銀ラメ衣装の短足アリは灼熱サバクの最速ランナー+陽光溢れる南仏マントン
銀ラメ衣装の短足アリは灼熱サバクの最速ランナー
+陽光溢れる南仏マントン
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(銀ラメと高速歩数で短足アリ最高速記録更新)
アリの世界最速記録更新!
以前、灼熱のサハラ砂漠をかっ飛ぶアリの記事を書きましたが、今回どうやらアリ世界記録が更新されたようなのです。
サハラ砂漠の快速アリの過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
灼熱サハラで砂漠アリは万歩計と視覚フローでナビる+哀愁のリスボン再び
サハラ砂漠、60度の灼熱の世界
サハラ砂漠のまっ真昼、太陽に焼かれた砂の地表は“目玉焼きが出来そうな”60℃の灼熱の世界です。
(パステル画のような南仏マントン(Menton)旧市街を遠望する)
陽光溢れる南仏マントン
灼熱ではないのですが、(無理に)太陽つながりで南仏の陽光溢れるマントンの風景を添えます。
マントンの過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
コートダジュールではイタリアンを、マントン再訪紀続編
紺碧のコートダジュールを抜け再びの国境の街マントンへ・・
ピンクに染まるマントンの街はアラビアの香り: コートダジュール旅行紀

(海に向かって黄色い稲妻サンミシェル(Saint-Michel)教会の参道)
サハラの砂漠アリは掃除屋さん
灼熱のサハラ砂漠には”desert ant” 「砂漠アリ」と呼ばれるCataglyphis属のアリが棲んでいます。ハゲタカやハイエナと同じいわゆるスカベンジャー(腐肉食動物)で餌が乏しい砂漠でクモなどの死体を探します。

(昼前の静かなテラス席そよ風が子供の声を運ぶ、マントンの浜辺)
灼熱の時こそ短足アリには絶好のチャンス
そんな灼熱の天敵やライバルが暑さで動けない時刻にこそ、サハラに棲む「砂漠アリ」の仲間、“銀ラメ”の短足アリ、Saharan silver ant (Cataglyphis bombycina)には絶好のチャンス、せっせと餌探しです、でも超高速で。
ライバルは灼熱で出てこない
餌が乏しい砂漠では、新鮮な死骸はみんなが狙う餌、でも真昼の太陽が輝く60℃の灼熱の砂漠ではライバルは日陰で暑さを避けて出て来れない。Saharan silver antが独り占め出来るわけです。
天敵も日陰で暑さを凌ぐ
更にアリを狙う天敵のトカゲも暑さを避けて出てこないから安全に餌探しが出来ます。でもSaharan silver ant自身はなぜ灼熱下でも行動出来るのでしょうか?

(木陰の広場カフェでくつろぐ人たち)
高速で走らないと「焼きアリ」になる
そりゃSaharan silver antでもグズグズしていると砂漠の真ん中で「焼き魚」ならぬ「焼きアリ」になっちゃう。だからSaharan silver antはアリ世界の最速ランナーになって駆け抜けなくちゃならないようです。
最速記録更新で~す!
出典著者Sarah Elisabeth Pfeffer氏らはSaharan silver ant 、C. bombycinaが、これまで最速として知られていた長い脚の近縁種(同属)、C. fortisを凌ぐ高速で走ることを確かめました。つまりは世界記録更新です。

(サンミシェル教会、旧市街の丘の頂きにあります)
銀ラメ衣装も灼熱対策
加えて、細かい毛に覆われ、銀色に輝くSaharan silver antの表皮は“銀ラメ衣装“、太陽光を跳ね返して灼熱を耐える適応になっているようです。その毛は赤外線に対して透明、つまりは熱を吸収しません。また、この毛が太陽光を反射するので砂漠の灼熱からアリを守っています。

(黄色い陶器屋、マントン旧市街にありました)
記録更新、実は「短足アリ」
驚くことに最高速アリ、Saharan silver ant、C. bombycinaはこれまで「最速」として知られた近縁種Cataglyphis fortisに比べて脚が18%も短い「短足アリ」なのです。
超高速ビデオで世界記録測定
出典著者のPfeffer氏らはSaharan silver antの巣からご褒美の餌まで記録測定用のトラックを設けてアリを駆けさせ、超高速ビデオカメラでその走行タイムを記録しました。

