美しくあまりにも個性的なWhirlwind機と天才Petter

美しくあまりにも個性的なWhirlwind機と天才Petter
天才のレアな作品Whirlwindに憧れて・・・


Tiger中隊衣装のLightning downsize
(Tiger中隊衣装のLightning、Petter後期のヒット作です)
とてもマニアック、それもレア物の、ただそれだけの記事です。若き日の私のヒコーキ大好きを後押ししたかも知れない天才デザイナーPetterの特別な“作品”「Whirlwindものがたり」・・・。


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天才航空機デザイナーTeddy Petter
Lysander, Whirlwind, Welkin, Canberra, E.E .Lightning, Gnat に共通するものは?天才デザイナー、’Teddy’ W. E. W. Petterの手になる機体。
Whirlwind三面図REVdownsize
(Whirlwind三面図、これだけでもいかにユニークか判りますよね)

弱小から羽ばたく個性、天才の子供たち
Duxford IWM博物館のCanberra REVdownsize
(Duxford IWM博物館のCanberra、シルバードープみたいは半ツヤ銀がきれい)
いずれもメジャーでない航空機メーカー、Westland, English Electric, Follandのヒット作(但しWelkinは美しき“駄っ作機”)。Petterの“子供たち“は皆、他に類を見ないユニークでシャープなデザイン、コンパクトで高性能(当時)そして美しい飛行機です。


2機目の舶来品、中坊のAirfix製Whirlwind
Whirlwind新旧2つのキットdownsize
(Whirlwind新旧2つのキット、Airfix1/72はもったいな過ぎてずっとこのままです)
半世紀ほど前のプラモは舶来の方が出来が良く、そして高い、中学生にはとっても(ハセガワ、タミヤが世界を制するのはもっと後)。電車3駅先の百貨店の「外国プラモ」売場にある英Airfix社製は最高のぜいたく品。それでも「清水の舞台・・」と買ったAirfix2機目が1/72のWestland Whirlwind Mk1(生産数112機につきMk1しかないんですけど)。ちなみに1機目はTyphoonでやっぱり当初から「蛇の目小僧」でした。


ペンキ屋さんの迷彩塗装
雨上がりのHawk REVdownsize
(雨上がりのBAe Hawk: Tedder作ではありませんがRed Arrowsつながりの“友情出演”)
一人部屋で買ったWhirlwindを組み立てていました。当時はまだプラモ塗料の良いものがなく、カラー塗装図もない頃。窓の外で壁を塗っていたペンキ屋さんがのぞき込んで「ボン、色塗ったろか」と。返事する間もなく素材がグリーンのWhirlwind機はベージュのペンキで迷彩されてしまいました。


雲形迷彩、さては隠れ「蛇の目」か?
うん10前も作ったLysander 塗装がまるで泥絵の具ですdownsize
(「うん10年も前」に作ったLysander 塗装がまるで“泥絵の具”ですね)
塗られたペンキはべっとりと分厚く、それにとても臭う。でもなんと英国機の雲形迷彩だったのです。ペンキ屋のおっちゃん、ひょっとして隠れ「蛇の目」だったかも?その後どうしたかって?はい、コツコツとペーパーでペンキを落としましたよ。


コンパクト、スリム、軽快、Petterらしい作品
夜間に隠密作戦やってた黒いLysander downsize
(夜間に隠密作戦やってた黒いLysander、やっぱりPetterは細長い翼が好きか?)
それらの中でもPetter作らしいのはWhirlwindとGnatだと思いますし、Whirlwindが何と言っても一番好きです(ヘリコじゃなく双発戦の方)。どちらもコンパクトでスリム、軽快で個性的な機体。


Whirlwind全生産機の履歴が載っている本、さすが英国機
Whirlwind全機の履歴が載っている本REVdownsize
(Whirlwind全機の履歴が載っている本、薄いけどスゴイ本です)
だいぶ前ですが、“Westland Whirlwind” 1970年 Bruce Robertson氏著 (Kookaburra Technical Publications出版)という「超レア本」を見つけました。SpitやBeauやTyphoonの影に隠れてただでもマイナーな機体なのに“Whirlwindだけ“を書いた本で、しかも”全生産機の履歴“がついている!もっともたった112機しか生産されなかったんですけど。さすが英国機です。「さすが英国」じゃなくオーストラリアの出版社ですけど(でも英連邦)。


スリムで長~い主翼がとっても個性的なWhirlwind
Whirlwind112機全機のリストですREVdownsize
(Whirlwind112機全機のリストです、こんな超マニアックな本を作るのは英連邦系だけ?)
さすが天才Petterの野心作。Whirlwindは単発機並みにコンパクトな双発単座というコンセプトがまず独創的、主翼前縁埋め込みの冷却器(抵抗が少なくMosquitoと一緒)に大きなアスペクト比の主翼(とっとも細長くWelkinと一緒)と機体デザインがとても個性的(だから大好き!)。


でもエンジンPeregrineまでもが個性的すぎて・・
・・だったのですが、エンジンのPeregrineまでもがあまりにも“個性的”過ぎてトラブルの連続、コンパクト過ぎた機体が仇になり他のエンジンは積めず、結局112機生産で終わりました。美しく薄幸な機体です。

世界の駄っ作機の栄えあるトップを飾ったWelkin downsize
(「世界の駄っ作機」の栄えあるトップを飾ったWelkinはWhirlwindの血筋を濃く引いています)

