ハウ・ツー・メイクお花たち: チョウや人を魅惑する花のエボデボ

ハウ・ツー・メイクお花たち: チョウや人を魅惑する花のエボデボ

拙ブログをご訪問くださる方の中にも花を愛で、美しいお庭を紹介しておられるブログがたくさんあり、いつも目を楽しませて頂きありがとうございます。
花つながりで、パリやフランス各地で出会った花たちのフォトを添えています。
パリの薔薇の道ペレール大通りのアーチREVdownsize
(パリの薔薇の道ペレール大通りのアーチ)
パリの花の過去記事はここをクリック↓
ワンは平和なコミュニケーション+パリを彩る花たち
パリ「ばらの散歩道」ペレール大通り





花の作り方ABCモデル
(花の「ABCモデル」)
花は何のために咲くの?
でもさて、花って何でしょうね?何のために咲くの?どのようにあおの美しい姿ができるの?・・・て、思ったことないですか?

風任せから他人任せに・・
恐竜たちの時代も終わりに近づく白亜紀後期、これまでの裸子植物の“風任せ”からもっと効率の良い虫さんやトリさんに花粉を運んでもらう「花」を咲かせる「顕花植物」が生まれたようです。

パリ郊外ルバロワのプランシェット公園に咲くピンクの花downsize
(パリ郊外ルバロワ、プランシェット公園のピンクの花)
葉っぱを美しい花に変える魔法「エボデボ」
花ももとを質せばただの葉っぱです。それをかくも美しい花に仕立て上げる“魔法”こそが「花のエボデボ(Evolutionary Developmental Biology、進化発生学)」と言うサイエンス小ネタです。

ペレール大通り公園風に揺れる紫花downsize
(ペレール大通り公園、風に揺れる紫の花)
からだ作りはレゴブロックで・・・
動物、植物を問わずその発生(卵や種から育って成熟する)にはいくつか共通点があります。その1つがモジュール性です。レゴブロックのように同じような小さな単位を繰り返す、そのバリエーションを組み合わせることで、どんな複雑な大きなからだも作られています。

ペレール大通り公園に紫を添えるラベンダーdownsize
(ペレール大通り公園に紫を添えるラベンダー)
“三人“が分担して作ります、花の「ABCモデル」
A子ちゃん(Hox遺伝子Aグループ)一人だとお花の「がく」を作ります(下働き遺伝子に指令を出す)。
A子ちゃんはB子ちゃん(同Bグループ)と二人だと「花弁(はなびら)」を作ります。
でもB子ちゃんはC子ちゃ(同Cグループ)と出会うと「雄しべ」を作ります。
そしてC子ちゃんが一人になると「雌しべ」を作ってから『これでお花づくりは完了です』と宣言します。

こうして「花」ができる仕組みは庭の草木や田んぼのイネもみな共通で「ABCモデル」と呼ばれます。

ABCモデル模式図その2
(「ABCモデル」の模式図)
からだの組立説明書Hox遺伝子が操るエボデボ
これらHox遺伝子(ホメオボックス遺伝子)は動植物の「からだ作り」の設計図や組み立て説明書として働きたくさんの下働き遺伝子に指令する調節遺伝子です。
過去関連記事はここをクリック↓
「動物の作り方」基本レシピはみんな一緒、Spitも、宇宙人も?

起きてる子と寝ている子
(起きて働く子と寝ている子)
寝ている子と起きて働く子(Hox遺伝子の発現)
でもどこでもいつでもABCのHox遺伝子が働くと(派生の)大変な混乱になるので、例えば花の花弁を作る場所ではA子ちゃんとB子ちゃんは働いていますが、C子ちゃんも実は居るのですが寝ています(発現していない)。雌しべの場所では起きている(発現している)のはC子ちゃんだけなのでうまく形よくお花が出来る訳です。
ご興味があれば「続きを読む」をクリックしてください。

ストラスブールの木組みの家のベランダの花downsize
(アルザス地方ストラスブールの木組みの家のベランダの花)

