カラスが7つの子を数える脳の算術モジュール + 南イタリアのソレントおまけ

カラスが7つの子を数える脳の算術モジュール + 南イタリアのソレントおまけ
遺伝子が用意する計算、文化が教える算数


カラスママの7つの子
カラスの7つの子
(カラスの7つの子)
♪カ~ラスなぜ啼くのカラスの勝手でしょ♪、じゃなくて♪・・・かわいい7つの子があるからよ♪のオリジナル歌詞の通りなら、『カラスは1から7まで数を数えることが出来る』・・・のかな~?




昔々イタリアで・・
淡い黄色の壁が美しい教会dwonsize
(淡い黄色の壁が美しいソレントの教会)
時は多分18世紀、イタリアはとある僧院。大聖堂の屋根にカラスの巣があり雛がいます。修道僧が1人そっと見に行く、親カラスは逃げますが危害がないと分ると巣に戻る。1人づつ人数を増やす度に一度逃げてまた戻る、7人目までは。で、8人目以降は、カラスは逃げなかった。

童謡と同じだ
なるほどカラスは7つまでなら数を数えられるんじゃない?という実験。おや、これ日本の童謡とも妙に符合するぞ!・・と思って、小6のボクは朗読コンテストのネタにし予選を突破。
花のあるバス通りdownsize
(花のあるソレントのバス通り)

18世紀の都市伝説はホント??
でも当然この出典は子供向けの本、なのでオトナになってからは「ま、都市伝説だね」と思っていたのですが・・・。いえいえい本当っぽいのです。そこで今回サイエンス小ネタの記事にしています。
山城のような崖の上の建物downsize
(山城のような崖の上の建物)

陽光溢れる絶壁の街、南イタリアのソレント
黄色とオレンジの家並がいかにも南欧downsize
(黄色とオレンジの家並がいかにも南欧)
イタリアつながりで南イタリアのソレント(Sorrento)のご紹介していない写真を添えています。ソレント過去記事はここをクリック↓

南イタリア ソレントはナポリ湾に立つ断崖絶壁の街

遺伝子が用意する計算、文化が教える算数
ミッキーは算数が得意
(ミッキーの仲間は算数が得意)
「数える」、「計算する」、「数学する」には2種類ありそうです。生まれ持った遺伝子が用意してくれる“数える感覚“の「数覚」と、ヒトの文化や科学が営々と築き、伝え、学校で教えてくれる「数学」の2種類があるようです(だから数学者でも10数本の木となると数え間違えるらしい)。


「数覚」“number sense”
以下の出典で著者はこの数える感覚を“number sense”と呼び、訳者は「数覚」と訳しています。
「数覚とは何か?」“The Number Sense; How the Mind Creates Mathematics” 1997年 Stanislas Dehaene氏著、長谷川眞理子氏、小林哲生氏共訳(2010年、早川書房)
木陰が涼しい崖上の大通りdownsize
(木陰が涼しい崖上の大通り)

動物は皆、生まれながらに計算が出来ます。
カラスもハトもラットもイルカも多分虫たちも数えられるのです!それをヒトの言葉では言えない、書けないだけなのです。ハトだって40、50くらいなら数えられます。
崖の急な石段からの眺めは素晴らしいREVdownsize
(崖の急な石段からの眺めは素晴らしい)

ミッキーは算数が得意
ミッキーのお仲間のラットなんか数を抽象概念として理解しているようです(スゴイな)。光がフラッシュした数だけバーを押せばエサが出るよう訓練して音を何回か聴かせるとその数だけバーを押したそうです。つまりこの行為には視覚刺激にも聴覚刺激にも共通する「回数」、あるいは「数」と言う心象、あるいは概念が必要だからです。
見晴らし台のある崖上の公園REVdownsize
(見晴らし台のある崖上の公園)

赤ちゃん、おしゃべりまだでも、数えられまちゅ
赤ちゃんも数えられる
(赤ちゃんも数えられる)
言葉もしゃべれない赤ちゃんでも生まれながら数えることができますよ。
カーテンで隠した1つの人形がカーテンを開けると2つに、あるいは、3つの物が1つになったりすると(予想に反するので)赤ちゃんはフシギそうにじっと見つめるそうです。ちなみに2つが2つのように“予想通り”だと赤ちゃんはすぐ飽きて見なくなるそうです。


