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鳥は恐竜時代から歌っていたらしい+仏アルザスの宝石コルマール、ストラスブール

鳥は恐竜時代から歌っていたらしい
+仏アルザスの宝石コルマール、ストラスブール
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小鳥は恐竜のそばで歌ってた
(小鳥は恐竜のそばで歌ってた)
恐竜も聞いたかも?小鳥のさえずり
今、私たちが森や公園で聞く美しい小鳥の歌、さえずりは恐竜闊歩する白亜紀の南極の森でも聞かれたようなのです。




川面に映える緑が深い旧市街ストラスブールdownsize
(川面に映える緑が深い旧市街:フランスのアルザス地方の街ストラスブール)

最古のトリの楽器発見
出典著者のJulia A. Clarke氏らは白亜紀後期(6千6~9百万年前)の南極の地層から絶滅した水鳥Vegavis iaaiの「さえずりの楽器」、鳴管(syrinx)の化石を発見しました。南極の森で彼らは歌っていたようです。Vegavis iaaiの鳴管は現在のトリ(新顎類)のそれに近い構造だそうです。

水面に映える花の館ストラスブールdownsize
(水面に映える花の館:ストラスブール)
化石に残りにくいヒミツの器官
これまで鳴管化石の250万年前頃までなので“大幅記録更新“です(最古は始新世(5600~3390万年前)ながら明確な記述はないそうです)。なぜ見つからなかったのか?実は、鳴管は化石に残りにくい軟骨製の歌の器官だからです。

化石を3Dイメージ化して機能を探る
出典著者のClarke氏らは12種の化石トリの鳴管をX線撮影して3D化し、白亜紀後期のトリが既に現在のトリとほぼ同じ構造の(=機能の)鳴管を持っていたことを明らかにしました。

色を競うおとぎの国の家並みコルマールdownsize
(色を競うおとぎの国の家並み:フランスのアルザス地方の街コルマール)
フランス、アルザスの宝石コルマール、ストラスブール
可憐にさえずる小鳥の色鮮やかな衣装(羽色)から→無理ムリの連想で→フランスはアルザス地方のカラフルなかわいい街、ストラスブールとコルマールのフォトを添えています。
アルザスの過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
アルザスの小さな宝石箱コルマー訪問番外編
「おとぎの国」コルマー紀行
水に囲まれたプティットフランスはディズニーアニメの世界
ストラスブールはアルザスの香り木組みの家並みが陽にまぶしい


え、南極の森?
・・と思いません?ところで。そう、当時、白亜紀は氷河期ではなく(現在は氷河期です)極に氷はありませんでした。だから恐竜の化石も見つかります。その南極の森の水辺で今回の化石の水鳥Vegavis iaaiは暮らしていたようです。
氷のない闇の極の冬が落葉樹を作った過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
絶えず姿を変え生き抜いてきた、たくましい落葉樹林+フランスの秋アヌシー

トリは特殊装備のかたまり(翼、羽毛、気嚢)
・・・ですね。翼で飛び、羽毛で色鮮やかに飾り、気嚢はターボスーパーチャージャーのような高効率の呼吸装置、くちばし、偏光と地磁気を感じてナビるなど・・・。

青い家に赤い花が鮮やかコルマールdownsize
(青い家に赤い花が鮮やか:コルマール)
鳥の歌はユニークな器官、鳴管が奏でる
もう一つが今回の記事ネタ、鳴管(syrinx)と言うとてもユニークな発声器です。特にスズメの仲間、鳴禽類は筋肉が良く発達した鳴管を持ち美しく歌います(さえずり、song)。

「あなただけに」の囁き、地声
もう一つのトリの声は、カノジョ、カレだけに囁くの地声(call)です。やっぱり、トリは多芸です。

運河沿いにレストランが競うストラスブールREVdownsize
(運河沿いにレストランが競う:ストラスブール)
胸の奥(気管の分岐点)で歌います
他の動物の声帯の場所とは違って、トリの鳴管は喉よりもっと下、「胸の奥」の気管が左右の気管支に分かれて肺に向かう分岐点にあります。

長い共鳴管と強力な筋肉の輪
胸の奥にあり、くちばしまでの長い気管が優れた共鳴器となり、更に、発声器、鳴管はリング状の筋肉が良く発達していて、これがバラエティに富み複雑で華麗な鳥の歌声のヒミツであるようです。

管楽器のリードに相当する声帯ひだ
じゃ、そもそも、なぜ音が出るのか?トリの鳴管が鳴る仕組みはヒトなどの声帯と同じで、呼気の空気が通ると声帯ひだ(vocal fold)が、まるで管楽器のリードのように、振動することで音が出ます。

