人はヒトをどのように改造してきたのか?その1:移動も進化も250倍に+ブルターニュ寸景

人はヒトをどのように改造してきたのか?
その1:移動も進化も250倍に+ブルターニュ寸景


ロジコマdownsize
(ロジコマの進化?;ちょっと絵をお借りしてぬり絵してます)
タチコマ出動!!
攻殻機動隊ARISEのBorder2を観ました(出演はロジコマでしたが)。その内、みんな「義体」になっちゃうんでしょうか?ヒトはどこまで変わってゆくんでしょうね?そんなサイエンス雑談です。





カンペール テラスでランチが楽しそうな旧市街のレストランdownsize
(カンペール テラスでランチが楽しそうな旧市街のレストラン(再掲))
ふたたびのブルターニュ
添えるフォトは古いフランスが今も残るブルターニュで出会った寸景(いずれも掲載済み)です。3回くらいのシリーズのつもりですが、出典、関連過去記事、ブルターニュの過去記事は毎回、記事の最後にまとめて載せます。

ロスコフ(Roscoff)漁港03
(ロスコフ港に舫う漁船(再掲))
人の移動は250倍の速さに・・・
6~8万年ほど前、出アフリカ時の人々の移動手段は時速4~5kmで「歩く」だけ、それでも長距離は動物の中でメダルクラス、でしたが、今やジェットのエアライナーに乗れば時速1000kmくらいで海を越えて行けます。人の移動速度は250倍にもなっています。

ヒトの進化も人の移動も250倍になった
(ヒトの進化も、人の移動も250倍の速さになった)
そしてヒト進化の速度も250倍に加速中・・
この間、より有利な遺伝的変異が起こるまでの期間は出アフリカ頃の「10万年に1回」から、現在の「400年に1回」まで短縮されてヒトの進化の速度は250倍になり、いまだ一層加速しています。

新しい遺伝子(変異)はごく最近がほとんど
ヒト遺伝子DNA(ハプロタイプのSNP;一塩基変異)を調べればどれほど新しいか分ります。すると新しいタイプの遺伝子のほとんどはごく最近のものだそうです。つまり最近になってヒトの進化がスピードアップしている証拠でもあります。

ベルイル 港に続く深い入り江に寄り添うような街並みdownsize
(ベルイル 港に続く深い入り江に寄り添うような街並み(再掲))
新しい生活が新しい遺伝子を必要とした・・らしい
ではどんな遺伝子が“新しく”なったか?→代謝、消化機能、感染抵抗力や脳の働きなどにかかわるものが多いのだそうです。いずれも、農耕が始まり文明が進む中で新しい環境、新しい食生活、集団生活や社会のしくみに適応するために必要なものです。

進化は牛乳が飲める体を、酪農文化を生んだ
有名な例は大人でも牛乳を飲めるようになったラクターゼ(乳糖耐性)の成人における発現継続の遺伝的変異があります。バター、チーズなど豊かな酪農製品も事の初めは牧畜の民のようです。

コンカルノー Ville close花の家downsize
(コンカルノー Ville closeの花があふれる家(再掲))
♪酒が飲める、酒が飲める、酒が飲めるぞ♪
農耕で穀物が実れば酒が作れる、収穫を神さんに感謝するには「祭りと酒」だ・・・と言うことで、アルコールが効率よく代謝されるようヒト遺伝子に変異が起きた、つまり「酒に強くなった」のです(動物は盃1杯でもひっくり返りますよ)。
ご興味あれば「続きを読む」をクリックください。

過去の記事リストは下のイラストをクリック
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塩分保持の遺伝子は寒い北では無効化された
ヒトの故郷アフリカでは汗をかくと塩分を失うので塩分保持の遺伝子はとても大事。でも、やがて進出した寒い北では汗をかかず、この遺伝子は高血圧の原因になるので「封印」(遺伝子変異が入って機能が無効になる)されました。

モルレー 水路のヨットとポピーdownsize
(モルレー 水路のヨットとポピー(再掲))
苦肉のマラリア対策の貧血症
熱帯・亜熱帯地方で未だに深刻な被害を及ぼすマラリアですが、特定の貧血症(鎌状赤血球貧血症)の遺伝子を半分持つ人(ヘテロ)は罹患しにくいのです。マラリア虫がこの特殊な赤血球内では繁殖しにくいためです。

