南極の孤立と生物地理学の冒険者たち+サイパンの浜辺

細々ながら粘り強く応援させてください
忘れられない日、忘れてはいけない日、3.11大震災の日からもうすぐ1年です。被災地の方々のために何かしたのか、と自問すれば、募金をする、風評被害の産地産品を優先して買う、復興宝くじを買う、ことぐらいしかありません。近頃ようやく被災地の特産品も店頭で見かけるようになりました。これからも細々ながら粘り強く私にでも出来ることで応援させてください。

南極の孤立と生物地理学の冒険者たち + サイパンの浜辺
ダイナミックな地球と生物地理学の冒険者たち
(Adventurers of Biogeography)

サイパン島は海洋島浜辺に生えるのは流れ着いたヤシの木downsize
(サイパン島は海洋島、浜辺に生えるのは流れ着いたヤシの木)
今回はダイナミックな地球と生き物の変遷の話題なので、太平洋のど真ん中にある“海洋島“、澄んだ青い海と白い砂浜が美しいサイパン島ほかの写真を添えています。南極とは真逆の常夏ですけど。






“インディジョーンズ”のような地理学者、人類学者の冒険
浜辺を金色に染めて静かに陽が落ちるdownsize
(浜辺を金色に染めて静かに陽が落ちる; サイパン)
小学の頃父に買ってもらった、地理学者ヘディン(Sven A. Hedin)の砂漠で楼蘭を発見する「さまよえる湖」とか、人類学者ヘイエルダール(Thor Heyerdahl)のイースター島への航海を再現した「コンチキ号の冒険」を読み科学者と言うよりインディアナ・ジョーンズのような探検家の姿に憧れました。


なぜシロクマは南極にいないのか
最近、南極の形成が、地形、進化、生物相、環境、人類の文化など世界のすべてを変えたと言う本「なぜシロクマは南極にいないのか」に出会いました。ダーウィン(Charles R. Darwin)、ウォーレス(Alfred Russel Wallace)、ウェーゲナー(Alfred L. Wegener)・・・が生き生きと登場し幼い頃の憧れが蘇ってきました。今回ごく一部の見所(読みどころ?)をご紹介。出典①

南半球のユニークな生き物が導いた「進化論」と「大陸移動説」
木陰でのんびり漁の支度をする漁師downsize
(木陰でのんびり漁の支度をする漁師さん; サイパン)
ダーウィンは南米と海洋島であるガラパゴス諸島で、ウォーレスは南米とインドネシアの島で、二人同時に「進化論」に思い至り、ウェーゲナーはジグゾーパズルのピースのように大陸の“形”(海岸線)と“模様”(地層と生物相)をつなぎ合わせ「大陸移動説」を唱えました。出典①


異端を定説に変えた生物地理学の偉人
今なら3人の研究は「生物地理学」という確立された分野ですが、当時は“異端の説“でした。学者でありながら探検家、冒険家でもあった3人だからこそ実際に”現場“に足を運び、その卓越した観察眼と洞察力で”地球と生き物“についての基本の定説を導き出しました。その主な”現場“こそが南半球と海洋島でした。出典①

“白い大陸“、南極大陸がすべてを変えた
テラスから眺める午後の海は青くまぶしいdownsize
(テラスから眺める午後の海は青くまぶしい; サイパン)
本のタイトルのように南極にシロクマはいませんし、北極にペンギンはいません、動物園では一緒ですけど。なぜなのか?地球の歴史をひも解くと“白い大陸“、南極大陸がその理由を語ります。出典①


地球と生き物を変えた南極を取り巻く2つのもの
右回り南極周極流と南極海嶺REV2downsize
(南極周極流と南極海嶺)
南極大陸を取り囲み地球とその生命に大きな影響を与えてきた2つのもの、1つは新たな地殻が生まれる海底火山の環、南極海嶺、そしてもう1つが、地球の気候に大きな影響を与え約2000年かけて循環する深海流のコンベアベルト「海洋大循環」を支える南極を取り囲む海流「南極周極流」です。出典①③


“孤立した大地”となった南半球
夕焼けの海を船が行くdownsize
(夕焼けの海を船が行く、海は凪いで静かな夕暮れです; サイパン)
古代の巨大大陸ゴンドワナ(Gondwana)はその南の底、南極大陸を取り囲むように大地が裂けはじめ、その割れ目の新しい海の広がりはやがて、南米、アフリカ、インド・マダガスカル、オーストラリアを今のように海に隔たれた“孤立した大地”に変えてゆきます、ざっと1億5千万年前に。出典①


