君の瞳の中にボクが居る、ワンちゃんとヒトの絆 + 南仏コートダジュール番外編

君の瞳の中にボクが居る、ワンちゃんとヒトの絆 + 南仏コートダジュール番外編

ワンちゃんの「ペロ」は『お帰り』のアイサツ
ワンちゃんは出会ったり、帰ってきたときに(相手が好きな人ならですが)顔や手を舌でペロペロやりますね。「ワン」と鳴くのが「やぁ」や「ハ~イ」なら、「ペロ」は「お帰り」「久しぶり」と言う感じのやはりアイサツに相当するそうです。
緩やかなカーブの街並みのアクセントは街灯のシルエット街灯downsize
(緩やかなカーブを描くヴィルフランシュシュルメールの街並み)

南仏コートダジュールの朝
舫うヨットたちはまだ微睡の中downsize
(舫うヨットたちはまだ微睡の中)
例によって写真のない記事につき南仏コートダジュール、ニースからローカル線で2駅の小さな港町ヴィルフランシュシュルメール(Villefranche-sur-Mer)のまだご紹介していない写真を添えています。

ヴィルフランシュシュルメール過去記事はここ↓
冬のコートダジュール、ヴィルフランシュシュルメールの朝




「ペロ」であなたを嗅いでます
「ペロペロ」なめるのは「味わう」ためではなく匂いの分子を溶かして鼻ずらにある鋤鼻器(vomeronasal organ)に入れ「嗅ぐ」ためです。ヘビが舌をペロペロやっているのも同じ、ヒトは出来ないので実感が沸かない。
急坂にオークル色の家並みが肩寄せ合うREVdownsize
(急坂にオークル色の家並みが肩寄せ合う)

なめて嗅いで、『ねぇ、どこで何してたの?』
イヌ科(イヌ、オオカミ、ジャッカル、ハイエナ、キツネなど)の動物は家族同士でなめ合います。少しの間巣を離れていたメンバーをなめてその「匂いの記録」を嗅ぎ取り、『どこで何してたの?』と確認し合います。母獣は巣を出て戻った仔の行動と何よりもその安全をなめて嗅いで確認するようです。
港にようやく陽が射し始めるdownsize
(港にようやく陽が射し始める)

「君の瞳の中にボクが居る」
アイコンタクトが絆を作ります。イヌはヒトが大好き、仔犬はヒトを見つめ、ヒトに見つめられて少しづつ互いの絆を作ってゆきます。これは社会性動物であるイヌ科の、そして私たちヒト科の特徴、『私の中に今私を見つめてくれているあなたが居る』ことでお母さんと赤ちゃんの絆も深まるようです。
10分もあれば端まで行ける小さな港町REVdownsize
(10分もあれば端まで行ける小さな港町)

オオカミは見つめられるのが苦手
ワンちゃんたちとそのママやパパ(飼い主さんたち)が日々アイコンタクトを取る、これ当たり前と言う感じですが、自然の中で暮らす野生動物にはないことです。イヌと祖先を共有する最も近縁の動物、オオカミでさえヒトに見つめられるは苦手で避けます。
船出の準備をする漁船REVdownsize
(船出の準備をする漁船)

キケンな凝視が平和な絆になった
そもそも凝視(相手を見つめて視線を外さない)は、ライオンがシマウマを見つめるように、捕食動物が餌を“ロックオン”(トム・クルーズがF-14に乗ってやったように)する行為・・・だったんですが、ヒトの周りで暮らすようになった(やがていち早くコンパニオン動物になった)イヌ(イエイヌ)はヒトの関心を求める行為に変えちゃったみたいです。
海に向かって迷路のような細い路地REVdownsize
(海に向かって迷路のような細い路地)

餌にも勝るご褒美は見つめられること
イヌは常に「気にかけて欲しい」、だから「ボクを見つめて欲しい」らしいのです。ワンちゃんを優しく見つめるのは餌にも勝るご褒美です。
朝の入り江は鏡のように静かですREVdownsize
(朝の入り江は鏡のように静かです)

1万年前のヒトとイヌの稀有でステキな出会い
この絆を築ける稀有な組合せが、互いに高度に社会的な動物であるイヌ科とヒト科の類い稀なる才能の、今から1万年以上も前の、“出会い”であったようです。関連過去記事↓
犬は石器時代からのともだち、そしてパリ16区大人の街パッシー

海辺間際まで迫る山並みREVdownsize
(海辺間際まで迫る山並み)

