異常気象バスターズ、天気のシッポを捕まえる日本の研究者+ルーアン番外編

異常気象バスターズ、天気のシッポを捕まえる日本の研究者+ルーアン番外編

モネが描いた大聖堂の街ルーアン

大時計(Gros Horloge)下を行き交う人々downsize
(大時計(Gros Horloge)下を行き交う人々)
昨今の異常気象の正体のお話です。写真はモネの大聖堂の絵でも有名なフランス北部ルーアン街歩き番外編です。
ルーアン過去記事はここをクリック↓
鳥は恐竜の忘れ形見そしてジャンヌダルク最期の地ルーアン




ノートルダム大聖堂(Cathedrale Notre Dame)を正面から見上げるdownsize
(ノートルダム大聖堂(Cathedrale Notre Dame)を正面から見上げる)
類い稀なる豊かな気象の国、ジパング

山河が美しく四季の彩り豊かな日本は東アジアのモンスーン気候の中にあって梅雨、台風、猛暑、豪雪など恵みも災いももたらす変化に富んだ気候、気象の国です。

赤が良く似合うノルマンディー伝統の木組みの家REVdownsize
(赤が良く似合うノルマンディー伝統の木組みの家)
豊かな日本文化を育んだ雨のはずが・・・
日本の多彩で変化に富む気象は、日々の天気に接する私たちの心も豊かにしてきたようです。例えば、日本語のようにこんなに多くの繊細な「雨の名前」を持つ文化は他に類を見ないと思います。
雨の名前を集めた本、写真も素敵です↓

「雨の名前」2001年、高橋順子氏著、佐藤秀明氏写真(小学館)

通り雨も集中豪雨も積乱雲が犯人です
(通り雨も集中豪雨も積乱雲が犯人です)
犯人は積乱雲です
しかし、ここ最近は温暖化などの影響で集中豪雨、ゲリラ豪雨がTVニュースを賑わすことが多くなっています。夕立やにわか雨も、集中豪雨やゲリラ豪雨もその“犯人”は“入道雲“こと積乱雲です。大気に縦の対流が起こりこれに沿って水蒸気が結露し雲が出来ると積乱雲になります。

寒冷前線の見えない坂が積乱雲を量産する
(寒冷前線の見えない坂が積乱雲を量産する)
1つだけなら暑気払いですが・・・
積乱雲は急速に発達して通り道に「馬の背を分ける」ような局地的で強い雨を降らせますが、1つだけなら短時間のにわか雨や夕立で終わります。でも積乱雲が一列になって次々とやってくると「経験したことのないような」集中豪雨にもなります。

足元まで近づくとノートルダム大聖堂(Cathedrale Notre Dame)の規模に圧倒されますdownsize
(足元まで近づくとノートルダム大聖堂の規模に圧倒されます)
日本の「異常気象バスターズ」最前線
台風のみならず集中豪雨やゲリラ豪雨を防げないまでもより早く正確に細かく予測するための研究を日々続けている日本の優れた研究者たちの本に出会いました。1970年代生まれの方ばかりなので今やバリバリの中堅です。
出典はコチラ↓
出典: 「天気と気象についてわかっていることいないこと; ようこそそらの研究室へ」 2013年、筆保弘徳氏、芳村圭氏 編著、稲津将氏、吉野純氏、加藤輝之氏、茂木耕作氏、三好建正氏 共著(ベレ出版)
出典downsize
(出典: 天気と雨の本)

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ランチを摂った旧市街のブラッセリーdownsize
(ランチを摂った旧市街のブラッセリー)
「大気の状態が不安定」って何?
「大気の状態が不安定」ってよく耳にしませんか?本来大気は高度が上がれば上がるほど気温が低くなります。その高度なら地表に比べてこのくらい温度が低いはずなのが、それより気温が高い空気が上空にあると(たとえ地表より低い温度でも)、「大気は不安定」ってことになります。

ノートルダム大聖堂(Cathedrale Notre Dame)の裏手は人影まばらで静かですdownsize
(ノートルダム大聖堂(Cathedrale Notre Dame)の裏手は人影まばらで静かです)
密度の逆転が対流を生む
大気の対流もお湯の対流も密度の差(温度の差じゃなくて)で起こります。何かの原因でより温かい=より軽い空気が上空に押し上げられる(上昇気流)ともとの空気は下に向かって沈みます(下降気流)。これが持続すると対流を生み、上昇気流にそって縦に発達する雲、積乱雲が派生します。

落着いた雰囲気の路地奥の小広場downsize
(落着いた雰囲気の路地奥の小広場に出ました)
湿気=水蒸気が鍵です
そのとき温度が下がると飽和水蒸気量(空気の中でなんとか水蒸気ガスを保てる限界、温度が高いと大きくなる)を超えた水分は冷たい空気に触れ、露点に達してエアロゾルなどを核に氷粒、水滴になります。水蒸気が水や氷になるとき潜熱を放出し周りの空気をさらに暖め、より対流が起こりやすくなります。

寒冷前線が上り坂を用意する
地表に温かく湿った空気があってもそれだけでは何も起こりませんが、例えば、風として山に吹き付ければ斜面を駆け登り雲が沸きます。同じ原理で、冷たい空気がくさびのように前進する寒冷前線も“目に見えない斜面”となって温かく湿った空気を強引に押し上げるので次々と積乱雲が沸きます。梅雨前線、秋雨前線、台風に伴う前線などが積乱雲を量産するとバックビルディング現象となり集中豪雨、ゲリラ豪雨となります。

