空飛ぶファッションリーダー、サントス・デュモンを知ってますか?+ レトロな複葉機

空飛ぶファッションリーダー、サントス・デュモンを知ってますか?+ レトロな複葉機

こんな飛行船のシルエット見たことありませんか?


青空のエッフェル塔一周飛行REVdownsize
(青空の下、エッフェル塔を一周する飛行船六号機の「想像図」)





お洒落な空の先駆者サントス・デュモン
カルティエの腕時計にのみその名を遺し、歴史の彼方に忘れ去られたお洒落な空の先駆者、こんな飛行船を世界に先駆けて作り操った冒険家アルベルト・サントス・デュモン(Alberto Santos-Dumont、1873年-1932年)のお話です。

ベルエポックな複葉機たち
今回はそんな古き佳きベルエポックの話題なのでフォトはパリとロンドンで出会った昔ゆかしい複葉機たちです。

銀ピカオシャレでしょみたいなブルドック機RAF博物館にてdownsize
(銀ピカ、オシャレでしょ!みたいなブルドック機:ロンドンRAF博物館にて)
第8章がない粋な著者が書いた粋な飛行家の物語り
サントスだけを書いたこの本に出会い、「ただ飛ぶことだけを愛した」彼の純粋さに、一人のヒコーキ大好き人間として心打たれた次第です。数字の8を忌み嫌い「8号機」がないサントスに敬意を表し、この本には「第8章」がありません。温かいまなざしでサントスを書いたこの著者もなかなか粋です。
“Man Flies; The Story of Alberto Santos-Dumont” 「空飛ぶ男サントス-デュモン」1997年 Nancy Winters氏著、忠平美幸氏訳

「風任せ」はイヤ、自在に空を行く「動力付き飛行船」を発明
サントスがパリに来た当時、まだ飛行機は生まれておらず、やっと自動車が出てきた頃、空を行くのは鳥や蝶と気球だけ。その気球も動力がないのでまったくの風任せで実用にほど遠く事故多発だったそうです。

英空軍SE5戦闘機の後ろ姿Ferte Alais Air Showにてdownsize
(英空軍SE5戦闘機の後ろ姿:パリ郊外Ferte Alais Air Showにて)
日本の絹をまとったサントスの飛行船
そこでサントスは自動車のエンジンを気球に載せて操縦できる「動力付き飛行船」を発明、製作します。その後の、そして今に続く飛行船のカタチを生み出しました。研究熱心で何事にも凝るサントスは飛行船の外皮に軽くて丈夫な日本製の上質の絹をわざわざ取り寄せました。

シャンパン付き空中散歩とDIYのはしり
すべてを自分で考案し(夢想し)、設計し、製作し、飛行したサントス。特許も取らず、語り継ぐべき記録も、子孫さえも残さず、ただパリの観衆の喝采を眼下にして何よりも「シャンパン付きの空中散歩」を愛したプチ・サントス(小柄だった彼の愛称)。

DH82タイガーモス勢揃いFerte Alais Air ShowにてREVdownsize
(DH82タイガーモスの勢揃い:Ferte Alais Air Showにて)
エッフェル塔一周の快挙
古き佳きベルエポックの真っ只中、サントスはパリのエッフェル塔を自作の動力付き飛行船六号機で回ってみせて見事懸賞金を獲得しますが、一緒に作り飛ばした仲間の工員たちに全部あげてしまいました。

パリを愛し、パリに愛されたプチ・サントス
気球で散歩中にレストランに着陸してランチ
自作の動力飛行船でパリの空を散歩の途中、馴染みのレストランに着陸してランチを楽しむなどパリの粋を体現していたようです。ブラジル人ですが、長じて後はずっとパリに住み、パリを愛し、パリに愛された「パリジャン」です。
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英空軍SE5戦闘機のレプリカを人力で移動downsize
(SE5戦闘機をボランティアが人力で移動、赤い機種が鮮やか:Ferte Alais Air Showにて)
パリの空を飛ぶときはワイングラス片手にオシャレして・・
ワイングラスを片手にお洒落に着込んで自作の飛行船を操りながら眼下の観衆に手を振る、ちょっと目立ちたがり屋でお人よしの若者の姿が浮かんでくるようです。野暮な飛行服は一切着ず街を歩く服で飛びました。

稀代のファッションリーダー
高い襟、裾を折ったズボン、柔らかな帽子、ブーツの独創的なお洒落に口髭。当時パリではサントスのオシャレを皆真似したそうです。お洒落だけでなく生き方でも時代をリードしたファッションリーダーであったようです。

世界初の腕時計はカルティエがサントスのために・・・
親友ルイ・カルティエは「飛行船を一人で操縦すると懐中時計を見る余裕がない」とサントスから聞いて彼のために1904年世界で初めて『(量産)腕時計』を作りました。今でもサントスの名を冠した「サントス・ウォッチ」という時計があるそうです(とても手が出ないくらい高そうですけど)
カルティエ(Cartier SA)サントス・ウォッチのカタログ頁↓(目の保養にでも・・・)
http://www.cartier.jp/search?search_api_views_fulltext=%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%88%E3%82%B9&=OK(リンク貼っていません)


