fc2ブログ

P2Vネプチューン海神の七変化、取ったり付けたり、着せ替えキット

P2Vネプチューン海神の七変化、取ったり付けたり、着せ替えキット
↓良かったらクリックをお願いします

にほんブログ村 科学ブログへ
にほんブログ村にほんブログ村 その他趣味ブログ 航空・飛行機へ
にほんブログ村
P2の七変化取ったり付けたり
(海神ネプチューンの取ったり、付けたり「七変化)
忘れられた?日米欧で活躍の名哨戒機
2000年代に入り米海軍P-8、海自P-1など新世代のマリタイム機が登場。でも日米欧における2代前のマリタイム機をひょっとして忘れてる?日米欧で長く就役したP-2ネプチューン一族(Lockheed P-2 Neptune)なんです。
マリタイム機の過去記事です↓
余り物には珍発明を、「間抜けな漁師のウィンピー」大活躍、WellingtonGRMkVIII
海鳥、翼竜、マリタイム機に共通するものとは?
空飛ぶネコか?いえカタリナは両生類
あしながリベレーターが英国風仕立てで北大西洋の暗闇を照らす
空飛ぶ船サンダーランド飛行艇の洞内巡り
ランカスター家の不出来な長男リンカーンと働き者次男シャクルトン
時代に追い抜かれていった凡庸なアナクロAWホイットレイ





海上自衛隊のP2V7
(海自のP2V-7おおわし;当時の最先端マリタイム機;以下、写真はウィキペディア記事などからお借りしています)
自衛隊初の本格哨戒機
戦後、TBMアベンジャーなど米軍のお下がり機で再出発した日本のシーレーン防衛は、海自が当時の最新鋭機P2V-7を導入して本格的に実戦力化したそうです。P2は貸与からノックダウン生産、ライセンス生産、発展型自主開発と日本の航空産業の再生にも貢献したようです。

フランス海軍のSP2H
(仏海軍SP-2H(P2V-7相当);シーグレーに白、錨のイグニシアが印象的)
美しくカッコいい海神
まだガキの頃、初めて自衛隊のP2V-7「おおたか」の写真をヒコーキ雑誌で見たとき「カッコいい!」って思いました。時を経てフランス海外県(元植民地だけど)の環礁を飛ぶフランス海軍のP2(この時はカラー写真)を見て「美しい!」とピンナップしました。

後期型P2V7米海軍
(米海軍の後期型ネプチューンP2V-7)
作り易い、壊れないが求められたコンセプト
P2ネプチェーンの開発コンセプトは生産と整備が容易なこと、これが広く長く現役で使われた傑作機に繋がりました。
開発当時の対潜哨戒機の重要な要求点に製造と維持の容易さがあったそうで、P2試作機はこれを満たすものでした。後年、信頼性と整備・維持の容易さは、長年多数の国で幅広く愛用されたP2ネプチェーンの美点ともなったようです。

1千機以上作られ半世紀近く活躍したP2ネプチェーン
1945年5月初飛行し、1947年実戦配備となったP2ネプチェーンは生産数1,177機におよび、約40年後の1984年に退役しました。更に日本開発のターボジェット化P-2Jは1994年退役なので50年近く第一線で使われたことになります。

豪州空軍のP2ネプチューン
(カンガルー・マークの豪州空軍P-2 )
世界11か国で使われたP2ネプチェーン
P2ネプチェーンの運用国は11か国(アルゼンチン、オーストラリア、ブラジル、カナダ、フランス、日本、オランダ、ポルトガル、中華民国、英国、米国)にのぼります。

海神の七変化、取ったり付けたり、着せ替えキット
戦中開発のP2が戦後に海自のP2V-7にアップデート(進化なの?)するまでには、さまざまな「ウヨとキョクセツ」があったようで・・
<外した装備 vs 追加装備>
外した装備:動力砲塔(機首、背部、尾部)
追加した装備:補助ジェットエンジン、MAD(Magnetic anomaly detector、磁気探知機)、チップタンク、サーチライト(翼端)、対艦レーダー(下面レドーム)
改良した装備:エンジンのパワーアップ、膨らんだ操縦席キャノピー、グラスノーズ化
・・で、結果、とてもカッコイイ!マリタイム機になりました。
ちなみに磁気探知機MADに相当する装備は大戦中に、米国とは独立に、日本海軍でも艦船に導入し運用していたそうです。

ジェット燃料を工夫して初のレシプロ、ジェット混載機に
P2Vは初めてのレシプロ、ジェット混載機となり、P2後期型の特徴ともなりました。混載するジェットエンジンのウエスティングハウスJ34の燃料にピストンエンジンと同じ燃料を使う工夫をしています。

