人口爆発がヒト進化を加速した;人はヒトをどのように改造してきたのか?その2+ブルターニュ寸景(続)

人口爆発がヒト進化を加速した
;人はヒトをどのように改造してきたのか?その2
+ブルターニュ寸景(続)


小保方さんおめでとうございます。
60秒でわかるSTAP細胞

常識を覆す独創的な快挙を若干30歳で成し遂げた、小保方晴子さんの新しい万能細胞(多能性幹細胞)STAP細胞の創製成功はすばらしいですね。新たな再生医療やライフサイエンス研究への大きな躍進になりそうです。皆さんニュースを見られたと思いますが、理化学研究所の「60秒でわかるプレスリリース」(2014年1月29日)は分かりやすい解説ですよ。URLはこれ↓(リンクは貼っていませんのでコピペで見てください)
「60秒でわかるプレスリリース」:
 http://www.riken.jp/pr/press/2014/20140130_1/digest/

ロスコフ(Roscoff)レストラン Le Surcouf downsize
(ロスコフのシーフード・レストランLe Surcouf の窓より)
何がヒトの高速進化を後押ししたのか?
前回、ヒトの高速進化をご紹介しましたが、今回は、「じゃ、何が後押ししたのか?→それは農耕と牧畜」と言うサイエンス小ネタです。フォトはまたブルターニュの寸景です。
前回記事はここをクリック↓
人はヒトをどのように改造してきたのか その1移動も進化も250倍に ブルターニュ寸景





キブロン かわいいヨットが並ぶ小さな浜辺downsize
(キブロン半島 かわいいヨットが並ぶ小さな浜辺)
ふたたびブルターニュの続き
前回と同じく添えるフォトはフランスのブルターニュ地方で出会った寸景(いずれも掲載済み)です。出典、関連過去記事、ブルターニュの過去記事は毎回、記事の最後に再度まとめて載せています。

人口推移原画downsize
(出アフリカ以来現在までの爆発的な人口の推移)
出アフリカ後、人口は3万倍近くに・・
約6~8万年前(※)の出アフリカ時、多く見積もっても25万人(2千人と言う説もあります)が3千年前の青銅器時代に約6000万人に増え、今では70億人を超えるにまで・・なんと2万8千倍です。
(7,158,516,525人:2014年1月11日11:15現在: 「世界の人口」http://www.arkot.com/jinkou/:リンク貼ってません)(※:出アフリカ後、インド亜大陸に進出した現生人類が7万5千年前のトバ火山大噴火の影響を受けた遺伝子の証拠に照らしてここでは6~8万年前としています)


キブロン 白い石造りが印象的な小さなケーキ屋さんdownsize
(キブロン 白い石造りが印象的な小さなケーキ屋さん)
農業がヒトの数(人口)を劇的に増やした
加速する人の営みの拡大がヒトの高速進化を後押ししたみたいです。出アフリカし、動物を家畜化して牧畜を始め、植物を栽培管理して農業を始めて、村を、都市を作って行く中で、人はその文明、文化、社会の変化を通して(生物学的な)ヒトに多くの変化(遺伝的変異)を、つまりは「進化」をもたらし、加速したようです。

カンペール 複合大聖堂の尖塔
(カンペール 大聖堂尖塔の光と影)
牧畜・農耕はヒト遺伝子をどう変えたのか?
約1万年前に始まった牧畜、農耕により変わった人の食生活(の変化)はヒト遺伝子の大きな選択圧(淘汰圧)になったようです。大人でも乳製品が摂れる乳糖耐性(ラクターゼの継続発現)を獲得したり、生肉には多いが穀物には乏しいビタミンD不足(くる病の原因)には肌の色を薄くして紫外線でビタミンDを合成したり。

ベルイル 荒野にポツンと立つ灯台は白に赤が印象的REVdownsize
(ベルイル 荒野にポツンと立つ灯台は白に赤が印象的です)
ビッグスケール[数億人単位]の選択圧に曝されて・・
例えば、優れた作物や家畜を人為的に交配、選択するスケールはせいぜい数10本(匹)、一方、ヒトが人の社会環境の下で受ける選択圧(選抜)の範囲は、世界の人々が頻繁に交流する現在では軽く数億人単位になっています。高速進化するわけです。
ご興味あれば「続きを読む」をクリックしてください