たまねぎも地球も皮をのばすと裂けます
日没の浜辺テラスでディナーを待つdownsize
(日没の浜辺、テラスでディナーを待つ; サイパン)
当時は暖かかった極地を離れてゆくにつれまるでお餅が膨らむように(最大の半径を持つ)赤道に向けて押し広げられるにつれ、南半球の大陸や島は海に隔てられ孤立してゆきます。
例えば、たまねぎの根の周りを丸くカットして薄皮を上につまみあげたらどうなります?真ん中辺りに来るときっといくつかに裂けてしまいますよね。このように超大陸も“裂けて”しまったのです。出典①


ペンギンは生き残り
極寒の南極の冬、何か月も断食して卵を温める姿は感動的、そう、コウテイペンギンは「南極大絶滅」の生き残りです。南米やアフリカと地続きだった頃の南極は“今と同じく地軸が通る極”にあったのに、南米南部に近い緑生い茂る温暖な気候でナマケモノ、有蹄類、ダチョウの仲間などがいたそうです。出典①

海の包囲網が南極を凍らせた
ちょっとけだるい午後の海downsize
(ちょっとけだるい午後の海; サイパン)
やがて南極大陸はすっかり海に取り囲まれてしまい、これまで岸を潤していた暖流ももはや届かず、ひたすらに降る雪は何千mもの氷床に姿を変えます。それまで南極大陸で繁茂していた動植物は氷の世界で死に絶えるしか道はなく99%が絶滅、唯一ペンギンだけが生き残ったのだろう・・と言うことのようです。出典①


孤立した破片に居た動物園の人気者
裂けて別れていったゴンドワナの破片の南米、オーストラリア、ニュージーランド、マダガスカルは南極と同じく“孤立”しアジアや欧米とはまるで違う生物相になり人類が移住する最近まで“隔離“されていました。だから、カンガルー、コアラ、キウイ、カメレオン、など動物園の人気者やユニークなバオバブの木などが残ったわけです。それは”海洋島”ガラパゴスのイグアナと同じことです。出典①②

常夏は苦手なシロクマくん
黄金の海に陽が落ちてゆくdownsize
(黄金の海に陽が落ちてゆく; サイパン)
そうそうシロクマくんが南極にいない訳は・・・シロクマは北半球のクマが北の極地に適応したもの。暑い熱帯は苦手で赤道を越えて南半球や南極へ行くと言うことはムリなのです。


ぜひ手に取ってみて・・・
この本を本棚で見かけたら、まず、巻末2ページほどの訳者仁木氏の「訳者あとがき」に目を通してみてください。文学部出身の訳者が平易そして簡潔にこの本と意外に身近な生物地理学の魅力を述べています。そしてご興味が湧いたらぜひ本編を読んでみてください、専門知識はほとんど要りません。

1回ではご紹介切れないのでこの話題の続きはまた近いうちに・・・


出典①: 「なぜシロクマは南極にいないのか」”Here be Dragons: How the Study of Animal and Plant Distributions Revolutionized Our Views on Life and Earth” 2009年Dennis McCarthy氏著、仁木めぐみ氏訳(2011年、化学同人)
出典②: 「小笠原諸島に学ぶ進化論」2010年、清水善和氏著(技術評論社、「知りたいサイエンス」シリーズ)
出典③: 「南極海ダイナミクスをめぐる地球の不思議」2011年、青木茂氏著(C&R研究所、「SUPERサイエンス」シリーズ)


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コメント

Re: こんばんは~^^

ゆきまま様、いつも訪問そしてコメントありがとうございます。文才がないので判りにくくてすみません。サイパンは30m潜っても水温が海面と同じで温かく、海中から雲が見えるほど透明な海です、条件いいと。の~んびりした島、ほわーっとするには最高です。薔薇がお好きなんですね、いつもきれいなブログ楽しみに見ております。
> 綺麗な海ですね~
> サイパンの海~♪ d(⌒o⌒)b♪
> なんか、難しそうなのでコメントできないのですが
> 風景は気に入りましたぁ~(^^)
> 気の利いたコメント出来なくてすみませんm(__)m

こんばんは~^^

綺麗な海ですね~
サイパンの海~♪ d(⌒o⌒)b♪
なんか、難しそうなのでコメントできないのですが
風景は気に入りましたぁ~(^^)
気の利いたコメント出来なくてすみませんm(__)m
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