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庭のお花が都会の昆虫を蜜のご褒美で守る+ハチミツの街、パリ郊外ルヴァロワ

庭のお花が都会の昆虫を蜜のご褒美で守る
+ハチミツの街、パリ郊外ルヴァロワ

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Levallois Perret市庁舎downsize
(地元だったパリ郊外ルヴァロワ(Levallois Perret)の市庁舎)
「我が街」だったパリ郊外ルヴァロワ
今回のサイエンス小ネタの主役は受粉媒介者、その代表のハチつながりで、パリ在住時の地元パリ郊外のミツバチの街ルヴァロワ(Levallois Perret)のフォトを添えます(使い回しです)。
ハチとルヴァロワの過去記事です↓
パリ郊外ルヴァロワの市章ミツバチには秘密がいっぱい
スーラの名画はご近所のセーヌ中之島、ジャット島でした
ミツバチたちはスマートな意思決定で生き残る
道具を使って蜜を取り一族にワザを伝えるマルハナバチ+パリ郊外ハチの街ルヴァロワ
ずぼらな芝刈りがハチは大歓迎!環境にも良いかも?
ミツバチは足し算引き算が出来るらしい+ヨコハマみなと界隈
花咲かバチか、葉っぱを噛んで花を咲かせるマルハナバチ+初夏庭の花





ルヴァロワ市庁舎早春のひなたぼっこREVdownsize
(ルヴァロワ市庁舎早春のひなたぼっこ)
小さな庭にも春の訪れ、虫たちへのご褒美も用意して
拙宅の「猫の額」な小っちゃな庭にも春がくれば色々な花が咲いてくれます。きっと虫たちにもささやかな蜜のご褒美をあげているのでしょう。

ルヴァロワ橋からセーヌの鉄道橋を望むdownsize
(ルヴァロワ橋からセーヌの鉄道橋を望む)
持ちつ持たれつ、花粉を運ぶ虫と花
昆虫は多くの植物にとって大事な受粉媒介者です。同時に昆虫たちはその花からご褒美の蜜や花粉を得ています。例えば、ミツバチが集める花粉は幼虫の大切な食べ物です。

自然が減ると蜜が減り虫も減る
野生に比べて、ヒトが暮らす環境は、蜜を求め花粉を運ぶ昆虫の「お花畑」も大きく様変わりしています。
欧州、北米では、近年の土地利用の変化で蜜源となる植物の数も種類も減り、受粉媒介者の昆虫も減って農業の生産性にまで影響を及ぼしているそうです(出典から)。

水に映るボートハウスREVdownsize
(ルヴァロワ市境のジャット島の水に映るボートハウス)
たくましく生きる「都会虫」を調べる
でも都市でもよく昆虫を見かけます。それでは私たちが暮らす都会では虫、「都会虫」たちはどこで、どんな植物と花粉や蜜の「取引き」をしているのでしょうか?実はこれまで十分な研究は無かったそうです。
都会で暮らす生き物の過去記事です↓
人が好きなんです、けなげな都会鳥+RAFの飛行機-心が優しくなる三冊の本(2)
都会の並木が早く育つのは人為的地球温暖化の仇花なの?+パリの並木
高速進化する大都会の生き物たち+ヨコハマの港と運河


Levallois市章REVdownsize
(ルヴァロワ(Levallois Perret)の市章はミツバチです)
都会と農地と「自然」の蜜源を比べる
出典著者のNicholas E. Tew氏らは、英国の都会の環境と農地と保護された「自然」区域の536種の蜜源の花の植物を調べました。

都会でも「自然」でも蜜の生産量は同じ
すると意外なことに、単位面積当たりの花蜜の糖の生産量を比べると、3つの環境で花の蜜の量(含まれる糖分の量)には大きな違いはありませんでした。

当時ゆきつけのご近所カフェLe Narvalナルヴァル海獣イッカクdownsize
(当時ゆきつけのご近所カフェLe Narvalナルヴァル、海獣イッカクのことです)
庭の花は大切な蜜源、都会の蜜源の85%
都会のなかでは、公園や個人の庭は単位面積当たりの蜜の生産量が高く、都会の庭の花が昆虫たちの大切な蜜源になっていることが分かりました。庭は都会の蜜源の85%を占めるそうです。

庭は蜜源の花の種類が「自然」より豊か
更に、蜜源である花=その植物の多様性は都会の方が農地や保護された「自然」よりも豊かでした。それは“自然にはない”多種多様な園芸種が庭に植えられているからです。

プランシェット公園から見上げるアパルトマンREVdownsize
(ご近所だったプランシェット公園から見上げるアパルトマン)
都会に馴染み、街で繁栄するハチたち
受粉媒介者の昆虫、特にハチはめくるめく変化する都会の環境変化にも耐え、英国やドイツでは都会の方がハチの種類が多い(生物多様性が高い)そうで、これは公園や個人の庭の花に支えられているからだそうです。
例えば、マルハナバチは農地でよりも都会の中の方がコロニーが大きくなるそうです。

近代的な農地では花粉も蜜も減っている
花粉を運ぶ昆虫にとって蜜と花粉を提供する花は大切な食料源ですが、農村地域の土地利用の変化に伴い減ってきているようです。日本でも畦道のレンゲが見られなくなっていますね。

個人宅の庭は新しい花蜜の供給源
個人宅の庭の花は都会に生きる昆虫たちに貴重な蜜や花粉を多種多様な花が提供することで受粉媒介者の昆虫を助け、ひいては、周囲の農地の農作物の受粉にも貢献しているようです。

都会の庭が花蜜源に多様性を与えてい
都会は蜜源となる植物の種類が豊かで多様性を保っていて、それには個人の庭が重要な役割を果たしており、出典著者のTew氏らはこのようなデータに基づく(evidence-basedの)新たな観点は都会の受粉媒介者の昆虫たちの保全に役立つだろうと述べています。

たとえ園芸種でも立派な保険では?
生物多様性保全とは(少なくともある一面では)避けられない将来の気候変動や環境変化に遭っても“誰かが生き残る”ための保険です。
なので、たとえ園芸種でも庭に花を植えることは都会の生物多様性に役立ってるのかも?

出典: “Quantifying nectar production by flowering plants in urban and rural landscapes” Nicholas E. Tew et al. Journal of Ecology 10.1111/1365-2745.13598 (2021) DOI: 10.1111/1365-2745.13598
出典:”Insects in the city” Andrew M. Sugden Science (19 Mar 2021) Vol. 371, Issue 6535, pp. 1217 DOI: 10.1126/science.371.6535.1217-a


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テーマ : パリ、フランス - ジャンル : 海外情報