ピンクの家が広場に色合いをコルマールdownsize
(ピンクの家が広場に色合いを与えています:コルマール)
「ひとりコーラス」;左右違う音を出すトリの鳴管
しかし、私たちの声帯が気管の真ん中に1対の「ひだ」ですが、トリの鳴管は気管が分かれる左右の壁が震える2対の「ひだ」(側鼓形膜、中鼓形膜)なので、左右で違う音を同時に出せます。「ひとりコーラス」多彩な歌がさえずります。

音色も変えます
また、鳴管から出た音を気管でフクザツに変調して多彩なさえずりや地声を出すのだそうです。

話す機能と誤嚥リスクを実現したヒトののど
実は私たち、ヒトも発声器である声帯を含む喉頭が下がり、口から喉への入り口、咽頭が長くなって、トリと同じく、音響効果が強化されて、口蓋や舌の働きも併せ、話したり、歌ったり出来ます。しかし、その代償として気管と食道が交差するため、誤嚥リスクを背負いこみました。

堰を囲む家並みと橋と水音ストラスブールREVdownsize
(堰を囲む家並みと橋と水音:ストラスブール)
新規大発明!トリの鳴管
そんなトリの鳴管ですが、実は進化では珍しい「新規発明」なのだそうです、似た原型(素材)がないので・・。

誰にも似てないトリの発声器
トリ以外の脊椎動物、ヒトも含めて、発声器はすべて喉頭、つまり「のど」のてっぺんにある声帯です。一方、トリの鳴管は場所が違うだけでなく他のどの動物の発声器とも造りも由来も違うのです。

親戚の恐竜にさえないらしい?鳴管
トリは(その祖先も含め)、恐竜やワニなども含む、主竜類に属します。しかし、彼ら「主竜類の親戚」からも鳴管(の化石)は見つかっていません。鳴管は新規でユニークな「進化の発明」だったようです。
鳴管じゃないけど恐竜がトリに贈ったものの過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
恐竜が発明しペンギンに贈ったもの、それは羽毛+ブルターニュの小さな港コンカルノー

進化は使いまわしの「ゆきあたりばったり」戦略
進化はフツウありあわせ素材の使いまわしで何とかツジツマを合わす「ゆきあたりばったり」戦略の積み重ねです。陸に上がったら浮袋を肺にするとか、鰭を手足にするとか・・。

赤壁に木組みが印象的コルマールdownsize
(赤壁に木組みが印象的:コルマール)
さえずり(歌)によるコミュニケーション
スズメ目の鳴禽類の鳴き声は鳴管のおかげで美しく多彩ですが、大別して①遠くの異性やライバルにまで聞こえる華麗な歌(song)「さえずり」と、②小さくパートナーだけに囁く地声(call)があるそうです。

恋と縄張りのためのカラオケボックス
小鳥たち(スズメ目の鳴禽類)は恋のために、縄張りを守るために歌い(さえずり)、様々な場とシチュエーションに応じてたくさんの歌のレパートリーがあるそうです、カラオケボックスみたいに。

作曲し、コピペし、流行を追う
そんな小鳥たち(の雄)は新曲を作曲したり、モテるやつの曲をコピペしたり、流行を追ったりしてライバルと競い合っているそうです。なんか、“人間臭い”ですね。

歌はパパに習うよ
小鳥たちの歌(さえずり)は生まれながらではなく、習うものであるようです。特に雄の恋の歌はパパから習うようです。
ママに励まされてパパの歌を習う幼鳥の過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
ママの大好きなパパの歌をキンカチョウの幼鳥はママに励まされ覚える+冬のパリ

ちなみにトリは話すことは出来ません
え、インコなどは「オハヨウ」なんて“しゃべる”じゃないか、いえ、これはモノマネです。発話、しゃべる能力は声帯や鳴管など発声器ではなく脳の、ヒトならブローカ野と言う言語中枢の機能です。いかに多彩な小鳥のさえずりも、文法のある言葉ではありません。

出典トリの本
(出典の2冊のトリの本)
鳥の歌や鳥のあるあるの楽しい本
今回のサイエンス小ネタの元ネタは出典の科学論文のほかに2冊に楽しい鳥の本です。今回はごく一部しか引用しませんでしたが、いつかちゃんとご紹介したいと思います。本屋さんや図書館でこれらの本を見かけられたら手に取ってもてください。いずれもとても楽しい本ですよ。

出典:” Fossil evidence of the avian vocal organ from the Mesozoic” Julia A. Clarke Nature volume 538, pages502–505 (2016)
出典:” The bird voice box is one of a kind in the animal kingdom” Elizabeth Pennisi Science 5 October 2018 Vol 362, Issue 6410 doi:10.1126/science.aav6415
出典:「歌う鳥のキモチ」 2017年 石塚徹氏著 (山と渓谷社)
出典:「トリノトリビア」 2018年 川上和人氏執筆・監修、マツダユカ氏マンガ・執筆 他 (㈱西東社)
出典:ウィキペディア記事「鳴管/syrinx」、「Vegavis」


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