過去の記事リストは下のイラストをクリック
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コンカルノー 要塞島にはかわいい店が多いREVdownsize
(コンカルノー 要塞島にはかわいい店が多い)
進化も追いつかない食文化のスピード
穀物の炭水化物摂り過ぎで増す糖尿病のリスクを下げる遺伝子変異は農耕の歴史の古い地域には見られますが、まだ歴史が浅い地域では進化が追い付かず、現代のハイカロリーの食事を摂ることでⅡ型糖尿病が増えているそうです。

ヒトの進化を加速する大都市
出アフリカ前のような小集団では有利な遺伝子は消えゆく可能性の方が大きいのですが、やがて牧畜や農耕が始まり村や都市が出来、人が集まり、人口が増えると、新しい遺伝子は生き残るだけでなく、時に集団中でメジャーになることも起こります。都市や国家の成立によってヒトの進化は加速する条件が揃っていったようです。今もNYや東京は進化を後押ししているようです。

モルレー 鉄道橋を見上げるdownsize
(モルレー 街中から鉄道橋を見上げる)
電波と遺伝子がもたらした科学の革命
なぜこのようなことが分かるかって?革命的な科学研究のツール、遺伝子研究のおかげです。
電波天文学がパルサーを見つけ、ブラックホールに実体を与え、銀河の姿や宇宙の歴史の理解を大きく前進させたように、分子遺伝学が伝統的な学問分野と手を組んだとき(学際的研究)、例えば、発生学、進化学が分子遺伝学と出会ったエボデボは発生と進化にまったく新しい発見、理論、理解と研究手法をもたらしました。


ほこりまみれの研究室にハイテクが入るとき・・・
では考古学、文化人類学、社会学などの伝統的な領域に分子遺伝学が切りこんだらどうなるのでしょうか?その答えの1つが「現生人類ヒト(Homo sapience)は誕生以来(化石ヒト族と枝分かれして以来)猛烈なスピードで進化し、変化してきた」と言う従来の考えとは180度異なる推論です。
出アフリカし、世界中に拡散し、農業牧畜を始めたその節々でアクセルが踏み込まれヒトの進化のペースは今も加速しているらしいのです。


ブルターニュの地図2014
(ブルターニュ訪問先地図)
進化の進行形は「目に見える証拠」を残せない
生き物の進化は長い退屈な“安定期”と、時に短期急速に起こる革新的な遺伝的変化、の繰り返しらしいのです。結果、“進化の進行形”は化石にも遺跡にもほとんど残らないことになります(完全犯罪や?)。このように考古学的には難しかった“突然の革新”の確認が今では遺伝子研究で出来るようになってきているようです(シャーロック・ホームズの登場!で~す)。
またまた、次回へ続きます。

今回シリーズ「人はヒトをどのように改造してきたのか?」の関連過去記事はここをクリック↓
プロメテウスの贈り物-火がヒトの高速進化を生んだ?+フランスで出会った一皿たち
縄文人は海鮮グルメ、おこげが語る世界最古+北フランス、ドーヴィルの雨
ワンちゃんにはご飯をあげよう+パリ郊外モレシュルロワン番外編
「動物の作り方」基本レシピはみんな一緒、Spitも、宇宙人も? Top Predator頂点捕食者としてのヒトの役割
DNAに見る人類史に類を見ない日本人の優しさ-心が優しくなる三冊の本(1)
ブルターニュ再び・・

ブルターニュの過去記事はここをクリック↓
ベル・イル (Belle Ile en Mer)
かわいい肉食系、ヒドラは海の老舗 + ブルターニュの美しい島ベルイル
南ブルターニュのその名も「美しき島」ベルイル フランス街歩き番外編
コンカルノー(Concarneau)
恐竜が発明しペンギンに贈ったものそれは羽毛 ブルターニュの小さな港コンカルノー
南ブルターニュ紀行コンカルノー
モルレー(Morlaix)
気まぐれな猛獣、気候変動 + 北仏モルレー街歩き
キブロン(Quiberon)
ご自宅拝見バイオロギングで垣間見る動物の私生活 南ブルターニュ キブロン
ママチャリで行くキブロン半島とフランス温泉旅館
カンペール(Quimper)
羽根はハイテク万能スーツ トリさんの羽のフシギ[後編] +北仏カンペール番外編
川面に花が映える陶器の街カンペール(南ブルターニュの旅続編)
ロスコフ(Roscoff)
漁船も干上がる干満差、北ブルターニュの小さな港ロスコフ

