植物の毒を喰らい、知恵で使いこなす唯一の種、ヒト

植物の毒を喰らい、知恵で使いこなす唯一の種、ヒト

赤い花Img_0441downsize
(赤い花(名前忘れました)、我が庭の初夏の花たちを添えます)
Le wasabi
・・・とフランス語にもなってしまったワサビはワサビ属(Wasabia)の根茎。“する”と細胞が壊れて辛味の素、シニグリン(sinigrin)が空気酸化され辛味成分アリルカラシ油に変わります。そしてピリっ、ツンと風味を楽しむわけです。でも、これってヒトだけなんです。
今回添えるフォトは我が家の庭の花たちです。






ランタナの蕾Img_1033downsize
(ランタナの蕾)
虫には“サビ”が効きすぎです
植物ワサビにとってシニグリンは食害を防ぐ成分(防虫効果)、虫がカジると細胞が壊れ辛味成分に変わり虫はヒドイ目に遭うわけです。また、寿司のわさびは元来、抗菌(食中毒を防ぐ)の目的だったそうです。
植物の毒を利用するお話の前回、前々回記事はこれです↓
美しくも楽しい種子の本から学ぶ植物の毒戦略
高山のお花畑は毒の饗宴それでもヒトはサラダで喰らう フランスのサラダグルメ


青い花Img_1030downsize
(青い花)
激辛は動物には食べられません、トウガラシ
今や辛い料理と言えば洋の東西を問わずトウガラシ、その辛味成分カプサイシン(capsaicin)には発汗などの生理作用もあります。動物とて同じこと、辛くてトウガラシの実はとても食べられません(植物はこれで食害を防ぐ)。

シャクヤクImg_0425downsize
(シャクヤク)
トウガラシ「トリさん専用だったのにぃー・・」
でもトリさんたちは辛味を感じないので真っ赤な色に誘われ、トウガラシの実をついばみ、せっせとその種を蒔いてくれます。でもこれはアメリカ大陸内だけの話、15世紀までは。
ところがコロンブスがアメリカ大陸から欧州に持ち帰るとトウガラシはその後世界中に広まりました。トリさんよりヒトの方が種まきに熱心だった訳です。


白のビオラImg_0483downsize
(白のビオラ)
毒を喰らい、使いこなす唯一の種、ヒト(Homo Sapience)
これらは、そして以下に挙げるものも、いずれも本来は植物の毒です。
その植物の毒を、昔から世界各地の人々は、殺菌、防カビ、防虫、染料、洗剤、麻薬、幻覚、鎮痛、解熱、覚醒、香辛料などなど・・・と知恵をしぼって利用してきました。


キツネノカミソリ?Img_0517downsize
(キツネノカミソリ?・・だと思うのですが)
暗殺者のお友だち、猛毒トリカブト
・・はアルカロイド(※)の1種アコニチン(aconitine)などが毒成分です。(※:アルカロイド(alkaloid) とは窒素原子を含み塩基性を示す、植物など天然由来の有機化合物の総称ですが、やや漠とした定義です)

目覚めの一服、タバコ葉のニコチン(nicotine)
・・も同じくアルカロイドの1種、量が多いと神経毒性を示し、タバコをやめられない「ニコチン依存症」の原因でもあります。
これを改良し殺虫効果を高めたものがネオニコチノイド(neonicotinoid)系の農薬です(ミツバチ大量死の犯人では?と疑われてもいるようです)。


ボタンImg_0612downsize
(ボタン)
「しぶいなぁ」と味わう茶のカテキン(catechin)
・・はタンニン(tannin)の1種、タンニンは蛋白質や金属イオンと強く結合して沈殿する(不溶性になる)植物成分の総称です。その効果を利用して皮なめしにも使われました。

1杯の至福、コーヒーのカフェイン(caffeine)
・・・もやはりコーヒーノキのアルカロイドの1種でココアや茶にも含まれますね。
脳など中枢神経を興奮させる作用があるので“眠気を吹き飛ばす”わけです。本来は動物が食べると“変”になることで植物にとっては食害を防ぐ働きなのでしょう。


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