動物としての恐竜たち、食べて作ってみよう + レストア中のヒコーキたち

動物としての恐竜たち、食べて作ってみよう
+ レストア中のヒコーキたち

色あせない恐竜の読み物

RS11昔ソリモを作ろうとして挫折したタイガーキャット今でもステキP1010129downsize
(昔ソリモを作ろうとして挫折したタイガーキャット(Tiger Cat)、今でもステキ)
今回ご紹介のサイエンス小ネタの元ネタ洋書2冊はちょっと古い本ですが、恐竜を身近な動物たちの仲間として、冷静、客観的に、物理学、力学、熱力学、生理学、生化学などオーソドックスな科学手法をいろいろと駆使して、全体像を分かり易く解説しています。そのため最新の知見はないけれど色褪せない優れた読み物になっています。





食べながら恐竜を勉強しよう
RS12砂漠衣装のハリケーンP1010142downsize
(砂漠衣装のハリケーン(Hurricane)、格納庫から出る日を待つ)
もう1冊はフライドチキンを食べた後の骨を使って子供たちに恐竜の骨格を「骨博士」盛口氏が教えるという愉快な本です。だってトリさんは恐竜の忘れ形見ですから。

その過去記事はここをクリック↓
鳥は恐竜の忘れ形見そしてジャンヌダルク最期の地ルーアン
恐竜が発明しペンギンに贈ったものそれは羽毛 ブルターニュの小さな港コンカルノー

出典: 「恐竜解剖」“Dinosaurs, Spitfires, and Sea Dragons” Christopher McGowan 氏1983年著, 1991年改訂、 月川和雄氏訳(1998年、工作舎)
出典: 「恐竜の力学」”Dynamics of Dinosaurs & Other Extinct Giants” 1989年 R.McNeill Alexander氏著、坂本憲一氏訳(1991年、地人書館)
出典: サイエンス・アイ新書 「フライドチキンの恐竜学」2008年 盛口満氏著 (出版; ソフトバンククリエイティブ㈱)


レストアつながり、スッピン出演のヒコーキたち
RS06ミッドシップのエンジン配置が良く分るエアコブラP1010168downsize
(ミッドシップのエンジン配置が良く分るエアコブラ(Airacobra))
「翼竜はSpitfire・・」のつながりでフォトは英国ケンブリッジ近郊ダックスフォード(Duxford)の IWM博物館でレストア中のヒコーキたちがスッピン出演です。ヒコーキのレストア(修復)と翼竜化石の復元はどこか似てませんかね?


恐竜をフツウの動物として眺めてみると・・・
RS08レストアでスケルトンモデルになっているフューリー(Fury)P1010192downsize
(レストアでスケルトンモデルになっているフューリー(Fury))
恐竜、魚竜、翼竜たちを「特別視」することなく、現生のゾウ、カモシカ、ライオン、トカゲ、マグロとそして恐竜の“忘れ形見”であるトリとも比べながら、幅広く様々な角度からどんな「動物」か、何が同じで、何が違うか(ユニークか)をまとめた本です。ちなみに翼竜、魚竜、首長竜は分類上恐竜ではありませんが、ここでは“恐竜の仲間”としてザックリくくっています。


恐竜のモビールを吊るしてみよう
恐竜のモビールを吊るしてみよう
(恐竜のモビールを吊るしてみよう)
著者Alexander氏は恐竜たちのモビールを作って重心を割り出すという、安くて簡単なローテクをうまく使ってユニークな研究をしています。子供の遊びのようで楽しそうですね。こうして体の重心を知ることでその恐竜が後足で立ち上がれたのか、あるいは、ウマのギャロップのように駆けることが出来たのか、など運動能力が分かるそうです。小学校でやってみてはどうでしょうかね。