涙腺が緩む科学書
3冊のワンちゃんの本downsize
(3冊のワンちゃんの本)
今回元ネタは3冊のワンちゃんの本でいずれも科学書ですが、著者はみな犬好き。特にこの本「犬から見た世界」↑はイヌを対象とした生物学、行動心理学研究の書であると同時に、著者Alexandra Horowitz氏と愛犬パンパーニッケルの“ふたり”の出会い、時間そして人生を語った「私小説」でもあります。これはステキな科学書、そしてなぜか涙腺が緩む科学書・・・。


科学が教えるのは「平均値」
生物屋として興味があり、ワンちゃんが大好きなのでときどきこんな記事を書いていますが、最新であっても科学研究から見えてくるものはあくまで「平均値」です。関連する要素が多くデータがバラつきやすい生物学では科学的に実証するにはn数を多くして(多くの例から)統計を取る(統計的有意差を示す)必要があるからです。
でもワンちゃん“ひとりひとり“個性が違いますから、「うちの子はそうじゃない」と思われる箇所もあるかも知れません、その点はご容赦ください。

ワンちゃんの関連過去記事はここをクリック↓
パリのワンちゃんのお行儀
犬は石器時代からのともだち、そしてパリ16区大人の街パッシー
ワンは平和なコミュニケーション+パリを彩る花たち

朝の静けさの中まだ準備中のレストランREVdownsize
(朝の静けさの中まだ準備中のレストラン)
ヴィルフランシェシュルメールはここ
(ヴィルフランシェシュルメールはここ、コートダジュールのニースから2駅です)

出典: “Inside of A Dog; What Does See, Smell and Know” 「犬から見た世界」2009年 Alexandra Horowitz氏著、竹内和世氏訳(2012年、白揚社)
出典: “Dog Sense” 「犬はあなたをこう見てる」2011年 John Bradshaw氏著、西田美緒子氏訳(2012年、河出書房新社)
出典: “The Truth About Dogs” 「犬の科学」2000年Stephen Budiansky氏著、渡植貞一郎氏訳(2004年、築地書館)


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コメント

Re: 私も犬好きです

必殺遊び人様、コメントありがとうございます。TV出演したとはすごいワンちゃんですね。血糖値や血圧などには正常域と言うのがあります。私も常に定期健診で血色素量が正常以下の赤字ですが、異常なことは起こっておりません。香りと併せて味わう、同感です、特に旬ものは。

> 犬好きでいらしたんですね。
> 家に13歳になるコーギー犬を飼っています。それで躾の本とか買っていろいろ調教までやりました。15ぐらいの芸を覚えてくれてそれはもう人生のうち13年間の潤いをいただきました。犬を飼っている仲間たちの間でも結構評判が良くて熊本のローカルテレビにも出たそうです。肝心の飼い主はそのチャンネルで見れないという悲劇。科学雑誌とはいきませんが、犬川柳コーギー編を買って時々笑わせてもらっています。「バカ犬と言っているアンタが育て親」みたいなことが書かれています。
>
>  統計でいうところの平均値ほど生き物には当てはめにくいものですね。むしろそのバラツキの広さこそがあらゆる環境に適応する能力としての指標になるようです。
> 私の平熱は37度なのですがよく従兄から熱があるから風邪薬を処方するねと誤解されることがあります。私の個性は平均外に該当しているもようです。
>
> あっ それと日本人はよく音を立ててススルという行為がひんしゅくを買いますね。ススルことで食物の匂いを口から鼻へ持っていって味覚だけでなく嗅覚も味の一部として認識していると思うのです。だから鼻をつまんで食事をすると何とも単調な味わいになって面白みに欠けると思いませんか。

私も犬好きです

犬好きでいらしたんですね。
家に13歳になるコーギー犬を飼っています。それで躾の本とか買っていろいろ調教までやりました。15ぐらいの芸を覚えてくれてそれはもう人生のうち13年間の潤いをいただきました。犬を飼っている仲間たちの間でも結構評判が良くて熊本のローカルテレビにも出たそうです。肝心の飼い主はそのチャンネルで見れないという悲劇。科学雑誌とはいきませんが、犬川柳コーギー編を買って時々笑わせてもらっています。「バカ犬と言っているアンタが育て親」みたいなことが書かれています。

 統計でいうところの平均値ほど生き物には当てはめにくいものですね。むしろそのバラツキの広さこそがあらゆる環境に適応する能力としての指標になるようです。
私の平熱は37度なのですがよく従兄から熱があるから風邪薬を処方するねと誤解されることがあります。私の個性は平均外に該当しているもようです。