(シュロ並木の黄色いイスが楽しいカフェ)
短足だから驚異の回転数で駆ける
走りのビデオ解析でSaharan silver ant、は1秒間に47歩と言う驚異の高速回転で走っていることが分かりました。短い歩幅でも秒速1400mmの速い脚の振り出しでこの高速を達成していました。
最速ランナー走りのフォームとは?
また、超高速ビデオカメラでSaharan silver antの走りのフォームを解析すると、6本脚を3本1組で振り上げと着地が完璧にシンクロしていて、走るのが難しい砂地での高速を可能にしているのかも知れないそうです。
ヒトなら秒速200m!ボルトの20倍の超高速
Saharan silver antの走る速さは毎秒855㎜=1秒で体長の108倍の距離を走る→もしヒトに当てはめれば、なんと秒速200m相当!(ボルト選手の20倍の速さ)。Saharan silver antはこのような超高速で駆け抜けることで灼熱砂漠の暑さを凌ぐようです。
なんで短足が・・・
でもネ、「なんで最速ランナーが短足なのか?」は、まだ、なぞ!です。
その他のアリの過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
鼻が利かないとアリさんは社会生活が出来なくなる+初夏の庭の花
負傷兵を担いで救出するたくましいサハラの看護兵アリ+初夏の花たち
森のお百姓さんハキリアリと昔作ったプラモたち
出典:”High-speed locomotion in the Saharan silver ant, Cataglyphis bombycine” Sarah Elisabeth Pfeffer, Verena Luisa Wahl, Matthias Wittlinger, Harald Wolf Journal of Experimental Biology 2019 222: jeb198705 doi: 10.1242/jeb.198705 Published 16 October 2019
出典:”The fastest ant in the world could hit 200 meters per second—if it were as big as a human”
Kenneth Mora, Science 1 November 2019 Vol 366, Issue 6465
出典:“Saharan silver ants are the world’s fastest despite relatively short legs” Susan Miliu Science OCTOBER 29, 2019
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過去の記事リストは下のイラストをクリック ↓ (日本国内と南の島の記事は「ヨーロッパの話題」にまとめています)





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(銀ラメと高速歩数で短足アリ最高速記録更新)
アリの世界最速記録更新!
以前、灼熱のサハラ砂漠をかっ飛ぶアリの記事を書きましたが、今回どうやらアリ世界記録が更新されたようなのです。
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灼熱サハラで砂漠アリは万歩計と視覚フローでナビる+哀愁のリスボン再び
サハラ砂漠、60度の灼熱の世界
サハラ砂漠のまっ真昼、太陽に焼かれた砂の地表は“目玉焼きが出来そうな”60℃の灼熱の世界です。

(パステル画のような南仏マントン(Menton)旧市街を遠望する)
陽光溢れる南仏マントン
灼熱ではないのですが、(無理に)太陽つながりで南仏の陽光溢れるマントンの風景を添えます。
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コートダジュールではイタリアンを、マントン再訪紀続編
紺碧のコートダジュールを抜け再びの国境の街マントンへ・・
ピンクに染まるマントンの街はアラビアの香り: コートダジュール旅行紀

(海に向かって黄色い稲妻サンミシェル(Saint-Michel)教会の参道)
サハラの砂漠アリは掃除屋さん
灼熱のサハラ砂漠には”desert ant” 「砂漠アリ」と呼ばれるCataglyphis属のアリが棲んでいます。ハゲタカやハイエナと同じいわゆるスカベンジャー(腐肉食動物)で餌が乏しい砂漠でクモなどの死体を探します。

(昼前の静かなテラス席そよ風が子供の声を運ぶ、マントンの浜辺)
灼熱の時こそ短足アリには絶好のチャンス
そんな灼熱の天敵やライバルが暑さで動けない時刻にこそ、サハラに棲む「砂漠アリ」の仲間、“銀ラメ”の短足アリ、Saharan silver ant (Cataglyphis bombycina)には絶好のチャンス、せっせと餌探しです、でも超高速で。
ライバルは灼熱で出てこない
餌が乏しい砂漠では、新鮮な死骸はみんなが狙う餌、でも真昼の太陽が輝く60℃の灼熱の砂漠ではライバルは日陰で暑さを避けて出て来れない。Saharan silver antが独り占め出来るわけです。
天敵も日陰で暑さを凌ぐ
更にアリを狙う天敵のトカゲも暑さを避けて出てこないから安全に餌探しが出来ます。でもSaharan silver ant自身はなぜ灼熱下でも行動出来るのでしょうか?

