2億年前、今の生き物の祖先が生まれたフシギな100万年の長雨+フランスの雨
2億年前、今の生き物の祖先が生まれたフシギな100万年の長雨
+フランスの雨 ~地球の生きものが入れ替わった~
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(長雨CPEが生き物を入替えたカーニアン階)
約2億年前、100万年続いた長雨が地球の生き物を入れ替えた
・・・らしいのです。恐竜が栄え、哺乳類や花やが現れ、100万年の長雨が陸も海も、地球の生き物をすっかり入れ替えたようです。カーニアン階多雨事象(CPE、Carnian pluvial episode)と呼ばれます。
(フランソワ リュード広場:フランス中部ディジョンの雨)
雨のフランスと京都の街歩き
あんまり繋がりも無いのですが、京都、フランスのパリ、ディジョン、オンフルールなどで出会った雨のフォトを添えます。
フランスと京都の雨の街歩きの過去記事です↓
雨に煙るディジョン、花の凱旋門:ブルゴーニュ紀行続編
得も言われぬ狐の嫁入り;オンフルール再訪その1
夢と記憶の妖しい関係+光と影が曖昧な晩秋パリ、バスティーユ
雨に煙る清水寺、脇道の静謐;秋雨の京を歩くその3後編
(縁結びの神さん地主神社は大繁盛:京都、清水寺)
100万年以上続いた 後期三畳紀の長雨
2億5千万年から2億年前の高温・乾燥の三畳紀、その後期のカーニアン階(2億3700万年から2億2700万年前)に、乾燥期に挟まれて100万年に及ぶの長雨があったようです。当初は局地的なものとも思われましたが、イタリアのドロミテ地方や日本の深海などの河川堆積物から広く長雨の証拠が見つかったそうです。
地球の大陸がたった1つに、パンゲア超大陸
ペルム紀から三畳紀にかけて地球の大陸がたった1つの超大陸パンゲア(Pangaea)に合体していました。海からの水分は内陸には届かず高温、乾燥の時代でした。1912年、大陸移動説(今ならプレートテクトニクス)を唱えたアルフレート・ヴェーゲナーが現在の大陸は昔1つの超大陸だったとしてパンゲアと命名しました。
両腕が赤道を跨いでモンスーンがやってきた
やがてパンゲアはその両腕が赤道を挟むように移動したためモンスーン気候が生まれ、大陸はやや湿潤になり、CPE(カーニアン階多雨事象)も生まれたのかも知れません。
(妖しい狐の嫁入り:北仏オンフルール)
なぜか現代版生き物が出揃ったCPE
私たちに馴染みの現代版生き物の登場し古代の生き物たちに取って代わったようです。
そりゃ、カンブリア紀の爆発、植物や動物の上陸・・などありましたが、今の身の周りの生きものたち、ご先祖の哺乳類、花を咲かせる植物(顕花植物)、海を彩るサンゴ礁などはこのフシギな長雨CPEのときに登場しました。
哺乳類の誕生時期はホットな話題
尤も、いつ哺乳類が生まれたか?は諸説あるそうですが、少なくともその元ネタはCPEで登場したみたいです。
プランクトンも現代化したCPE
海のプランクトンも緑藻から紅藻に交代し、地味ながら炭素循環(二酸化炭素の処理)を劇的に変えたプランクトン円石藻など現代の地球の役者がほぼ揃ったのが、CPEが起こったカーニアン階です。
緑藻から紅藻へのプランクトン交代の過去記事です↓(この出典ではタイミングが少し違いますが)
小さな藻が大気を守る、でも古代の海に逆戻りの危機かも?
(雨にチューリップとスイセンが鮮やか:ディジョン)
恐竜が天下を取ったカーニアン階
CPEで陸上の覇者も入れ替わりました。恐竜はカーニアン階よりも前、2億4500万年前頃の三畳紀前半には既に出現していましたが、二足歩行の小さく目立たない動物でした。ところが、CPEを境にワニの仲間クルロタルシ類などに代わって陸上の覇権を奪ったようです。
恐竜の過去記事です↓
動物としての恐竜たち、食べて作ってみよう+レストア中のヒコーキたち
「ジェラシックパーク」な恐竜へと適応放散
CPEで恐竜は、ステゴザウルス、トリケラトプスを生む鳥盤類、巨大なブラキオサウルスを含む竜脚形類、T-Rexことティラノサウルスや鳥類を生む獣脚類が登場し華麗な適応放散を遂げました。更には新参に翼竜もいました、同じく滅んじゃいましたけど。
翼竜の過去記事です↓
四足歩行で翼竜はF16並みに巨大になった、鳥には無理だけど+サンダーランド飛行艇
長雨は岩石を溶かし炭酸カルシウムを海へ
雨は岩石風化を進め、大気中から二酸化炭素を除去して炭酸カルシウムになり、炭酸カルシウムは河川で運ばれ海に供給され、カルシウムの豊かな海になります。
(優しい陽射しに包まれた雨上がりの旧港:北仏オンフルール)
炭酸カルシウムの殻を纏ったプランクトン、円石藻の登場
おかげで炭酸カルシウムの殻、コッコリスをまとった円石藻類が登場したようです。現在の海で円石藻類は炭素循環の一端を担い、地球温暖化にブレーキをかけています。
円石藻E・ハックスレイの過去記事です↓
雲を作って地球を冷やす小っちゃな藻Eハックスレイ南ブルターニュベルイル
造礁サンゴは共生藻類と出会った
現在のサンゴ礁を作っている造礁サンゴに近いイシサンゴ類はCPEの時に共生藻類と出会った可能性があるそうです。そして大規模なサンゴ礁が形成されたようです。
サンゴ礁の過去記事です↓
光ってパートナーを育み護るサンゴ+石垣のサンゴ礁と魚たち
暑い潮に鍛えられサンゴは白化に強くなる、ちょっとユルメがミソ+石垣のサンゴ礁
海洋廃棄プラスティックがサンゴに感染症を蔓延させている先島サンゴ礁散歩
サンゴ礁は食べ物で温暖化による白化し易さが変わる+サンゴ礁のかわいいサカナ