“かくも美しき駄っ作機”から大ヒットCanberraまで
RAF博物館のCanberra downsize
(RAF博物館のCanberra、グっと頭を下げた姿勢がネコ科を思わせステキ!)
Whirlwindのほか, Lysanderや“かくも美しき駄っ作機”Welkinなど作ったPetterはやがて自身が設立したWestland社を去り、単なる航空機生産下請けだったEnglish Electric社に移ったとたんCanberraという大ヒットを生み出します(B57として米国でもライセンス生産され、RAFでは半世紀以上使われています)。


真っ赤な衣装のかわいいRed Arrows愛用機Gnat(ナット)
真っ赤なRed ArrowsのGnat REVdownsize
(真っ赤なRed ArrowsのGnat)
(Gnatは自分の写真がないので公開フォトの一部を切り抜いています)
その後PetterはE.E.社もまた辞めてしまい、弱小Folland社でRed Arrows乗機で有名になるGnatを生み出します。真っ赤なコスチュームが印象的なRAFのアクロチームRed Arrowsの乗機は今ではBAe Hawkですが、先代の深紅のGnatのダイアモンド編隊も一世を風靡しましたよね。


大企業を嫌った孤高の天才Petter
晩年は航空機産業から去り隠遁生活だったそうですが、性格や行動も個性的で経営や管理はまったくダメなPetterは大企業を嫌った孤高の天才であったようです。

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コメント

Re: No title

必殺遊び人さま、いつもありがとうございます。Whirlwindってマイナーですよね、でも設計は素晴らしいと思いますし、中2の私はシルエットに惚れたわけです。必殺遊び人さんもAirfixのLysanderを作られたんですね、何だかうれしいです。左右のスパッツが合わないしトンデモないキットでしたが雰囲気をだすのがAirfixはうまいと思いました。イギリスの博物館で見たE.E.Lightningは見上げる位置で縦細胴体と平行線主翼がシャープな印象でしたから映像ではもっと素晴らしかったでしょうね。Petterはかなり変人だったみたいですが、アインシュタインだって変人なんだから凡人よりははるかにステキです。

> ライトニングは先日この機体に乗って大気圏上層限界付近まで昇っていく画像を見ました。思ったよりでっかいのにびっくりです。いまではもうかなり古い種類になりますが、学生時代に主翼の上に燃料タンク乗っけていたので強い印象がありました。ヨーロッパはほんと手探りで新しいものを開発しようとしている姿に感動を覚えます。Whirlwindはじつはいままで模型を見たことがなかったのでよく知りませんでした。ほんと独特の形状ですね。結構周りから疎まれるような性格した人が新しいものを作り出して革新的なものになることがよくあります。私も疎まれる口ですがな~んも生み出したことがありません。死んだ後に何か評価されるかもと期待したいのですが、考えたら何もないですね。Lysanderの模型は私Airfix社の1/72で作って写真を掲載しました。この機体も結構大きく主翼の取り付け方も独特爆弾の搭載位置も稀で一体どんな発想なんだろうと以前から興味を抱いていました。

No title

ライトニングは先日この機体に乗って大気圏上層限界付近まで昇っていく画像を見ました。思ったよりでっかいのにびっくりです。いまではもうかなり古い種類になりますが、学生時代に主翼の上に燃料タンク乗っけていたので強い印象がありました。ヨーロッパはほんと手探りで新しいものを開発しようとしている姿に感動を覚えます。Whirlwindはじつはいままで模型を見たことがなかったのでよく知りませんでした。ほんと独特の形状ですね。結構周りから疎まれるような性格した人が新しいものを作り出して革新的なものになることがよくあります。私も疎まれる口ですがな~んも生み出したことがありません。死んだ後に何か評価されるかもと期待したいのですが、考えたら何もないですね。Lysanderの模型は私Airfix社の1/72で作って写真を掲載しました。この機体も結構大きく主翼の取り付け方も独特爆弾の搭載位置も稀で一体どんな発想なんだろうと以前から興味を抱いていました。

Re: No title

「勉強」だなんてトンでもない、ただの下手の横好きです。Whirlwindは誰もあまり取り上げてくれないので記事にしました。エヌエフさんも中学時代からの筋金入りモデラーなんですね。買ったらすぐ箱を開ける、僕と同じです。岡部さんの「世界の駄っ作機」と「蛇の目の花園」は全巻読みましたが、Whirlwindは登場せず、ださく氏にとっては駄作機じゃないのでしょうね。

> おはようございます。
> 子供の頃から大好きだったわりにはヒコーキそのものに対する知識も浅いので、Kenjiさんの記事は大変勉強になります。
> 中学生時代に模型屋さんでよだれを垂らしながら見ていたAirfix。なんとか小遣い貯めて、ひとつ手に入れるたびにワクワク興奮。毎晩枕元で箱開けてニヤニヤしていたのを思い出しますねぇ^^
> 岡部ださく氏の記事はおもしろくてためになりますよね。
> 本そのものは読んだことないんですが、模型誌の連載記事で駄っ作機を勉強しました^^;

No title

おはようございます。
子供の頃から大好きだったわりにはヒコーキそのものに対する知識も浅いので、Kenjiさんの記事は大変勉強になります。
中学生時代に模型屋さんでよだれを垂らしながら見ていたAirfix。なんとか小遣い貯めて、ひとつ手に入れるたびにワクワク興奮。毎晩枕元で箱開けてニヤニヤしていたのを思い出しますねぇ^^
岡部ださく氏の記事はおもしろくてためになりますよね。
本そのものは読んだことないんですが、模型誌の連載記事で駄っ作機を勉強しました^^;
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