恐竜映画の「斬られ役」、ギャロップで疾走します
ギャロップするトリケラトプスは中生代のサイです
(ギャロップするトリケラトプスは中生代のサイです)
モビールで重心が分かると、推定した体重や足の骨のサイズと併せて、「走り方」も想像できるそうです。トリケラトプス(Triceratops)、恐竜映画の“斬られ役”としてよく出てきますよね、大繁栄したカバより少し大きめの草食恐竜です。トリケラトプスはどうやら馬のようにギャロップが出来たし、結構速く走れたそうで、ティラノサウルスなんかは追いつけなかったでしょうね。立派な角と盾が頭についているし、トリケラトプスはむしろ中生代のサイですね。


中生代のスピットファイアー、翼竜はカッコイイ
翼竜は中生代のスピットファイアー
(翼竜は中生代のスピットファイアー)
McGowan 氏の著書では翼竜(Pterosauria)なんかSpitfire戦闘機と比べてもらってます、光栄だな。著者はどうやら私と同類、ヒコーキ好きの蛇の目好きのようです。原題が“Dinosaurs, Spitfires, and Sea Dragons”だし・・。巨大なケツァルコアトルスなどは別としてランフォリンクス(Rhamphorhynchus)など中型の翼竜は、軽い骨格、低い翼面荷重と適度なアスペクト比の翼で、Spitfireのように軽快に昆虫や魚を追って飛び回っていただろう・・・と。


吊り橋構造で柔らかく強靭、草食のジャイアント
竜脚類は吊り橋構造
(竜脚類は吊り橋構造)
四足歩行の巨大なアパトサウルス(Apatosaurus)、ブラキオサウルス(Brachiosaurus)などの竜脚類(竜脚下目、Sauropoda)は、丈夫な四肢を「橋脚」に首から尾までの長い脊椎を支える「吊り橋」構造だそうです。長い首と尾のモーメントが釣り合い巨大な体重を四肢にうまく分散させて安定に歩けたようです、強風にもしなって壊れない吊り橋のように。


ゴジラの格好じゃボクたち歩けません!
RS07もう生唾ものBeauのコックピットクローズアップP1010143downsize
(もう生唾ものです、Beauことボーファイター(Beaufighter)コックピットのクローズアップ)
だから、昔は長い尾を引きずる想像図だったのが、今では首と尾をほぼ水平に延ばした優雅な姿です。巨大な竜脚類がゴジラみたいな恰好じゃ「力学的に歩けない」のだそうです。そもそも尾を引きずった生痕化石(犯行現場の足跡みたいなもん)が一つも見つかってなかったのに“思い込み”はコワイですね。


寡黙な「石になった者」に尋ねる想像力
RS09何だか分りますかシーフュリーのスッピンですP1010132downsize
(何だか分りますか?レストア中のシーフュリー(Sea Fury)のスッピンです)
著者McGowan 氏は現生の動物でさえまだ解らないことがたくさんある、まして石になってしまった骨や歯から生きていた頃を想像する古代の生物については慎重かつ控えめでなければならないと・・・。
例えば、砂浜に貝殻がたくさん打ち上げられる軟体動物は化石に残って見つかりやすい、逆に見つかりにくい動物もありますよ・・・と。


現生の動物にも聞いてみましょう
RS10後ろ姿も恰好いいベアキャットはもうすぐ退院P1010188downsize
(後ろ姿も恰好いいベアキャット(Bear Cat)はもうすぐ退院)

RS05ヒコーキヌードの極みかグラディエーターのスケルトンP1010198downsize
(ヒコーキヌードの極みか?グラディエーター(Graduator)のスケルトン)
一方、長い地球上の生き物の歴史の中で、同じようなニッチ(生態的地位、niche)、つまり自然環境の中での棲息場所や食物連鎖における地位などが同じような動物同士なら生態や生理、つまり“生き様“”暮らしかた“を比べることが出来ます。今のサバンナ草食動物とジュラ紀の草食恐竜とか、今の海のイルカと中生代の魚竜を・・・とか。


骨が語る運動能力とは?
RS04とっても手作り感のあるレストア工房マートレットは仕上げ待ちですP1010191downsize
(とっても手作り感のあるレストア工房、マートレット(Martlet)は仕上げ待ちです)
走る、跳ぶ、飛ぶ、泳ぐ、潜るなどの動物の運動能力はその体型、骨格、骨構造などに反映されるので、現生の動物とも比較しながら、化石を丹念に調べれば、恐竜の運動能力や摂餌など生活パターンが推定できるらしいのです。


