Beau(ボー)よ、君はホントに戦闘機か【後編】いえ空のインディ・ジョーンズ

Beau(ボー)よ、君はホントに戦闘機か【後編】
いえ空のインディ・ジョーンズ

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Strike WingのBeaufighter TFX downsize
(Strike WingのBeaufighter TFX;前編と同じく出典の1つに掲載のカラー塗装図より)
後編はBeau(ボー)の冒険談です
さて前編はバカデカイ双発戦闘機が””Stop-gap”(間に合わせ)で出来ちゃったお話しでしたが、後編はこのボーファイター(Bristol Beaufighter)、愛称Beau(ボー)の冒険談です。
前編はここをクリック↓
Beau(ボー)よ、君はホントに戦闘機か【前編】なんせ間に合わせなもんで




ボーファイターTFX型迷彩図downsize
(ボーファイターTFX型迷彩図(再掲))
ヒコーキのインディ・ジョーンズ、“九十九式双発複戦”
斜陽のブレニム一族の中で唯一Beau(ボー)は、インディアナ・ジョーンズのような、あるいはアリステア・マクリーンの冒険小説のヒーローのような活躍をした傑作機でした。

Beau(ボー)は武装海賊か、特殊襲撃部隊か
Beau(ボー)は”Armed Rover”や”Strike Wing”という著書の主役で、如何にも海賊ドレイクや007の英国が好きそうなヒーローだったのです。

砂漠に座り込んじゃったVIF型夜戦downsize
(砂漠に座り込んじゃったVIF型夜戦;出典から一部拝借)
地中海でもBeau(ボー)で間に合わせ
イタリア参戦(1940年6月)時、英軍は地中海方面にはまともな長距離戦闘機がなく(ブレニム1Fしかない)海上制空に窮したCostal Commandに長距離改装型ボーファイター1Cがデビュー(1941年)、北アフリカ、マルタで活躍します。またもや”stop-gap”(間に合わせ)でBeau(ボー)は大忙し。

バンクするインベイジョンストライプスのTFX downsize
(バンクするインベイジョンストライプスのTFX;出典から一部拝借)
影の主役Beau(ボー)は第二戦線で頑張る
艦隊決戦機動部隊のドーントレスのような艦載機でもなく、祖国防衛のスピットのような華のインターセプターでもなく、空中大艦隊を成すランカスターやB-17のような戦略爆撃機でもないのですが、Beau(ボー)はインドの夜空、灼熱の北アフリカ砂漠、孤立した地中海マルタ島、荒れる北海、極寒のフィヨルド、ビルマのジャングルなどを舞台に“世界を股にかけて”タフに働きました、でも地味。

パワフルなエンジンと頑丈な主脚downsize
(パワフルなエンジンと頑丈な主脚;RAF博物館)
革新的コンセプト「夜間侵攻護衛戦闘機」Beau(ボー)
名機モスキート大活躍の影に隠れ誰も思い出しませんが、Beau(ボー)は本格的なレーダー装備の夜間戦闘機の先駆けです。更に、当時斬新なコンセプト、夜間侵攻護衛戦闘機の草分けでもあります(前編でも書きましたが)。

白黒ストライプが良く似合うボーの後ろ姿downsize
(白黒ストライプが良く似合うボーの後ろ姿;RAF博物館(再掲))
パリジャンがBeau(ボー)に拍手喝采
また、白昼堂々と占領下のパリのゲシュタポを銃撃してトリコロールを落とし「パリジャン拍手喝采」という離れ業もやってます(モスキートに先駆けて!)。

Beauの水平尾翼は上反角がついているdownsize
(Beauの水平尾翼は上反角がついている;RAF博物館)
Beau(ボー)のパンチは砂漠の嵐
英本土の夜空の守り(初の本格的なレーダー装備夜間戦闘機Beaufighter 1Fとして)を固めて間もなくBeau(ボー)は灼熱と激戦の北アフリカとマルタ島戦線に投入されました。Beau(ボー)の20mm4門、7.7mm6丁と約1トン(2000ポンド)の爆弾搭載の威力はすさまじく、地中海の艦船やロンメル軍の砂漠コンボイ(トラック隊)を圧倒しました。

スリ減っていったマルタ戦闘機隊
一握りのBeau(ボー)部隊は当時孤立無援のマルタ島とエジプトの基地を行き来し奮戦しますが、徐々にスリ減りマルタ飛行隊227中隊は”Lost Squadron”と呼ばれ、やがて消えてゆきました。ガダルカナルのF4F、ドーントレスやミルン湾のキティホークもそうですが、キビシイ戦場ではタフなヒコーキが地道に働くようです。

