トカゲは尻尾で、ロボットはドラエモンのしっぽで超難度の着地

トカゲは尻尾で、ロボットはドラエモンのしっぽで超難度の着地 +FAA機も荒海の甲板に・・

トカゲとドラエモンのしっぽのお話
甲板上のジャンプにも強いFAAワイルドキャットVIREVdownsize
(甲板上のジャンプにも強いFAAワイルドキャット、だってネコだモン、背の高い尾翼が特徴のVI型)
最近読んだサイエンスの小ネタ、米国カリフォルニア大学バークレー校Thomas Libby 氏、Robert Full氏らの研究です。下手な自作イラストだけではさびしいので、荒海でポンコツ空母からけなげに離着艦していたFAA(Fleet Air Arm, 英国海軍航空隊)機を添えています。





垂直壁にも着地するジャンプの達人、トカゲ君
Agama科のトカゲ君(Agama agama)はジャンプが得意、踏み切ったら体長の何倍も跳んで高いところに、しかも垂直の壁でも、そこにしっかりと“着地”します。

雨の日は踏切が滑ります
トラクターに曳かれるFAAコルセアIVREVdownsize
(トラクターに曳かれるFAAコルセアIVは極東向けの衣装、パリ郊外Ferte Alais Air Showにて)
トカゲ君が暮らす自然の環境ではジャンプの“踏切板“は地面、石、葉っぱなど様々です。時には雨に濡れてツルツル、思わず脚が滑ることもあります。


滑っても尻尾を振れば大丈夫
シーグラディエーターのかわいいマーキュリーエンジンREVdownsize
(シーグラディエーターのかわいいマーキュリーエンジン)
でも、たとえ滑って踏切にしくじり体制が崩れても、空中で立て直して垂直壁でもしっかり着地します。トカゲ君はその空中姿勢の制御を尻尾で行います。


しっぽを振って“機首上げ”、無事“着艦”
トカゲのジャンプ
垂直壁に無事”着陸“したければ”機首(頭部)上げ“が必要ですが(航空母艦への着艦のように)、途中で頭とは反対の位置の長い尻尾を上に振り上げれば頭は自然に持ち上がる、たとえ、滑ってもその分尻尾を振れば立て直せる、という訳です。

トカゲ君は「角運動量保存則」を使ってる
立て直したい方向の回転(例えば時計回り)と逆方向に(反時計回り)長いもの(例えば尻尾)を回転させれば、それぞれの回転モーメントが相殺されるため、楽に向きを変えて正しい姿勢が取れます。トカゲ君、この「角運動量保存則」を使っています。

思わずストックを振り上げる
5枚プロペラが印象的なカナダ海軍のシーフュリーdownsize
(5枚プロペラが印象的なカナダ海軍のシーフュリー、Canadian Aviation Museumにて)
例えば、綱渡りの棒さばきやバレエで足あげするとき手を伸ばしてバランスを取るのと同じ原理です(「ジゼル」とか「白鳥の湖」とか)。スキーで滑っていてちょっと右に傾くと思わず右のストックを振り上げませんか?


ドラエモンのしっぽで減点ゼロの着地!
ロボットのジャンプ
じゃ、これをロボットに応用しようということで、4輪ロボットに“ドラエモンのしっぽ”みたいなものを付けて踏切台から跳躍させてみると、空中で尻尾を振ってバランスを取り、きれいに4輪同時の“減点ゼロ”着地に成功したそうです。ちなみに尻尾なしロボットは着地でクラッシュ。

かわいい名前の小さなロボット
このかわいい小さなロボットは”Cal Tailbot Robot”という名前です(“カリフォルニア大しっぽロボット”みたいな意味か)。ちなみに色もドラエモンと同じ青色。

恐竜もしっぽ振りで正確なジャンプ
複葉がいかにも蛇の目なスウォードフィッシュREVdownsize
(複葉がいかにも蛇の目なスウォードフィッシュ、でも荒海でも壊れない)
トカゲ君と同じことが敏捷で長い尾をもつ小型肉食恐竜デイノニクス(Deinonychus)などにも出来たのではないか、正確なジャンプで大型恐竜を襲ったのではないか、とも考えられるそうです。


トカゲ君、しっぽ付きロボットと恐竜のスリーショットもあります
このトカゲ君とロボットの“演技”は、ここで紹介した研究をしているThomas Libby 氏、Robert Full氏らの研究グループが所属する米国カリフォルニア大学バークレー校Center for Integrative Biomechanics in Education and Research (CiBER)のウェブで見ることができます。興味ある方は以下をコピペして訪問してみてください(勝手にリンクは張れないので)。
http://ciber.berkeley.edu/?page_id=1545
トカゲ君とかわいい尻尾付きロボットと「ジェラシックパーク」でおなじみの恐竜ヴェロキラプトル(Velociraptor)とのスリーショットもあります。


出典①: natureダイジェスト2012年4月号p.28 ”Leaping lizards and dinosaurs” 「トカゲの尻尾の役割」R. McNeill Alexander氏記事
出典②: 日経サイエンス2012年5月号p.26「秘密は尻尾にあり」
出典③: Center for Integrative Biomechanics in Education and Research (CiBER), University of California at Berkeley、http://ciber.berkeley.edu/?page_id=1545


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コメント

Re: こんばんは

しげちゃん様、いつも訪問そしてコメントありがとうございます。「一病息災」は励ましの言葉、何度か患うと健康状態に敏感になりますが、それも健康法の1つと楽しく受診することにしています。

> 先日は励ましのコメントありがとうございました。
> Levalloisbeeさんも大変な経験をされているんですね。
> 「一病息災」、この言葉をしっかりと心に植え付けたいと思います。
>
> 物理などが苦手な私ですが、トカゲ君の話、なるほどなと興味深く読めました。
> なんとなくの理解で申し訳ないのですが・・。

こんばんは

先日は励ましのコメントありがとうございました。
Levalloisbeeさんも大変な経験をされているんですね。
「一病息災」、この言葉をしっかりと心に植え付けたいと思います。

物理などが苦手な私ですが、トカゲ君の話、なるほどなと興味深く読めました。
なんとなくの理解で申し訳ないのですが・・。

Re: Re: No title

エヌエフさま、いつも訪問、そしてコメント感謝です。FAAで、しかもレンドリース機となればかなりマイナーですが、ご興味を持って頂きとてもウレシイです!これを励みに、また、ヒコーキの話題書きます。

> > トカゲ君の着艦(着壁?)のお話。興味深く拝読しました^^;
> > それと興味深い航空機写真の数々堪能させて頂きました。
> > こうした記事、またの機会を楽しみにします。

No title

トカゲ君の着艦(着壁?)のお話。興味深く拝読しました^^;
それと興味深い航空機写真の数々堪能させて頂きました。
こうした記事、またの機会を楽しみにします。
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