(霧にかすむエッフェル塔:パリ)
火山大噴火と大量絶滅、エライコッチャの三畳紀
そもそも三畳紀は生き物にとって大変な時代だったようです。隕石による恐竜絶滅(鳥は生き残ったけど)の陰に隠れていますが、三畳紀を区切る大絶滅もビッグファイブ(5つの大きな大量絶滅)に数えられます、しかも2つ。三畳紀を挟むペルム紀末(P-T境界)、三畳紀末(T-J境界)の大量絶滅です。
8千万年に及ぶ大量絶滅時代
ペルム紀、三畳紀、ジュラ紀にまたがる8千万年もの時代は何度も大量絶滅が襲った時代でした。なぜ?それはただ1つの超大陸パンゲアに加え度重なるLIP(超巨大噴火による巨大火成岩岩石区(Large igneous provinces))が加わったからです。
LIP(巨大火成岩岩石)の過去記事です↓
大陸を裂き海底を駆動し生き物も変えた超巨大火山LIP
LIPが招く温暖化とCPEの絶滅
そしてCPE、カーニアンの長雨のときにもちょうどマグマを噴き上げたらしいカナダ西部ランゲリア地方にLIPの名残りの地層が残っています。更にCPEのとき炭素同位体比(C13とC12の比率)が軽い方へ大きく振れていた、つまり大量のC12が噴火したマグマから大気中に放出されたことを裏付けます。生物種の大幅な入れ替えが起こったCPEでもやはり大量絶滅を招く急激な地球温暖化が起こっていたらしいのです。。
この後にCPE発見のエピソードなどダラダラ書いてます。ご興味あれば「続きを読む」をクリックください。
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(長雨CPEが生き物を入替えたカーニアン階)
約2億年前、100万年続いた長雨が地球の生き物を入れ替えた
・・・らしいのです。恐竜が栄え、哺乳類や花やが現れ、100万年の長雨が陸も海も、地球の生き物をすっかり入れ替えたようです。カーニアン階多雨事象(CPE、Carnian pluvial episode)と呼ばれます。

(フランソワ リュード広場:フランス中部ディジョンの雨)
雨のフランスと京都の街歩き
あんまり繋がりも無いのですが、京都、フランスのパリ、ディジョン、オンフルールなどで出会った雨のフォトを添えます。
フランスと京都の雨の街歩きの過去記事です↓
雨に煙るディジョン、花の凱旋門:ブルゴーニュ紀行続編
得も言われぬ狐の嫁入り;オンフルール再訪その1
夢と記憶の妖しい関係+光と影が曖昧な晩秋パリ、バスティーユ
雨に煙る清水寺、脇道の静謐;秋雨の京を歩くその3後編

(縁結びの神さん地主神社は大繁盛:京都、清水寺)
100万年以上続いた 後期三畳紀の長雨
2億5千万年から2億年前の高温・乾燥の三畳紀、その後期のカーニアン階(2億3700万年から2億2700万年前)に、乾燥期に挟まれて100万年に及ぶの長雨があったようです。当初は局地的なものとも思われましたが、イタリアのドロミテ地方や日本の深海などの河川堆積物から広く長雨の証拠が見つかったそうです。
地球の大陸がたった1つに、パンゲア超大陸
ペルム紀から三畳紀にかけて地球の大陸がたった1つの超大陸パンゲア(Pangaea)に合体していました。海からの水分は内陸には届かず高温、乾燥の時代でした。1912年、大陸移動説(今ならプレートテクトニクス)を唱えたアルフレート・ヴェーゲナーが現在の大陸は昔1つの超大陸だったとしてパンゲアと命名しました。
両腕が赤道を跨いでモンスーンがやってきた
やがてパンゲアはその両腕が赤道を挟むように移動したためモンスーン気候が生まれ、大陸はやや湿潤になり、CPE(カーニアン階多雨事象)も生まれたのかも知れません。