Beaufighter TFX後期型の外観downsize
(Beaufighter TFX後期型の外観図)
フィヨルドの嵐”Strike Wing”
開戦後アッという間にノルウェーを占領したナチス・ドイツの目的は天然資源。大戦後期にはほぼ壊滅状態の独海軍は小艦艇のコンボイでフィヨルドから鉱物資源を運び出そうとします。また、遠路日本から戦略物資を積んで海上封鎖を突破する輸送船。小粒ながら重火器で重武装したコンボイはフツウの雷撃機、爆撃機の手におえるものではなく、これらを阻止する役目がBeau(ボー)で構成された”Strike Wing”、フィヨルドの嵐のように激しく、でも地味な攻防の主役でした。

先駆けても全部持っていかれる、モッシーに
でも、やがてWooden Wonderことモスキート(de Havilland Mosquito)の数が揃い行き渡ると、Beau(ボー)は順次その座を譲ってゆきました、夜間迎撃機、夜間護衛機、長距離侵攻機(イントルーダー)、艦船攻撃機などなど。

逆レンドリースUSAAFのBeaufjghter VIF downsize
(逆レンドリースUSAAFのBeaufjghter VIF夜戦)
米軍にも「間に合わせ」採用、星を纏ったBeau(ボー)
イタリア戦線の米軍には良い夜間戦闘機がない、本命のP-61はなかなか出来て来ないし。「じゃ“逆レンドリース(※)”ってことで夜戦型Beau(ボー)をお貸ししましょう」と、またまた”stop-gap”(間に合わせ)でBeaufighter VIFは星のマークを付け、地味に働きました(米国戦史には援米機の活躍なんか書かないし・・)。

Beau(ボー)夜戦が“心ばかりのお返し”です(RAF)
※:第二次世界大戦で米国は連合国に大量の兵器を貸しました、これが「レンドリース」。英国は“心ばかりのお返し”、「逆レンドリース」として少々のスピット、モスキート、ボーを米軍に貸しました。

これから組み立てかなレストア中のBeaufighterMk21REVdownsize
(これから組み立てかなレストア中のBeaufighterMk21;IWM博物館)
陸上雷撃機という仇花の苦戦
陸上雷撃機と言う機種は大いに期待され一旦大戦が始まると血みどろの善戦の末、大戦後期にはお蔵入りとなった仇花の機種です。連合、枢軸いずれの雷撃機隊も危険な任務、RAF陸上雷撃機乗員の生存率はなんと30回(1 tour)出撃後17%、50回(2 tours) 出撃後3%、でしかありませんでした。

雷撃機から転職したのに再転職は雷撃機
だからRAFから次期雷撃機を打診されたブリストル社の逆提案がBeau(ボー)の雷撃機ヴァージョン、Beaufighter TFXであったことは正解だったのでしょう、高速の“戦闘機くずれ”なら敵の砲火や戦闘機からも生き延びられるかも・・・と。

シブイ!Beau(ボー)ってやっぱり好き♡
どうです、Beau(ボー)って結構いいヒコーキでしょ、Wooden Wonderことモスキートの影に隠れた地味機ですけど。

Beauボー2機同時製作
(Beau(ボー)2機同時製作は私には無謀)
で・・作りにくくなったボーのプラモ
Beau(ボー)のホンモノを見たり海外の本を手に入れたり詳しくなったおかげで、Beau(ボー)のプラモは増々作りにくく(腕が悪い上に細かいところまで見ているので)、無謀な1/72MkVICとTFXの2機同時製作は現在中断中。安易にエンジングレー塗っちゃたハーキュリーズエンジンの色が気に入らん!とか、何とか言い訳しながら・・。

出典: “The Strike Wings” 1995年 Roy Conyers Nesbit氏著 (HMSO出版) (復刻版、初版は1984年)
出典: “The Armed Rovers” 1995年 Roy Conyers Nesbit氏著 (Airlife Publishing出版) (復刻版、初版は1984年)
出典: “The Strike Wings” 1995年 Roy Conyers Nesbit氏著 (HMSO出版)
出典: “The Bristol Beaufighter” 2002年 Richard A. Franks氏著 (SAM Publications出版)
出典: “Beaufighter Squadrons in Focus” 2001年 Simon W. Parry氏著 (RED KITE 出版)
出典: “Beaufighter in action” Jerry Scutts氏著 Aircraft Number 153 (squadron/signal publications出版)
出典: ウキペディア記事「ブリストル ボーファイター (Bristol Beaufighter)」(リンクなし)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AB_%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%82%BF%E3%83%BC


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テーマ : パリ、フランス - ジャンル : 海外情報