あっ それと日本人はよく音を立ててススルという行為がひんしゅくを買いますね。ススルことで食物の匂いを口から鼻へ持っていって味覚だけでなく嗅覚も味の一部として認識していると思うのです。だから鼻をつまんで食事をすると何とも単調な味わいになって面白みに欠けると思いませんか。

Re: No title

petero k様、いつも訪問そしてコメントありがとうございます。出会いですよね、人もワンちゃんも。ハックンは幸せ者だと思います。petero kさんの心温まる記事をいつも楽しみにしております。

> Levalloisbeeさん、こんにちは。
>
> この記事を読ませていただいてからは、
> 意識してハックンをじっと見つめ、それから声をかけるようになりました。
> 教えていただき、ありがとうございます。
>
> ペットショップで売れ残り、
> もう数日で戻されることが決まっていたハックンと初めて出会った時、
> ハックンはじっと私を見つめ、目で訴えていました。 
> 今、ハックンは、わが家にとってなくてはならない家族の一員。 
> 出会わせてくださった神さまに感謝しています。

No title

Levalloisbeeさん、こんにちは。

この記事を読ませていただいてからは、
意識してハックンをじっと見つめ、それから声をかけるようになりました。
教えていただき、ありがとうございます。

ペットショップで売れ残り、
もう数日で戻されることが決まっていたハックンと初めて出会った時、
ハックンはじっと私を見つめ、目で訴えていました。 
今、ハックンは、わが家にとってなくてはならない家族の一員。 
出会わせてくださった神さまに感謝しています。

Re: はじめまして!

Lakme様、訪問コメントありがとうございます。なるほどそうですか、思い当たる節もあります。パリには野良イヌ、ネコ、カラスが居ませんから。OBになってしまいましたのでlakmeさんの記事は楽しく読ませて頂きました。また、訪問させて頂きます。

> こんにちは。楽しく読ませていただいています。私のブログにもいらっしゃっていただいたようで、ありがとうございます。
> 言語学専攻なので、科学者さん(技術者さんも)のお話を聞くのが大好きです。犬から見た世界も読みました。今は、ピアノを科学する本を読んだところです。、Levalloisbeeの2010年10月の記事で犬がおしめをしてメトロに乗っていたとありましたが、交尾期に入った雌犬か、生理中か、単なる老犬かだと思います。やはりそういうしつけができていない犬は、普通公共の場に出しませんから。ヨーロッパで犬の躾が良くできていると思うのは、そういう犬だけがレストランとかに連れて行かれるからだとも思います。また、こちらのブログにも来てくださいね。昔、パリに住んでいたので、たまにパリとかフランスの話も書いたりします。

はじめまして!

こんにちは。楽しく読ませていただいています。私のブログにもいらっしゃっていただいたようで、ありがとうございます。
言語学専攻なので、科学者さん(技術者さんも)のお話を聞くのが大好きです。犬から見た世界も読みました。今は、ピアノを科学する本を読んだところです。、Levalloisbeeの2010年10月の記事で犬がおしめをしてメトロに乗っていたとありましたが、交尾期に入った雌犬か、生理中か、単なる老犬かだと思います。やはりそういうしつけができていない犬は、普通公共の場に出しませんから。ヨーロッパで犬の躾が良くできていると思うのは、そういう犬だけがレストランとかに連れて行かれるからだとも思います。また、こちらのブログにも来てくださいね。昔、パリに住んでいたので、たまにパリとかフランスの話も書いたりします。

Re: No title

エヌエフ様、いつも訪問、コメント感謝です。ワンちゃんは擬人化できるから感情移入も絆づくりも出来るのでしょう。でもイヌ目線でも見てあげるとまた世界が広がると思います。
野生溢れるネコちゃん(F4F Wildcatみたいな)のお話なら、C.W.ニコルさんが「ザ・ウィスキーキャット」と言う文庫本に書いていますよ、実録!仁義なきネズミとの抗争、みたいな感じで・・・

> おはようございます。
> 解っているようで案外深いところは解っていなかったり…
> ワンちゃんはあまりにも身近な動物だけに、普段は無意識に接していますが、これからは互いの視線を意識してしまいそう^^
> といってもわたし、今はワンちゃんも飼えない状況なんですけどね。
> しかし、こうなると今度はネコちゃんの心も知りたくなります。
> またいつか教えて下さい♪

