ワンちゃんにはご飯をあげよう + パリ郊外、モレシュルロワン番外編

ワンちゃんにはご飯をあげよう + パリ郊外、モレシュルロワン番外編

ご飯好きならヒトも好き


オオカミと分れてヒトと暮らす
(オオカミと分れてヒトと暮らす)
ワンちゃんがヒト好きになった理由がまた一つ見つかった、と言うサイエンス小ネタ、出典はこれ↓。
「イヌの家畜化のカギは残飯だった?」”Dog’s dinner was key to domestication” Ewen Callaway氏執筆 natureダイジェスト 2013年4月号P.4 (原典:nature online 2013年1月23日)


またまたワンちゃん記事です。前回記事はこちらをクリック↓
君の瞳の中にボクが居る ワンちゃんは特別な友達 南仏コートダジュール番外編

モレシュルロワン番外編
シスレーが愛した堰と水の村downsize
(画家シスレーが愛した堰と水の村モレシュルロワン)
添える写真はパリ郊外モレシュルロワン(Moret-sur-Loing)の番外編です。モレシュルロワンは印象派画家シスレーが愛した水と堰が美しい小さな街です。パリから1時間ちょっとで行けます。

モレシュルロワンの過去記事はここをクリック↓
シスレーが愛したモレシュルロワン、バラと岸辺のレストラン




のんびりした辻角のレストランREVdownsize
(のんびりした辻角のレストラン)

オオカミと袂を分かった時期は?
イヌの祖先がオオカミ(タイリクオオカミ)の祖先と袂を分かってヒトに馴れ、ヒトと暮らすようになった(専門用語ではdomestication(家畜化、飼い馴らし))時期は、遺跡や化石の研究、DNA解析などから早くて3万3千年前から、遅くて1万1千年前までのいつかの時であったようです。
静かな水面に映る緑が美しいREVdownsize
(静かな水面に映る緑が美しい)

学名は「親しいオオカミ」です
親しいオオカミ
(親しいオオカミ)
実際、タイリクオオカミの学名Canis lupusに「親しい」と言う意味のラテン語“familiaris”をつけたCanis lupus familiarisがワンちゃんたちの学名です。

かわいい看板のインテリア小物屋さんdownsize
(かわいい看板のインテリア小物屋さん)

ヒトと同じものを食べるのがワンちゃんの特技
イヌは色々な点でオオカミとは違っていて、そのおかげでヒトのトモダチになれた訳ですが、その1つが炭水化物を食べられる能力らしいことが判ったそうです。ヒトと同じ食べ物を食べられる能力です。
伝統的な家屋の美容院downsize
(伝統的な家屋の美容院)

ヒト好きに導いた進化(遺伝子変異)
スウェーデンのウプサラ大学(Uppsala universitet)のKerstin Lindblad-Toh氏(新進気鋭の女性研究者)の研究チームはオオカミ(12頭)とイヌ(14品種、16頭)のゲノム(遺伝子全体)を比べて36か所のゲノム領域(遺伝子群)が違っていることを見つけたそうです。その内、19か所は脳の働きに関わる遺伝子でこれらにイヌがヒトに馴れ、ヒトが好きになる「ヒミツ」があるようです。
城塞の面影を遺す石の門downsize
(城塞の面影を遺す石の門)

炭水化物が食べられる遺伝子も獲得
このオオカミと違っている36か所のゲノム領域にはデンプンの消化や脂肪の分解に働く10個の遺伝子も見つかったそうです。もちろんオオカミには(そして他の野生の捕食動物にも)こんな遺伝子はありません、肉食ですもの。
石の壁にファンタジーな花屋さんREVdownsize
(石壁のファンタジーな花屋さん)

ヒトもイヌも農耕で暮らせるように共進化した?
また、ヒトもどうやら農耕を通じてより炭水化物食に向いた遺伝子変異を獲得してきたようで、その昔、農耕を始めた村々でヒトもイヌも穀物を効率よく食べられるように「共進化」したと言うシナリオもありそうです。
ちょっと変わった水車downsize
(ちょっと変わった水車)

昔は“ぶっかけ飯”でした、ワンちゃんも
そう言えば子供の頃のボクはワンちゃんのご飯係だったのですが、残りの冷や飯に魚などが入った煮汁をかけただけのワンちゃんディナーはとってもデンプンなご飯だったのです。

