「動物の作り方」基本レシピはみんな一緒、Spitも、宇宙人も?

「動物の作り方」基本レシピはみんな一緒、Spitも、宇宙人も?

「左右相称動物」とは・・

動物はみんな左右対称です。実はこれ、エビ、マグロ、ハチ、ウシからヒトまで、ほとんどの現生の動物に共通、彼らも私たちも「左右相称動物」です。
説明図Fig3

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一番美しい左右相称動物は?
説明図ヒトとSpit
ある本を読んでいてハタと思い当った勝手なサイエンスの連想小ネタです。一番美しい「左右相称動物」Spit(スピットファイアー、Spitfire)と仲間が“友情出演”です。この本は「恐竜解剖」ですが、面白いので改めていつかご紹介したいと思います。

宇宙人も僕たちと同じ左右相称動物?
バブルキャノピーとフックが一味違う印象FAAのSeafire17 SX336 REV downsize
(バブルキャノピーとフックが一味違う印象FAAのSeafire17 SX336)
古今のSF映画の宇宙人たちに共通するものは?それら(彼ら?)はみな「左右相称動物」に分類されることです。つまり、前と後(頭としっぽ)、表と裏(背中とおなか)、があって前や上から見ると左右対称(真ん中で半分に折ると左右が重なる)。(名画「惑星ソラリス」は稀有な例外)


Hox遺伝子は動物組み立て説明書
ネコの作り方downsize
(ネコとワイルドキャットの作り方)
生を受けて体が作られてゆく「発生」(development)の段階でボディプラン(body plan)、つまりからだのつくりやデザインを決めるとき、設計図や組み立て説明書として主に働くのがゲノムDNAのホメオボックス(homeobox)領域にあるHox遺伝子ですが、ミミズ、昆虫、魚、トカゲ、鳥、イヌ、ヒトまでほとんどの動物で同じかとても良く似ています。


機首(頭)から尾翼(尻尾)まで順番に・・
5枚ペラでいかにもパワフルな銀ピカSpitfire XIV RN201 downsize
(5枚ペラでいかにもパワフルな銀ピカSpitfire XIV RN201)
しかも、染色体DNA上でのHox遺伝子たちの並び方は頭から尻尾までそれぞれが担当する部分と同じ並び方をしています。プラモの説明書きが機首から尾翼まで側面図に沿って書かれているようなもの、なるほど組み立てやすそう。


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生命進化のビッグバン
飛行準備中のポーランド飛行隊Sq303のSpitVb BM597 REVdownsize
(飛行準備中のポーランド飛行隊Sq303のSpitfire Vb BM597)
5億年ほど前のカンブリア紀は現生の動物のほとんどの種類(門)が短い期間に突然一斉に顕れたため「カンブリア爆発」「生命進化のビッグバン」などと呼ばれています。


動物組み立て説明書(Hox遺伝子)は配布済み
後姿のSq162のSpitXVI TD248 downsize
(後姿のSq162のSpitfire XVI TD248)
実はカンブリアの動物たちのボディプランは一つ手前の先カンブリア紀のベンド期にはほぼ出来上がっていて、カンブリア紀に入って突然みんな硬い殻をまとうようになってカタチの違いがはっきりし、かつ化石として残りやすくなった、そのため「突然大勢が現れ“爆発”のように見えた」と考えられています。


古生代の装甲車、三葉虫
(マルタ島249中隊の熱帯型Spitfire Vc Trop JG891)
じゃ、「なぜ」、「どのようにして」、動物は突然殻や刺を持つようになったのか?
「なぜ」は三葉虫のご先祖が「眼」を“発明”し、喰う-喰われるの“仁義なき戦い”の世となり、攻撃・防御の両面に鉤爪、歯、殻、刺などの硬い構造が必要になったという“シナリオ”(説)があります。


海の化学変化が殻を生んだ?
では、「どのようにして」殻を持てるようになったのか?それまではなぜ無理だったのか?それまで「材料」カルシウムCaが十分なかったのが、スノーボールアース(全球凍結)が融けて一気に海に炭酸カルシウムCaCO2などが流れ込み殻の「材料」が揃ったことがきっかけではないか、と。

