA%A1%BC%A5%B8


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過去記事リスト「生き物とちきゅうのお話」の記事が増えてきましたので、次の6つに仕分けしてみました。
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human男の子REVヒトが歩んだ道、ヒトの進化と体の機能

brain虹色彩、視覚、夢のフシギと脳のしくみ

animalワンちゃん動物: ワンちゃん、海の生き物、石になった者

birdコガラ鳥、翼竜、空を征した者たち

flowerばらの花花や植物と虫たちの小さな世界

earth地球ちきゅうと気候、気象のかかわり

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コメント

Re: No title

yoyo様、いつもありがとうございます。(写真で拝見した)緑あふれる庭で野鳥たちを呼べるなんてステキですね。少し言葉足らずの記事だったかもしれません。yoyoさんの庭では小鳥たちは朝ごはんを食べているかも知れません、身軽を保って備えなければいけない猛禽などの天敵は人家に近寄らないかも知れないので。銀ピカのムスタングは目の前で見るとF1カーのようなカッコよさでした。

> kenjiさん、こんにちは*
> 鳥さん、朝はあまり食べないんですね。
> うちは冬の間中、シジュウカラやコガラに餌をあげているのですが
> 午前中の方がよく食べてるのかと思いきや、逆なんですね。
> 今では私たちの姿をみると、餌がやってきたとばかりに、チュンチュンと、仲間を呼んでいるのか喜んでいるのか分かりませんが、よく鳴きます。
>
> ムスタング、機体が銀色というのもなかなかいいですね!

No title

kenjiさん、こんにちは*
鳥さん、朝はあまり食べないんですね。
うちは冬の間中、シジュウカラやコガラに餌をあげているのですが
午前中の方がよく食べてるのかと思いきや、逆なんですね。
今では私たちの姿をみると、餌がやってきたとばかりに、チュンチュンと、仲間を呼んでいるのか喜んでいるのか分かりませんが、よく鳴きます。

ムスタング、機体が銀色というのもなかなかいいですね!

Re: No title

桃内様、こちらこそありがとうございます。P-51ムスタングはどの角度から見ても美しく、おっしゃる通り本当に素晴らしいデザインですね。生(なま)でヒコーキを見る魅力の1つは3Dで感じられることです(当たり前ですけど)。プラモならもっと自由に色々な角度で見られますね。今製作中(と言っても仮組み段階のままですが)のP-51が2機あります。

> こんばんわー♪
> メッセージありがとうございました。
> お言葉に甘えてリンクさせていただきました^^
>
> 僕はこの機のスタイルが大好きでむかしはプラモデルも作りました(笑)

No title

こんばんわー♪
メッセージありがとうございました。
お言葉に甘えてリンクさせていただきました^^

僕はこの機のスタイルが大好きでむかしはプラモデルも作りました(笑)

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Re: No title

イヴまま様、いつもありがとうございます。はい、私のブログのイラストはフリー(open source)のネットの写真やイラスト、自身の写真などをベースに私自身が“お絵かきソフト”で描いています、拙い絵で恐縮ですが・・・。拙宅の猫の額の庭にも春は小鳥が訪れます。そんなかわいいゲストのためにバードフィーダーを置いたこともありますが、スズメちゃんたちのお行儀が悪く、お隣の屋根で食べ散らかすので「トリさん食堂」は閉店せざるをえませんでした。イヴままさんのスズメさんたちはきっとお行儀がいいんでしょうね。

> この可愛らしい小鳥さんは
> kenjiさんが描かれたのですかーー
> きゃーーっ素敵っヽ(^o^)丿
> 我が家のお庭に来るすずめさんたちは
> 私が餌をあげるまで 近くの木や屋根の上から
> ぴーぴーちゅんちゅん催促?します。
> その姿がとても可愛らしくて癒されます。 

No title

この可愛らしい小鳥さんは
kenjiさんが描かれたのですかーー
きゃーーっ素敵っヽ(^o^)丿
我が家のお庭に来るすずめさんたちは
私が餌をあげるまで 近くの木や屋根の上から
ぴーぴーちゅんちゅん催促?します。
その姿がとても可愛らしくて癒されます。 

Re: No title

duck4様、いつもありがとうございます。スズメさんのお話もそうですが、ハクチョウさんを見守るduck4さんのていねいな観察眼はいつも感心してしまいます。この研究も従来の常識の枠にとらわれずトリさんたちを良く観察したことから生まれたのだと思います。それにしても空を飛ぶ動物は「体重管理」が大変なんだなぁと思います。

> Levalloisbeeさんへ
>
> おはよございます!
> とても興味がある研究ですね!
> 鳥さんたちは、朝に餌のある場所を見つけてから、それを「記憶」していくという能力があるのですね。そして、すぐに食べずに、しばらくたってから食べるのですね。なるほどと思いました。おそらく、警戒しているからでしょうか。
>
> バードフィーダーに餌を置いて観察していると、まず1羽のスズメさんが飛んできて見回していきます。そしてチュん!チュン!と鳴いて餌のありかを教えます。それからまた飛んできて、1粒2粒食べます。そして、他の仲間たちも集まってきてきます。
>
> 冬の頃には、群れで行動しているスズメさんたち。逃げ回る時間と餌を食べる時間を決めているとは、なるほど、その方が外敵から身を守るのには、良い方法だと納得しました。同じ行動をしていたら、外敵も見ていて襲われる確率も高くなりますね!
>
> 鳥さんの行動は、科学からいろいろなことが証明できるようですね。そして、これを滞在組のハクチョウさんの行動に当てはめた場合に、夕方になり行動を始めるのにも、体が冷えて来るので、食べ物を探すようですね!v-519v-521

No title

Levalloisbeeさんへ

おはよございます!
とても興味がある研究ですね!
鳥さんたちは、朝に餌のある場所を見つけてから、それを「記憶」していくという能力があるのですね。そして、すぐに食べずに、しばらくたってから食べるのですね。なるほどと思いました。おそらく、警戒しているからでしょうか。

バードフィーダーに餌を置いて観察していると、まず1羽のスズメさんが飛んできて見回していきます。そしてチュん!チュン!と鳴いて餌のありかを教えます。それからまた飛んできて、1粒2粒食べます。そして、他の仲間たちも集まってきてきます。

冬の頃には、群れで行動しているスズメさんたち。逃げ回る時間と餌を食べる時間を決めているとは、なるほど、その方が外敵から身を守るのには、良い方法だと納得しました。同じ行動をしていたら、外敵も見ていて襲われる確率も高くなりますね!

鳥さんの行動は、科学からいろいろなことが証明できるようですね。そして、これを滞在組のハクチョウさんの行動に当てはめた場合に、夕方になり行動を始めるのにも、体が冷えて来るので、食べ物を探すようですね!v-519v-521
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