ビレッジドッグという自由な生き方
インドやアフリカの村には飼い主が決まっていないけど、残飯をあさったり、食べ物をもらって村で自由気ままに暮らす「ビレッジドッグ」と呼ばれるワンちゃんたちがいます。イヌが農耕の村でヒトと暮らし始めたときもこのような“緩い”つながりだったのでしょう。
合流地点の堰と小橋downsize
(合流地点の堰と小橋)

残飯だけじゃ腹ペコだよ
オオカミには1日2000Kcalの食べ物(約1kgの肉)が必要ですが、初期の農耕の村ではお腹を満たすだけの残飯はなかったはず、との反論もあるそうです。イヌになるのは炭水化物食だけではなく“村人が食べ物をくれるだけの魅力”(「飼いたい」、「役立ちそう」とか)も必要だったようです。

ヒトが先か、デンプンが先か?
イヌとデンプンの出会いについては、現在の研究でもなお2万年以上もの幅(誤差)がある「イヌの家畜化」の時期次第で2つの違うシナリオがあります。この幅が、ヒトが“寒の戻り“ヤンガードリアス期(1万3千~1万1千年前)明けに農耕を始めた時期(メソポタニアで)をまたいでいるからです。

シナリオ1: 3万年前なら、「イヌは炭水化物を食べられるようになったからヒトの残飯を餌に出来た、そうしてやがてヒトに馴れた」、
シナリオ2: 1万年前なら、「まずイヌはヒトに馴れ、やがてヒトが農耕を始めたら、ともに暮らすイヌも炭水化物の残飯を食べられるようになった」


・・・どっちなんでしょうね。どっちにしてワンちゃんはご飯が好きなはずです。

イヌの生まれ故郷はユーラシア
世界中でヒトと暮らし始めたイヌ
(世界中でヒトと暮らし始めたイヌ.)
イヌが生まれた時期については、ヒトに飼われていたと思われる遺跡に埋葬されたイヌは古くても1万4千年前(ドイツ、ロシア、アメリカ、イスラエル)、DNA比較の推定からイヌがタイリクオオカミ(ユーラシアに棲息)と分れたのは2万年以上前、化石記録では3万3千年前(シベリア)から1万1千年前(イスラエル)頃に出現と、かなり幅がありますが、いずれにしてもユーラシア大陸が生まれ故郷のようです。


他の出典: “Dog Sense” 「犬はあなたをこう見てる」2011年 John Bradshaw氏著、西田美緒子氏訳(2012年、河出書房新社)
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コメント

Re: 再び。。。

レイまま様、少しお役に立てたかも??でうれしいです。ワンちゃんたちは犬種ごとで、さらに1匹1匹個性があってかわいですね。故合ってイヌ好きながら飼えていませんが、レイままさんの記事を愉しみにしております。

> へぇ~
> 勉強になったし、
> ウチの子のルーツを知る事は、
> とても嬉しいです☆
>
> ありがとうございます!

再び。。。

へぇ~
勉強になったし、
ウチの子のルーツを知る事は、
とても嬉しいです☆

ありがとうございます!

Re: はじめまして☆

レイまま様、いつも訪問、そしてコメントありがとうございます。前記事まで追って頂きうれしいです。レイちゃんもパン好きですか、かわいいですね。これも出典の受け売りですが、牧羊犬ボーダーコリーは先祖オオカミの餌を見つめ忍び寄り追うところまではそのままに羊を餌ではなくゲームの遊び相手と見るように遺伝子が変わったんじゃないかと言うことらしいですよ。

> 最新から、
> 前記事を思わずたどってしまって・・・(笑
>
> へぇ~親しきオオカミだったのですねぇ。
> 不思議ねぇ。
> ウチはボーダコリーと暮らしていますが、
> ボーダーは正確も動きも
> オオカミっぽさを残した犬種のようです。
> 確かに、そう生活の中で
> 実感しています~
> たとえば少し身を低くしてヒタヒタと
> まるでくの一のような歩き方とか、
> じぃ~っと飽きもせず見つめる姿など等。
>
> うふふ、ウチの子も、パンとか大好きですー☆

はじめまして☆

最新から、
前記事を思わずたどってしまって・・・(笑

へぇ~親しきオオカミだったのですねぇ。
不思議ねぇ。
ウチはボーダコリーと暮らしていますが、
ボーダーは正確も動きも
オオカミっぽさを残した犬種のようです。
確かに、そう生活の中で
実感しています~
たとえば少し身を低くしてヒタヒタと
まるでくの一のような歩き方とか、
じぃ~っと飽きもせず見つめる姿など等。