リスクの取引き(Trade-off)
この貧血の遺伝子を両方持つ(ホモ)とマラリアには罹らないものの貧血が発症してしまいます。この貧血はマラリアがはびこる地域でしか見られず、マラリアと媒介する蚊とヒトの貧血遺伝素因は長い時間をかけて共進化したようです。「あちらを立てればこちらが立たず」と、1つのリスクと別のリスクの取引き(Trade-off)、あるいは、バランスです。

キブロンの街並みdownsize
(キブロン駅前通り、ピンクのピザ屋さん(再掲))
脳も駆け足で進化している?
人口の爆発的増加に伴って人の文明や文化も急速に拡大、多様化し、ヒトが暮らす環境も激変してきましたから、当然ヒトの人たる大きな要素、脳の働きも高速進化した“はず”です。しかし、現在の科学技術ではまだその実態を掴むのは難しいようです。脳の働きそのものが最先端の研究テーマなのですから。

ブルターニュの地図2014
(ブルターニュ訪問先地図)
ヒト進化の現在進行形は鏡の中に?
今も私たちは“高速進化”しているのでしょうか?最近のご自身のポートレートとおじいちゃん、おばぁちゃんの写真とを並べてみたとき、答えはそれぞれの鏡の中にあるのかも知れませんね。
次回へ続きます。


今回シリーズ「人はヒトをどのように改造してきたのか?」の関連過去記事はここをクリック↓
プロメテウスの贈り物-火がヒトの高速進化を生んだ?+フランスで出会った一皿たち
縄文人は海鮮グルメ、おこげが語る世界最古+北フランス、ドーヴィルの雨
ワンちゃんにはご飯をあげよう+パリ郊外モレシュルロワン番外編
「動物の作り方」基本レシピはみんな一緒、Spitも、宇宙人も? Top Predator頂点捕食者としてのヒトの役割
DNAに見る人類史に類を見ない日本人の優しさ-心が優しくなる三冊の本(1)

ブルターニュの過去記事はここをクリック↓
ベル・イル (Belle Ile en Mer)
かわいい肉食系、ヒドラは海の老舗 + ブルターニュの美しい島ベルイル
南ブルターニュのその名も「美しき島」ベルイル フランス街歩き番外編
コンカルノー(Concarneau)
恐竜が発明しペンギンに贈ったものそれは羽毛 ブルターニュの小さな港コンカルノー
南ブルターニュ紀行コンカルノー
モルレー(Morlaix)
気まぐれな猛獣、気候変動 + 北仏モルレー街歩き
キブロン(Quiberon)
ご自宅拝見バイオロギングで垣間見る動物の私生活 南ブルターニュ キブロン
ママチャリで行くキブロン半島とフランス温泉旅館
カンペール(Quimper)
羽根はハイテク万能スーツ トリさんの羽のフシギ[後編] +北仏カンペール番外編
川面に花が映える陶器の街カンペール(南ブルターニュの旅続編)
ロスコフ(Roscoff)
漁船も干上がる干満差、北ブルターニュの小さな港ロスコフ

今回シリーズ「人はヒトをどのように改造してきたのか?」の出典をまとめています
出典: “The 10,000 YEAR EXPLOSION; How Civilization Accelerated Human Evolution” 「一万年の進化爆発; 文明が進化を加速した」 2009年 Gregory Cochran氏、Henry Harpending氏共著、古川奈々子氏訳(2010年、日経BP社)
出典: “Children of Prometheus” 「プロメテウスの子供たち」1998年 Christopher Wills氏著、長野敬氏、森脇靖子氏共訳(2002年、青土社)
出典: “PANDORA’S SEED; The Unforeseen Cost of Civilization” 「パンドラの種; 農耕文明が開け放った災いの箱」2010年 Spencer Wells氏著、斉藤隆央氏訳(2012年、化学同人)
出典: 日経サイエンス 2013年9月号特集
出典: 世界の人口推移 http://arkot.com/jinkou/keitai/2.htm
出典: “Animal Connection” 「アニマル・コネクション」2011年 Pat Shipman氏著、河合信和氏訳(2013年、同成社)
出典: “Out of Eden: the Peopling of the World” 「人類の足跡10万年全史」 2003年 Stephen Oppenheimer氏著、仲村明子氏訳(2007年、草思社)
出典: “The Incredible Human Journey” 「人類20万年遥かな旅路」 2009年 Alice Roberts氏著、野中香方子氏訳(2013年、文藝春秋)


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テーマ : パリ、フランス - ジャンル : 海外情報

コメント

Re: こんにちは!

