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眼からのフラッシュビームで餌を捕える浅瀬の小魚+マリタイム・カタリナ飛行艇

眼からのフラッシュビームで餌を捕える浅瀬の小魚
+マリタイム・カタリナ飛行艇


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ギンボT delaisiはリーライト機のように餌を照らす
(ギンボT delaisiはリー・ライト機のように餌を照らす)
眼からフラッシュビ~ム!
「眼からビームを発射して餌を照らし捕食する」て聞くと何だかSFの恐ろしいエイリアンか、ウルトラマンのようですが、今回の主役は8cmほどのギンポの仲間のひ弱な小魚Tripterygion delaisiです。地中海や大西洋の浅い海に棲んでカイアシなど小さな甲殻類を食べます。




背景でビーム色を変え餌が無ければ発射しない
(背景でビーム色を変え餌が無ければ発射しない、スキャンも出来る)
浅瀬の小魚が青赤のフラッシュビームで餌を捕える
浅い海で小さな魚、ギンポ類triplefinの1種black-faced blenny(Tripterygion delaisi)が餌を獲るときには、眼からの青や赤のフラッシュビームで海底をスキャン、餌にビームを照射し捕食していることが分かりました。

カタリナの着陸消防車も待機REV2downsize
(カタリナの着陸消防車も待機)
マリタイム機カタリナ飛行艇
まるでリー・ライト(Leigh Light)装備のマリタイム機みたい、ってことでケンブリッジ郊外DuxfordのIWM博物館でデモフライトするカタリナのフォトを添えています(まだご紹介していないものも)。カタリナ飛行艇(PBY Catalina)はRAF(英国空軍)コースタールコマンドでマリタイム機として活躍しました。
(リー・ライト:直径61cmの探照灯、2200万カンデラの物凄い明るさを誇った)

RAFマリタイム機の過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
余り物には珍発明を間抜けな漁師のウィンピー大活躍Wellington GR Mk VIII
時代に追い抜かれていった凡庸なアナクロAWホイットレイ
名家ウェリントンを継いだ君は何になりたかったのウォーウィック君
空飛ぶネコか いえカタリナは両生類
ベンチャー成上りの礎は丸っこくかわいいハドソン機 空(そら)物語その3
空飛ぶ船サンダーランド飛行艇の洞内巡り


ギンボT delaisiの眼から光が出典Youtube画像
(ギンボT delaisiの眼から光が・・出典Youtube画像)
世にも珍しい光照射探索
出典著者のNico K. Michiels氏が言うように、「小さな魚の眼が光る」のは水族館に行った人なら誰でも見ているはずですが、これが生物界では珍しい「光を照射して周囲を探る」active photolocationであることが分かったそうです。動物が何かを発射して環境や餌や敵を探る方法の有名なものにはコウモリの音響定位(echolocation)がありますが、光を発して探る例は珍しいそうです。

「光るのは眼の反射」と思われていた
これまで気づかれなかったのは魚の眼が光るのは「虹彩などの反射だろう」がなんとなく常識で研究対象としては注目されなかったからのようです。

飛行準備中のカタリナ飛行艇再掲downsize
(飛行準備中のカタリナ飛行艇;DuxfordのIWM博物館)
背景次第でフラッシュビームの色を変える
なんとギンボT. delaisiは環境の背景によってフラッシュビームの色を変え使い分けているようです。青い背景なら赤のフラッシュ、赤い背景なら青いフラッシュと、合理的ですね。

カタリナのフライパスREVdownsize
(カタリナのフライパス)
じゃ、餌を置いて試してみよう
出典著者Michiels氏らはギンボT. delaisiの餌のカイアシ類copepodを青と赤の背景に置いてみました。すると餌なしより明らかに多くフラッシュビームを眼から発射しました。もちろん青い背景なら赤のフラッシュ、赤い背景なら青いフラッシュをより強く発射しました。


意図的なフラッシュビーム発射
だから単なる眼の反射ではなくギンボT. delaisiは意図的にフラッシュビームを選んで発射しているのです。

白いカエルCatalina機再掲downsize
(白いカエルみたいなカタリナ)
眼から蛍光を出せるギンボT. delaisi
そもそもギンボT. delaisiは蛍光を出すのです。外光が眼の虹彩のグアニン結晶に吸収されるとそのエネルギーの一部を蛍光として放出します(波長は長くなる)。更に虹彩のメラニン顆粒の層を“指を開いたり閉じたり”するようにして蛍光の明るさ調節も出来ます。

集光して下を照らすフラッシュビーム
出典著者Michiels氏らの観察によるとギンボT. delaisiのフラッシュビームはレンズで集光されて虹彩の下部から下方に、つまり餌がいる海底に向けて発射されます。

グーフフィントンのGR Mk VIII側面図REV4downsize
(グーフィントンのGR Mk VIII; リー・ライトとASVレーダーを装備)
フラッシュビームでスキャンして餌を探す
このようにギンボT. delaisiは左右の眼をまるでサーチライトのように海底付近をスキャンします。カイアシなど餌が見つかれば標的=餌にフラッシュビームをフォーカスし捕捉します。やっぱりRAFマリタイム機の探照灯リー・ライトそっくりですね。

フラッシュビームは空腹に左右されないみたい
ちなみに空腹と満腹のギンボT. delaisiで試しましたが、差は見られなかったそうです。

小魚の世界はまだまだフシギがいっぱい
小さな生き物でも、いえ、小さな生き物だからこそ先入観も捨ててよく観察すればまだまだフシギがありそうですね。


出典:“Controlled iris radiance in a diurnal fish looking at prey” Nico K. Michiels et al. Royal Society Open Science vol.5: 170838.http://dx.doi.org/10.1098/rsos.170838
出典:”These shallow water fish can use their eyes like flashlights” Elizabeth Pennisi Science 16 February 2018 Vol 359 Issue 6377 doi:10.1126/science.aat3798
出典:ウィキペディア” Black-faced blenny”


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