うふふ、ウチの子も、パンとか大好きですー☆

Re: こんにちは

fugiena様、いつも訪問、そしてコメントありがとうございます。fugienaさんもイヌがお好きなんですね、ワンちゃんははイヌ好きを見分ける(嗅ぎ分ける?)ともいいますから。親しいオオカミってちょっとすてきな名前ですよね。

> ご無沙汰しております。
> 私は今、動物NGの物件に住んでおりまして、親しいわんこは全てお散歩中に出会うコたちか、ご近所わんこたちばかりです。そのコたちに久しぶりに会うと、手の甲をぺろぺろと舐めてくれています。その度に私は「ありがとう」と声を掛けています。
> 頻繁に会うコは、なるほど、あまり匂いを嗅いだりぺろぺろと舐めてくれたりはしませんね。学術的に正しいことだったんですね。
> わんこのことを学問として勉強すると、実に奥が深いですね。学名が「親しいオオカミ」とは初めて知りました。

こんにちは

ご無沙汰しております。
私は今、動物NGの物件に住んでおりまして、親しいわんこは全てお散歩中に出会うコたちか、ご近所わんこたちばかりです。そのコたちに久しぶりに会うと、手の甲をぺろぺろと舐めてくれています。その度に私は「ありがとう」と声を掛けています。
頻繁に会うコは、なるほど、あまり匂いを嗅いだりぺろぺろと舐めてくれたりはしませんね。学術的に正しいことだったんですね。
わんこのことを学問として勉強すると、実に奥が深いですね。学名が「親しいオオカミ」とは初めて知りました。

Re: ネコもそうなんでしょうか

lakme様、いつも訪問、そしてコメントありがとうございます。私も「じゃネコは?」と思ったのですが、答えを知りません。何でも食べることは、ペットフードなどない時代、大事な条件だったかもしれませんね。イエネコはアフリカで生まれてすぐにエジプト王国では神になったりして、神秘性も魅力だったかも知れません。

> ネコは、犬ほど人間の都合で変態はせずにいますが、犬と並ぶペットの王道。お米も食べる雑食ですよね?ということは、雑食故にペットになれるということかも???Levalloisbeeさんの動物のお話、また楽しみにしています!

ネコもそうなんでしょうか

ネコは、犬ほど人間の都合で変態はせずにいますが、犬と並ぶペットの王道。お米も食べる雑食ですよね?ということは、雑食故にペットになれるということかも???Levalloisbeeさんの動物のお話、また楽しみにしています!

Re: No title

イヴまま様、いつも訪問、コメントありがとうございます。変な学名がたくさんある中でワンちゃんの学名は私もすてきと思いました。ヒトと同じ物を食べて家族や近所の誰とでも仲良くなれるワンちゃんたちにふさわしいと・・・。

> 学名の「親しいオオカミ」というのがいいですね。
> 炭水化物を食べられるということも
> 今まで考えたことがなかったので驚きました。

No title

学名の「親しいオオカミ」というのがいいですね。
炭水化物を食べられるということも
今まで考えたことがなかったので驚きました。

Re: No title

さきほどの返信で「エヌエフさん」と書くところを「さん」が抜けました。呼び捨てにしてしまい失礼しました。改めて返信します。
エヌエフ様、いつも訪問、コメント感謝です。私のようなオッサン世代が幼少期飼っていたワンちゃんは残飯コメ飯の雑食だったと思います。食欲がないときは祖母が煮干しを入れてやりました。それで十分たくましかった。だからエヌエフさんにとても同感ですし、この科学記事を読んでナルホド!と思った次第です。

> おはようございます。
> ワンちゃんとご飯の関係、とても興味深く拝読しました。
> 私が子供のころ飼っていたイヌも毎日みそ汁の「ぶっかけ」でした。長ネギだろうが、玉ねぎだろうが、なんでもバシャバシャおいしそうに食べていました。
> 今思うと恐ろしい事をしているようですが、それでも10年以上生きたコも居ました。
> やっぱり日本の雑種クンには「ご飯」が似合う^^

No title

おはようございます。
ワンちゃんとご飯の関係、とても興味深く拝読しました。
私が子供のころ飼っていたイヌも毎日みそ汁の「ぶっかけ」でした。長ネギだろうが、玉ねぎだろうが、なんでもバシャバシャおいしそうに食べていました。
今思うと恐ろしい事をしているようですが、それでも10年以上生きたコも居ました。
やっぱり日本の雑種クンには「ご飯」が似合う^^
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