lakme様、いつもありがとうございます。面白いと言っていただきうれしいです。塩分と汗のお話、その通りだと思います、私も汗をほとんどかきませんから実感としても。大阪出身ですが、子供の頃は寒くてしもやけが出来ましたし、クーラーのない夏には開けっ放しで寝ていました。快適さに馴れるとひ弱になってしまいそうで、空調の温度を気にするこの頃です。

> 面白いです!進化のスピードも加速しているんですね。塩分をキープしなくなった進化は初耳です。なるほど。私は低血圧なんですが、甘いお菓子より塩味のポテトチップスが好きなのは、塩を取り入れて低血圧から救おうと頑張っているからでしょうか?それから、汗をあまりかかない(ひどいと、きちんと排出できず、皮膚の下に汗がたまってブツブツになったりします)のですが、兄から幼少の頃に北国にいたので汗腺が未発達と言われました。人類が北上していった時に、汗腺の機能は低下していったようにも思えるのですがどうでしょう?洋服を着たり、エアコンつけたりして、余計に自分で温度調整できなくなっているとも言えますが。。。

こんにちは!

面白いです!進化のスピードも加速しているんですね。塩分をキープしなくなった進化は初耳です。なるほど。私は低血圧なんですが、甘いお菓子より塩味のポテトチップスが好きなのは、塩を取り入れて低血圧から救おうと頑張っているからでしょうか?それから、汗をあまりかかない(ひどいと、きちんと排出できず、皮膚の下に汗がたまってブツブツになったりします)のですが、兄から幼少の頃に北国にいたので汗腺が未発達と言われました。人類が北上していった時に、汗腺の機能は低下していったようにも思えるのですがどうでしょう?洋服を着たり、エアコンつけたりして、余計に自分で温度調整できなくなっているとも言えますが。。。

Re: No title

takako.t.maru様、いつも訪問ありがとうございます。その通りですね。僕たちはどこへゆくんでしょうね。ヒトと一緒にワンちゃんも高速進化していますが、人懐こくて穴を掘ったり追っかけたりと気質はあまり変わらないようです。動物の手足は四本でずっと変わらないように今更変えられない進化もあるようなので、きっと妊婦さんの苦労も変わらないのでしょうね。

> はじめまして。
> いつも楽しく読ませていただいています。
> 鏡よ鏡、この世で一番若くて美しいのはだあれ?
> そう、生まれる時代が違っていたら、私もとっくに死んでいる年代ですね。
> 鏡の中に映るのは、まあ、おばあちゃん・・ではない・・おばちゃん・・。
>
> 遺伝子が加速度的に進化して、何だって食べちゃうし、
> 宇宙だってどこへだって行っちゃうし、
> 私たちはどこに向かっているんだろう?
> と思いつつ、
> それでも、いわゆる動物と同じ行為をして、動物と同じ産みの苦しみを
> 味わわないと、遺伝子を残していけないのですね、私たちはまだ。
> 妊婦さんを見ると、あー・・、と思います。
>
> 遺伝子継承工場なんてまだできませんものね。
> (それに近いことは現実、既に行われているのかもしれませんが、
>  一般人の場合ね)
>
> 思考の伝達に関しても、常々、
> こっちの思考内容のチップを相手に渡すだけで、
> 正確にこちらの意図を理解してくれたら楽なのに、
> と思っているのですよ。
> そうならないかしら?

No title

はじめまして。
いつも楽しく読ませていただいています。
鏡よ鏡、この世で一番若くて美しいのはだあれ?
そう、生まれる時代が違っていたら、私もとっくに死んでいる年代ですね。
鏡の中に映るのは、まあ、おばあちゃん・・ではない・・おばちゃん・・。

遺伝子が加速度的に進化して、何だって食べちゃうし、
宇宙だってどこへだって行っちゃうし、
私たちはどこに向かっているんだろう?
と思いつつ、
それでも、いわゆる動物と同じ行為をして、動物と同じ産みの苦しみを
味わわないと、遺伝子を残していけないのですね、私たちはまだ。
妊婦さんを見ると、あー・・、と思います。

遺伝子継承工場なんてまだできませんものね。
(それに近いことは現実、既に行われているのかもしれませんが、
 一般人の場合ね)

思考の伝達に関しても、常々、
こっちの思考内容のチップを相手に渡すだけで、
正確にこちらの意図を理解してくれたら楽なのに、
と思っているのですよ。
そうならないかしら?

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