フォッカー三葉機を迎えるオジさんボランティアdownsize
(フォッカー三葉機を迎えるオジさんボランティア:Ferte Alais Air Showにて)
世界初飛行の栄光もうたかたの夢
やがて自作の“動力による空飛ぶ機械”-つまりはヒコーキで1906年“世界初飛行“に挑み、成功してパリジャンのやんやの喝采を浴びたのも束の間、その3年前の1903年にライト兄弟のフライヤー号が飛んでいたことを後に知ることに・・・(「知っていた」とする本もありますが)。
やがて多発性硬化症を患い彼は飛べなくなります。


飛行機の軍事利用に絶望したサントス
時は経ちベルエポックは昔の夢。戦争に飛行機が使われたことを知って「反戦運動」を起こしますが、時の政府には無視され、絶望したサントスは自ら命を絶ちます。そのとき大富豪御曹司の財産はほとんど残ってなかったそうです。

いかにも木と布製のRE8機Duxford IWMにてdownsize
(いかにも「木と布」製のRE8機:ケンブリッジ郊外Duxford IWM博物館にて)
航空時代の曙に一瞬輝いた先駆者
航空機と言う新しい技術革新が明けようとするとき、雲間を一瞬射す曙光のように煌めき、やがて人々の記憶からも消えて行ったサントス。
富豪のお坊ちゃんで背が低いけど「プチ・サントス」の愛称で愛され、“粋と遊びと冒険心”でパリの空を飛び続け、ライト兄弟の栄光の影で歴史の闇にかき消されていったサントス・デュモン


身銭は切っても一銭も受け取らない無欲の人
飛行で得たいくつかの賞金も一緒に飛行船を作り整備し飛ばしてくれた工員たちに分け与えてしまいました。飛ぶために身銭は切っても自身は一銭も受け取らない「無欲の人」であったようです。

赤い塗装がお洒落ラジエータはパイロットの目の前downsize
(赤い塗装がお洒落、ラジエータはなんとパイロットの眼前:オタワCanadian Aviation Museumにて)
ジュール・ヴェルヌに憧れた夢想家の少年
幼い頃、ジュール・ヴェルヌ(Jules Gabriel Verne)の作品(SF小説のはしり)を夢中で読んで「すべて本当のこと」と信じ込み、ティーンエイジャーの頃から自ら動力付き飛行船を作って飛ばすために密かに着々準備していたサントス。「緻密で冷静だけど野心的な夢想家」でした。

学生の頃、サントス・デュモンの異形の「空飛ぶ機械」に出会う
サントスとの最初の出会いはまだ大阪に居た学生時代、「飛行機黎明期のブラジル人飛行家サントス・デュモン」と彼の“飛行機械”の展示会に行きました。ちょっと異形の機械(レプリカ)を目の前にして「どのように飛んだのだろう?」と思ったものです。

故国の人々の心に今も生きるサントス・デュモン
故国ブラジルには彼の名を冠した空港があるそうです。南仏のサンデグジュペリ空港のように・・・。「ヨーロッパで初めて(南米でも初めて)飛行機を作り飛ばした人」と言う栄誉は不滅です。サントス・デュモンは、もしも同じ時代に生きていたならきっとボクも憧れただろう「空の洒落者」です。

出典: “Man Flies; The Story of Alberto Santos-Dumont” 「空飛ぶ男サントス-デュモン」1997年 Nancy Winters氏著、忠平美幸氏訳(2001年、草思社)
出典: 「人はなぜ飛びたがるのか」 2008年、末澤芳文氏著(光人社)
出典: ウキペディア(日本語)記事「アルベルト・サントス・デュモン」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%88%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%87%E3%83%A5%E3%83%A2%E3%83%B3
参照: Cartier SA www.cartier.com
参照: ウキペディア(日本語)記事「ツェッペリンNT」: 新素材、新技術のツェッペリン社製最新飛行船
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%84%E3%82%A7%E3%83%83%E3%83%9A%E3%83%AA%E3%83%B3NT
(URLはいずれもリンク貼っていませんので、ご覧になるときはコピペしてください)


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テーマ : パリ、フランス - ジャンル : 海外情報

コメント

Re: No title

yoyo様、古い8月の記事にまで訪問頂いた上におほめまで頂き赤面です。張り線がないのは単なるサボリです。F4U-7は戦後フランス海軍向けにヴォート社が開発した型ですが、蛇の目に錨のお仏蘭西海軍標識がお洒落でした。タミヤのコルセアは雑誌で見る限り良さそうですよ。コルセアは3,4機作りましたが、まだストックもあり、FAA(英国艦隊航空隊)の地味機を作りたいのですが、手が止まったままです。

