器用でかしこく柔らかく変幻自在を目指すタコ型ロボット+海で出会った魚たち

器用でかしこく柔らかく変幻自在を目指すタコ型ロボット+海で出会った魚たち

ハナクマノミ@石垣島2REVdownsize
(お茶目なハナクマノミ(石垣島にて)(再掲載))
おいしいタコ
タコ。刺身に、おでんに、タコ焼き、パスタに入れてもおいしいですよね。でも味だけでなくその体のつくりや行動もとても面白く研究対象としても“おいしい”ようです。
タコ入りパスタの過去記事はここ↓
“お・も・い・つ・き” リサイクル・パスタ、タコと生ハムのペペロンティーノ





舞うように頭上を行き過ぎるマンタdownsize
(舞うように頭上を行き過ぎるマンタ(再掲載))
石垣の海の仲間たち
残念ながらダイビングでは滅多に出会わないのでタコのフォトがなく、代わって過去掲載の石垣の海で出会った魚たちを添えています。
ご紹介するURLはリンクを貼っていませんのでコピペして訪問してくださいネ。関連過去記事は文末にまとめています。


スカシテンジクダイの一斉急降下downsize
(スカシテンジクダイの一斉急降下(再掲載))
マジックも出来ます、タコ
タコは500円玉大の穴さえあればすり抜ける柔軟さを持っていて、全身これ筋肉で骨が無いのに力も強いし、瓶のねじ蓋も開けて餌を取るほどの賢さと器用さも持っています。

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(黄色が鮮やかなヒフキアイゴ(再掲載))
柔らかくて器用なロボットを作ってみよう
ロボットと言えば、古くは「鉄人28号」のように金属製で硬いもの、と言うイメージですが、柔らかく自由自在に形を変えるユニークなタコ型ロボットが開発されています。

ニモことカクレクマノミREVdownsize
(『ニモ』って呼ばれてます、カクレクマノミ(再掲載))
タコを“先生”に国際研究プロジェクト
これは国際協力の研究プロジェクト”Octopus Integrating Project”です。ホームページとキャッチはコチラ→http://www.octopusproject.eu/
“Novel Design Principles and Technologies for a New Generation of High Dexterity Soft-bodied Robots Inspired by the Morphology and Behaviour of the Octopus”(大意は「タコの姿かたちと行動をヒントにした柔らかくて、とっても器用な新世代ロボットの新しい設計原理と技術」かな?)


あわてて逃げるシマキンチャクフグの赤ちゃんREVdownsize
(あわてて逃げるシマキンチャクフグの赤ちゃん(再掲載))
人に代わって水中を自在にどこまでも
海の中でどんな岩場も素早く移動し狭いところにも潜りこむ、自在に色と形を変える、しかも賢いタコ(octopoda)をお手本にしたロボットです。危険な水中作業や救難活動などに活躍が期待されています。開発中のタコ型ロボットのYou Tube 映像がありますよ↓
http://www.youtube.com/watch?v=sSas54sv9gQ#t=33
http://www.youtube.com/watch?v=sTeUZTk5J2c


デバスズメダイREVdownsize
(サンゴを出たり入ったり、デバスズメダイ(再掲載))
柔らかい中性浮力でタコを真似る
動物としてとてもユニークで魅力的なタコを真似てロボットを、特に水中作業のためのロボットを作ろうと言う訳です。タコの体は水の比重に近くいわゆる「中性浮力」(浮きも沈みもしない)ですが、同じく中性浮力の柔らかいシリコンでロボットを作っています。

珊瑚礁はベビーがいっぱいREVdownsize
(梅雨明けの珊瑚礁はベビーがいっぱい(再掲載))
攻殻機動隊のハイテクを先取り
タコや、同じ頭足類のコウイカは背景に合わせ瞬時に体色模様を変えてカモフラージュ、更に警戒色にして威嚇したり、婚姻色にして誘ったり。コブシメの雄は左右半分を別の体色にしてライバルをけん制しながら一方でプロポーズが出来ます。攻殻機動隊やプレディター以上です。

クリーニングポイントをゆったり周回するマンタたちdownsize
(クリーニングポイントをゆったり周回するマンタたち(再掲載))
まるで歌舞伎、0.7秒の早変わり
タコはたった0.7秒で岩、藻、砂場など背景に合わせて形、色、質感を変えた「擬態」が出来ます。まるで歌舞伎の「早変わり」です。タコを真似て色と形を変えるロボットもあります、You Tube 映像はこちら→http://www.afpbb.com/articles/-/2895651?pid=9367959

タコがどうしてこんなに賢いのか?などにご興味あれば「続きを読む」をクリックしてください。

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おちょぼ口がかわいいサンゴアイゴREVdownsize
(おちょぼ口がかわいいサンゴアイゴ(再掲載))
とても器用な吸盤のヒミツは独立駆動にあり
タコの8本の足は2倍にまで伸びる、その足についている吸盤は個別に動いて吸い付いたり離れたり出来る上にセンサーまで付いています。だから岩場も軽やかに歩けるし獲物も瞬く間に絡め取ってしまいます。もしもロボットでこれができると狭い場所の作業などにとても便利ですね。