過去の記事リストは下のイラストをクリック
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モルレー道端のポピーdownsize
(北ブルターニュの街モルレーの道端に咲き競うポピー)
「時至る」を告げにゆく“花咲かホルモン“「フロリゲン」
植物は茎の先から伸びて行き次々に葉っぱを出しますが、陽がだんだん長くなり(短くなり)“時至る”と葉が“感じる”と“花咲かホルモン“の「フロリゲン」を作り出し、フロリゲンが茎先で働くと葉っぱの代わりにお花の赤ちゃん「花芽」を作ります。やがて気温などの条件が揃うと花芽が開き「開花」となります。

雨のディジョン小公園の花downsize
(雨のディジョン小公園の花(ブルゴーニュ地方))
「フロリゲン」発見(実体の)は日本の成果です
その存在が100年前から予測されていたフロリゲンですが、その実態を掴んだのはごく最近、それも日本の研究者のお手柄です。世界中が100年追いかけた開花ホルモンのフロリゲンを遂に捕まえたのは日本の研究者荒木崇氏です。
(荒木 崇 教授 京都大学 大学院生命科学研究科 統合生命科学専攻 生命科学研究科 統合生命科学専攻 http://www.lif.kyoto-u.ac.jp/labs/plantdevbio/index.html)リンク貼っていません

鷹の巣村エズ小路のブーゲンビリアdownsize
(南仏、鷹の巣村エズの小路のブーゲンビリア)
花の妖しきイタズラのせいで・・・
やがて花(顕花植物)は“進化のイタズラ”か、図らずもこの地球(ほし)の栄枯衰退のドラマの舞台を“演出”してゆくことになります。花の妖しい魅力は虫たち、鳥たちの生活を操り、それを狙うクモたちも惹きつけて進化(共進化)を促し、ヒトなど霊長類が再び3原色を取り戻すなど、動物たちの風景も変えてきたようです。

アパルトマン窓辺の赤い花downsize
(ペレール大通り沿いのアパルトマン窓辺の赤い花)
ヒコーキまでチャーターさせるお花たち
なぜ?植生が変われば草食動物の、ひいては肉食動物の交代劇が起きるからです。
そして今この地球(ほし)で一番繁茂している種の1つである私たちヒトをも魅惑して、花たちは庭を、温室を用意させ、ヒコーキで運ぶ「花ビジネス」まで作らせているんですから。


出典: 「植物の生存戦略: 『じっとしているという知恵』に学ぶ」「植物の軸と情報」 2007年 特定領域研究班(※)編(朝日新聞社 出版) (※: 文科省科研費による特定領域研究(2001年-2006年)、代表者: 福田裕穂氏)
ウキペディア記事: ABCモデルhttp://ja.wikipedia.org/wiki/ABC%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB
ウキペディア記事: フロリゲンhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%AD%E3%83%AA%E3%82%B2%E3%83%B3
出典: エボデボの2つの本
“Endless Forms Most Beautiful – The New Science of Evo Devo” 「シマウマの縞蝶の模様」 2005年 Sean B. Carrol氏著、渡辺政隆氏、経塚淳子氏共訳(2007年、光文社)
“Master Control Gene in Development and Evolution: The Homeobox Story” 「ホメオボックスストーリー」 1999年 Walter J. Gehring氏著、浅島誠氏監訳(2002年、東京大学出版会)


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Re: No title

イヴまま様、いつもありがとうございます。北海道はもう寒いのでしょうね、ご自愛ください。花ってフシギです。人が愛でるために咲く訳ではないのに、なんで花たちをあんなに美しいと感じるのでしょう。花の魔術にかかっているのでしょうか?パリ17区ペレール大通りのバラのアーチとパリ郊外ルバロワのプランシェット公園はほとんど紹介されていないパリの花の穴場です。

> こんばんは Levalloisbeeさん
> 色彩豊かな花々がいっぱいですね。
> 薔薇のアーチくぐって歩いてみたいです。
> 「花は何のために咲くの?」
> そういう観点で考えたことがなかったので
> とても新鮮でしたー

No title

こんばんは Levalloisbeeさん
色彩豊かな花々がいっぱいですね。
薔薇のアーチくぐって歩いてみたいです。
「花は何のために咲くの?」
そういう観点で考えたことがなかったので
とても新鮮でしたー
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