「最後の晩餐」のメニュー
RS03スポイラーなど扉類をフルオープンのエアコブラP1010163downsize
(スポイラーなど扉類をフルオープンのエアコブラ)
また歯の形のタイプからは肉食/草食/雑食など食性、つまり食べ物が推測できますし、胃腸に消化中の食べ物が残っていれば「最後の晩餐」のメニューまで判ります。


魚竜の母子が語る物語
RS02いかにもパワフルなハーキュリーズエンジンP1010147downsize
(いかにもパワフルなハーキュリーズエンジン、Beauの心臓です)
ロンドン自然史博物館(Natural History Museum)には魚竜イクチオサウルス(Ichthyosaurus)の有名な化石が展示されています。大人のイクチオサウルスのお腹の後ろに幼体が一緒に化石になっています。当初は「共食いか」と思われたようですが、今では「母親と胎仔」だと判っています。イクチオサウルスは胎生でクジラやイルカのように海中で出産したのでしょう・・・と。

魚竜イクチオサウルスの過去記事はここをクリック↓
古代のイルカ魚竜イクチオサウルス:ロンドン小旅行-1

あぁ、世が世ならば・・・、ゴジラとラドンの残影
RS01Yak3かな旧ソ連機も入院中ですP1010150downsize
(Yak3かな?旧ソ連機も入院治療中です)
気嚢系や中空の骨など生理学的、物理学的には「恐竜/トリさん」の方が「ヒト/哺乳類の仲間」より優れているようです。チュクルーブクレーターを残した巨大隕石さえ来なければ、「あぁ、世が世ならば・・・」。でもなぜ恐竜、翼竜に惹かれるのでしょう?子供の頃に観たゴジラ、ラドンの残影、憧れかも・・・?
トリの(そして恐竜の)気嚢系呼吸がいかに優れているかは、インドガンのヒマラヤ越えの過去記事に書いています↓

ヒマラヤ越えインドガンのスーパー呼吸機能

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コメント

Re: こんばんは バーソです。

バーソ様、コメントありがとうございます。すてきな記事拝見しました。スポーツカーのコックピットや計器類はワクワクしますね。スピットと翼竜の平面図を描いてみてこの本タイトルの意味が良くわかりました。ゼロ戦も直線がないデザイン、きれいなヒコーキはコラーニの思想につながるのかも知れませんね。

> スピットファイアーの主翼が何かに似ているなあ と、なんとなく以前から思っていたのですが、翼竜との比較図を見て、なるほどと思いました。
>
> 「自然界に直線はない」と言い切って、機械製品に自然界のモチーフを採り入れたルイジ・コラーニというデザイナーがいますが、彼の思想を先取りしたような翼形です。
> 大量プレス生産の米国製とは違って、英国製はなんだか人間味があるように感じます。
>
> 飛行機はコックピットのメーターまわりが、確かに「生唾もの」ですね。スポーツカーもメーターまわりのデザインが重要だ、と拙ブログに書いたことがあります。
> http://barso.blog134.fc2.com/blog-entry-4.html
>
> エアコブラの写真は、コックピットがずいぶん前方にあるように見えます。

こんばんは バーソです。

スピットファイアーの主翼が何かに似ているなあ と、なんとなく以前から思っていたのですが、翼竜との比較図を見て、なるほどと思いました。

「自然界に直線はない」と言い切って、機械製品に自然界のモチーフを採り入れたルイジ・コラーニというデザイナーがいますが、彼の思想を先取りしたような翼形です。
大量プレス生産の米国製とは違って、英国製はなんだか人間味があるように感じます。

飛行機はコックピットのメーターまわりが、確かに「生唾もの」ですね。スポーツカーもメーターまわりのデザインが重要だ、と拙ブログに書いたことがあります。
http://barso.blog134.fc2.com/blog-entry-4.html

エアコブラの写真は、コックピットがずいぶん前方にあるように見えます。
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