(妖しい狐の嫁入り:北仏オンフルール)
なぜか現代版生き物が出揃ったCPE
私たちに馴染みの現代版生き物の登場し古代の生き物たちに取って代わったようです。
そりゃ、カンブリア紀の爆発、植物や動物の上陸・・などありましたが、今の身の周りの生きものたち、ご先祖の哺乳類、花を咲かせる植物(顕花植物)、海を彩るサンゴ礁などはこのフシギな長雨CPEのときに登場しました。
哺乳類の誕生時期はホットな話題
尤も、いつ哺乳類が生まれたか?は諸説あるそうですが、少なくともその元ネタはCPEで登場したみたいです。
プランクトンも現代化したCPE
海のプランクトンも緑藻から紅藻に交代し、地味ながら炭素循環(二酸化炭素の処理)を劇的に変えたプランクトン円石藻など現代の地球の役者がほぼ揃ったのが、CPEが起こったカーニアン階です。
緑藻から紅藻へのプランクトン交代の過去記事です↓(この出典ではタイミングが少し違いますが)
小さな藻が大気を守る、でも古代の海に逆戻りの危機かも?

(雨にチューリップとスイセンが鮮やか:ディジョン)
恐竜が天下を取ったカーニアン階
CPEで陸上の覇者も入れ替わりました。恐竜はカーニアン階よりも前、2億4500万年前頃の三畳紀前半には既に出現していましたが、二足歩行の小さく目立たない動物でした。ところが、CPEを境にワニの仲間クルロタルシ類などに代わって陸上の覇権を奪ったようです。
恐竜の過去記事です↓
動物としての恐竜たち、食べて作ってみよう+レストア中のヒコーキたち
「ジェラシックパーク」な恐竜へと適応放散
CPEで恐竜は、ステゴザウルス、トリケラトプスを生む鳥盤類、巨大なブラキオサウルスを含む竜脚形類、T-Rexことティラノサウルスや鳥類を生む獣脚類が登場し華麗な適応放散を遂げました。更には新参に翼竜もいました、同じく滅んじゃいましたけど。
翼竜の過去記事です↓
四足歩行で翼竜はF16並みに巨大になった、鳥には無理だけど+サンダーランド飛行艇
長雨は岩石を溶かし炭酸カルシウムを海へ
雨は岩石風化を進め、大気中から二酸化炭素を除去して炭酸カルシウムになり、炭酸カルシウムは河川で運ばれ海に供給され、カルシウムの豊かな海になります。

(優しい陽射しに包まれた雨上がりの旧港:北仏オンフルール)
炭酸カルシウムの殻を纏ったプランクトン、円石藻の登場
おかげで炭酸カルシウムの殻、コッコリスをまとった円石藻類が登場したようです。現在の海で円石藻類は炭素循環の一端を担い、地球温暖化にブレーキをかけています。
円石藻E・ハックスレイの過去記事です↓
雲を作って地球を冷やす小っちゃな藻Eハックスレイ南ブルターニュベルイル
造礁サンゴは共生藻類と出会った
現在のサンゴ礁を作っている造礁サンゴに近いイシサンゴ類はCPEの時に共生藻類と出会った可能性があるそうです。そして大規模なサンゴ礁が形成されたようです。
サンゴ礁の過去記事です↓
光ってパートナーを育み護るサンゴ+石垣のサンゴ礁と魚たち
暑い潮に鍛えられサンゴは白化に強くなる、ちょっとユルメがミソ+石垣のサンゴ礁
海洋廃棄プラスティックがサンゴに感染症を蔓延させている先島サンゴ礁散歩
サンゴ礁は食べ物で温暖化による白化し易さが変わる+サンゴ礁のかわいいサカナ

(霧にかすむエッフェル塔:パリ)
火山大噴火と大量絶滅、エライコッチャの三畳紀
そもそも三畳紀は生き物にとって大変な時代だったようです。隕石による恐竜絶滅(鳥は生き残ったけど)の陰に隠れていますが、三畳紀を区切る大絶滅もビッグファイブ(5つの大きな大量絶滅)に数えられます、しかも2つ。三畳紀を挟むペルム紀末(P-T境界)、三畳紀末(T-J境界)の大量絶滅です。
8千万年に及ぶ大量絶滅時代
ペルム紀、三畳紀、ジュラ紀にまたがる8千万年もの時代は何度も大量絶滅が襲った時代でした。なぜ?それはただ1つの超大陸パンゲアに加え度重なるLIP(超巨大噴火による巨大火成岩岩石区(Large igneous provinces))が加わったからです。
LIP(巨大火成岩岩石)の過去記事です↓
大陸を裂き海底を駆動し生き物も変えた超巨大火山LIP
LIPが招く温暖化とCPEの絶滅
そしてCPE、カーニアンの長雨のときにもちょうどマグマを噴き上げたらしいカナダ西部ランゲリア地方にLIPの名残りの地層が残っています。更にCPEのとき炭素同位体比(C13とC12の比率)が軽い方へ大きく振れていた、つまり大量のC12が噴火したマグマから大気中に放出されたことを裏付けます。生物種の大幅な入れ替えが起こったCPEでもやはり大量絶滅を招く急激な地球温暖化が起こっていたらしいのです。。
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