洒落た看板の画廊downsize
(洒落た看板の画廊に出会いました)
文句は言わないで、頑張ってるんだから
時に天気予報が当たらなかったり、台風が思わぬ進路を進んだり、突然のゲリラ豪雨に見舞われたりすると、私たちはついつい気象庁の文句を言ってしまいます。でもここ数10年で天気予報の精度は格段の向上しています。また予報の発信方法も多様で細やかになりました。今や居住の区の天気予報で洗濯の外干しを決められるくらいですから。

予測が難しい「ゲリラ」です
それでもゲリラ豪雨のように突然局地的に降る雨は、予報も、その素になる観測にも、非常に高い空間解像度、時間解像度が要求され、かつリアルタイムの発信が求められるため、現在でもその予報は大変難しいのだそうです。ちなみに「ゲリラ豪雨」は気象庁職員の造語だそうです。

グラタンとビールのランチdownsize
(グラタンとビールのランチ、飛び込みでしたがおいしかった)
やっぱり「地球温暖化の影響」・・・らしいのです
これが突然あちこちに発生するとときに「ゲリラ豪雨」となります。地球温暖化の影響はさまざまなところに顕れますが、「経験したことのない集中豪雨、ゲリラ豪雨」もその一つです。太平洋など大きな海の海水温が上昇し「不安定な大気」の状態を生み出しやすくなるからです。

最先端ハイテクでも集中豪雨の尻尾を捕まえるのは大変!
突然短時間に狭い地域に集中して雨が降るのを予測しようと思えば、時々刻々にめくるめく変化する、極めて狭い地域の気象の変化をリアルタイムに、かつ正確に予測する必要があります。

ノルマンディー風のサロンドテdownsize
(ノルマンディー風のサロンドテも趣きあっていいですね)
天気予報はコンピュターシミュレーションの時代
天気予報は今やコンピュターシミュレーションなので、「ゲリラ豪雨」予測役立つようなシミュレーションには演算速度が速く、記憶容量の大きい(時間・空間解像度が高く演算速度が速い)より優れたスパコンが必須なのです。

神出鬼没の積乱雲を捉まえるのは大変
全球(地球全体)なら20km、日本に限れば5kmの目の細かさ(格子間隔)の世界トップクラスの日本の気象シミュレーターでも、集中豪雨やゲリラ豪雨の犯人積乱雲のサイズは5-10kmなので細かな動きがつかみにくいのです。でも世界に誇るスパコン「京」は数100mの目の細かさでゲリラ豪雨を尻尾を捉まえることを目指しています。

幾何学模様のような木組みの家並みdownsize
(幾何学模様のような木組みの家並みが面白い)
二番じゃダメなんです!!
某元グラドル曰く「二番じゃいけないのですか?」→「はい、そうです、一番じゃなきゃ」。経済的損失、ましてやひとの命を考えればスパコンなんて安いものなんですよ。既に欧州のシミュレーターは格子間隔14kmと日本を凌いでいますし。

降水確率の計算は?
最後は予報官の経験と勘とは言え、現在では観測網各点から自動的に送られるデータをもとにスパコンで何時間、何日か先をシュミレーションした結果を使って予報するそうです。
このとき条件を少しづつ変えてたくさんの数のシュミレーションを行い、例えばその内、雨になったのが30%だと「降水確率30%」となるのだそうです。


用水路にも花のアーチdownsize
(用水路にも花のアーチが飾られています)
お役に立たない天文気象クラブ員
天文気象クラブに入っていた中学の頃、ラジオの気象通報を聞きながら天気図を書き、天気予報のまねごとをしていました。まったく当たらなかったですけどね。だから「予報官ってスゴイな」と思っていました。

ルーアンの地図
(ルーアンの地図)
舌足らずですみません
専門外につきちゃんと説明できていませんが、被害を少しでも減らすために日々頑張っている優れた日本の気象研究者の地道な努力にもぜひ目を向けてみてくださいね・・・と言う話題でした。

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テーマ : パリ、フランス - ジャンル : 海外情報

コメント

Re: ルーアン

ポンセ様、いつもありがとうございます。Gros Horlogeは「地球の歩き方」では「大時計」、直訳ですね。モネの絵が好きで訪れた大聖堂は間近で見上げると迫力があり装飾が見事でした。ルーアンはまた訪れたい街です。

> こんにちは!
>
> またもや写真を拝見しております。1枚目の時計が美しいですね。「Gros Horloge」で検索したら、ウイキペディでは、英語もありませんでした。
> この門はルネッサンス?なんでしょうね。時計の色も素敵ですね。
>
> 大聖堂は繊細なレースのように見えますね。大司教様様です。
>
> 面白い写真をありがとうございます。

ルーアン

こんにちは!

またもや写真を拝見しております。1枚目の時計が美しいですね。「Gros Horloge」で検索したら、ウイキペディでは、英語もありませんでした。
この門はルネッサンス?なんでしょうね。時計の色も素敵ですね。

大聖堂は繊細なレースのように見えますね。大司教様様です。

面白い写真をありがとうございます。
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