「ご自宅拝見」バイオロギングで垣間見る動物の私生活 + 南ブルターニュ、キブロン

「ご自宅拝見」バイオロギングで垣間見る動物の私生活
 + 南ブルターニュ、キブロン

バイオロギングでは動物に測定計器を預けるREV
(バイオロギングでは動物に測定計器を預ける)




バイオロギングをご存知ですか?
最近TVの動物系番組などで飛んでる鳥目線や泳いでるアザラシ目線の画像をご覧になったことがあるかと思います。データロギングとは「データを計測、保存する計器」、これを生き物に背負ってもらうからバイオロギング(Bio Logging)だそうです。

フォトは南ブルターニュ、キブロン番外編
白い石造りが印象的な小さなケーキ屋さんdownsize
(白い石造りが印象的なかわいいケーキ屋さん、小さなキブロン駅の駅前商店街にありました)
写真はフランス南ブルターニュのキブロン(Quiberon)半島サイクルツアーのまだご紹介していない分です、何のつながりもないんですが・・・。

キブロンの過去記事はここをクリック↓
ママチャリで行くキブロン半島とフランス温泉旅館

ただいまペンギン移動中
(バイオロガーを背負ったペンギン)
小型軽量省エネ高性能がバイオロガーの鍵
・・です。小型軽量高性能のビデオカメラやGPS位置測定などハイテク測定器が開発されたおかげで動物を追って撮る代わりに動物にカメラを渡して撮ってもらうことができるようになりました。



壁の白と窓のブルーのコントラストが鮮やかdownsize
(壁の白と窓のブルーのコントラストが鮮やか)
日本がリードするバイオロギング
これ、日本の研究者、企業、技術がとても貢献しているのだそうです、例えば、鶴見精機さん(http://www.tsk-jp.com/)、1962年に米国科学者が鶴見精機製の深度計をアザラシに付けたあたりが事始めのようです。



かわいいヨットが並ぶ小さな浜辺downsize
(かわいいヨットが並ぶ小さな浜辺)
24時間監視の防犯カメラと同じ効果です
バイオロギングでは「これを撮りたい」と言う研究者の意思を無視してすべてを無作為に「撮ってくる」ので、大部分はとっても退屈な絵でも、稀に生き物の生活のトンデモ画像が撮れるそうです。そしてこれが新しい発見や研究につながる。
単調な画像しか撮れない防犯カメラでもときに犯人を特定して大手柄をたてることがありますが、これと同じです。



静かな石造りの家並みdownsize
(静かな石造りの家並みが続きます)
アザラシ君は通勤サラリーマン、
居眠りして海底に頭ゴチン

バイオロギングで「アザラシの1日」を追ってみると海中深いところまでゆっくりらせんを描いて潜ってゆきます。
“途中はすることもない”のでなんと居眠りしているらしいのです。寝すぎて海底に頭ゴチンで眼が覚めるアザラシもいるそうで、微笑ましいですね。
目的地まですることもないので居眠りを決め込む、これ通勤電車のサラリーマンと同じですね。ちなみにアザラシはじっとしていても重みで潜れるそうです。

ご興味あれば続きをどうぞ・・・

海辺の道は散歩道downsize
(海辺の道は散歩道)
野生生活で「On-Off切換え」やおサボリは生きる知恵
一日中の行動データを網羅的(漏らさず)記録するバイオロギングだからこそ判った大事なことの1つが野生の動物たちは結構サボっていて、すわ!イザ!のときだけ必死で120%の力を出すそうです。
良く言われる「OnとOffの換え」ですね。そうでないと無駄にエネルギー消費して飢え死にしますから。



白壁にブルーが鮮やかなパン屋さんの看板downsize
(白壁にブルーが鮮やか、パン屋さんの看板)
思わぬ友情出演で判ること
バイオロギングでは適切な特定の個体を選んでセンサーを背負ってもらいデータを回収する。1羽のヒメウにビデオカメラを託して回収、再生するとなんとヒメウの団体が映っていて漁場探しや餌取りなどの集団行動も判ったそうです。

ヒメウのパーティーが撮れた
(ヒメウさんにカメラを預けると・・・)
ヒメウさんのご自宅紹介
これはタレントさんに「自宅紹介お願い」とビデオカメラを渡すようなもの。再生してみたらホームパーティでたくさんの俳優や芸人の私生活も撮れていてラッキー!・・みたいなものですね。
更に、ヒメウは泳ぐ魚はひとりで追うけど、どこにいるかわからない砂の中の魚はみんなで集まってつついて探すなど、状況に応じた餌取り戦略も初めて判ったそうです。

古い石造りの家がそこここに残っていますdownsize
(古い石造りの家がそこここに残っています)
仲間も他の生き物も利用できるなら誰でも・・・
このようにバイオロギングで海の動物の行動を探ると、昔からの猟師さんの知恵「鳥山」の原理が良く判ってきたそうです。イワシ、サバなどの大群を見つけるとブリ、カツオなど大型魚が集まってくる、これを察知してイルカやクジラがやってくる、それを上空からグンカンドリやカモメが見つけて群れで急降下を開始する。これが遠くからでも見える「鳥山」でその下には魚の大群きっといると・・。

白い漆喰壁に窓辺の花が映えるdownsize
(白い漆喰壁には窓辺の花が映える)
おこぼれはおしいい
さらにアホウドリもやってくる、だけどあのアスペクト比の大きい主翼では水中急降下は絶対無理。更に餌を吐き戻させて調べると時々深海魚が入ってる!これは全体が沸き立つようなパニックになっている鳥山での魚やトリやイルカの食べこぼしを水面に降りて拾い喰いしているらしいのです。やっぱりアホじゃなくて阿房(アホウ)だ。
海鳥のアスペクト比のお話の過去記事はここをクリック↓
海鳥、翼竜、マリタイム機に共通するものとは?

小さな村のはずれはもうビーチREVdownsize
(小さな村のはずれはもうビーチ)
ねぇママ、ベビーはどこにいるの?
アザラシママにカメラをつけてもベビーが映ってない、発想の転換でカメラを後ろ向きに背負わせてみると・・離乳前の水泳特訓でママアザラシの後をついてくるアザラシベビーが撮れたそうです。ママを後を追って水泳練習するアザラシの赤ちゃん、かわいいです。

キブロン半島略図downsize
(キブロン半島略図)
著者ら曰く、無作為も大切と・・
『普通、研究には決まった目的が、研究者には特定の興味があるから、自然の中の動物行動の内、興味のあるものしか観察し、記録しない。無作為にデータを取るバイオロギングが教えるところは「意図の入らない観察」の大切さ。無作為で網羅的だからこそ思いもしなかった新たな発見があり、そこから新たな視点や研究も生まれてくる』・・と言うことだそうです。

著者 佐藤克文氏の研究室紹介ホームページURLはこちら↓(リンク貼ってません)
http://www.icrc.ori.u-tokyo.ac.jp/kSatoHP/index.html
著者 森阪匡通氏のブログはこちら↓(リンク貼ってません)
http://www23.atwiki.jp/cetacea/


出典: 「サボり上手な動物たち/海のなかから新発見」(岩波科学ライブラリー201) 2013年、佐藤克文氏、森阪匡通氏共著(岩波書店)

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