Re: No title

りもママ様、いつも訪問そしてコメントありがとうございます。記事にも書きましたが、科学が明らかにするのは平均値、ひとりひとりの個性ではありません。ワンちゃんの人見知りや引っ込み思案なども個性。このことは生物屋の戒めとも思っています。ところでフランスならやはり住んでいたパリが好き!です。

> こんばんは~☆
>
> コートダジュール素敵ですねぇ^^
> 憧れてしまいます♡ウフ
> Levalloisbeeさんはフランスではどこが一番お好きですか?
>
> そして犬の行動の意味、大変楽しく読ませて頂きました。
> 犬が舐めたり見つめたりするのはそう言う事だったのですね
>
> 家のわんこは遠くから私を見ていました
> 私が怖かったのかしら(笑)

No title

おはようございます。
解っているようで案外深いところは解っていなかったり…
ワンちゃんはあまりにも身近な動物だけに、普段は無意識に接していますが、これからは互いの視線を意識してしまいそう^^
といってもわたし、今はワンちゃんも飼えない状況なんですけどね。
しかし、こうなると今度はネコちゃんの心も知りたくなります。
またいつか教えて下さい♪

No title

こんばんは~☆

コートダジュール素敵ですねぇ^^
憧れてしまいます♡ウフ
Levalloisbeeさんはフランスではどこが一番お好きですか?

そして犬の行動の意味、大変楽しく読ませて頂きました。
犬が舐めたり見つめたりするのはそう言う事だったのですね

家のわんこは遠くから私を見ていました
私が怖かったのかしら(笑)


Re: No title

イヴまま様、いつも訪問そしてコメントありがとうございます。イヴちゃんもそうでしたか。これらの本を読んで私も飼っていた頃を思い出しナルホドと思いました。ちなみに涙腺が緩む科学書は、題名が「犬から見た世界―その目で耳で鼻で感じていること」、著者はアレクサンドラ・ホロウィッツ、白揚社から出版、アマゾンのネット通販にもありました。

> そうなのですか。
> わぁ・・・納得です。
> そういえば今回の旅から戻った時の
> ぺろぺろ攻撃はとっても濃厚でした(笑)
> 私の瞳にいつも この子がいるように
> この子の瞳の中に いつも私がいたい
> 今も膝の上でまどろんでいる
> イヴの体温を感じながら そう思いました。
> 涙腺が緩む犬の科学書読んでみたいです。

No title

そうなのですか。
わぁ・・・納得です。
そういえば今回の旅から戻った時の
ぺろぺろ攻撃はとっても濃厚でした(笑)
私の瞳にいつも この子がいるように
この子の瞳の中に いつも私がいたい
今も膝の上でまどろんでいる
イヴの体温を感じながら そう思いました。
涙腺が緩む犬の科学書読んでみたいです。

Re: 面白い!!

J.A.ガビー様、いつも訪問そしてコメント感謝です。「面白い」と言って頂きとてもうれしいです。
僕たちはどうしても動物たちを擬人化して見てしまいますが、ときにはワンニャン目線で見てみるのも大事かも知れませんね。J.A.ガビーさんは生き物がお好きなようでいつも親近感を感じながらブログを拝見しております。また、空から見る空港シリーズはヒコーキ大好き人間なのでとても楽しく拝見しています。

> いやぁ、いつも生物のお話はものすごく楽しませてもらっていますが、今回のは特に面白かったのでコメントせずにはいられませんでした!
>
> そうかぁ、犬は嗅ぐために舐めるのか〜。お帰りに近い、という説明すんごく納得です。
>
> 人に愛されるために見つめてくるのか〜。確かに、野生の動物で目と目があってその後距離が近づく、なんてことないですね。
>
> ちなみに、南仏の写真の方も素敵でした。懐かしい、という方が近いかなぁ。寿司屋に入ったのにラーメンも味わえたような感じです。ごちそうさま!

面白い!!

いやぁ、いつも生物のお話はものすごく楽しませてもらっていますが、今回のは特に面白かったのでコメントせずにはいられませんでした!

そうかぁ、犬は嗅ぐために舐めるのか〜。お帰りに近い、という説明すんごく納得です。

人に愛されるために見つめてくるのか〜。確かに、野生の動物で目と目があってその後距離が近づく、なんてことないですね。

ちなみに、南仏の写真の方も素敵でした。懐かしい、という方が近いかなぁ。寿司屋に入ったのにラーメンも味わえたような感じです。ごちそうさま!
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