(木陰の広場カフェでくつろぐ人たち)
高速で走らないと「焼きアリ」になる
そりゃSaharan silver antでもグズグズしていると砂漠の真ん中で「焼き魚」ならぬ「焼きアリ」になっちゃう。だからSaharan silver antはアリ世界の最速ランナーになって駆け抜けなくちゃならないようです。
最速記録更新で~す!
出典著者Sarah Elisabeth Pfeffer氏らはSaharan silver ant 、C. bombycinaが、これまで最速として知られていた長い脚の近縁種(同属)、C. fortisを凌ぐ高速で走ることを確かめました。つまりは世界記録更新です。

(サンミシェル教会、旧市街の丘の頂きにあります)
銀ラメ衣装も灼熱対策
加えて、細かい毛に覆われ、銀色に輝くSaharan silver antの表皮は“銀ラメ衣装“、太陽光を跳ね返して灼熱を耐える適応になっているようです。その毛は赤外線に対して透明、つまりは熱を吸収しません。また、この毛が太陽光を反射するので砂漠の灼熱からアリを守っています。

(黄色い陶器屋、マントン旧市街にありました)
記録更新、実は「短足アリ」
驚くことに最高速アリ、Saharan silver ant、C. bombycinaはこれまで「最速」として知られた近縁種Cataglyphis fortisに比べて脚が18%も短い「短足アリ」なのです。
超高速ビデオで世界記録測定
出典著者のPfeffer氏らはSaharan silver antの巣からご褒美の餌まで記録測定用のトラックを設けてアリを駆けさせ、超高速ビデオカメラでその走行タイムを記録しました。

(シュロ並木の黄色いイスが楽しいカフェ)
短足だから驚異の回転数で駆ける
走りのビデオ解析でSaharan silver ant、は1秒間に47歩と言う驚異の高速回転で走っていることが分かりました。短い歩幅でも秒速1400mmの速い脚の振り出しでこの高速を達成していました。
最速ランナー走りのフォームとは?
また、超高速ビデオカメラでSaharan silver antの走りのフォームを解析すると、6本脚を3本1組で振り上げと着地が完璧にシンクロしていて、走るのが難しい砂地での高速を可能にしているのかも知れないそうです。
ヒトなら秒速200m!ボルトの20倍の超高速
Saharan silver antの走る速さは毎秒855㎜=1秒で体長の108倍の距離を走る→もしヒトに当てはめれば、なんと秒速200m相当!(ボルト選手の20倍の速さ)。Saharan silver antはこのような超高速で駆け抜けることで灼熱砂漠の暑さを凌ぐようです。
なんで短足が・・・
でもネ、「なんで最速ランナーが短足なのか?」は、まだ、なぞ!です。
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鼻が利かないとアリさんは社会生活が出来なくなる+初夏の庭の花
負傷兵を担いで救出するたくましいサハラの看護兵アリ+初夏の花たち
森のお百姓さんハキリアリと昔作ったプラモたち
出典:”High-speed locomotion in the Saharan silver ant, Cataglyphis bombycine” Sarah Elisabeth Pfeffer, Verena Luisa Wahl, Matthias Wittlinger, Harald Wolf Journal of Experimental Biology 2019 222: jeb198705 doi: 10.1242/jeb.198705 Published 16 October 2019
出典:”The fastest ant in the world could hit 200 meters per second—if it were as big as a human”
Kenneth Mora, Science 1 November 2019 Vol 366, Issue 6465
出典:“Saharan silver ants are the world’s fastest despite relatively short legs” Susan Miliu Science OCTOBER 29, 2019
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