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大西洋のU-ボートを制した白衣のアトランティック・アヴェンジャー(TBF/TBM)

大西洋のU-ボートを制した白衣のアトランティック・アヴェンジャー
(TBF/TBM)

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対Uボート戦の白いアヴェンジャー
(大西洋の対Uボート戦での白い衣装のアヴェンジャー)
白衣のアヴェンジャーが大西洋の狼を制した
グラマンTBF/TBMアヴェンジャー(Avenger)の隠れた功績として大西洋の対Uボート戦があります。アヴェンジャーと言えば旧日本海軍の仇敵ですが、大西洋でも戦局を左右する功績を挙げています。対U-ボート戦で地味ながら、ジープ空母(商船改造護衛空母)と共に決定的な貢献をした、真っ白な衣装、大西洋スキームのアヴェンジャーのお話です。マニアックな上にムダに長い記事ですみません。




Duxford IWMのアヴェンジャーその4downsize
(英国ケンブリッジ郊外DuxfordのIWMに展示のアヴェンジャー:斜め下から)
1匹のオオカミが森のシカの食害を抑える・・
・・・ように、アヴェンジャーの機影はUボート船団襲撃の抑止力となりました。
第二次大戦で戦没したUボートは200隻近く、その内、アヴェンジャーによるものは米空母で30隻、英空母で数隻、英空母のソードフィッシュによるものは18隻でしかありません。


初飛行とエンジン馬力
(初飛行とエンジン馬力の比較;アヴェンジャーはエンジンに恵まれた)
飛行機の影だけでも商船隊を守れる!
しかし、フネの中でも対空火器が限られるUボートは航空攻撃には極めて脆弱で遠くの空に機影を見ただけでも潜航を余儀なくされ、船団攻撃もままならなくなります(潜ると遅い上によく見えないから)。大西洋のアヴェンジャーの大きな功績は、実は、Uボートを潜航させ船団攻撃を未然に防いだことにあるそうです(ソードフィッシュも同じ)
対U-ボート戦で活躍したF4F、ソードフィッシュ、サンダーランドの過去記事です↓クリックで飛びます)
狼を追うイワツバメ大西洋のマートレット
買い物カゴを下げたラム海軍少佐のインディー・ジョーンズのような冒険
空飛ぶ船サンダーランド飛行艇の洞内巡り


Duxford IWMのアヴェンジャーその1downsize
(Duxford IWMのアヴェンジャー;二階建て構造が分かる)
およそ役立たなかった下腹(後下方)の銃座
第二次大戦前には多くの爆撃機がその下腹、つまり胴体後下方の狭い窓やペリスコープ越しに撃つ防御銃座を付けましたが(バトル、ハムデン、ブレニムIV、初期のB-24、九九式双軽などなど)、およそ役立った話がありません。

最大速度
(最大速度の比較;毎時500km越えはない。艦攻の限界かも?)
広い海でもU-ボートを探せる下腹の通信員席
それはアヴェンジャーも同じこと。ところが、これが「瓢箪から駒」。茫漠たる大西洋でU-ボートを見つける格好の観測席であり、攻撃離脱時の対空砲火制圧にも後下方機銃は有効に働きました。出典「シーハンター」にも通信員がいち早くU-ボートを見つけたエピソードがいくつか載っています。

搭載量
(搭載量の比較;米海軍の次世代艦攻開発は喫緊の課題だった)
近代化が遅れた米国空母雷撃機隊
世界の東西で戦争や侵略が起こった1939年10月、近代化未だ途上で危機感を感じていた米国海軍。その空母航空隊近代化は、戦闘機はF4Fワイルドキャット、艦爆はSBDドーントレスで一応達成。でも艦上雷撃機(艦攻)は不出来なデヴァステイターだけ。こりゃマズイかも?と米国海軍はトンでもなハイスペックの艦上雷撃機仕様をメーカーに出しました。
デヴァステイターの過去記事はこれです↓クリックで飛びます)
ミッドウェーの斬られ役、悲劇の駄作っ機TBDデヴァステイター

Duxford IWMのアヴェンジャーその2クローズアップdownsize
(Duxford IWMのアヴェンジャーのクローズアップ)
時代を先取りしたトンデモな過激仕様
求めるのは思い切って時代を追い抜く性能;A)胴体内爆弾倉で、B)前方と後下方に防御武装を、C)さらに背部には動力旋回砲塔を装備し、D)時速480kmで飛んで、E)航続距離は戦艦の主砲の遥か彼方、4830kmまで飛んでね、と言うものでした。

航続距離
(航続距離:日本海軍機は非爆装の偵察任務時らしいが、それでも群を抜く)
艦載機に動力砲塔は「無理でしょ!」
狭い空母の甲板に離着艦する当時の単発艦載機にとって「む、無理!ムシ良すぎるでしょ」の分不相応な装備と性能要求で、特に動力砲塔は難題でした。

初めてでもグラマンがん頑張りま~す!
そんなムチャな要求に応えたグラマン社はこれが初めての艦上雷撃機。でも直前の成功作F4F艦戦の中翼配置などノウハウを踏襲し当時最強のライㇳ・ツインサイクロ・エンジンを組み合わせました。

翼を畳んだアヴェンジャーとエレベーター
(翼を畳んだアヴェンジャーとエレベーターのサイズを比べてみて・・)
1/3に畳める翼で空母のエレベーターもOK
グラマン社の設計チームは、A)前作F4Fの単葉中翼の構造を踏襲、B)幸いエンジンは強力な2000馬力級ライト・ツインサイクロンを使う、C)内装爆弾倉を付けると二階建構造の大型機になるけど主翼折り畳みメカの工夫で全幅16.5mを畳むと1/3の5.6m になりエレベーターに載せられる、と言うコンセプト。
F4Fとグラマンの折り畳み翼の過去記事はこれです↓クリックで飛びます)
究極の折り畳み技グラマンF4Fの1回ひねり後方閉じ

Duxford IWMのアヴェンジャーその3B17と比べても大きいdownsize
(Duxford IWMのアヴェンジャー、B17並んで遜色ない大型と分かる)
二階建て胴体の通信員席が後々役立つ
D)結果、後下方に海面を捜索出来る通信員席と武装を設けました。これらが後々大西洋の戦いで真価を発揮します。

英国艦隊航空隊FAAのターポン I downsize
(英国艦隊航空隊FAAのターポン(Tarpon) I ;通信員席のバブルキャノピーから索敵重視が分かる)
艦載単発機に動力砲塔は無理なの?
E)そして最大の難題、動力砲塔については、なんと、グラマン社は自主開発しちゃったんです!
当時(1930年末)動力砲塔は大型陸上爆撃機向けの油圧式で重くて鈍重なものでとても艦載単発機向きではありませんでした。


じゃ、電動小型を自社開発しよう
そこでグラマン社のOscar Olsenz氏らは、当時アメリカの工場で多用されていた電動モーターに注目、これを小型軽量化して組み合わせることでコンパクトで軽量、自動車のハンドル操作を3D化したような俊敏な動力砲塔Grumman150SE Turretを独自開発しちゃったんです!(いかにもアメリカですね)

マニアックな記事ですが、ご興味あれば「続きを読む」をクリックください↓

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テーマ : パリ、フランス - ジャンル : 海外情報