英雄の健気なドサまわりシーハリケーン+英国IWMの元気なレジェンド・ヒコーキたち

英雄の健気なドサまわりシーハリケーン
+英国IWMの元気なレジェンド・ヒコーキたち

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シーハリケーンMkIB downsize
(地中海の関ヶ原、マルタ島攻防のペデスタル作戦で活躍したシーハリケーン)
ドサクサ艦載機シーハリケーン、野ざらしでも頑張る
「瓢箪から駒の出来事」がきっかけで、取り敢えず空母に配備されたハリケーンの「亜種」がシーハリケーン(Hawker Sea Hurricane)です。でもドサクサの「適応放散」=「転職」だったもので、艦載機のくせに羽根もたためず、荒れ狂う北大西洋でも飛行甲板に野ざらし駐機のトホホな運用になりました。




雨上がりのシーハリケーンdownsize
(今も飛行可能なレジェンド、雨上がりのDuxford IWMのシーハリケーン)
今も元気に飛ぶレジェンドたち
英国ケンブリッジ郊外ダックスフォード(Duxford)のIWM博物館でデモフライトを見せてくれた元気なレジェンド・ヒコーキのフォトを添えています。
Duxfordのレジェンドの過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
いまだ現役レジェンドが空を舞う飛行場付き博物館IWMは楽しい

シーハリケーンMkIACAMシップdownsize
(あまりにもミッションインポッシブル!極北の海の使い捨てシーハリケーン)
ひたすら地味だけど役立ったハリケーン・ファミリー
それでもレンドリース船団を守り、地中海の天王山、マルタ島を救った「縁の下の力持ち」(の一人)がシーハリケーン。陸でも海でもライバルの「イケメンヒーロー」、スピットファイア、シーファイアの影に隠れていますが、実はけなげに頑張ったんです。

相手が爆撃機ならめっぽう強いハリケーン
シーハリケーンのキルレシオ=「損失に対する戦果の比率」は、例えば、地中海の船団護衛では28対8で結構高かったのです。最後はやっぱり商戦改造ジープ空母に載ってドサまわりだったんですけどね。

給油中のP40N戦闘機REVdownsize
(給油中のP40N戦闘機)
由緒正しい家柄なんですよ、ホントは
そもそも、ホーカー・-ハリケーン(Hawker Hurricane)はシドニー・カム卿(Sir. Sydney Camm)設計で「メッサーよりちょっと後、スピットよりちょっと前」の1935年初飛行、当時RAF(英国空軍)ではステキな最新鋭機!でもよく見ると「傑作複葉戦闘機フューリーの羽根を1つもぎっただけ」みたいな・・
上翼をもぎったフューリーが出てくる過去記事はこれです↓(クリックで飛びます)
狼を追うイワツバメ大西洋のマートレット

生物進化みたい、行きあたりバッタリの取り敢えず間に合わせ
ハリケーンがシーハリケーンとして艦載機に「適応放散し、進化した」いきさつは、本物の生き物の進化と同じく「行きあたりバッタリ、取り敢えずありあわせを流用した」結果です。

タキシングするドラゴンラピードREVdownsize
(タキシングするドラゴンラピード;遊覧飛行に乗りました)
使い捨て戦闘機なの?シーハリケーンは・・
最初のシーハリケーンは空母に載ってません!え?「使い捨て戦闘機」だから・・・。
シーハリケーン Mk. IA (Sea Hurricane)、愛称ハリキャット(Hurricat)は中古ハリケーン Mk. Iから約250機が改造され、1941年からカタパルト付き商船、CAMシップ(Catapult Aircraft Merchantman Ship)に搭載されました。なんと「使い捨て戦闘機」として・・・。


氷の海にパラシュート降下、なんとミッションインポッシブルな
カタパルトで発射され商船隊を襲う敵機と戦った後、なんとパイロットは機を捨ててパラシュートで降下し極寒の海から味方護衛艦が拾い上げる、何とも勇気あふれる、と言うか荒っぽい運用でした。実はなかなか有効で北大西洋の船団護衛で8回射出、6機撃墜、人的損害1名で済みました。もちろんシーハリケーンの機体は使い捨て! 「スピットファイアはもったいないけど、ハリケーンなら、ま、いいか」だったみたい。