合理的なP2のレシプロとジェットの使い分け
ジェットエンジンの吸気口にはドアがあり使わないときは閉じ余計な抵抗を避けています。レシプロとジェットの両エンジンをふかして離陸、パトロール時はジェットを止めてフタをし、ピストンエンジンだけで寵児かの経済飛行を行います。

潜っていても捉える対潜水艦レーダー装備
P2Vは対潜水艦レーダー(AN/APS-20)を装備し、MAD装備などと併せて本格的な対潜哨戒機となりました。対潜水艦レーダーAN/APS-20装備で潜航シュノーケリング中の潜水艦も捉えられるようになりました。

マリタイム機は「お下がり」が多い
多発の大型マリタイム機(哨戒機)って純正は少なくて大抵は、旅客機や爆撃機そのまんま(ホイットレー。リベレーター、ウェリントン、ハリファックスとか)の流用だったり、元ネタつまり原型が旅客機(アンソン、ハドソン、コンドル、P3Cとか)、エアライン飛行艇(サンダーランドとか)や爆撃機(ベンチェラ/ハープーン、ブラバディア、シャックルトンとか)からのパクリ、流用(良く言えば発展型)です。

女王陛下の海神MR1結構な重武装
(女王陛下の海神、RAFコースタールコマンドMR1は結構重装備)
「純正」マリタイム機、P2ネプチェーン
そんな中、大戦も終息に向かう頃なのに、「純正」マリタイム機として、P2(後のP2Vネプチェーン)は開発されました。P2は第二次大戦末期に生まれ、当初は当時の第一線哨戒機ハープーンやブラバディアに似たコンセプト、仕様だったのは当然でしょう。

遅々とした開発で大戦に間に合わず
P2ネプチェーン開発は太平洋戦争開戦前夜1941年12月、ロッキード社子会社ベガ社の自主開発の陸上哨戒爆撃機としてスタートしたものの優先度が低く、仮契約1943年2月の後、1944年4月に米海軍の正式試作発注を得てようやく本格開発となりました。初飛行は終戦間近の1945年5月、1946年生産開始で結局大戦には間に合わず1947年運用開始となりました。

日本独自開発のターボ発展型P2-J
米国で開発され日米欧で広く、長く活躍したP2一族の有終の美を飾ったのは日本独自開発の発展型P2-J。P2-Jはその後のコスパは度外視でほぼコピペな、でもちょっとだけ日本オリジナルの「国産軍用機」の魁だったんでしょうか?

ただの感想文ですが・・・
今回は、日本に縁が深い傑作機P2のお話しにつき、皆さん「うん、知ってるよ」ってことばかりで、私、Levalloisbeeのただの「感想文」ですが、ご容赦ください。

P2V-7(P-2H)の諸元
全長:27.94m、全幅:31.65m、全高:8.94m、翼面積:92.9m2
自重:22,600kg。離陸重量:34,000kg(標準)/36,240kg(最大)
エンジン:ライト R-3350-32W 3,750馬力×2基、ウエスティングハウス J34-WE-36 ターボジェット出力1,542kg×2基
最高速度:毎時574km、航続距離:5,920km、実用上昇限度:6,700m
搭載量:3,630kg(ロケット弾、爆弾、爆雷、魚雷など)

出典:ウィキペディア記事(和文、英文)「P-2 (航空機)」、“Lockheed P-2 Neptune”、「P-2J (航空機)」、“Vega Aircraft Corporation”、「磁気探知機」、他 P-2関連ウェブサイト。

↓良かったらクリックをお願いします


過去の記事リストは下のイラストをクリック ↓ (日本国内と南の島の記事は「ヨーロッパの話題」にまとめています)
パリの話題minisizeREVフランス街歩きminisizeREV
ヨーロッパの話題minisizeREV生き物とちきゅうのお話minisizeREV
ヒコーキの話minisizeREVグルメ話minisizeREV
スポンサーサイト



テーマ : パリ、フランス - ジャンル : 海外情報

コメント

Re: 懐かしい

しおチャン様、コメントありがとうございます。さすがしおチャンさん、ネプチューンも作られたのですね。とてもスマートなヒコーキと思いますので、3Dにするときっとステキでしょうね。

懐かしい

こんにちは。
子供の頃にレベル社のハンパスケールのネプチューンをつくりました。北極圏飛行のための橇をつけたもので、良くできた傑作キットといわれてました。それ以来ネプチューンは大好きな飛行機です。

Re: No title

自遊自足様、コメントありがとうございます。おっしゃる通り、広く長く使われたヒコーキは名機ですね。哨戒機は地味な機種ですが、日本でも使われて親しみがあります。

No title

世界各国で長い間使用されたということは名機ですよね。
コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する