> Kenjiさんの作品、見せていただきました。
> 上手にできてると思いますよ。^-^
> 複葉機の糸をピンと張る作業は難しそうですよね。
> 私はまだ作った事もないので、挑戦してみたいと思っています。
>
> 一緒に写真に写っていた、F4U-7コルセアはアメリカ海軍のものかと思っていましたが、フランスにも同じ機体があるんですね。
> タミヤからこの翼を折り畳めるプラモが発売されているので、これもいいな〜と思っていたところでした。
> 作る前から、色々と想像を膨らませるのも楽しいものです。

No title

Kenjiさんの作品、見せていただきました。
上手にできてると思いますよ。^-^
複葉機の糸をピンと張る作業は難しそうですよね。
私はまだ作った事もないので、挑戦してみたいと思っています。

一緒に写真に写っていた、F4U-7コルセアはアメリカ海軍のものかと思っていましたが、フランスにも同じ機体があるんですね。
タミヤからこの翼を折り畳めるプラモが発売されているので、これもいいな〜と思っていたところでした。
作る前から、色々と想像を膨らませるのも楽しいものです。

Re: No title

yoyo様、いつもありがとうございます。お返事遅れた上に長くてすみません。地図で見ました。お住まいからFerte Alaisはとても近いですね。ご自宅に居ながらエアショーを楽しめるなんてうらやましいです。フランスを去ってもうかなり日時が経ちますが、毎年訪れたFerte AlaisのエアショーFete Aerienneは、ヒコーキ好きにとって、今でも目に浮かび、爆音が耳に残る夢のような時間でした。yoyoさんがプラモ好きとは驚くとともにとてもうれしいです。昔Matchboxの1/72ソードフィッシュを作りました、デティールはまるでダメだけどフォルムと雰囲気は良くて今でも飾っています。今回ソードフィッシュを載せていませんが、昨年8月の記事「買い物カゴを下げたラム海軍少佐・・」(http://silverrapide.blog94.fc2.com/blog-entry-207.html)にはホンモノの写真と私の駄作を載せています。

> Kenjiさん、こんにちは!
> あ、やはり行かれましたね、Ferte Alais の航空ショー。
> 実は私の家はここからほんの数分のデュイゾン・ロングヴィルというところなんです。Ferte Alaisは隣村です。
> Kenjiさんは色んな所に行かれてますし、飛行機好きということで、しってるかな〜と思っていました。
> この時期でも時々、練習がてらにクラッシックな飛行機が飛んでいますよ。
>
> いいですよね、複葉機。私は飛行機好きというより、プラモデルを作るのが好きで、写真はソードフィッシュ?ですか。これを今度作りたいな〜と思っていたところでした。
> いつかは木製の模型を作ってみたいですね。

No title

Kenjiさん、こんにちは!
あ、やはり行かれましたね、Ferte Alais の航空ショー。
実は私の家はここからほんの数分のデュイゾン・ロングヴィルというところなんです。Ferte Alaisは隣村です。
Kenjiさんは色んな所に行かれてますし、飛行機好きということで、しってるかな〜と思っていました。
この時期でも時々、練習がてらにクラッシックな飛行機が飛んでいますよ。

いいですよね、複葉機。私は飛行機好きというより、プラモデルを作るのが好きで、写真はソードフィッシュ?ですか。これを今度作りたいな〜と思っていたところでした。
いつかは木製の模型を作ってみたいですね。

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Re: No title

イヴまま様、いつもありがとうございます。イヴままさんがご覧になった黒い飛行船、何だか神秘的ですね。昔、東京の高層ビルがオフィスだった頃、目線の高さでゆったり音も無く行き過ぎてゆく飛行船を見て、「乗ってみたい」と思いました。飛行船には夢がある気がします。出来ることなら、私もエッフェル塔一周をやってみたいです。

> 子どもの頃から 飛行船に心魅かれました。
> 同時にとても不思議な感覚でした。
> 私が初めて見た飛行船は潜水艦のような黒っぽい色で
> 怖いような気もするけれど
> 何故かとても惹かれてずっと眺めていました。
> 最近はスヌーピー柄の保険会社の飛行船しか見かけませんが
> あの黒い飛行船に会いたいと思うのです。
> kenjiさんの書かれたイラストの飛行船は
> たくさんの人が乗れますねー
> エッフェル塔を一周だなんて想像しただけで
> 心躍りますー

No title

子どもの頃から 飛行船に心魅かれました。
同時にとても不思議な感覚でした。
私が初めて見た飛行船は潜水艦のような黒っぽい色で
怖いような気もするけれど
何故かとても惹かれてずっと眺めていました。
最近はスヌーピー柄の保険会社の飛行船しか見かけませんが
あの黒い飛行船に会いたいと思うのです。
kenjiさんの書かれたイラストの飛行船は
たくさんの人が乗れますねー
エッフェル塔を一周だなんて想像しただけで
心躍りますー
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