トラクターが牽いて行くFAAのコルセアREVdownsize
(トラクターが牽いて行くFAAのコルセア)
やっと空母甲板に載ったゾ、商船改造なんだけど
それじゃあんまりキケンだしヒコーキがもったいない、と中古ハリケーンMk. IIA改造のシーハリケーン Mk. IBでは着艦フックを取り付けて、340機がコンバート、商船改造だけど一応飛行甲板を付けた少しはまともな護衛空母MACシップ(merchant aircraft carrier)に搭載、護衛船団に配備されました。

立ち遅れて「変な艦戦」まで登場の英海軍
空母先進国だったはずの英国は第二次大戦当初ろくな艦載機がなくレンドリースの米国製ワイルドキャット、アベンジャー、コルセアなどに頼る羽目になりました。
変な艦戦フルマーのお話はこれです↓(クリックで飛びます)。
「かもめ飛びなさい」;変な艦戦フルマーの物語

タイガーモスが軽やかに離陸してゆくREV
(タイガーモスが軽やかに離陸してゆく)
極北での知られざるハリケーン善戦
大戦初期1940年5月ノルウェーの戦いにハリケーンは派遣され、常に劣勢ながら独空軍を退けましたが、結局英仏軍の負け戦。しんがりとして撤退する軍を最後まで守ったハリケーン部隊には「機体は燃やして搭乗員は船で撤退」との命令が・・・。

勇気と知恵でフックなし陸上機が着艦成功
しかし、派遣ハリケーン第46スコードロン隊長クロス少佐は「貴重な戦闘機を燃やすのは忍びないし、幸い沖合には空母グローリアスがいる。誰も試したことがないけど、一か八か陸上機ハリケーンで空母に着艦してみよう」と砂袋の重しを付けて実行。なんと10機全機が無事着艦に成功!!

現役チヌークの上をスピットが飛んで行くdownsize
(現役チヌークの上をレジェンドのスピットが飛んで行く)
ノルウェー戦の遺産、シーハリケーン
その後空母グローリアスは独戦艦に沈められますが、ノルウェー戦の遺産として「なんだハリケーンは空母でも使えるじゃん」ってことでちゃんとしたフック付きのシーハリケーンが誕生します。

レンドリース商船隊を全滅させた独空軍ライオン雷撃隊
1942年6月イタリアで雷撃の特訓を受けたルフトバッフェの虎の子、ライオン飛行隊(He111とJu88)は、米国からソ連へレンドリース物資を運ぶ商船隊PQ17をほぼ全滅に仕留めました。

一握りのシーハリケーンが独エリート部隊を壊滅
ところが、次の1942年9月のPQ18商船隊には護衛空母アベンジャーが初めて護衛につき、その甲板には一握りのシーハリケーンが。空母とCAMシップのシーハリケーンはライオン飛行隊の攻撃を阻止、ほぼ壊滅させ、商船隊は無事にムルマンスクに到着しました。(直接墜とした敵機に加え、追われて対空砲火で墜とされたり、基地に辿り着いても二度と使えない機体も多く戦力はほぼ無力化された)その結果、これ以降商船隊が独空軍に脅かされることはなくなりました。

地味に貢献したシーハリケーンのヒミツ
たしかに「瓢箪から駒の思い付き」の空軍払下げ中古品艦上戦闘機シーハリケーンは翼も折り畳めず甲板に野ざらし、「その場しのぎのあり合わせ」でしたが・・・
1)主脚幅が広く離着艦が楽、
2)頑丈で信頼性が高い、
3)強力な武装、
4)そこそこの速度と航続距離、
5)そして何よりも「ちゃんとした艦上戦闘機が欲しい絶妙なタイミング」で登場した

「隠れた地味ヒーロー」だったようです。

地味機のマニアックな記事なのに無駄に長いですが、ご興味あれば「続きを読む」をクリックください。

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テーマ : パリ、フランス - ジャンル : 海外情報