今回シリーズ「人はヒトをどのように改造してきたのか?」の出典をまとめています

出典: “The 10,000 YEAR EXPLOSION; How Civilization Accelerated Human Evolution” 「一万年の進化爆発; 文明が進化を加速した」 2009年 Gregory Cochran氏、Henry Harpending氏共著、古川奈々子氏訳(2010年、日経BP社)
出典: “Children of Prometheus” 「プロメテウスの子供たち」1998年 Christopher Wills氏著、長野敬氏、森脇靖子氏共訳(2002年、青土社)
出典: “PANDORA’S SEED; The Unforeseen Cost of Civilization” 「パンドラの種; 農耕文明が開け放った災いの箱」2010年 Spencer Wells氏著、斉藤隆央氏訳(2012年、化学同人)
出典: 日経サイエンス 2013年9月号特集
出典: 世界の人口推移 http://arkot.com/jinkou/keitai/2.htm
出典: “Animal Connection” 「アニマル・コネクション」2011年 Pat Shipman氏著、河合信和氏訳(2013年、同成社)
出典: “Out of Eden: the Peopling of the World” 「人類の足跡10万年全史」 2003年 Stephen Oppenheimer氏著、仲村明子氏訳(2007年、草思社)
出典: “The Incredible Human Journey” 「人類20万年遥かな旅路」 2009年 Alice Roberts氏著、野中香方子氏訳(2013年、文藝春秋)


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コメント

Re: No title

yoyo様、いつもありがとうございます。お返事が遅くなりました。おっしゃる通り「もう昔には戻れない」とよく言いますが、食生活もそうですね。古い記事に訪問いただきプラモ作品まで見て頂いてうれしいやら、恥ずかしいやら、です。ドートレス自慢の穴あきフラップは1/72では苦しいのですが、1/32ならきっと迫力のディテールでしょうね。完成を目指してがんばってください。

> Kenjiさん、こんにちは。
> 食べ物が人の進化に及ぼす影響は、とても大きなものなのですね。
> 現代の若い世代は、私たちの頃よりも遥かに外食をする機会が多くて、ファーストフードやスーパー、コンビニある添加物の入ったものや、炭酸飲料など糖質の多いものを飲食するようになりました。
> どうかわるかはわかりませんが、これも何か影響が出て来るのでしょうね。
>
> ブルターニュは一度イル.ド.バという所に行った事があります。
> フランスは地方によって建築も景色も様々で、どこへ行っても楽しめますね。ルーアンも良い所ですね。行ってみたくなりました。
> いつまでもこの景観を大事にしてほしいと思います。
>
> 葉きりアリと飛行機プラモ、見せていただきました。
> 丁寧に作られていて、飛行機の模型もいいですね!今、1/32のドーントレスを製作中です。^-^

No title

Kenjiさん、こんにちは。
食べ物が人の進化に及ぼす影響は、とても大きなものなのですね。
現代の若い世代は、私たちの頃よりも遥かに外食をする機会が多くて、ファーストフードやスーパー、コンビニある添加物の入ったものや、炭酸飲料など糖質の多いものを飲食するようになりました。
どうかわるかはわかりませんが、これも何か影響が出て来るのでしょうね。

ブルターニュは一度イル.ド.バという所に行った事があります。
フランスは地方によって建築も景色も様々で、どこへ行っても楽しめますね。ルーアンも良い所ですね。行ってみたくなりました。
いつまでもこの景観を大事にしてほしいと思います。

葉きりアリと飛行機プラモ、見せていただきました。
丁寧に作られていて、飛行機の模型もいいですね!今、1/32のドーントレスを製作中です。^-^
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