道具も使える器用でかしこいタコ
タコの知能は高く形や色を認識し、記憶、学習も出来る。様々な保護色で変身し地形に合わせて体型も変える。瓶の蓋を開け、ココナッツや貝殻を「道具」として防御に使うほど知能も高く器用です。自分で判断し行動する自立型ロボットの手本としても面白いですね。

センサー系もすごいんです、タコのカメラ眼
更に、タコは(イカも)ヒトの眼に近い、いえ、それよりも優れたカメラ眼を持っていても視力優れています。ヒトの眼とは逆に網膜の裏に視神経があるため盲点もない優れものなのです。ヒトの眼とタコの眼は「収斂進化」(似た淘汰圧がかかった時、独立に似た形態になる)です。

クマノミ@石垣島樹下美人1REVdownsize
(クマノミは日本を代表するクマノミの仲間です(再掲載))
ちっちゃな脳でもかしこいタコは「地方分権」?
とてもかしこいタコですが、その脳はクルミほどの大きさで決して大きくありません。まだ人の制御工学が解き明かしていない、多分分散型の未知の優れた神経システムがあるのではないか、と考えられるそうです。タコは昆虫のように分散型の神経制御システムなのかも知れません。

タコの脳は「何でも屋」の少数精鋭
ヒトの脳では手の動かす運動野と足を動かす運動野は別と言う風に部門別の専業体制ですが、タコの脳ではどの運動野も8本のどの触腕も適宜動かせる「何でも屋」「すぐやる課」の総務体制なので小さい脳でフクザツな行動が取れるらしいのです。(ヘブライ大学のBenny Hochner教授の研究)

タコの間歇的渦リングはハイテク推進技術
タコは岩場などの歩行も器用ですが、ジェット推進で水中を巧みに泳ぐことも出来ます(イカも)。大きく水を吸い込んで胴をギュと縮め、漏斗(hyponome、「タコの口」に見えるもの)から勢いよく水を吹き出して“後ずさり”するように水中を進みます。

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(人懐っこいのか、アップも平気なフタスジタマガシラ(再掲載))
そのミソは渦リングにあります。
ジェット機のようにずっと吹き出すのではなく「吸って吐く」間歇的な吹き出しです。これがタコのもう一つのユニークなハイテク、間歇的な渦リングによる推進で、人が開発したいずれの推進法よりも効率が良いらしいのです。渦リング(vortex ring)はタバコの煙の輪や、ダイビング中に泡の輪を作る“技“のような流体の動きです。渦リングのイメージを見たい方はコチラ↓
http://commons.wikimedia.org/wiki/File:Vortex_ring.gif


進化の袋小路をすり抜け生き延びるタフなタコ
タコの遠いご先祖には、古くは古生代のオウムガイ、有名なアンモナイトなどがいますが、殻の無い頭足類としてのご先祖は中生代のベレムナイトなど、とタコなど頭足類は結構「老舗」な動物種です。

隕石が落ちても生き抜いたタコはアフターマン候補
地球の環境が何度も激変する中、何度かの大絶滅も生きぬいてきたタコ。ヒト絶滅後の未来の地球を描いた「Future is wild」でタコはアフターマンの候補にもなっています。

カクレクマノミ@石垣島3downsize
(後ろ姿も優雅なカクレクマノミ(再掲載))
自分と違うものは研究しにくい??
なぜ最近になってやっとタコのヒミツが分ってきたのでしょう?なぜ今までロボットのモデルにならなかったのでしょう?→人は自分たち「ヒトの体の構造、生理機能、行動原理」からかけ離れたものはイメージしにくい→だから研究しにくい→なので、ロボットだけでなくタコはまったく新しい生物工学分野を拓いていくヒントなのかも知れません。

動物の老舗に学ぶ
動物の老舗、タコに学ぶことはまだまだありそうです。今回紹介のタコ型ロボットはタコのユニークで優れた能力や特性のごく一部しかまだ模倣できていませんが、将来どんなユニークなロボットが出来るか楽しみですね。

出典: 日経サイエンス 2014年2月号 P.82 ”Hoe to Build a Robot Octopus” 「タコロボットの作り方」 Katherine Harmon Courage氏執筆
出典:ウキペディア(日本語)
「タコ」: http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%82%B3
「頭足類」: http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A0%AD%E8%B6%B3%E9%A1%9E
出典: タコロボットの紹介サイト/キルロイさん http://commonpost.info/?p=67857


魚たちの過去記事(クリックで開きます)
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コメント

Re: タコ

lakme様、いつもありがとうございます。私もこの記事を読むまで思いもつきませんでした。タコに倣って柔らかいロボットを思いつくとは、とても頭の柔らかい人なんですね。タコは全身筋肉で力が強いそうですから「柔らかいガンダム」はきっと強いと思いますよ。

> 柔らかいロボット…、思いもつきませんでした。ロボットって、みんなガンダムみたいに固いような固定観念が…。柔軟性に優れた柔らかいガンダム、意外と強いかもしれませんね

タコ

柔らかいロボット…、思いもつきませんでした。ロボットって、みんなガンダムみたいに固いような固定観念が…。柔軟性に優れた柔らかいガンダム、意外と強いかもしれませんね
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