みんなが持ってる体内磁石
黒いスピナがシックSq162のSpitXVI TD248 REVdownsize
(黒いスピナがシック162中隊Spitfire XVI TD248)
そして、殻の「レシピ」(作り方、生合成系)についても面白い説があります、生物の体内磁石作りを殻作りに応用したのではないか、と。微生物からヒトまでさまざまな動物が体内に磁石を持っています。


生き物の方位磁針
磁性細菌は餌を探して、渡り鳥や回遊魚は旅の方位磁針として磁石を使っているようです(サケの鼻腔の磁石は以前記事でご紹介しました)。
以前の記事はここをクリック↓
光で方角を知るフシギな磁気感覚 ナビで飛んだ古典機

トンカツの要領でアジフライ
離陸する(好敵手Bf109の多分G型 Ferte Alais Air Showにて downsize
(離陸するSpitfireの好敵手Bf109 多分G型)
この同じ酵素系を使って材料を鉄FeからカルシウムCaに変えれば磁石の代わりに殻が出来る、トンカツの要領でアジフライをつくるようなモンです。


構造色まで出来ちゃう
この酵素系は鉄原子の配向を揃える、つまり同じ向きにすることで磁石にしているので、方解石のように炭酸カルシウム分子を揃えて丈夫な殻の結晶構造を作り出すことが出来るようになったと。だから殻はCDディスクのように構造色で虹色に光るという訳です(殻の構造色は以前ご紹介しました)。
以前の記事はここをクリック↓
輝くメタリックブルーの秘密、色素の要らない生き物たちの構造色

左右相称は合理的、だからスピットも宇宙人も
飛行機も車も「左右相称動物」です。上下のあるところを直進運動するなら、動物の場合と同じく、これは合理的なデザインと言えます、Blohm und Voss BV 141やサイドカーのようなアマノジャクもいますが・・・(Blenheim IVやHalifaxはちょっとだけアマノジャク)。
だからSFの宇宙人も本物の宇宙人に近いのかも?


出典
“ Dinosaurs, Spitfires, and Sea Dragons” 「恐竜解剖」1991年 Christopher McGowan氏著、月川和雄氏訳(1998年、工作舎)
“Endless Forms Most Beautiful – The New Science of Evo Devo” 「シマウマの縞蝶の模様」 2005年 Sean B. Carrol氏著、渡辺政隆氏、経塚淳子氏共訳(2007年、光文社)
“Master Control Gene in Development and Evolution: The Homeobox Story” 「ホメオボックスストーリー」 1999年 Walter J. Gehring氏著、浅島誠氏監訳(2002年、東京大学出版会)
「進化する地球惑星システム」2004年 東京大学地球惑星システム科学講座編、第6章Joseph L. Kirschvink氏執筆(東京大学出版会)
“Trilobite! Eyewitness to Evolution” 「三葉虫の謎」 2002年 Richard Fortey氏著、垂水雄二氏訳(2002年、早川書房)


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コメント

Re: No title

りー様、いつも訪問、コメントありがとうございます。そうです、私の一番の左右相称はSpitfire機。若き日、“生ま物屋“の研鑽はあらゆる門(グループ)の生物の観察、解剖。「ヒコーキまにあ」で「下手の横好き」でスケッチもしていた私は生き物のデザインに惹かれました。その基本が左右相称、ご賛同とてもうれしいです。あとさきですが、りーさんブログのつぶやき、いつも感銘を受け拝見しております。

> こんばんは。
>
> タイトルを見て、Spitってなんだっけ?と思いながら読んでいたら、こうきたか~という展開で思いっきり笑ってしまいました。
> なるほど、飛行機も美しい左右相称動物・・・だったのですね。
> 宇宙人もそうなのですか。
> こういう話の展開は面白くていいですね!楽しませていただきました。
>
> りー

No title

こんばんは。

タイトルを見て、Spitってなんだっけ?と思いながら読んでいたら、こうきたか~という展開で思いっきり笑ってしまいました。
なるほど、飛行機も美しい左右相称動物・・・だったのですね。
宇宙人もそうなのですか。
こういう話の展開は面白くていいですね!楽しませていただきました。

りー
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