1つ、2つ、3つ・・あとはたくさん
道具も、文字も言葉も使わず(書かない、声に出さない)パっと見ただけで正確に数えられるのは大人でも3つまでです。「ウソ!」と思われるなら、試しに3本松と桜並木の本数をカウンターなしに(指折り数えず)数えてみてください。3つではなく4つが限界と言う説もあるようですが、カラスさんはパっと見で7つ数えられるんですよ!少なくとも私よりスゴイな。

どこの国でも1、2、3は特別な数
いちにーさんは特別
(いちにーさんは特別)
数の記号、一二三やⅠⅡⅢなどどれも1本から3本までの棒に見えますよね。アラビア数字1,2,3も実は水平線1本2本3本を続け字で書いたものが原型だそうです。これは遺伝子が用意する文字以前の数の感覚、「数覚」を反映したものではないか、と著者は述べています。


心の数はアナログ目盛だから近い数が苦手
心のカウンターはアナログです
(心のカウンターはアナログです)
コップで水を測るように心で(脳で)数えるらしく脳の中の数はデジタルではなくアナログらしいのです。
ある程度大きい2つの数を画面に一瞬映しその大小比較をボランティアにやってもらうと判断にかかる反応時間や間違えやすさは2つの数の差に反比例して「エッフェル塔型」のグラフになったそうです。
例えば、65と60(差は5)は65と40(差は15)より時間がかかり65と70(差は5)の時間と同じくらいだったとか。2つの数の峻別はその差が縮まるにつけ難しくなるようです。


3杯目以上はもうちゃんと覚えてないぞ
数が大きくなると数え方は不正確になります。コップ1杯と2杯の量はすぐわかるけど9杯と10杯になるとその区別が難しくなります。心の数の目盛は計算尺のような対数目盛らしく小さな数の比較は簡単でも数が大きくなるほど比較や計算が難しくなり間違いが増えます。
だから、ビール3杯目くらいなら覚えてるけど、5杯6杯と重ねるともう「何杯目か覚えちゃいないゾ」って、数える以前に酔っぱらってますけどネ。

街角のピザ屋さんdownsize
(街角のピザ屋さん)

ヘッドホーンのちょっと上で数えます
頭頂葉の一部、下頭頂野(あるいは、頭頂葉下部、下頭頂小葉(Inferior parietal lobule))が「数える」には欠かせないらしく、計算しているときのfMRI(functional magnetic resonance imaging、機能的磁気共鳴画像)などで分かってきたようです。
下頭頂野の場所はヘッドホーンのちょっと上、麦わら帽子のひもが付いてるあたりの後ろです。
(fMRI(機能的磁気共鳴画像)ではリアルタイムで脳が活発に働いている部位が画像に現れます)

マリーナから見上げる崖上の街並みdownsize
(マリーナから見上げる崖上の街並み)

空間の中での位置と数は生存に大事らしい
この頭頂葉の下頭頂野には物の空間位置を把握する感覚の部位もあり、数える感覚「数覚」の部位にも近いのだそうです。
敵やエサやライバルの位置と数を瞬時に把握する能力は野生で生き抜く上でとっても大事らしく「数える」能力は進化のかなり早い時期に遺伝子に書き込まれたようです。鳥類のハトさんも哺乳類のイルカさんやネズミさんも「数える」ことが出来ますから。

街角を彩るブーゲンビリアが鮮やかREVdownsize
(街角を彩るブーゲンビリアが鮮やか)

ロックオンしたら見逃さないゾ
これら「数えられる動物」たちは一度視野の中で敵やエサを「数えて」“ロックオン”すると、移動しても、姿勢が変わっても、陽光で毛並の色が変わっても、一旦木や草に隠れても、見失うことも数を忘れることもないそうです。ちなみに、これって空中戦の鉄則でもあります。
静かな午後のレストランdownsize
(静かな午後のレストラン)

動物たちと共有する楽しい「数覚」
動物たちも数を数えていて、私たちヒトも、たとえ数学者であっても、彼ら動物と同じように数え間違えるってちょっと楽しくないですか。
ソレントの地図Sorrento REV2
(ソレントは南イタリア、ナポリのすぐ近くです)

出典: 「数覚とは何か?」“The Number Sense; How the Mind Creates Mathematics” 1997年 Stanislas Dehaene氏著、長谷川眞理子氏、小林哲生氏共訳(2010年、早川書房)
出典: 「もうひとつの視覚」”Sight Unseen” 2004年 Melvyn Goodale氏、David Milner氏共著、鈴木光太郎氏、工藤信雄氏共訳(2008年、新曜社)


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